発表形式

Initialising ...

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

1
「ふげん」燃料被覆管を用いた人工海水浸漬試験及び強度特性評価
山県 一郎; 林 長宏; 益子 真一*; 佐々木 新治; 井上 賢紀; 山下 真一郎; 前田 宏治
JAEA-Testing 2013-004, 23 Pages, 2013/11
東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故において、使用済燃料プールに保管されていた使用済燃料は、瓦礫の落下・混入や海水注入等、通常の運転時ではあり得ない環境に晒された。使用済燃料プール中の燃料集合体の健全性や、共用プール移送後の長期間保管における健全性の評価に資するため、新型転換炉「ふげん」にて使用されたジルカロイ-2燃料被覆管を用い、使用済燃料プールの模擬水として2倍に希釈した人工海水を用いた、液温80$$^{circ}$$C、浸漬時間約336時間の浸漬試験を実施した。得られた主な結果は以下の通りであり、本試験条件において照射済みジルカロイ-2燃料被覆管への人工海水浸漬による機械的特性への影響はなく、顕著な腐食も生じないことを確認した。(1)浸漬前後の試料表面の外観に明確な変化は見られず、試料外表面近傍の酸化層等においても明確な変化は見られず、浸漬試験による顕著な表面腐食の進行はない。(2)引張強さ及び破断伸びは浸漬前後で有意な変化はなく、浸漬試験による機械的特性へ有意な影響はない。(3)照射済み試料を遠隔操作で浸漬試験及び引張試験を行うための手法を確立した。
2
ドップラーライダの長期実用性に関する調査; 欠測率と風車型風向風速計データとの比較
中野 政尚; 渡辺 均; 住谷 秀一
JAEA-Testing 2013-003, 29 Pages, 2013/11
近年、ドップラーライダは気象観測におけるリモートセンシング技術の発達とともに、市販されるようになった。それに伴い、種々の試験機関によってその手法及び適用について検討試験等がなされ、おおむね良好な結果が報告されている。しかしながら、ほとんどの検討試験は、短期間に限定されており、原子力発電所等における長期間の気象観測に適用できるかどうかは不明であった。そのため、ドップラーライダ(Leosphere社製、Windcube WLS7)について、その性能及び実用性を長期間にわたって検討評価することを目的として、当研究所の気象観測鉄塔に設置した風車型風向風速計との比較測定を1年間行い、気象指針で要求される基本性能(年間欠測率10%以下、連続30日欠測率30%以下)を確認するとともに、風車型風向風速計で取得した風向風速データと比較し、同等の結果が取得できるかどうかを検討した。その結果、高度180m以下の高度においては、気象指針で要求される欠測性能を満たすとともに、高度68m(海抜100m)における比較測定結果における風向・風速の相関も良好であることから、本試験で使用したドップラーライダは、原子力施設からの一般公衆の線量評価を目的にした気象観測装置として、実用性のある装置であると考えられる。
3
原子力機構スーパーコンピュータシステムにおける大規模データの可視化
坂本 健作; 星 芳幸*
JAEA-Testing 2013-002, 80 Pages, 2013/11
原子力分野の研究開発では、数値シミュレーションの結果を直感的に理解するための手段として結果データの可視化は特に有用である。原子力機構において数値シミュレーションを行っている研究者の多くは、当機構に導入されているスーパーコンピュータにある結果ファイルを研究者の手元にあるパソコンに転送し可視化を行っている。近年は機構スパコンの高性能化に伴い結果ファイルも大規模化しており、大規模データにおける可視化処理時間の短縮及び当機構ネットワークの効率利用が必要となっている。このため、可視化処理の途中段階のデータを転送する機能によりデータ転送量を低減でき、可視化処理の一部を機構スパコン上で並列処理する機能によりスパコン資源を活用できる遠隔可視化システムを機構スパコンに導入している。本報告書では、各拠点において、可視化ソフトの違い、データサイズの違い、データ転送する段階(描画モード)の違い、並列数の違いなどに対して可視化処理性能を調査し、各拠点における遠隔可視化の利用ガイドラインとして取りまとめた。これにより、研究者が、遠隔可視化システムをどのように利用すれば、処理時間を短縮できるか、また、ネットワーク資源や計算機資源をより効率的に利用できるかが明らかとなる。加えて、さらに大規模データを扱う必要が生じる、次期機構スパコンの利用における可視化について、ネットワーク増速の必要性などを検討し、次期可視化システムの整備方針をまとめた。
4
非管理区域における資材等の基準線量相当濃度の試算
武部 愼一; 佐々木 利久; 齋藤 龍郎; 山口 尚子
JAEA-Technology 2013-033, 87 Pages, 2013/11
原子力施設の非管理区域における資材等は、「東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故にかかわるフォールアウトによる原子力施設における資材等の安全規制上の取扱について」(経済産業省、平成24・03・26原院第10号、平成24年3月30日)に示されている判断基準(年間10マイクロシーベルト)以下であれば、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和45年法律第137号)等の関係法令などに従って、適切に処分すること又は資源として有効活用することができる。本報告では、非管理区域における資材等を適切に処分又は資源として有効活用するため、「放射線障害防止法に規定するクリアランスレベルについて」(文部科学省放射線安全規制検討会、平成22年11月、平成24年3月一部訂正)、や「原子炉施設及び核燃料使用施設の解体等に伴って発生するもののうち放射性物質として取り扱う必要のないものの放射能濃度について」(原子力安全委員会、平成16年,平成17年一部訂正及び修正)を参照し、年間10マイクロシーベルトの線量に相当する資材等中の放射能濃度を一例として試算した結果を提示した。
5
JT-60SAクライオスタットベースの輸送および組立作業
岡野 文範; 正木 圭; 柳生 純一; 芝間 祐介; 逆井 章; 三代 康彦; 神永 敦嗣; 西山 友和; 鈴木 貞明; 中村 誠俊; et al.
JAEA-Technology 2013-032, 32 Pages, 2013/11
日本原子力研究開発機構は、ITERを支援・補完する超伝導核融合実験装置(JT-60SA)の組立を2013年1月から那珂核融合研究所で開始した。既に解体された旧JT-60トカマク装置の一部(NB加熱装置等)とその施設を最大限に利用して、JT-60実験棟本体室にJT-60SAを組み立てる。組立の最初として、JT-60SAの基礎部であるクライオスタットベースを本体室ソールプレート上に設置した。クライオスタットベースは、直径約12m、高さ約3m、重量約250トンのステンレス製の架台である。欧州(スペイン)で製作され、7個の主要部品に分割して日立港に海上輸送され、日立港から大型トレーラーで那珂核融合研究所まで運搬した。仮固定作業では、本体室のベンチマークと仮固定位置を計測し、この結果に基づいてソールプレートの平面度とその高さを調整した後に、7個の主要部品を組み立て、設置した。レーザートラッカーを駆使して、絶対座標により定めた組立基準位置を目標に平面度と高さを調整して高精度で組み立てることができた。本報告書では、クライオスタットベースの輸送と組立作業について具体的な作業内容とその結果を報告する。
6
JT-60トカマク解体の完遂
岡野 文範; 池田 佳隆; 逆井 章; 花田 磨砂也; 市毛 尚志; 三代 康彦; 神永 敦嗣; 笹島 唯之; 西山 友和; 柳生 純一; et al.
JAEA-Technology 2013-031, 42 Pages, 2013/11
臨界プラズマ試験装置(JT-60)の本体解体(総重量として約6200トン)に平成21年度から着手し、平成24年度(平成24年10月)に完遂した。JT-60は、日欧共同で進めるサテライト・トカマク計画として、長パルス化と高圧力プラズマを目指した超伝導核融合実験装置JT-60SAに改修するため、JT-60トカマク本体及び周辺設備を解体・撤去する必要があった。JT-60解体は、核融合実験装置として放射線障害防止法に基づいて実施した最初のケースである。具体的な解体作業では、トロイダル磁場コイル(TFコイル)の補強溶接部の切断と真空容器の2分割が、工程的、技術的に大きな課題であったが、それぞれの解決策を見いだして作業を進め、平成24年10月に3年にわたる解体を無事故・無災害で完遂することができた。本報告書は、JT-60解体の概要を本体装置中心に解体全般についてまとめたものである。
7
J-PARC物質・生命科学実験施設の全体制御システムのアップグレード
渡辺 聡彦; 酒井 健二; 大井 元貴; 明午 伸一郎; 高田 弘
JAEA-Technology 2013-028, 21 Pages, 2013/11
物質・生命科学実験施設(MLF)の全体制御システムは、OSなどの選択の自由度が小さく、メンテナンスコストがかかる欠ける欠点があったため、この課題を解決する目的で全体制御システムの基盤ソフトウエア及び運転制御に用いる各種ソフトウエアの見直しを行った。この検討では、複数台の専用の監視操作用PCから多数の現場制御盤を制御できること、共有サーバーが7000以上の運転情報を収集・蓄積し、これをWEB画面などの形式に変換し配信するといった機能を維持できること、を前提条件とした。さらに、プロトタイプシステムを製作し、実際の運転で使われているデータを用いて、PLCとの通信速度、画面表示機能、DSサーバー取込速度・容量、長期運転時の安定性など、具体的に性能を評価し、その妥当性を確認した。この結果、次期の全体制御システムでは、EPICSを基盤ソフトウエアとし、根幹的な要素を成すデータ入出力モジュール、ユーザーインターフェース用画面作成ソフトウエア及びデータストレージサーバー用ソフトウエアに、各々Takebishi製のOPCサーバー、Control System Studio(CSS)及びPostgreSQLを採用するという結論を得た。
8
バックエンド技術部年報; 2010年度
バックエンド技術部
JAEA-Review 2013-029, 105 Pages, 2013/11
本報告書は、日本原子力研究開発機構東海研究開発センター原子力科学研究所バックエンド技術部における2010年度(2010年4月1日から2011年3月31日まで)の活動をまとめたもので、所掌する施設の運転・管理、放射性廃棄物の処理と管理、施設の廃止措置に関する業務、関連する技術開発及び研究の概要を記載した。
9
先行基礎工学研究に関する平成24年度研究概要報告
研究協力課
JAEA-Review 2013-024, 100 Pages, 2013/11
本報告書は、平成24年度に実施した高速増殖炉関係、核燃料サイクル関係、放射線の安全関係及び地層処分・地層科学関係の先行基礎工学研究に関する20件の研究協力課題の実施結果についてその概要をまとめたものである。
10
幌延深地層研究計画; 平成25年度調査研究計画
中山 雅
JAEA-Review 2013-022, 27 Pages, 2013/11
本計画は、原子力機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施している。原子力機構の第2期中期計画では高レベル放射性廃棄物の処分技術に関する研究開発について、「「地層処分研究開発」と「深地層の科学的研究」の2つの領域において、他の研究開発機関と連携して研究開発を進め、地層処分の安全確保の考え方や評価にかかわるさまざまな論拠を支える「知識ベース」を充実させる」こととしている。本計画では、深地層の科学的研究として、「深地層環境の深度(地下350m程度)まで坑道を掘削しながら調査研究を実施し」、「地上からの精密調査の段階に必要となる技術基盤を整備し、実施主体や安全規制機関に提供する」こととする。また、地層処分研究開発として、「深地層の研究施設等を活用して、実際の地質環境条件を考慮した現実的な処分概念の構築手法や総合的な安全評価手法を整備する」こととしている。さらに、「業務の合理化・効率化の観点から、幌延深地層研究計画にかかわる研究坑道の整備等に民間活力の導入を図る」こととしている。本計画は、全体で20年程度とし「地上からの調査研究段階(第1段階)」、「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」、「地下施設での調査研究段階(第3段階)」に分けて実施することとしている。平成25年度は、地下施設の建設及び第2段階及び第3段階の調査研究を継続する。
