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1
Modeling watershed-scale $$^{137}$$Cs transport in a forested catchment affected by the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident
Wei, L.*; 木内 豪*; 吉村 和也; Velleux, M. L.*
Journal of Environmental Radioactivity, 171, p.21 - 33, 2017/05
This study developed a watershed $$^{137}$$Cs migration model on the basis of the Two-Dimensional Runoff, Erosion, and Export model (TREX) framework and was applied in a forested catchment in Fukushima. This model considered the conditions of $$^{137}$$Cs field loss from the vegetation layer and downward movement in soil, two $$^{137}$$Cs distribution phases in water, and multiple solid particle classes. The model represented observed $$^{137}$$Cs transport well. Our simulations show that the $$^{137}$$Cs was transported from the catchment by clay, silt, and sand at a ratio of 17:70:13. The source of transported $$^{137}$$Cs is estimated to originate from hillside and areas near the river bank, and the accumulation of $$^{137}$$Cs was also evaluated.
2
繊維に接ぎ木した高分子鎖に絡めた無機化合物を利用する放射性物質の除去
斎藤 恭一*; 小島 隆*; 浅井 志保
分析化学, 66(4), p.233 - 242, 2017/04
福島第一原子力発電所では、放射性セシウムおよび放射性ストロンチウムを含む汚染水が毎日多量に発生している。本研究では、汚染水を効率的に浄化するため、Cs $$^{+}$$およびSr$$^{2+}$$を捕捉する無機結晶が担持された繊維を作製した。担持する無機結晶には、それぞれ、Cs $$^{+}$$およびSr$$^{2+}$$に優れた選択性を持つ不溶性フェロシアン化コバルトおよびチタン酸ナトリウムを選んだ。これらの無機化合物の沈殿を、放射線グラフト重合法によって市販の6-ナイロン繊維に接ぎ木した高分子鎖(グラフト鎖)内で析出させることにより、繊維表面に担持した。得られた沈殿は、多点の静電相互作用に基づいてグラフト鎖に巻き絡まるため、安定担持が実現する。本研究で提案する不溶性フェロシアン化コバルトあるいはチタン酸ナトリウム担持繊維は、従来の粒子状吸着材、例えば、ゼオライトやSrTreat(チタン酸ナトリウム担持樹脂)に比べて、吸着速度が大きく、無機化合物重量あたりの吸着量も大きくなった。
3
Characteristics of radio-cesium transport and discharge between different basins near to the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant after heavy rainfall events
佐久間 一幸; 北村 哲浩; Malins, A.; 操上 広志; 町田 昌彦; 森 康二*; 多田 和広*; 小林 嵩丸*; 田原 康博*; 登坂 博行*
Journal of Environmental Radioactivity, 169-170, p.137 - 150, 2017/04
福島第一原子力発電所周りの流域について水の流れと土砂の輸送による放射性セシウムの再分布を理解するために流域モデリングを実施した。懸濁態と溶存態形態の放射性セシウム移行を計算するために、既往の3次元水理地質モデルを用いた水・土砂モデルを拡張した。2011年9月の台風Rokeと2013年9つの出水時を含む2013年をシミュレーションした。2013年の勢力の強い台風Man-yiと台風Wiphaは放射性セシウムの再分布引き起こした。2013年の9つの出水時に関して$$^{137}$$Cs流出量を計算した結果、観測値をよく再現した。堆積は主に氾濫原や流域下流部の河道が広がるところやダム湖で起こった。5つの流域間での$$^{137}$$Cs流出比の違いは流域内での初期フォールアウトの空間分布やダム湖の存在の有無、土地利用の違いによる河川への供給量の違いによって説明された。これらのシミュレーション結果は環境回復を支援するにあたり、将来の放射性物質の再分布を評価することが可能である。
4
Thermodynamic evaluation of the solidification phase of molten core-concrete under estimated Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident conditions
北垣 徹; 矢野 公彦; 荻野 英樹; 鷲谷 忠博
Journal of Nuclear Materials, 486, p.206 - 215, 2017/04
The solidification phases of molten core-concrete under the estimated molten core-concrete interaction (MCCI) conditions in the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Unit 1 were predicted using the thermodynamic equilibrium calculation tool in order to contribute toward the 1F decommissioning work and to understand the accident progression via the analytical results for the 1F MCCI products. We showed that most of the U and Zr in the molten core-concrete forms (U,Zr)O$$_{2}$$ and (Zr,U)SiO$$_{4}$$, and the formation of other phases with these elements is limited. However, the formation of (Zr,U)SiO$$_{4}$$ requires a relatively long time. Therefore, the formation of (Zr,U)SiO$$_{4}$$ is limited under quenching conditions. The solidification phenomenon of the crust under quenching conditions and that of the molten pool under thermodynamic equilibrium conditions in the 1F MCCI progression are discussed.
5
Heat treatment of phosphate-modified cementitious matrices for safe storage of secondary radioactive aqueous wastes in Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant
入澤 啓太; 谷口 拓海; 並木 仁宏; Garc$'i$a-Lodeiro, I.*; 大杉 武史; 榊原 哲朗; 中澤 修; 目黒 義弘; 木下 肇*
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (DVD-ROM), 6 Pages, 2017/04
東京電力福島第一原子力発電所から発生する汚染水二次廃棄物の安全な貯蔵のために、リン酸セメントを用いて低含水固化技術を開発している。従来のセメントシステムは水和反応を経由して固化し、一定量の水の要求と含有を必要とする。しかしながら、リン酸セメントは酸塩基反応を経由して固化する。それゆえ、水は作業性の観点から必要とされているだけである。水分量が低減されたリン酸セメントシステムは放射性廃棄物による水の放射線分解で発生する水素ガスを低減できるため、安全な貯蔵に貢献できる。本研究は、異なる温度(60, 90, 120 $$^{circ}$$C)の開放系及びリファレンスとして20$$^{circ}$$Cの閉鎖系で養生したカルシウムアルミネートセメント(CAC)とリン酸添加CAC(CAP)の含水率と特性を調査した。CACとCAP中の水分量は時間経過に伴い減少した。$$geq$$ 90 $$^{circ}$$Cにおいて、CAPはCACよりも低い含水率を得た。CAC中の自由水は、加熱処理により構造水に転換したが、CAPでは生じなかった。ハイドロキシアパタイトの前駆相である正リン酸塩が20, 60$$^{circ}$$CのCAP中で発見され、90$$^{circ}$$Cでは正リン酸塩とハイドロキシアパタイトの混合物が発見された。120$$^{circ}$$CのCAP中のリン酸生成物は、20, 60, 90$$^{circ}$$CのCAPと比較して異なるリン酸塩からなるようにみえる。
6
Design of test methods for remotely operated robots utilized for decommissioning tasks
川端 邦明; 谷藤 祐太; 毛利 文昭; 白崎 令人
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (DVD-ROM), 4 Pages, 2017/04
本論文では,原子力緊急時対応および廃炉作業にもちられる遠隔操作ロボットの性能評価とオペレータ訓練のための試験法に開発について述べる.代表的なロボットの作業に対して時間解析を行い,作業効率の関連から環境要因について検証を行った.これらの検証事項にもとづいて,試験場モジュールをいくつか試作し,テストを行った.