11
原子力人材育成センターの活動; 平成23年度
原子力人材育成センター
JAEA-Review 2013-021, 77 Pages, 2013/11
本報告書は、日本原子力研究開発機構原子力人材育成センターにおける平成23年度の活動をまとめたものである。平成23年度は、年間計画に基づく研修のほか、外部ニーズに対応した研修をはじめとして、大学との連携協力、国際研修等に積極的な取組みを行った。
12
坑道周辺岩盤の概念再構築に関する研究; 平成24年度(委託研究)
小島 圭二*; 大西 有三*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 吉田 英一*; 尾方 伸久
JAEA-Research 2013-015, 21 Pages, 2013/11
本報告書は、地層処分におけるニアフィールド(NF)コンセプトをより現実的に再構築する研究に関するものである。地層処分施設における地下坑道周辺岩盤を含むニアフィールドでの、現実的な核種移行シナリオとして、地層処分場の 掘削$$sim$$操業期間$$sim$$閉鎖後の時系列変化を、ステージ0$$sim$$IVの5段階に区分して、提示することを試みた。特に地層処分場の閉鎖後の時空間における「場」の状態に着目し、各時空間断面において「場」の環境要因が連成して変化する現実的な「場」の状態の設定を行うことを2012年度の目標とし、各時空間断面における「場」の状態や要因の相互作用の網羅性を重要視し、次年度以降の検討課題のリストを提示した。
13
GoldSimによる余裕深度処分を対象とした地下水シナリオ評価ツールの作成
酒谷 圭一; 菅谷 敏克; 中谷 隆良; 船橋 英之
JAEA-Data/Code 2013-015, 63 Pages, 2013/11
余裕深度処分の安全評価においては、処分施設閉鎖後、数十万年に渡る超長期的な時間軸での被ばく線量を評価し、現在のみならず、将来の公衆に対する安全性を確認することが必要である。日本原子力研究開発機構では、保有する原子力施設等の運転及び解体に伴い発生する放射性廃棄物のうち、余裕深度処分対象廃棄物の安全な処分の実現を目指し、平成20年度より一次元移流分散方程式をベースとした核種移行解析が可能な汎用シミュレーションソフトウェア「GoldSim」を用いて被ばく線量評価ツールを作成するとともに、対象廃棄物を処分した場合の被ばく線量評価を進めてきた。また、評価ツールについては、旧原子力安全委員会の安全審査指針など、最新の評価の考え方を反映しながら、随時改良を加えてきた。本報告書は現在までに作成した評価ツールのうち、"地下水シナリオ"(処分施設から漏出した核種が地下水を介して生活環境へ移行し、その地下水を利用する経路に関し評価するシナリオ)を対象に作成した評価ツールについて、想定する処分システムの機能、バリアの構成や性能に基づいた核種移行モデルの考え方、地下水による核種移行にかかわる評価式及び被ばく線量評価式、評価ツールの構成を解説したものである。
14
JPDR保管廃棄物試料に対する放射化学分析,2
田中 究; 安田 麻里; 渡辺 幸一; 星 亜紀子; 辻 智之; 樋口 秀和
JAEA-Data/Code 2013-008, 16 Pages, 2013/11
日本原子力研究開発機構の研究施設から発生する研究施設等廃棄物については、将来的に浅地中埋設処分の実施が予定されており、簡便に廃棄体の放射能濃度を評価する方法を構築する必要がある。そこで、原子炉施設から発生する放射性廃棄物を対象とする放射能濃度評価方法の検討に資するために、原子力科学研究所バックエンド技術部ではJPDR施設の解体に伴って発生し原子力科学研究所内で保管されている放射性廃棄物から分析用試料を採取し、放射化学分析を実施した。本報告は、平成21年度から平成23年度に実施した放射化学分析の結果について整理し、放射能濃度評価方法の検討のための基礎資料としてまとめたものである。
15
走行サーベイシステムKURAMA-IIを用いた測定の基盤整備と実測への適用
津田 修一; 吉田 忠義; 中原 由紀夫; 佐藤 哲朗; 関 暁之; 松田 規宏; 安藤 真樹; 武宮 博; 谷垣 実*; 高宮 幸一*; et al.
JAEA-Technology 2013-037, 54 Pages, 2013/10
東京電力福島第一原子力発電所事故後における広域の詳細な空間線量率マップを作成するために、原子力機構は走行サーベイシステムKURAMA-IIを用いた測定を文部科学省の委託を受けて実施した。KURAMAは、一般乗用車に多数搭載して広範囲の空間線量率を詳細かつ短期間に把握することを目的として京都大学原子炉実験所で開発されたシステムである。KURAMAは、エネルギー補償型$$gamma$$線検出器で測定した線量率をGPSの測位データでタグ付けしながら記録する測定器、データを受け取り可視化のための処理や解析を行うサーバ、エンドユーザがデータを閲覧するためのクライアントから構成される。第2世代のKURAMA-IIでは更なる小型化、堅牢性の向上、データ送信の完全自動化等の機能が強化されたことによって、100台の同時測定が可能となり、広域の詳細な線量率マッピングをより短期間で実施することが可能になった。本報告では、KURAMA-IIによる測定データの信頼性を確保するために実施した基盤整備と、KURAMA-IIを空間線量率マッピング事業に適用した結果について述べるとともに、多数のKURAMA-IIを使用した走行サーベイの精度を保証するための効率的なKURAMA-IIの管理方法を提案した。
16
北朝鮮による地下核実験に備えた放射性物質の拡散予測体制の構築と実対応
中西 千佳; 佐藤 猛; 佐藤 宗平; 永井 晴康; 掛札 豊和; 堅田 元喜; 都築 克紀; 池田 武司; 奥野 浩; 山本 一也; et al.
JAEA-Technology 2013-030, 105 Pages, 2013/10
原子力緊急時支援・研修センター及び原子力基礎工学研究部門は、文部科学省からの要請に基づき、北朝鮮による三回目の地下核実験に対するモニタリング計画の策定に資する目的から、WSPEEDI-IIを用いた放射性物質の放出を仮定した拡散予測を行った。これらの予測結果は、平成25年2月12日から22日までの毎日、文部科学省及び防衛省に提供し、文部科学省のホームページにて公開された。一方、両部門では、平成24年4月から平成25年3月までの11か月間、夜間・休日を含め、地下核実験の実施に備えた体制の維持に努めた。本報では、これらの一連の対応の概要及び得られた課題について整理した。
17
動力試験炉の解体実績データに基づく廃止措置プロジェクト管理データの評価に係るモデルパラメータの不確かさの評価
石神 努; 助川 武則*; 向井 雅之
JAEA-Technology 2013-027, 124 Pages, 2013/10
原子力施設の廃止措置を安全にかつ効率的に実施するには機器等の解体撤去に要する作業人工数、作業者の被ばく線量等(これらを廃止措置プロジェクト管理データという、以下、管理データ)を予測し、それに基づき廃止措置計画を検討・策定することが重要である。この予測は、作業人工数等の評価式を用いてなされるが、評価式には廃止措置実績データを分析して得られた単位作業係数等のモデルパラメータが含まれている。モデルパラメータの値には不確かさが含まれているが、この不確かさ及びそれに起因した管理データ予測結果の不確かさの評価はほとんどなされていない。しかし、管理データ予測結果に含まれる不確かさの情報は廃止措置計画をより柔軟に検討・策定するうえで重要である。そこで、動力試験炉(JPDR)の解体実績データを用いて、機器等の解体撤去に要する作業人工数及び作業者の外部被ばく線量にかかわるモデルパラメータの値の不確かさについて、その評価方法を検討し評価を行った。本報告書は、その評価方法と評価結果をまとめたものである。
18
高速炉サイクル実用化に向けた工学規模のMOX燃料製造技術開発試験結果,1; 焼結ペレットのO/M比調整試験
高藤 清人; 村上 龍敏; 鈴木 紀一; 柴沼 公和; 畑中 延浩; 山口 文吾; 飛田 良正; 篠崎 雄; 飯村 直人; 沖田 高敏; et al.
JAEA-Technology 2013-026, 42 Pages, 2013/10
高速炉実用化燃料は、高燃焼度化に対応する目的で、燃料ペレットのO/M比の仕様が1.95と、「もんじゅ」燃料仕様の1.98よりも低く設計されている。このような低O/M比の燃料ペレットの製造試験として、還元メカニズムの異なる二種類のO/M比調整試験を行った。1つ目の試験では、焼結ペレットを熱処理することでO/M比を低く調整する技術について評価した。もう一方の試験では、炭素を多量に含むペレットを焼結すると、残留炭素の還元反応によりO/M比が低下するという知見から、多量の有機添加剤を含むペレットを焼結し、残留炭素の還元反応によりO/M比を低く調整する技術について評価した。1つ目の試験の結果、O/M比の低下が見られたが、低下量は小さく、O/M比1.95に調整するには長時間の熱処理が必要と推測された。これは、熱処理中にペレットから放出される酸素を含むガスが焼結皿間に滞留し、このガスの酸素ポテンシャルと平衡となるようにO/M比が変化するためと考える。もう一方の試験の結果、残留炭素の還元反応によるO/M比の低下が確認された。また、O/M比を効果的に下げるには、焼結炉内の雰囲気ガスの酸素ポテンシャルを低く管理することが重要であることがわかった。
19
$$^{99}$$Mo製造におけるMoリサイクル技術の予備試験,1; Mo吸着剤の再利用評価(共同研究)
木村 明博; 新関 智丈*; 掛井 貞紀*; Chakrova, Y.*; 西方 香緒里; 長谷川 良雄*; 吉永 英雄*; Chakrov, P.*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2013-025, 40 Pages, 2013/10
照射試験炉センターでは、JMTRを用いた(n,$$gamma$$)法による$$^{99}$$Mo製造に関する技術開発を行っている。(n,$$gamma$$)法は簡便な反面、製造される$$^{99}$$Moの比放射能は低く、そこから得られる$$^{99m}$$Tc製品の放射能濃度も低下する欠点がある。そこで、効率よくMoを吸着するための吸着剤として、PZC及びPTCを開発した。一方、これら吸着剤は使用した後、放射性廃棄物として廃棄されるため、再利用による放射性廃棄物の低減化を実用化するとともに、希少資源であるMo原料をリサイクルする必要がある。本報告書は、試作した再利用可能なPZC及びPTCの合成方法並びにMo吸着/溶離特性、$$^{99}$$Mo吸着/$$^{99m}$$Tc溶離特性及びリサイクル性等を調査するために行ったコールド試験及びホット試験についてまとめたものである。
20
ヒータ付熱電対型水位計の開発
柴田 晃; 三浦 邦明*; 武内 伴照; 大塚 紀彰; 中村 仁一; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2013-024, 21 Pages, 2013/10
東京電力福島第一原子力発電所の事故においては、全電源喪失により、原子炉圧力容器内水位及び使用済燃料プールの水位が測定できなくなり、事故対策及び事故後の状況の把握に大きな困難をもたらした。このため、全電源喪失時にも、小電力で作動可能な信頼性の高い水位計の開発を行った。既存の水位計を調査し、小電力作動する信頼性の高い水位計の設計と試作を行った。また、試作した水位計を用いて、性能評価試験を行い、常温から95$$^{circ}$$Cの水温範囲において$$pm$$20mmの精度で水位を測定できることを確認した。この結果、新型水位計を使用済燃料プールや過酷事象時の原子炉圧力容器の水位計として使用する見通しを得た。
21
TRU廃棄物処分に係る核種移行データ; セメント硬化体の間隙水を用いたプルトニウムの溶解度試験結果
須黒 寿康; 西川 義朗*; 綿引 聖*; 加川 昭夫
JAEA-Technology 2013-023, 22 Pages, 2013/10
TRU廃棄物処分の安全評価上不可欠なプルトニウム(Pu)について、セメント硬化体の間隙水中における溶解度データを取得する試験を実施した。試験で使用したセメント混和剤は、TRU廃棄物処分場で使用される可能性のあるポリカルボン酸系化合物を選定した。Puの初期添加濃度は10$$^{-6}$$Mとし、液相には、普通ポルトランド,脱イオン交換水,セメント混和剤を混練して硬化させたセメント硬化体から採取した間隙水と比較のため、セメント混和剤を添加しないで硬化させたセメント硬化体から採取した間隙水の2種類を使用した。その他の溶解度試験条件として、試験期間は最大で154日、常温(298$$pm$$5K)のAr雰囲気中(O$$_{2}$$濃度1ppm以下)とし、バッチ式溶解度試験を行った。その結果、試験期間154日目の間隙水中のPu濃度は、セメント混和剤の有無にかかわらず10$$^{-10}$$mol/dm$$^{3}$$オーダーであった。また、Pu(IV)の高pH条件における溶解度(約10$$^{-10}$$mol/dm$$^{3}$$)と比べても同等程度であり、セメント混和剤によるPu溶解度への影響は見られなかった。
22
瑞浪超深地層研究所における新しい定量的岩盤分類法の適用性評価
久慈 雅栄*; 浅井 秀明*; 橋詰 茂; 堀内 泰治; 佐藤 稔紀; 松井 裕哉
JAEA-Technology 2013-022, 72 Pages, 2013/10
岩盤分類は、岩盤地下構造物の設計や施工管理を行ううえで一般的に用いられるが、既往の岩盤分類法は定性的な評価項目が多く、サイト固有の岩盤性状を定量的に評価するうえで限界がある。一方、高レベル放射性廃棄物の地層処分などの大型の岩盤地下構造物の合理的・効果的な設計施工や安全確保の観点からは、地上からの調査や掘削中の壁面観察結果からサイト固有の岩盤の力学的性質を反映しつつ設計等に必要な岩盤物性を決定しうる岩盤分類法の構築が課題のひとつとなっている。本研究では、「岩盤の工学的分類法」をベースとした新しい定量的岩盤分類法(新分類法)を考案し、瑞浪超深地層研究所の堆積岩部及び結晶質岩部に適用した。新分類法の適用性評価は、電研式岩盤分類法の岩盤等級区分と比較することにより行った。その結果、換気立坑側の堆積岩部において、CL級の評価範囲に低い評価点が分布する傾向はあるものの、両分類法による評価は良好な相関性を示すことがわかった。一方、結晶質岩部においては、新分類法の評価点分布が岩盤状況の変化のトレンドをおおむね捉えているものの、個々に見ると電研式との相関性は堆積岩部よりも劣っていることが明らかになった。
23
軽水炉照射環境下におけるIASCC研究のための水環境調整設備の整備,1
岡田 祐次; 馬籠 博克; 塙 博; 近江 正男; 菅野 勝; 飯田 一広; 安藤 均; 柴田 光敦; 米川 昭久; 上田 晴康
JAEA-Technology 2013-019, 236 Pages, 2013/10
日本原子力研究開発機構では、軽水炉利用の高度化及び高経年化に対応するため、軽水炉燃料及び材料の照射試験を実施する準備を進めている。JMTRは第165運転サイクル後の2006年8月に停止し、再稼働に向けて照射施設の整備を進めており、燃料・材料の中性子照射試験を行うための燃料異常過渡試験装置及び材料照射試験装置を2008年度から2012年度の間に製作、設置する予定である。本報告書は、2008年度から2010年度までに実施した照射誘起応力腐食割れ(IASCC: Irradiation Assisted Stress Corrosion)研究のための材料照射試験装置の水環境調整設備等の整備についてまとめたものである。
24
平成23年度工務技術部年報
工務技術部
JAEA-Review 2013-025, 114 Pages, 2013/10
工務技術部は、原子力科学研究所及びJ-PARCの水,電気,蒸気,排水等のユーティリティー施設、原子炉施設及び核燃料物質取扱施設内の特定施設(受変電設備,非常用電源設備,気体・液体廃棄設備,圧縮空気設備)並びに一般施設内のユーティリティー設備の運転,保守管理を担っている。さらに、建物・設備の補修・改修工事及び点検・整備業務、電子装置,機械装置及びガラス器具の工作業務、大型実験装置の運転業務を行っている。また、平成23年3月11日に発生した東日本大震災により被害を受けた建物・設備の復旧工事にも精力的に取り組んでいる。本報告書は、平成23年度の工務技術部の業務実績の概要と、主な管理データ、技術開発の概要を記録したものである。
25
地質環境の長期安定性に関する研究,年度計画書; 平成25年度
安江 健一; 浅森 浩一; 丹羽 正和; 花室 孝広; 國分 陽子; 幕内 歩; 生田 正文; 松原 章浩; 石丸 恒存; 梅田 浩司
JAEA-Review 2013-023, 42 Pages, 2013/10
本書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分における地質環境の長期安定性に関する研究についての第2期中期計画期間(平成22年度-平成26年度)における平成25年度の研究開発計画を述べたものである。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第2期中期計画に基づき、第1期中期計画期間(平成17年度-平成21年度)における研究成果、平成22年度から平成24年度の研究成果、関係研究機関の動向や大学などで行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズなどを考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針などの検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みでこれを推進していく。
26
人形峠周辺環境の監視測定結果,平成23年度; 岡山県内
伊藤 公雄; 小野 高行; 石森 有; 川崎 悟
JAEA-Review 2013-020, 44 Pages, 2013/10
人形峠環境技術センターでは、良好な自然環境の確保等を目的として岡山県・鳥取県と締結した環境保全協定に従って、センターやウラン鉱山跡の捨石たい積場周辺の環境監視測定を実施している。また、回収ウラン転換実用化試験(平成6年$$sim$$平成11年)に伴ってセンター周辺でのプルトニウムについての環境測定も実施している。また、県境鳥取県側において方面掘削土を原料としてレンガを製造する計画に伴い、県境周辺の環境測定を平成18年度より実施している。これらの監視測定結果は、各々の県に定期的に報告するとともに、専門家で構成される岡山県環境放射線等測定技術委員会(岡山県)や鳥取県放射能調査専門家会議(鳥取県)において審議・評価を受けている。本資料は岡山県に報告し、岡山県環境放射線等測定技術委員会において評価を受けた平成23年度の環境監視測定結果についてまとめたものである。
27
使用済燃料に含まれる核分裂生成核種の組成測定試験方法の検討
深谷 洋行; 須山 賢也; 薗田 暁; 大久保 清志; 梅田 幹; 内山 軍蔵
JAEA-Research 2013-020, 81 Pages, 2013/10
日本原子力研究開発機構が原子力安全基盤機構から受託した事業「平成20-23年度軽水炉燃焼燃料の核分裂生成核種組成測定試験」において、燃焼率評価に必要な元素の1つであるネオジムを対象とした2種類の手法による定量結果に差異が生じた。使用済燃料中の核分裂生成核種組成の測定は重要な基盤技術であり、また、福島第一原子力発電所事故に対応する技術として今後も継続的に発展させる必要があるため、確度の高いデータの取得及び定量結果の差異の原因究明を目的としたフォローアップ測定を実施した。測定の結果、ネオジムについては5試料のうち2試料で、また、核分裂生成核種の一部については5試料すべての定量結果の修正が必要であることがわかった。本報告は、本フォローアップ測定において実施した作業及び測定結果についてまとめたものである。
28
再処理施設の廃液沸騰事故でのエアロゾル移行挙動に影響する気体の熱力学物性値の推定
吉田 一雄; 石川 淳
JAEA-Research 2013-013, 24 Pages, 2013/10
再処理施設では、長時間の全交流電源の喪失による放射性廃液を内包する貯槽の冷却機能の喪失で、廃液が沸騰する事故が想定される。この事故では、放射性物質は沸騰により発生する蒸気等に搬送され施設外へ移行すると考えられ、事故影響を評価するうえでは、貯槽を含めた施設内でのエアロゾルの挙動を解析する必要がある。再処理施設の沸騰事故では、エアロゾルが移行する施設内の雰囲気が空気や水蒸気だけでなく、沸騰事故に特有の硝酸蒸気及びNOxで構成されるため、エアロゾルの移行挙動に影響するこれらの気体の粘性係数、拡散係数等の物性値が移行挙動解析に不可欠である。本報では、エアロゾルの移行挙動にかかわる気体の物性値の取り扱いについて、原子炉施設のシビアアクシデント解析のために開発された既存の計算コードを調査するとともに、これらの計算コードを再処理施設の当該事故に適用するために必要となる硝酸蒸気及び、NOxガスのうち二酸化窒素及び四酸化二窒素の粘性係数の推算を試みた。その結果をもとに粘性係数の推奨値について考察した結果を示す。
29
高レベル放射性廃棄物処分場を対象とした隆起・侵食および気候・海水準変動による影響評価手法の検討; わが国における河川侵食による地形変化モデルの構築
注連本 英典; 山口 正秋; 若杉 圭一郎; 柴田 雅博
JAEA-Research 2013-012, 35 Pages, 2013/10
本研究では天然現象のうち隆起・侵食/気候・海水準変動事象に着目し、地下深部に設置された処分場が地表に近接した場合の影響を定量的に評価すべく、わが国における侵食作用の中で主要、かつ速度が大きいと考えられる河川の侵食作用に注目し、河川侵食により生じる地形変化の概念モデルを流域により異なる河川侵食/堆積のシステムごとに構築した。河川侵食による地形変化の概念モデルは、これまで未着手であった河川の下流$$sim$$河口部、及び源流部を対象として、過去12万年程度の隆起・侵食及び気候・海水準変動の影響による河川の地形変化の記録を模式化することにより概念モデルを構築した。さらに、処分場の地表近接プロセスの評価において必要となる侵食量を見積もるために、沖積層の情報をもとに河川の流路付近の下刻及び側方侵食の深さと幅を分析し、モデルにおけるディメンジョンの設定方法を例示した。源流部の概念モデルでは、中部山岳地帯のDEMデータをもとに谷に関するディメンジョンを例示した。以上の検討を通じて、わが国の河川侵食の特徴を踏まえた地形変化の概念モデルの開発と、河川侵食による処分場の地表近接による影響を評価するための基盤情報を整備した。
30
高速炉冷却系配管における流れの剥離現象に関する基礎研究; 高レイノルズ数領域におけるマルチエルボ内複雑流動構造の解明(先行基礎工学研究に関する平成20年度及び平成21年度共同研究報告書)
江原 真司*; 結城 和久*; 橋爪 秀利*; 相澤 康介; 山野 秀将
JAEA-Research 2013-011, 72 Pages, 2013/10
東北大学では、コールドレグ配管で発生する非定常流動メカニズム及び圧力変動特性を可視化試験及び圧力測定試験により明らかにし、さらにスケール効果を調べるため、異なる縮尺モデルにおいて流動試験を実施した。平成20年度では、1/15縮尺流動試験装置において2段エルボ内の可視化試験を実施した。また、1/7縮尺流動試験装置に1段ショートエルボを設置して装置の健全性を確認し、Re=320,000に対する可視化試験に着手した。平成21年度では、1/7縮尺流動試験装置を用いて1段エルボ及び2段立体接続エルボに関する可視化試験を実施し、詳細な流れ場を観測した。これら試験データから、エルボ内流れの複数エルボ効果を検討した。加えて、1/15及び1/7縮尺試験装置を用いて1段エルボに関する圧力変動計測試験を実施し、Re数を変化させたときの圧力変動特性を計測した。これらの配管スケールの異なる試験データより、圧力変動特性へのスケール効果の影響を検討した。原子力機構では、実機設計の成立性評価に向けて解析評価手法の開発を進めている。商用熱流動解析コードSTAR-CDを用いて1/7縮尺2段エルボ流動試験解析を実施し、可視化試験結果と流速分布の傾向はおおむね一致していることを示した。本研究より、単エルボ配管体系を対象に検証してきたURANS解析手法が2段エルボ体系に適用可能なことを確認した。
31
核変換を導入した燃料サイクルの核拡散抵抗性
西原 健司
JAEA-Research 2013-010, 26 Pages, 2013/10
高速炉(FR)もしくは加速器駆動システム(ADS)を用いた核変換を導入した核燃料サイクルの平衡期におけるマスフローを評価し、新燃料及び使用済燃料中のアクチノイド核種の核物質としての魅力度を評価した。その結果、FR中のプルトニウム、及び、FRとADS中のネプツニウムの魅力度が比較的高いことなどがわかった。また、魅力度に差はあるものの、すべての燃料サイクルにおいて保障措置対象外となるような低魅力度Puはなく、制度的枠組み等の核拡散抵抗性の他の要因と組合せることが重要である。