7
Demonstration of laser processing technique combined with water jet technique for retrieval of fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station
羽成 敏秀; 武部 俊彦*; 山田 知典; 大道 博行; 石塚 一平*; 大森 信哉*; 黒澤 孝一*; 佐々木 豪*; 中田 正宏*; 酒井 英明*
Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (DVD-ROM), 3 Pages, 2017/04
福島第一原子力発電所の廃止措置の中で、遠隔操作による原子炉格納容器内の燃料デブリの取出しプロセスは重要な課題の1つである。このプロセスにおいて、放射性物質の拡散を抑制することは重要な考慮すべき点の1つである。さらに、このプロセスに適用する技術は、妥当な加工効率を維持することが要求される。そこで、我々は燃料デブリの取出し技術として、レーザー光と水噴流を組み合わせた技術を用いることを提案する。繰り返し断続噴射する水噴流を組み合わせたレーザー加工技術は、効率的な加工を行える可能性を示している。この実験結果をもとに、福島第一原子力発電所での適用に向けた技術開発を進めていく。
8
有人ヘリコプタを用いた放射線モニタリング
眞田 幸尚; 石崎 梓; 西澤 幸康; 卜部 嘉*
分析化学, 66(3), p.149 - 162, 2017/03
2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所事故によって、大量の放射性物質が周辺に飛散した。事故直後より、放射線の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として、有人のヘリコプタを用いた空からの測定方法が適用されている。本手法自体は、1980年代に日本独自の手法として研究開発されていたものの、事故直後に適用できる状態ではなく、事故後、モニタリングしつつデータ解析手法をルーチン化・最適化を進めてきた。本稿では、事故後体系化した上空からのモニタリング手法及び測定結果についてまとめる。
9
An Overview of progress in environmental research on radioactive materials derived from the Fukushima Nuclear accident
大原 利眞*; 宮原 要
Global Environmental Research (Internet), 20(1&2), p.3 - 13, 2017/03
福島第一原子力発電所事故による環境汚染の回復に向けた研究の現状として、日本原子力研究開発機構と国立環境研究所を主とする取組みの概要を紹介する。
10
Molecular dynamics simulations of cesium adsorption on illite nanoparticles
Lammers, L.*; Bourg, I. C.*; 奥村 雅彦; Kolluri, K.*; Sposito, G.*; 町田 昌彦
Journal of Colloid and Interface Science, 490, p.608 - 620, 2017/03
 被引用回数:1 パーセンタイル:9.04
分子動力学法を用いる粘土鉱物シミュレーションは、これまで、無限系がほとんどであったが、本研究では、初めて粘土鉱物の微粒子の模型を作成し、セシウム吸着のシミュレーションを行った。その結果、微粒子のエッジ表面において、基盤表面では見られない強い吸着が起こることがわかった。特に、セシウムイオンとナトリウムイオンの強豪吸着では、エッジサイトはセシウムを選択的に吸着することがわかった。また、本研究で開発したエッジサイトの力場の構成法についても解説した。
11
Separation of Zr in the rubble waste generated at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station
島田 亜佐子; 亀尾 裕
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 311(3), p.1613 - 1618, 2017/03
福島第一原子力発電所の事故で発生したガレキ中の$$^{93}$$Zrを分析するために、ガレキ中のZrの分離法を開発した。ほぼ100%のZrとNb, Bi, Th, UとMoの一部は3M硝酸溶液からTRUレジンに抽出され、LiやBe, Mg, Al, Ca, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Ga, As, Se, Rb, Sr, Ag, Cd, In, Cs, Baは溶出することでこれらの元素が分離された。ほぼ100%のZrとNb, U、10%のMo、7.1%のHg、77%のBi、20%のThが0.01Mフッ化水素酸により回収された。超寿命核種である$$^{93}$$ZrをICP-MSにより定量するためには、ZrはNbやMoから分離されなければならない。そのため、この回収フラクションを一度乾固した後、0.1Mフッ化水素酸溶液に調製してTEVAレジンに通液し、ZrをNbやMoから分離した。模擬ガレキ試料の溶解液を用いてこの手法の妥当性を検証した。
12
福島の環境影響・健康影響研究の新たな展開
廣内 淳; 大倉 毅史; 佐藤 大樹
日本原子力学会誌, 59(3), p.152 - 155, 2017/03
本報告は、日本原子力学会2016年秋の大会において行われた保健物理・環境科学部会企画セッションのとりまとめである。環境測定、環境影響、健康影響の各テーマで、福島第一原子力発電所事故から今まで得られた知見、今後の研究の展開・課題に関する講演が行われた。講演後に会場全体でディスカッションが行われ、今後事故が起きた際に、今回の事故よりも迅速かつ適切に対応するためには今何をすべきか、幅広い分野とのつながりの重要性が主に議論された。
13