32
酸化物分散強化型フェライト鋼の硝酸溶解特性評価,2; 溶解工程の硝酸濃度等に対応した溶解量の検討
井上 賢紀; 須藤 光雄; 小山 真一; 大塚 智史; 皆藤 威二
JAEA-Research 2013-009, 78 Pages, 2013/10
高速増殖炉サイクル実用化段階の燃料被覆管の基準材料であるマルテンサイト系酸化物分散強化型フェライト鋼(9Cr-ODS鋼)の再処理システム適合性評価の一環として、溶解工程の硝酸濃度等に対応した溶解量を評価した。溶解液のなかの燃料被覆管成分の高濃度化による個別プロセスへの影響の観点からは最大値を示す最高温度炉心燃料集合体単体の溶解量、高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の発生量への影響の観点からはすべての炉心燃料集合体を積算した溶解量を算出した。溶解量の評価にあたっては、過去の高速炉における燃料ピン照射試験、ナトリウムループ試験等の結果をレビューし、炉内使用に伴う外面腐食,内面腐食等が硝酸溶解特性に及ぼす影響を考慮した評価方法を検討した。炉内使用の影響による溶解量の増分を評価したところ、流動ナトリウム環境特有の質量移行現象の発生条件に大きく依存することがわかった。
33
液体金属流れ中の気泡・溶存ガス挙動解析コードの開発
伊藤 啓; 大野 修司; 上出 英樹; 粉川 広行; 二川 正敏; 河村 拓己*; 今井 康友*
JAEA-Research 2013-008, 117 Pages, 2013/10
ナトリウム冷却大型高速炉では、1次冷却系統内に存在する気泡・溶存ガスによる炉心反応度擾乱や熱交換器性能低下などが懸念されており、冷却系統内における気泡・溶存ガス挙動を把握することは、高速炉の安定運転を担保するうえで重要である。また、J-PARCの水銀ターゲットシステムにおいては、キャビテーションによる構造材壊食を抑制するために微小気泡を注入しているが、熱交換器におけるガス蓄積を防止するため、微小気泡の挙動を評価することが課題となっている。原子力機構では、液体金属流れ(主として高速炉1次冷却材流れ)中の気泡・溶存ガス挙動を評価するため、フローネットワーク型の解析コードVIBULの整備を進めており、本研究では、解析精度向上を目的としたVIBULコードの改良と、水銀ターゲットシステムに適用するために必要なモデルの開発を行った。
34
渦モデルによるガス巻込み・液中渦評価手法の研究; 実規模試験に対するガス巻込み評価手法の適用性検討および液中渦評価手法の基礎的検討
伊藤 啓; 江連 俊樹; 大野 修司; 上出 英樹; 中峯 由彰*; 今井 康友*
JAEA-Research 2013-007, 75 Pages, 2013/10
日本原子力研究開発機構(JAEA)では、ナトリウム冷却大型高速炉(JSFR)の安全設計クライテリア構築の一環として、原子炉容器内上部プレナム部におけるさまざまな熱流動現象の評価を行っている。自由液面におけるカバーガス巻込み及びホットレグ配管入口部における液中渦キャビテーションは重要な評価対象であり、前者は1次冷却系統内への気泡混入によって炉心出力擾乱やIHX除熱性能劣化など高速炉の安定運転に影響を及ぼす可能性があるため、後者は構造物(配管)健全性確保の観点から、その発生を抑制することが重要である。どちらの現象も、強い旋回渦の発生による渦中心での圧力低下に伴って発生するため、現象評価のためには渦挙動を正確に模擬できる手法が必須である。そこで、JAEAでは、数値解析と渦モデルを用いたガス巻込み評価手法の構築を進めている。本研究では、実規模ガス巻込み現象への適用性確認を目的として、1/1.8縮尺試験を対象とした評価を行う。また、液中渦に対する圧力降下量や代表圧力等の評価を行うため、ガス巻込み発生評価手法を拡張することで液中渦評価手法を開発し、液中渦基礎試験を対象とした検証を行う。
35
平成24年度研究開発・評価報告書; 評価課題「福島環境回復に関する技術等の研究開発」(中間評価)
福島技術本部
JAEA-Evaluation 2013-002, 153 Pages, 2013/10
日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という)は、「国の研究開発評価に関する大綱的指針」(平成20年10月31日内閣総理大臣決定)及びこの大綱的指針を受けて作成された「文部科学省における研究及び開発に関する評価指針」(平成21年2月17日文部科学大臣決定)、並びに原子力機構の「研究開発課題評価実施規程」(平成17年10月1日制定、平成21年8月19日改正)等に基づき、平成25年3月5日に「福島環境回復に関する技術等の研究開発」に関する中間評価を福島環境研究開発・評価委員会に諮問した。これを受けて、福島環境研究開発・評価委員会は、委員会において定められた評価方法に従い、原子力機構から提出された「福島環境回復に関する技術等の研究開発」の実施に関する説明資料の検討及び各担当者によるによる口頭発表と質疑応答を実施した。本報告書は、福島環境研究開発・評価委員会より提出された中間評価の内容をまとめるとともに、「評価結果(答申書)」を添付したものである。
36
超深地層研究所計画; 統合化データフローの構築(研究坑道の掘削を伴う研究段階; 第2段階)
濱 克宏; 佐藤 稔紀; 笹尾 英嗣; 岩月 輝希; 國丸 貴紀; 松岡 稔幸; 竹内 竜史; 尾上 博則; 見掛 信一郎
JAEA-Data/Code 2013-010, 58 Pages, 2013/10
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階;地表からの調査予測研究段階」、「第2段階;研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階;研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる。現在は、第2段階及び第3段階の調査研究を進めている。第2段階の調査研究では、第1段階で適用した地質環境特性評価にかかわる調査計画立案や調査手法、モデル化手法などの個別要素技術の有効性などを評価する。また、設計・施工と安全評価の観点から、地質環境調査結果を安全評価や設計に反映するための合理的な調査項目の組合せ方や、調査から解析、評価までのデータの流れを整理した統合化データフローを更新する。統合化データフローとは、調査からモデル化・解析までの合理的な道すじを示したものである。本報告書では、第2段階の調査研究における研究成果をもとに、統合化データフローを更新した結果を取りまとめたものである。なお、統合化データフローは研究の進捗などを踏まえて適宜更新する。
37
Input/output manual of light water reactor fuel performance code FEMAXI-7 and its related codes
鈴木 元衛; 斎藤 裕明*; 宇田川 豊; 永瀬 文久
JAEA-Data/Code 2013-009, 306 Pages, 2013/10
FEMAXI-7は、軽水炉燃料の通常運転時及び過渡条件下のふるまい解析を目的とするコードとして、前バージョンFEMAXI-6に対して多くの機能の追加・改良を実施した高度化バージョンである。このモデルと内部構造、機能の詳細に関する文書は別のJAEA-Data/Codeとして刊行される。本マニュアルは、これと対をなすもので、FEMAXI-7及び関連コードのファイルの内容、入出力の方法、サンプル入出力、ソースの修正方法、サブルーチン構造、内部変数などについて詳述し、FEMAXI-7による燃料解析の具体的方法を説明したものである。
38
Proceedings of the 2012 Symposium on Nuclear Data; November 15-16, 2012, Research Reactor Institute, Kyoto University, Kumatori, Japan
中島 健*; 岩本 修; 堀 順一*; 岩本 信之; 中村 詔司; 小浦 寛之
JAEA-Conf 2013-002, 202 Pages, 2013/10
2012年度核データ研究会は、2012年11月15日から16日にかけて、熊取町の京都大学原子炉実験所にて開催された。本研究会は日本原子力学会核データ部会と京都大学原子炉実験所の主催、日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究部門の共催の下、4つのトピックス:「福島原発後の原子力」、「核データの応用」、「核データ誤差にどう取り組むか」、「JENDL-4.0の検証と今後に向けて」に関する講演・議論が行われるとともに、幅広い分野のポスター発表が行われた。さらに、中性子捕獲反応及び透過分析法や核データにかかわる国際動向に関するチュートリアルも実施された。参加総数は83名で、盛況のうちに全日程を終えた。本レポートは、同研究会における口頭発表13件とポスター発表22件を含む35件の全論文をまとめたものである。
39
小型高温ガス炉の概念設計,4; プラント設計及び技術的成立性評価
大橋 弘史; 佐藤 博之; Yan, X.; 角田 淳弥; 野本 恭信; 田澤 勇次郎; 野口 弘喜; 今井 良行; 橘 幸男
JAEA-Technology 2013-016, 176 Pages, 2013/09
原子力機構は、小型高温ガス炉システムの開発途上国等への2030年代の世界展開を目指し、蒸気タービンによる発電、工業プロセスへの高温蒸気、及び地域暖房への低温蒸気供給を目的とした小型高温ガス炉システムの商用1号機あるいは実証炉と位置づけられるリファレンスの原子炉として、原子炉熱出力50MWtの小型高温ガス炉システム(HTR50S)の概念設計を進めている。本検討では、HTR50Sのプラント設計として、原子炉出口温度750$$^{circ}$$Cで発電,蒸気供給,地域暖房を行うシステムを対象としたうえで、原子炉出口温度900$$^{circ}$$Cへの高温化及び中間熱交換器の追設を考慮に入れ、プラント基本仕様及び各設備の設計要件に基づき、炉内構造物,原子炉圧力容器,炉容器冷却設備,停止時冷却設備,中間熱交換器,蒸気発生器及びヘリウムガス循環機,蒸気発生器隔離及びドレン設備,原子炉格納容器,発電設備及び熱供給設備の概念設計、並びに配置概念検討を実施した。これらの結果、各設備ともに設計目標を達成でき、小型高温ガス炉システムの概念設計の技術的成立性を示すことができた。本報は、小型高温ガス炉システムのプラント設計及び技術的成立性評価の結果について報告する。
40
高速増殖原型炉もんじゅ技術年報; 平成24年度
敦賀本部 高速増殖炉研究開発センター
JAEA-Review 2013-032, 172 Pages, 2013/09
高速増殖原型炉もんじゅ(以下「もんじゅ」)は、日常の運転、保守等の経験を通して、我が国の高速増殖炉サイクル技術確立に向けた技術的成果を蓄積してきている。本年報は、平成24年度の「もんじゅ」の主な成果及びプラント管理に関連するデータをまとめたものである。
41
第27回ふげん廃止措置技術専門委員会資料集
忽那 秀樹; 門脇 春彦; 榊原 安英; 平田 智宏
JAEA-Review 2013-027, 40 Pages, 2013/09
原子炉廃止措置研究開発センター(以下「ふげん」という。)は、廃止措置技術開発を計画・実施するにあたり、「ふげん」を国内外に開かれた技術開発の場及び福井県が目指すエネルギー研究開発拠点化計画における研究開発拠点として十分に活用するとともに、当該技術開発で得られる成果を有効に活用することを目的として、原子力機構内外の有識者で構成される「ふげん廃止措置技術専門委員会」を設置している。本稿は、平成25年3月14日に開催した第27回ふげん廃止措置技術専門委員会において報告した"廃止措置の状況"、"重水回収・トリチウム除去における除去技術の高度化"及び、福井県エネルギー研究開発拠点化計画へのふげんの取組み状況として報告した"福井県における高経年化調査研究"、"技術課題解決促進事業(公募型)"について、資料集としてまとめたものである。
42
超深地層研究所計画,年度報告書; 2011年度
國丸 貴紀; 見掛 信一郎; 西尾 和久; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 引間 亮一; 丹野 剛男; 真田 祐幸; et al.
JAEA-Review 2013-018, 169 Pages, 2013/09
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階; 研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなり、2011年度は、第2段階及び第3段階の調査研究を進めた。本報告書は、2010年度に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」に基づいた、超深地層研究所計画の第2段階及び第3段階の調査研究のうち2011年度に実施した(1)調査研究、(2)施設建設、(3)共同研究等の成果を取りまとめたものである。
43
植物影響効果試験,2(共同研究)
山田 智*; 北 実*; 石森 有
JAEA-Research 2013-016, 32 Pages, 2013/09
鳥取大学農学部と日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターは、世界有数のラドン温泉地域である三朝地域の放射線的特徴等に着目し、地産野菜等の特産品化を目指した植物影響効果研究を共同で行っている。本報告書は、平成23$$sim$$24年度に実施した以下の内容及びその成果について、とりまとめたものである。[1]生理メカニズム解明試験: 作物の生長や品質成分に及ぼす温泉水の影響効果についてメカニズム等の解明を行った。リーフレタスでは生長とミネラル含量が増加するが、その生理メカニズムとして選択的K吸収能が高いこと、フダンソウでは生長は増加するがミネラル含量は影響を受けず、その生理メカニズムとしてNaにより生長が促進されることがわかった。また、ミズナ及びサラダナでは苦味を呈する遊離アミノ酸が低下した。[2]中規模栽培試験: 平成21$$sim$$22年度に実施した選抜栽培試験で特に有望な作物について中規模の栽培試験を行った。(1)作物生長に最適な栄養量、(2)温泉水のpH、(3)温泉水由来の有害物質を作物が含有する可能性、(4)栽培にかかわる手順とシステムの観点から実用化試験に向けた課題を抽出し、中規模栽培システムが確立できた。
44
日本原子力研究開発機構量子ビーム応用研究部門第13回光量子科学研究シンポジウム論文集; 2012年11月15日$$sim$$16日,京都府木津川市
光量子科学研究シンポジウム事務局
JAEA-Conf 2013-001, 154 Pages, 2013/09
平成24年11月15日$$sim$$16日の2日間にわたり「第13回光量子科学研究シンポジウム」を関西光科学研究所木津地区において開催した。本論文集にはそこで行われた講演及びポスター発表のうちから、論文として投稿されたものを収録している。
45
レーザー光を用いた燃料デブリ・炉内構造物取出しに向けた研究,1; 研究計画及び平成24年度研究成果
村松 壽晴; 山田 知典; 羽成 敏秀; 武部 俊彦; 松永 幸大
JAEA-Research 2013-024, 49 Pages, 2013/08
福島第一原子力発電所の廃止措置作業では、燃料と炉内構造物とが溶融混合凝固した燃料デブリなどを取出し対象とする必要がある。この燃料デブリは、米国・スリーマイル島原子力発電所2号機での知見から、形状不定、高硬度、多孔質、多成分などの特徴を持つと考えられ、これを的確に取出すことのできる工法を確立する必要がある。本報では、高出力・高出力密度、局所加工性、遠隔操作性に優れ、さらには靭性によらず溶断・破砕を行うことが可能なレーザー光を熱源とした切断工法を対象とし、燃料デブリの取出しに必要となる要素技術を開発することを目標とした研究計画を策定するとともに、これに基づいた2012年度(平成24年度)の研究成果について記載した。
46
汎用小型試験研究炉の概念検討; 平成23年度活動報告
綿引 俊介; 花川 裕規; 今泉 友見; 永田 寛; 井手 広史; 小向 文作; 木村 伸明; 宮内 優; 伊藤 正泰; 西方 香緒里; et al.
JAEA-Technology 2013-021, 43 Pages, 2013/07
世界の試験研究炉は、老朽化に伴う廃炉により、その数は減少しているが、原子力発電の導入を計画している国では、原子力人材育成、科学技術の向上、産業利用、軽水炉の安全研究のために、試験研究炉の必要性が高まっている。日本原子力研究開発機構では、平成22年度より試験研究炉設計のための環境整備及び人材育成のため、汎用小型試験研究炉の検討を開始し、平成24年度までに概念検討を行う予定である。平成23年度は、汎用小型試験研究炉の炉心構成の検討、汎用性及び実用性の高い照射設備の検討及びMo製造のためのホットラボ設備の検討を実施した。その結果、炉心構成の検討結果として、照射物を考慮した原子炉の未臨界度及び連続運転時間について確認するとともに自動制御運転中における反応度外乱に対する原子炉の過渡応答について、定格出力運転中の汎用小型試験研究炉は、自動制御運転が十分に可能であることを確認できた。また、照射設備の検討としては、Mo-99のような短半減期ラジオアイソトープの効率的な大量生産の実現が期待できることを確認し、ホットラボ設備の検討においては、Mo製造,RI搬出等を考慮したうえで迅速に試料を配布できるセル・設備を考案した。
47
ISプロセス信頼性試験装置(硫酸分解系機器)の安全対策
野口 弘喜; 久保 真治; 岩月 仁; 小貫 薫
JAEA-Technology 2013-020, 38 Pages, 2013/07
熱化学水素製造法ISプロセスでは、硫酸,二酸化硫黄,ヨウ化水素酸等の有害な化学物質を使用するため、試験研究を行う際には作業者の安全、外部への影響について十分な対策を講じる必要がある。現在、実用材料製の主要反応機器について、実プロセス環境における信頼性確認を目的としたISプロセス信頼性試験を進めており、ISプロセス信頼性試験装置(硫酸分解系機器)の設計・製作が完了した。本試装置では、腐食性流体(硫酸(H$$_{2}$$SO$$_{4}$$), 二酸化硫黄(SO$$_{2}$$)等)を取扱い、また、加圧条件で試験運転を行うため、本試験開始に先立ち、試験装置の安全対策、作業の安全対策及び異常時の対策について検討を行った。本報告書はこれらの検討結果を取りまとめたものである。
48
高速増殖原型炉もんじゅ性能試験(炉心確認試験)報告書「制御棒価値確認」
加藤 優子; 矢吹 健太郎*; 大川内 靖
JAEA-Technology 2013-018, 118 Pages, 2013/07
高速増殖原型炉もんじゅは、平成7年12月に発生した2次主冷却系ナトリウム漏えい事故後、運転を停止していたが、平成22年5月6日に14年5か月ぶりに性能試験を再開した。性能試験は、3段階に分けて実施していく計画であり、その最初の段階の炉心確認試験を78日間にわたって実施し、同年7月22日に終了した。炉心確認試験のうち、「制御棒価値確認」では、制御棒価値測定のための基礎データを取得するとともに、各制御棒の反応度価値を測定した。
49
炉内中継装置の引抜方策の検討に係る調査について; 「もんじゅ」原子炉容器内構造物の観察
針替 仁; 高木 剛彦; 浜野 知治; 中村 省一; 大場 俊雄; 江橋 政明; 奥田 英一; 木下 知宣
JAEA-Technology 2013-014, 150 Pages, 2013/07
高速増殖原型炉もんじゅにおいて、平成22年8月26日に炉内中継装置(以下「IVTM」という。)本体が原子炉機器輸送ケーシングのグリッパ爪から外れて落下する事象が発生した。その後、IVTM本体の引抜きが「荷重超過」警報の発報により実施できなかったことから、IVTM本体の状況を把握するため、不活性アルゴンガス中にナトリウム蒸気が浮遊する原子炉容器内で観察を行うための観察装置、観察方法等について検討を行い、IVTM本体内側案内管の内面観察とIVTM本体の上部・下部案内管接続部の外面観察を実施することとした。これら観察の結果、案内管接続部で上部案内管下端部が径方向に変形し、燃料出入孔スリーブと干渉することを確認したため、燃料出入孔スリーブと一体で原子炉容器内から引き抜くことを決定した。本報告はIVTM本体を引き抜くために実施した原子炉容器内の観察について、観察装置、観察方法等の検討内容及び結果についてまとめたものである。
50
捨石たい積場周辺環境の監視測定結果,平成23年度; 鳥取県内
伊藤 公雄; 小野 高行; 石森 有; 川崎 悟
JAEA-Review 2013-019, 20 Pages, 2013/07
人形峠環境技術センターでは、良好な自然環境の確保等を目的として岡山県・鳥取県と締結した環境保全協定に従って、センターやウラン鉱山跡の捨石たい積場周辺等の環境監視測定を実施している。これらの監視測定結果は、各々の県に定期的に報告するとともに、専門家で構成される岡山県環境放射線等測定技術委員会(岡山県)や鳥取県放射能調査専門家会議(鳥取県)において審議され、異常は見られないことが確認された。本資料は鳥取県に報告し、鳥取県放射能調査専門家会議において評価を受けた平成23年度の捨石たい積場周辺の環境監視結果についてまとめたものである。
51
超深地層研究所計画における岩盤力学に関する調査研究,年度報告書; 2011年度
引間 亮一; 丹野 剛男; 真田 祐幸; 松井 裕哉; 佐藤 稔紀
JAEA-Review 2013-017, 52 Pages, 2013/07
本報告は、超深地層研究所計画の一環として、2011年度に実施した岩盤力学に関する調査研究項目の概要をまとめたものである。本報告書にとりまとめた調査研究項目は、(1)深度400m地点におけるボーリングコアを用いた初期応力測定、(2)室内試験による岩盤物性評価、(3)第3段階における施工対策影響評価試験の計画検討、(4)掘削体積比エネルギーを用いた原位置岩盤物性評価に関する研究、(5)種々の計測結果に基づく深部岩盤中の応力場評価に関する基礎的研究である。
52
核燃料サイクル施設からの放射能放出に伴う環境$$gamma$$線線量率変動の定量化に関する研究(学位論文)
竹安 正則
JAEA-Review 2013-016, 92 Pages, 2013/07
核燃料サイクル施設からの放射能放出に伴う環境$$gamma$$線線量率の変動の定量化を目的として、再処理施設運転に伴う環境$$gamma$$線線量率変動の準実時間定量化のための計算コード・システム(SIERRA-II)の開発、SIERRA-IIを用いた再処理施設運転に伴う環境$$gamma$$線線量率変動の定量化へ向けた検討、降雨により地表へ降下した雨水中$$^{222}$$Rn壊変生成物濃度の測定と大気中$$^{222}$$Rn壊変生成物降雨洗浄モデルの構築、降雨時に$$^{85}$$Krが放出されたときの環境$$gamma$$線線量率の変動の定量化を行ったものである。本研究により、開発したSIERRA-IIを用いて再処理施設運転時の環境$$gamma$$線線量率の変動を実用的な精度で定量化できることが明らかとなった。
53
我が国の新たな原子力災害対策の基本的な考え方について; 原子力防災実務関係者のための解説
佐藤 宗平; 山本 一也
JAEA-Review 2013-015, 89 Pages, 2013/07
平成23年3月11日に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故を受け、我が国の原子力規制の在り方や原子力防災体制についても見直しが進められ、新たな原子力防災体制の骨格が見えてきたところである。特に、原子力規制委員会の定めた原子力災害対策指針においては、国際原子力機関の定めた安全文書の考え方や対策実施等の基準をおおむね取り入れたものとなっており、従前の防災指針とは大きく考え方が異なっている。今後、これらの法令改正や指針類の改定を受け、原子力発電所等の立地地域等において、体制,要員及び資機材等の整備が進められるとともに運用面等の手順が定められていくこととなる。その際に、より実効的な体制としていくためには、原子力防災の専門家等だけでなく原子力防災の実務にかかわる地方公共団体の職員や関係機関の職員等も新たな原子力防災体制の考え方を理解しておくことが肝要である。そのため、本報告書は「立地地域等や新たに地域防災計画の立案が必要になった地域(関係周辺都道府県及び関係周辺市町村)を念頭に」新たな原子力防災体制の概要やその考え方をできる限り丁寧に説明することを試みたものである。
54
Report of Committee for JAEA Internationalization Initiative (Translated document)
国際拠点化推進委員会
JAEA-Review 2013-014, 36 Pages, 2013/07