Gas retention behavior of carbonate slurry under $$gamma$$-ray irradiation
本岡 隆文; 永石 隆二; 山岸 功
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 95, 2017/03
福島第一原発での汚染水処理で炭酸塩スラリーが発生し高性能容器(HIC)に保管されている。HIC上のたまり水発生原因を推察するため、高崎量子応用研究所のコバルト照射施設で模擬炭酸塩スラリーに実機HICよりも高吸収線量率で$$gamma$$線を照射した。炭酸塩濃度95g/Lのスラリーに$$gamma$$線を8.5kGy/h照射すると、水位上昇、スラリー内の気泡発生、上澄液の出現、ガス放出を観察した。本試験結果より、水位上昇の原因はスラリー内のガス蓄積による体積増加と推察された。HIC上のたまり水発生に、ガス蓄積によるスラリーの体積増加が示唆された。
14
除染廃棄物中の放射性セシウム定量方法の検証
横山 薫; 鈴木 敦雄*; 石森 有
Radioisotopes, 66(3), p.117 - 125, 2017/03
放射性セシウム($$^{134}$$Cs, $$^{137}$$Cs)で汚染された除染廃棄物はフレコンに収納されている。キャンベラ社製のフレコン濃度測定車は除染廃棄物の放射能測定のために開発された。フレコンバッグは、バックグラウンドの低減のため、フレームに載せられ下側から測定される。フレコン内で、線源の偏在があると、定量誤差が大きくなると推定される。$$gamma$$線の遮へい状況を定量化する手法を提案し、放射能の定量精度が向上可能であることを実証した。
15
福島第一原子力発電所の廃炉と福島復興に向けた挑戦
大道 博行
レーザー研究, 45(3), p.135 - 136, 2017/03
高い放射線強度の中で成立することが求められる福島第一原子力発電所の廃炉に向けた技術開発は当初から困難を極めているが、別の角度から見ると科学技術の粋を集めた、いわば人類の科学技術開発の最前線の一つであると言える。他方、帰還率の低さに代表されるように被災地の復興には未だ課題が山積している。放射線の強度が下がれば人が帰って来るということではなく、事の困難さは多くの識者の指摘のとおりである。災害と事故により作られた最前線という意味で福島第一の廃炉に向けた研究開発の挑戦は、福島復興の使命感と表裏一体の事として取り組むべきことのように思われる。
16
Mechanism of Cs removal from Fukushima weathered biotite by heat treatment with a NaCl-CaCl$$_{2}$$ mixed salt
本田 充紀; 岡本 芳浩; 下山 巖; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 矢板 毅
ACS Omega (Internet), 2(2), p.721 - 727, 2017/02
An in situ extended X-ray absorption fine structure (in situ EXAFS) spectroscopic analysis at high temperature was conducted to investigate the mechanism of Cs removal from weathered biotite (WB) from Fukushima, induced by heating with a mixed salt of NaCl and CaCl$$_{2}$$. This indicated that most Cs remained in WB during heating at 200-700$$^{circ}$$C. In addition, the in situ EXAFS spectra gradually changed on heating with the mixed salt and a completely different spectrum was observed for the sample after cooling from 700$$^{circ}$$C to room temperature. Ex situ EXAFS measurements and X-ray fluorescence analyses were also conducted on samples after heat treatment and removal of the mixed salt to clarify the temperature dependence of the Cs removal ratio. Based on the results of radial structure function analysis obtained from in situ EXAFS, we concluded that almost all Cs was removed from WB by heating at 700$$^{circ}$$C with the mixed salt, and that Cs formed CsCl bonds after cooling to room temperature from 700$$^{circ}$$C. In contrast, although more than half of the Cs present was removed from WB by heat treatment at 500$$^{circ}$$C, most Cs was surrounded by silica tetrahedrons, maintained by Cs-O bonds. On the basis of these results, different Cs removal processes are suggested for the high-temperature (600-700$$^{circ}$$C) and low-temperature (400-500$$^{circ}$$C) regions.