世界的な原子力を取り巻く環境の中で、国際基準作成への貢献やアジアの人材育成など日本原子力研究開発機構(以下、機構という。)が果たすべき役割が増してきている。機構では最先端施設を核として世界の優秀な研究者を集結し、我が国の科学技術競争力を高めるとともに国際貢献を果たすべく、「国際拠点化」を推進してきた。さらに、外国人の受入環境整備をはじめとして、国際拠点化に関する方向性、改善策を検討するため、「国際拠点化推進委員会(Committee for JAEA Internationalization Initiative)」を設置した。本報告書では、本委員会で検討した国際拠点化に向けた現状の課題とその解決への提言、並びに機構職員自らが世界を意識して活動していくために今後検討すべき課題について記載する。
55
地下水の地球化学データに基づく地下水流動評価方法の検討,2; 幌延地域への適用例(受託研究)
酒井 隆太郎; 武田 聖司; 宗像 雅広; 木村 英雄
JAEA-Research 2013-006, 18 Pages, 2013/07
放射性廃棄物の地層処分では、人間社会への核種移行を信頼性高く評価するため、地下深部の広域地下水流動を評価することが重要である。我が国の堆積岩地域には、地下深部に停帯性の化石塩水が広く分布しており、天水の侵入・希釈によって中間的な塩分濃度を持つ混合水が浅部に形成されている。混合水の水質形成は、化石塩水の組成と地下水流動によって影響を受けている。このため、本研究では、混合水中のCl/$$delta$$$$^{18}$$O比をトレーサーとして幌延地区を対象として、地下水流動が水質形成プロセスに与える影響について解析的検討を行った。解析では、幌延地区を模擬したCl/$$delta$$$$^{18}$$Oの初期地下水分布を設定したうえで、天水による洗い出し解析を実施した。その結果、天水と化石塩水との混合水のCl/$$delta$$$$^{18}$$O比から推定される地下水移動量は、地下水流速から算出された移動量とおおむね一致することから、混合水のCl/$$delta$$$$^{18}$$O比は地下水流動の評価に有用であることが示された。
56
超高温ガス炉用等方性黒鉛(IG-110, IG-430)の酸化特性評価; 空気酸化による密度分布と圧縮強度の変化
藤田 一郎*; 衛藤 基邦*; 大崎 弘貴; 柴田 大受; 角田 淳弥; 小西 隆志; 山地 雅俊; 國本 英治
JAEA-Research 2013-004, 20 Pages, 2013/07
高温ガス炉や第四世代の超高温ガス炉(VHTR)の炉心構造物には黒鉛が使用される。黒鉛は高温において炉内の冷却材ヘリウムガス中の不純物や空気侵入事故時の酸素ガス等により酸化する恐れがある。このため、黒鉛の酸化特性及びそれに伴う機械的特性の変化を評価しておくことが重要である。本研究では、高温ガス炉(VHTRを含む)用の材料であるIG-110及びIG-430黒鉛の520-900$$^{circ}$$Cにおける空気酸化特性及び酸化に伴う圧縮強度の変化について調べ、以下の結論を得た。(1) IG-430の酸化速度はIG-110の半分以下であるが、活性化エネルギーはほぼ同じ176kJ/molである。(2)酸化による密度分布と圧縮強度の変化には相関があり、同一の酸化重量変化においては、均一酸化が生じる600$$^{circ}$$C以下で強度が最も小さくなる。(3)酸化の進行過程においては、黒鉛試験片内のバインダー由来の結晶性の悪い部分から優先的に酸化が進行する。そのため、酸化消耗については、ガス化以外に、コークス粒子が脱離する影響も考慮する必要がある。
57
東京電力福島第一原子力発電所事故を考慮した「もんじゅ」の安全性に関する総合評価
敦賀本部 高速増殖炉研究開発センター
JAEA-Research 2013-001, 392 Pages, 2013/07
「東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合評価の実施について(指示)」(原子力安全・保安院、平成23年7月22日)に基づき、高速増殖原型炉もんじゅ(以下、「もんじゅ」という。)についての評価を実施した。評価対象事象は、自然現象としての地震,津波、そして安全機能喪失としての全交流電源喪失,最終ヒートシンク喪失であり、これらの事象に対して燃料の重大な損傷に至ることなく耐えられる余裕を確認した。評価の対象施設は、原子炉,炉外燃料貯蔵槽(以下、EVSTという。),燃料池である。なお、原子炉及びEVSTでは、万一電源が喪失してもナトリウム冷却系の自然循環と空気冷却器の自然通風によって、燃料の崩壊熱を大気へ放散できるという「もんじゅ」の特徴を考慮した。
58
超深地層研究所計画における地下水の水圧長期モニタリング; 2011年度
狩野 智之; 竹内 竜史
JAEA-Data/Code 2013-007, 100 Pages, 2013/07
超深地層研究所計画は、「第1段階; 地表からの調査予測研究段階」、「第2段階; 研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階;研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる約20年の計画であり、現在は、第2段階における調査研究を進めている。本研究では、「深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤整備」及び「深地層における工学技術の基盤整備」を第1段階から第3段階までを通した全体目標としている。そのうち第2段階では、「研究坑道の掘削を伴う調査研究による地質環境モデルの構築及び研究坑道の掘削による深部地質環境の変化の把握」を目標としており、その一環として、地下水の水圧長期モニタリングを実施している。本報告書は、2011年度に実施した地下水の水圧長期モニタリングデータを取りまとめたものである。
59
Light water reactor fuel analysis code FEMAXI-7; Model and structure
鈴木 元衛; 斎藤 裕明*; 宇田川 豊; 永瀬 文久
JAEA-Data/Code 2013-005, 382 Pages, 2013/07
FEMAXI-7は、軽水炉燃料の通常運転時及び過渡条件下のふるまい解析を目的とするコードとして、前バージョンFEMAXI-6に対して多くの機能の追加・改良を実施した高度化バージョンである。特に、ソースコードの整備及び解読の効率化を図るためにサブルーチンやファンクションのモジュール化とコメント記述の充実を図り、コードのさらなる拡張を容易にした。また、新しいモデルを追加するとともに、ユーザーの使いやすさにも考慮して多くのモデルのパラメータを整理した。これらによりFEMAXI-7は高燃焼度燃料の通常時のみならず過渡時ふるまいの解析に対する強力なツールとなった。本報告は、FEMAXI-7の設計、基本理論と構造、モデルと数値解法、改良と拡張、採用した物性値等を詳述したものである。
60
水素製造施設の接続にかかわる高温ガス炉の安全設計方針の検討
佐藤 博之; 大橋 弘史; 田澤 勇次郎; 今井 良行; 中川 繁昭; 橘 幸男; 國富 一彦
JAEA-Technology 2013-015, 68 Pages, 2013/06
本報告では、熱化学法ISプロセスによる水素製造施設を高温ガス炉に接続するうえでの安全設計に対する考え方を具体化するとともに、安全設計方針及び適合のための設計方針、水素製造施設を非「原子炉施設」として扱うための条件とこれに応じた設計対応を示した。また、HTTR-IS水素製造システムを対象に、水素製造施設の非「原子炉施設」化のための設計対応及び安全設計方針適合のための設計方針が工学的に成立することを明らかにした。
61
Simulator for materials testing reactors
竹本 紀之; 菅谷 直人; 大塚 薫; 花川 裕規; 小沼 勇一; 細川 甚作; 堀 直彦; 神永 雅紀; 田村 一雄*; 堀田 浩司*; et al.
JAEA-Technology 2013-013, 44 Pages, 2013/06
日本原子力研究開発機構では、原子炉挙動の理解及び技能向上を図り、原子力発電所を導入しようとしているアジア諸国をはじめとした国内外の原子力人材育成に貢献するため、照射試験炉シミュレータを開発した。本シミュレータは、文部科学省からの最先端研究開発戦略的強化費補助金のうち、世界最先端研究用原子炉の高度利用による国際的研究開発拠点の整備事業の一環として整備したものであり、照射試験炉の一つであるJMTRをベースに設計し、照射試験炉における運転,照射試験,運転時の異常な過渡変化や事故を模擬することにより、これらに対応した原子炉及び照射設備の運転操作訓練を行えるようにした。本報告は、本シミュレータのシミュレーションモデル,ハードウェア仕様及び運転手順についてまとめたものである。
62
Irradiation behavior analyses of oxide fuel pins for SFR high breeding cores
水野 朋保; 小山 真一; 皆藤 威二; 上羽 智之; 田中 健哉
JAEA-Technology 2013-012, 13 Pages, 2013/06
中空ペレットを用いた混合酸化物(MOX)燃料と酸化物分散強化型マルテンサイト鋼被覆管による燃料ピンは、実用化ナトリウム冷却高速炉の有望な燃料概念である。この燃料概念を標準の低増殖炉心、break-even炉心((高速炉)平衡期炉心)、高増殖炉心に適用することが検討されている。高増殖炉心における燃料ピンの定常運転時の照射挙動を理解するため、U,Pu酸化物燃料とマイナーアクチニド含有燃料の照射挙動計算を、原子力機構で開発した燃料ピン挙動解析コード"CEDAR"を用いて実施した。燃料温度履歴、燃料と被覆管の変形履歴、照射末期における径方向温度分布を評価した結果、本研究で検討した燃料仕様と照射条件において、MOX燃料ピンは250GWd/tまで健全に照射できる見通しが得られた。また、$$phi$$10.4mmの太径ピンでは、問題となるような挙動は解析されなかった。MA含有燃料の温度は、(U,Pu)酸化物燃料よりも高くなる傾向が示されたが、MAによる燃料挙動への影響は限定的であるという評価結果となった。
63
Fast reactor fuel pin behavior analyses in a LOF type transient event
水野 朋保; 小山 真一; 皆藤 威二; 上羽 智之; 田中 健哉
JAEA-Technology 2013-011, 10 Pages, 2013/06
燃料中心温度や被覆管最高温度のように、過渡事象時の高速炉燃料ピンの健全性に影響する因子を評価するため、燃料解析コード"CEDAR"による照射挙動評価を実施した。冷却材喪失型(LOF)の過渡事象時における燃料ピンの温度履歴を、炉心過渡計算コード"HIPRAC"に導入した2通りのギャップコンダクタンスモデル(Ross&Stoute型のギャップコンダクスタンスモデル及び一定のギャップコンダクタンスモデル)に基づき計算した。被覆管最高温度と被覆管周辺の冷却材温度は、Ross&Stouteモデルではギャップコンダクタンスの時間変化を考慮することにより、一定のモデルを用いる場合よりも低く計算された。これより、一定のギャップコンダクタンスモデルによる炉心過渡計算では、現実的なRoss&Stouteモデルを用いる場合よりも、被覆管と冷却材温度の評価結果は保守的になることが示された。
64
Fuel temperature analyses of metallic fuel pins for sodium-cooled fast reactors
水野 朋保; 小山 真一; 皆藤 威二; 上羽 智之; 田中 健哉
JAEA-Technology 2013-010, 17 Pages, 2013/06
U-Pu(TRU)-Zrを成分とする金属燃料は、第4世代原子力国際フォーラム(GIF)において、有望な原子炉として選定されたナトリウム冷却炉(SFR)の候補燃料の一つである。金属燃料の設計研究は日本における高速炉の実用化研究で実施され、照射挙動に関して、挙動解析コードを用いた予備評価を実施中である。原子力機構においても、U-Pu(TRU)-Zr燃料の照射挙動評価を簡易計算プログラムにより実施した。燃料へのナトリウム侵入を考慮した実効熱伝導度による燃料軸方向温度分布は、照射後の実際の燃料組織と良く整合する結果となった。これより、ナトリウム侵入を考慮した燃料実効熱伝導は、照射挙動評価に適すると考えられる。
65
Fuel temperature analyses at overpower of metallic fuel pin for sodium-cooled fast reactors
水野 朋保; 小山 真一; 皆藤 威二; 上羽 智之; 田中 健哉
JAEA-Technology 2013-009, 12 Pages, 2013/06
U-Pu(TRU)-Zrを成分とする金属燃料は、第4世代原子力システム国際フォーラム(GIF)において有望な原子炉として選定されたナトリウム冷却炉(SFR)の候補燃料である。金属燃料の設計研究は日本における高速炉の実用化研究で実施され、照射挙動に関して挙動解析コードを用いた予備評価を実施中である。過出力事象時の温度解析は燃料健全性評価上重要であるため、U-Pu(TRU)-Zr燃料の照射挙動評価を原子力機構で開発した簡易計算プログラムを用いて実施した。過出力事象時の最大出力、すなわち定常運転時の110-120%の出力条件において、燃料温度は最高で1100Kと評価され、燃料溶融が回避できることが示された。
66
JMTR照射試験用計測キャプセルの製作期間短縮の検討
永田 寛; 井上 修一; 山浦 高幸; 土谷 邦彦; 長尾 美春
JAEA-Technology 2013-008, 30 Pages, 2013/06
JMTRの改修は平成22年度に完了し、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に対する補修も完了し、現在、JMTR再稼働に向けた準備を実施している。JMTR再稼働後は、軽水炉の安全研究や基礎基盤研究、医療用ラジオアイソトープ等の生産のための照射試験が実施される予定である。一方で、利用者にとって魅力的な試験炉とするため、利用性の向上を検討してきた。その一環として、照射利用申込から照射試験完了までの期間(ターンアラウンドタイム)短縮について検討した。検討にあたっては、別途試作した照射キャプセルの製作プロセスを分析した。その結果、照射キャプセルの部品の共通化や電気ヒータ等の計装類については既製品を利用し、検査工程の見直し等により、これまで製作に6か月要していた照射キャプセルについては、その製作期間を約2か月短縮できることがわかった。
67
主要ITインフラのデータ及びサーバ機能バックアップシステムの構築
平山 孝; 神成 政明
JAEA-Technology 2013-003, 33 Pages, 2013/06
日本原子力研究開発機構では、各拠点を接続するネットワークシステムの信頼性,情報セキュリティを確保するとともに、日本原子力研究開発機構内外との連携・融合、国際拠点化を促進するため利便性の向上に努めることを基本理念とする最適化計画を策定し、本計画に従ってネットワークシステムの最適化を進めている。このうち、信頼性の確保については障害発生確率の低減及び障害復旧時間の短縮に取り組むとともに、大規模地震発生時における事業継続計画に基づく対策として、平成23年3月11日に発生した東日本大震災の経験と教訓を活かし、予備系メールシステムとインターネット接続環境を関西光科学研究所(木津地区)に整備した。これに加えて、その他の主要ITインフラのデータとサーバ機能のバックアップを行うシステムについても構築した。本報告書は、このデータ及びサーバ機能のバックアップを行うシステムについてまとめたものである。
68
高速実験炉「常陽」における原子炉容器内保守・補修技術開発; 変形したMARICO-2試料部の回収に向けた調査と機器設計
芦田 貴志; 宮本 一幸; 岡崎 義広*; 伊東 秀明
JAEA-Technology 2012-047, 106 Pages, 2013/06
高速実験炉「常陽」では、計測線付実験装置の2号機(以下、「MARICO-2」という。)の保持部と試料部の切り離し不能によって、同試料部が変形して原子炉容器内の炉内燃料貯蔵ラックから突き出て曲がっており、炉心上部の機器がこの付近に近接した際に同試料部と干渉する領域が生じるため、回転プラグの運転範囲が制限されている。「常陽」を復旧するには、MARICO-2試料部の回収と損傷した炉心上部機構を交換することが必須となっており、同試料部の回収については、損傷した機器を原子炉容器内で安全、確実に取扱うことが必要であることから、高度な保守・補修技術に立脚した装置の設計と性能保証が求められる。本報告書は原子炉容器外の模擬試験及び原子炉容器内での調査結果並びにその結果を反映して最適化したMARICO-2試料部の回収装置等の設計をまとめたものである。
69
原子力分野の学術情報流通における研究開発報告書の役割
石川 正
JAEA-Review 2013-013, 51 Pages, 2013/06
日本原子力研究開発機構(原子力機構)が刊行する研究開発報告書は、原子力機構の研究者が研究成果を学術論文として発表する場であり、原子炉,核融合装置,加速器などのプロジェクト型の研究成果を詳細に記録し、迅速に発信するために利用されてきた。日本における原子力研究開発の草創期からの成果を記録した研究開発報告書は2万件、インターネットのダウンロード数は年間470万件である。巨大装置の設計,建設,運転などの過程で得られた技術,経験などの技術情報も記録されているため知識管理に利用できる。また、国費による研究プロジェクトの成果のオープンアクセスや学術雑誌として発表した論文を電子化し提供する機関リポジトリにも利用できる。原子力分野における学術情報環境の変化の中で、研究開発報告書をプロジェクト型研究開発の学術情報基盤として活用することについて検討した。
70
平成23年度原子力科学研究所年報
原子力科学研究所
JAEA-Review 2013-012, 186 Pages, 2013/06
原子力科学研究所(原科研)は、保安管理部,放射線管理部,工務技術部,研究炉加速器管理部,ホット試験施設管理部,安全試験施設管理部,バックエンド技術部,計画管理室の7部・1室で構成され、各部署が中期計画の達成に向けた活動を行っている。本報告書は、平成23年度の原科研の活動と原科研を拠点とする安全研究センター,先端基礎研究センター,原子力基礎工学研究部門,量子ビーム応用研究部門,バックエンド推進部門,原子力研修センターなどが原科研の諸施設を利用して実施した研究開発及び原子力人材育成活動の実績を記録したものであり、今後の研究開発や事業の推進に役立てられることを期待している。
71
バックエンド技術部年報; 2009年度
バックエンド技術部
JAEA-Review 2013-010, 107 Pages, 2013/06
本報告書は、日本原子力研究開発機構東海研究開発センター原子力科学研究所バックエンド技術部における2009年度(2009年4月1日から2010年3月31日まで)の活動をまとめたもので、所掌する施設の運転・管理、放射性廃棄物の処理と管理、施設の廃止措置に関する業務、関連する技術開発及び研究の概要を記載した。
72
東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2011年度
住谷 秀一; 渡辺 均; 中野 政尚; 竹安 正則; 中田 陽; 藤田 博喜; 磯崎 徳重; 森澤 正人; 水谷 朋子; 永岡 美佳; et al.
JAEA-Review 2013-009, 195 Pages, 2013/06
核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構東海研究開発センター核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2011年4月から2012年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気,海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故(以下、東電福島第一原発事故)の影響が一部の試料にみられた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東電福島第一原発事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価、再処理施設主排気筒ダクトの貫通孔の確認に関する線量評価結果について付録として収録した。
73
極微量ウラン影響効果試験(共同研究)
石森 有; 迫田 晃弘; 田中 裕史; 光延 文裕*; 山岡 聖典*; 片岡 隆浩*; 大和 恵子*; 西山 祐一*
JAEA-Research 2013-005, 60 Pages, 2013/06
岡山大学と日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターは、低線量放射線域でのラドン吸入に起因する影響効果にかかわる共同研究を実施している。岡山大学病院三朝医療センターは、臨床的な知見に基づく研究課題設定を、岡山大学大学院保健学研究科は研究管理及び生体応答評価を、原子力機構人形峠はラドン吸入試験設備の開発、ラドン濃度の制御、ラドンの体内挙動・線量評価をそれぞれ分担することとした。平成19年度から平成23年度は以下の成果を得た。(1)本研究の課題設定にあたり、低線量域でのラドンの影響効果について文献調査した。(2)大規模な小動物のラドン吸入試験を目的とした国内初の大規模設備を開発した。(3)ラドンによる諸臓器の抗酸化機能の変化を知るうえで最も基本的な条件となる、ラドン濃度と吸入時間の関係について網羅的に検討した。(4)ラドン吸入に臓器中の抗酸化機能を亢進する効果を確認したことから、症状緩和が期待できる酸化障害への効果について疾患モデルマウスによる検討を行い、肝臓などでのアルコール等誘導酸化障害やI型糖尿病に対する抑制効果を確認した。(5)吸入ラドンによる生体応答を定量的に議論するため、吸入ラドンの体内動態を把握し、諸臓器・組織の吸収線量の評価方法について検討した。
74
坑道掘削に伴う周辺岩盤の変化に関する力学; 水理連成解析技術の検討(委託研究)
山本 信幸; 岩野 圭太*; 並川 正*; 森川 誠司*; 瀬尾 昭治*; 田部井 和人*; 戸井田 克*; 横田 秀晴
JAEA-Research 2013-003, 252 Pages, 2013/06
多数の割れ目を有する岩盤中に坑道を掘削する場合、坑道周辺では割れ目の挙動に起因する力学特性や水理特性の変化が生ずると考えられる。このため、掘削影響領域の評価には割れ目発生等に起因する力学・水理挙動を原位置計測で把握するとともに、割れ目の挙動を考慮できる連成解析による評価が必要となってくる。本研究では、MBCモデル(Micromechanics-Based Continuum model)を用いた水平坑道掘削に伴う3次元力学-水理連成解析の事前・事後解析を実施した。事前解析では、140m調査坑道掘削初期段階において、地上及び地下の調査データを用いた解析を実施した。その結果、MBCモデルによる割れ目の開口と透水係数とがシンクロし、当解析が坑道周辺岩盤の掘削挙動予測に適用可能であることを確認した。事後解析では、140m調査坑道掘削が完了した段階で、事前解析の時点から新たに得られた調査データをもとに初期応力,岩盤力学物性,岩盤水理物性を見直すとともに、割れ目物性に関するデータを追加して解析を実施した。その結果、解析結果は原位置計測結果と力学的にも水理的にも整合がとれ、実現象に近い坑道周辺岩盤の掘削挙動予測が可能であることを確認した。
75
幌延深地層研究計画における原位置トレーサ試験結果の評価手法に関する検討(委託研究)
横田 秀晴; 天野 健治; 前川 恵輔; 國丸 貴紀; 苗村 由美*; 井尻 裕二*; 本島 貴之*; 鈴木 俊一*; 手島 和文*
JAEA-Research 2013-002, 281 Pages, 2013/06
岩盤中の割れ目を対象とした原位置トレーサ試験結果を評価するうえで課題となる割れ目の不均質性やスケール効果の影響を明らかにするために、コンピュータ上でモデル化した2次元単一割れ目において孔間トレーサ試験のシミュレーションを実施し、得られた濃度破過曲線に対して1次元モデル及び2次元モデルで物質移行パラメータを同定することにより、モデルの適用性を検討した。分散長に着目すると、割れ目の透水性が均質・不均質にかかわらず、1次元モデルで同定された分散長が2次元モデルでの値よりある相関をもって過大に評価されることが明らかとなった。また、1次元モデルで同定された分散長は、不均質場全体に対して同定された値よりも、場合によっては過小あるいは過大に評価されることが示され、その変動は放射状流の影響や、不均質場を規定する相関長と孔間距離の関係に起因することが明らかとなった。これらの結果は、原位置試験実施時のより良い条件や孔配置を提案するとともに、試験結果を評価する際に不均質場の特性を考慮する必要があることを意味する。
76
福島第一原子力発電所事故にかかわるJAEA大洗における環境放射線モニタリング; 空間$$gamma$$線線量率,大気中放射性物質,気象観測の結果