17
A Multiscale Bayesian data integration approach for mapping air dose rates around the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant
Wainwright, H. M.*; 関 暁之; Chen, J.*; 斎藤 公明
Journal of Environmental Radioactivity, 167, p.62 - 69, 2017/02
 パーセンタイル:100
福島第一原子力発電所事故に由来する空間線量率の複数スケールのモニタリングデータの統合を行った。具体的には同時期に測定された歩行サーベイと走行サーベイ、航空機サーベイであり、これらデータは、領域・解像度・精度などの違いの特徴がある。本論文で用いた手法により、これら3つのデータについて統合し、高解像度のマップを広範囲の領域で作ることに成功した。さらにこの研究で、都市部におけるセシウムの分布状況について人間活動に由来する高い不均質性についての情報や、それに伴う多くの測定の食い違いも明らかになった。
18
Experimental investigation of the influence of Mo contained in stainless steel on Cs chemisorption behavior
Di Lemma, F. G.; 中島 邦久; 山下 真一郎; 逢坂 正彦
Journal of Nuclear Materials, 484, p.174 - 182, 2017/02
 パーセンタイル:100
シビアアクシデント(SA)時における化学吸着現象は、原子炉反応容器内でのFPの沈着挙動に影響すると予想される。本論文では、Cs化学吸着に対するモリブデンの影響について研究した結果を報告する。モリブデンは、SUS316の構成元素のひとつである。SUS316を用いた実験では、SUS304で見つかったCsFeSiO$$_{4}$$のほかにCs-Mo化合物が生成することが分かった。さらに、化学吸着物の高温安定性を調べるための試験では、Cs-Mo化合物が再蒸発することが分かった。そのため、このCs-Mo化合物については、SA時のソースターム評価において、放射性物質の遅発的な放出源になりうると考えられた。
19
Dissolved radiocaesium in seawater off the coast of Fukushima during 2013-2015
福田 美保*; 青野 辰夫*; 山崎 慎之介*; 西川 淳*; 乙坂 重嘉; 石丸 隆*; 神田 譲太*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 311(2), p.1479 - 1484, 2017/02
 パーセンタイル:100
福島第一原子力発電所(福島第一原発)近傍における海水中の放射性セシウム分布の決定要因を明らかにするため、2013年から2015年にかけて福島第一原発から10km圏内の7観測点で得られた海水中の$$^{137}$$Cs濃度と、海水の特性(塩分、水温、ポテンシャル密度)との関係についてまとめた。海水中の$$^{137}$$Cs濃度は原発近傍で高く、また比較的低密度の海水で高かった。この結果から、河川水や福島第一原発港湾内からの海水の流入が、局所的に高い$$^{137}$$Cs濃度の増加をもたらしたと推測される。なお、これらの比較的高い$$^{137}$$Cs濃度を持つ海水は、より低密度の海水の下層へと貫入することにより、水深20$$sim$$50m付近まで運ばれる場合があることが明らかになった。
20
Assessment of residual doses to population after decontamination in Fukushima Prefecture
森 愛理; 高原 省五; 石崎 梓; 飯島 正史; 眞田 幸尚; 宗像 雅広
Journal of Environmental Radioactivity, 166(Part 1), p.74 - 82, 2017/01
 パーセンタイル:100
福島第一原子力発電所事故により多量の放射性物質が環境中へ放出され、事故の影響を受けた地域で暮らす住民は日常生活を通して放射線を被ばくしている。住民の被ばく線量を管理するために、年間の追加被ばく線量を1mSv/y以下にするという長期的目標が定められ、この目標を達成するために、測定値における0.23$$mu$$Sv/hが除染実施の目安値とされた。本研究の目的は、この目安値に基づく除染作業の効果を明らかにし、今後の除染戦略における課題を抽出することである。本研究では確率論的なアプローチを用いて福島県内における屋内作業者、屋外作業者および自宅滞在者の年間の実効線量を評価した。本研究で用いた確率論的なモデルでは、生活パターンおよびCs-137の地表面濃度の変動を考慮した。評価の結果、福島県の全59の自治体のうち53の自治体における屋内作業者および自宅滞在者については、汚染発生から5年後の年間実効線量の95パーセンタイル値が1mSv/yを下回っていた(0.026-0.73mSv/y)。しかし、25の自治体の屋外作業者については1mSv/yを上回っていた(1.0-35mSv/y)。したがって屋内作業者および自宅滞在者に対しては目安値が有効であるが、屋外作業者にさらなる対策をすべきか否かを判断するためには、より現実的な仮定を用いた詳細な評価が必要であることがわかった。