山田 純也; 瀬谷 夏美; 羽場 梨沙; 武藤 保信; 沼里 秀幸*; 佐藤 尚光*; 根本 浩司*; 高崎 浩一*; 清水 武彦; 高崎 浩司
JAEA-Data/Code 2013-006, 100 Pages, 2013/06
平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震を発端とした福島第一原子力発電所事故にかかわる原子力機構大洗研究開発センターにおける環境放射線モニタリングのうち、事故直後から平成23年5月31日までに実施した空間$$gamma$$線線量率、大気中放射性物質及び気象観測の結果について取りまとめた。また、主要な大気中放射性物質の吸入摂取による内部被ばく線量について試算した。原子力機構大洗研究開発センターは福島第一原子力発電所の南西130kmの地点に位置している。平成23年3月15日から21日に、放射性プルームによる空間$$gamma$$線線量率の上昇を確認し、大気中からはTe-129m, Te-132, I-131, I-133, Cs-134, Cs-136及びCs-137などの核種が検出された。
77
瑞浪超深地層研究所の深度300m研究アクセス坑道で実施したグラウト充填割れ目を含む岩石試料の採取と薄片作成・観察
湯口 貴史; 石橋 正祐紀; 森川 佳太; 國丸 貴紀
JAEA-Data/Code 2013-004, 38 Pages, 2013/06
日本原子力研究開発機構東濃地科学研究ユニットでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。超深地層研究所計画は、「第1段階;地表からの調査予測研究段階」、「第2段階;研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階;研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる約20年の計画である。本計画は、「深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備」及び「深地層における工学技術の基盤の整備」を第1段階から第3段階までを通した全体目標として定めている。2005年3月には第1段階の研究を終了し、現在は、第2段階及び第3段階における調査研究を進めている。本研究は第3段階における物質移動に関する調査研究の一環として、2011年度に深度300m研究アクセス坑道において、グラウト材が充填された割れ目(グラウト充填割れ目)を含む岩石試料を採取し、琢磨薄片の作成及び観察を実施した。グラウト材は、深度300m研究アクセス坑道の先行ボーリング時及び坑道掘削時の湧水抑制対策のために、水みちに充填された。このためグラウト充填割れ目は、地下水や物質の移動経路と捉えることが可能である。本報告書はグラウト充填割れ目を含む岩石試料の採取の手法及び琢磨薄片作成・観察結果を取りまとめたものである。
78
広域地下水流動研究における表層水理観測データ集; 2010年度
佐藤 成二; 武田 匡樹; 竹内 竜史
JAEA-Data/Code 2013-003, 19 Pages, 2013/06
日本原子力研究開発機構東濃地科学研究ユニットでは、広域地下水流動研究の一環として、地下水流動解析における上部境界条件を与える岩盤浸透量を表層の水収支解析によって算出すること、及び水理地質構造モデルのキャリブレーションに必要なデータを取得することを目的として、表層水理観測を実施している。観測項目は降水量及び河川流量であり、柄石川及び日吉川を観測流域にしている。本報告では、2010年度の表層水理観測で得られた降水量,河川流量について、欠測や異常値を示すデータの補正・補完を行うとともに、補正・補完前後のデータを取りまとめた。また、観測で得られたデータを「観測データセット」、補正・補完後のデータを「補正・補完データセット」として、CD-ROMを添付した。
79
呼気ガス測定装置の運転操作
平塚 一; 秦野 歳久; 阿部 哲也
JAEA-Testing 2013-001, 42 Pages, 2013/05
四重極形質量分析計(QMS)を用いた微量ガス成分の測定・分析技術の開発を進め、呼気ガス測定装置(ブレスマス)を実用化した。ブレスマスは、大気圧のガスを超高真空まで瞬時に減圧し、高感度かつ再現性よく、そのガス成分を短時間で計ることを可能としたガス分析装置である。その特徴を生かし、可搬性を備えることから、その場測定を実施するなど、広範な分野への活用を目指した。技術指導や共同研究等を通してブレスマスの活用を進める中、本装置の基本的な取り扱い方法の講習が求められた。そこで、ブレスマスの運転操作やガスの採取方法及び保守メンテナンスを報告書にまとめた。
80
Irradiation behavior analyses of oxide fuel pins for startup core of a demonstration SFR
水野 朋保; 小山 真一; 皆藤 威二; 上羽 智之; 田中 健哉
JAEA-Technology 2013-007, 17 Pages, 2013/05
耐スエリング性の優れるオーステナイト鋼であるPNC316は、ナトリウム冷却高速実証炉(SFR)の初期炉心の被覆管候補材料である。PNC316被覆管と(U,Pu)酸化物燃料の中空ペレットを用いた燃料ピンの照射挙動を、燃料挙動解析コードCEDARにより解析した。この解析により、燃料温度履歴、燃料と被覆管の変形履歴、照射末期における径方向温度分布を評価した。評価の結果、燃料ピンはピーク燃焼度100GWd/tまで健全性が確保されることが示された。
81
Irradiation behavior analyses of MA bearing oxide fuel pin for sodium-cooled fast reactors
水野 朋保; 小山 真一; 皆藤 威二; 上羽 智之; 田中 健哉
JAEA-Technology 2013-006, 17 Pages, 2013/05
実用化ナトリウム冷却高速炉(SFR)の燃料概念として、マイナーアクチニド(MA)を含有した酸化物燃料と酸化物分散強化型マルテンサイト鋼(ODS)被覆管による燃料ピンが、TRU均質リサイクル計画で検討されている。軽水炉(LWR)から高速炉への移行期間において、LWRの使用済燃料からTRUを抽出する場合、燃料中のMAの含有量は5wt%と評価された。この条件で、燃料温度と被覆管の変形履歴、照射末期における径方向温度分布を燃料挙動解析コード"CEDAR"で解析し、高燃焼度条件での(U,Pu)酸化物燃料及びAmを添加した酸化物燃料の中空ペレットを用いた燃料ピンの照射挙動を評価した。また、被覆管の内圧履歴や照射後の変形プロファイルを評価した。
82
Irradiation behavior analyses of oxide fuel pin for sodium-cooled fast reactors
水野 朋保; 小山 真一; 皆藤 威二; 上羽 智之; 田中 健哉
JAEA-Technology 2013-005, 17 Pages, 2013/05
中空ペレットを用いた混合酸化物(MOX)燃料と酸化物分散強化型マルテンサイト鋼(ODS)被覆管による燃料ピンは、実用化ナトリウム冷却高速炉(SFR)の有望な燃料概念である。(U,Pu)酸化物燃料とAm添加の酸化物燃料による中空ペレットを用いたMOX燃料ピンの高燃焼度条件への適用性について、原子力機構で開発した燃料ピン挙動解析コード"CEDAR"を用いて評価した。燃料温度履歴、被覆管変形履歴、照射末期の径方向温度分布を評価した結果、燃料ピンは照射中に燃料溶融に対して十分な裕度を持つことが示された。また、被覆管内圧履歴と照射後の被覆管変形プロファイルの評価結果から、製造時の燃料ピンギャップ幅が十分に設けられていることにより、燃料-被覆管機械的相互作用(FCMI)は顕著にならないことも示された。
83
Irradiation behavior analyses of metallic fuel pins for sodium-cooled fast reactors
水野 朋保; 小山 真一; 皆藤 威二; 上羽 智之; 田中 健哉
JAEA-Technology 2013-004, 16 Pages, 2013/05
ナトリウム高速冷却炉(SFR)の開発では、混合酸化物(MOX)燃料の副概念として、U-Pu(TRU)-Zを成分とする金属燃料スラグと酸化物分散強化型マルテンサイト鋼(ODS)を用いた燃料ピンが検討されている。この燃料ピンの高燃焼度への適用性について、原子力機構で開発した簡易プログラムを用いて評価した。燃料温度履歴,ギャップ幅履歴,照射末期の径方向温度分布を評価した結果、燃料ピンは照射中に燃料溶融に対して十分な裕度を持つことが示された。また、プレナムガス圧履歴と照射後の被覆管の変形プロファイルの評価結果から、燃料ピンのガスプレナム体積を十分に確保しているため、ガス圧による被覆管の変形が生じないことも示された。0.4wt%のAm添加燃料では、燃料中心温度の上昇が計算されたが、U-Pu-Zr燃料と比較してこの温度上昇分はわずかであった。
84
Thermodynamic data development using the solubility method (Joint research)
Rai, D.*; 油井 三和
JAEA-Technology 2013-002, 35 Pages, 2013/05
溶解度法は次のような熱力学データを信頼性高く求めるのに有力な方法の一つである。その熱力学データとは、(1)個々の固相や複塩の溶解度積、(2)種々の配位子の錯生成定数、(3)広範囲なpH域にわたるデータ、(4)極めて難溶性な固相(例えば、4価のアクチニド)を生成する金属のデータ評価、(5)さまざまな廃棄物中での溶解度制限固相の決定、(6)酸化還元に鋭敏な系に対する温度上昇である。本書は、溶解度法によってこのような熱力学データを取得する際のさまざまな特徴を記述することに焦点を当てたものである。本書は、研究テーマの選定、重要な変数を定義するためのモデル、変数や実験パラメータの範囲の選定、予測される結果、一般的な設備要求、実験の実施及び実験データの解釈、といった溶解度試験の実施におけるさまざまな特徴を記述している。
85
国際科学技術センター(ISTC)における日本原子力研究開発機構の活動
濱田 省三
JAEA-Review 2013-008, 107 Pages, 2013/05
1994年に「国際科学技術センター(International Science and Technology Center: ISTC)」の本部がモスクワに設置された当初から、日本原子力研究開発機構(JAEA)(統合前の旧日本原子力研究所(JAERI)及び旧核燃料サイクル機構(JNC)を含む)はパートナープロジェクトへの参加をはじめ、いろいろな形態でISTCの活動に協力・貢献してきた。ところが、2010年12月にモスクワのISTC本部で開催された運営理事会の場で、運営理事会のメンバーの一つであるロシア連邦(ロシア)のパーティは、「ロシアは2015年12月末でISTCから脱退する」ことを表明した。この表明は同年8月にプレス発表されたメドベージェフ大統領によるISTC脱退に関する大統領令への署名の結果を受けたものである。この結果、ISTCの存続あるいはISTCに替わる新たな組織の新設について現在検討が進められているが、いずれにしろISTC本部は2015年末までしかモスクワにはいられない。したがって、今をISTCの節目と考え、この報告書はJAERI等がISTCの活動に対して行ってきた協力・貢献及びそれによる成果を、まとめたものである。
86
高速炉における放射性腐食生成物(CP)のナトリウム中移行挙動評価のための解析手法の調査
松尾 陽一郎; 佐々木 新治
JAEA-Review 2013-007, 46 Pages, 2013/05
放射性腐食生成物(CP)は、燃料破損事象のないナトリウム冷却の高速炉での、メンテナンス作業等での個人放射線被ばくの主要な要因となる。既存のCP移行挙動解析コードにて使用される解析モデルを評価するために、高速実験炉「常陽」やナトリウムの試験ループにおけるCP沈着に関する過去の報告を調査した。「常陽」で照射された燃料被覆管の外表面のSEM画像から、CPを含む粒子が沈着している証拠が得られた。しかしながら、従来のCP移行挙動解析コードはナトリウム中の粒子の挙動を解析するモデルを含んでいない。さらに、従来のCP移行挙動解析コードの解析では、CP沈着速度に関する補正係数を必要とする。この補正係数は、運転経験を有する原子炉での測定値に基づいて決定されなければならない。測定値を有しない原子炉での正確な予測が難しいことは、注目すべき課題である。本レビューでは、高速炉におけるCP移行挙動の調査に基づく解析手法の改良について論ずる。
87
平成23年度核燃料サイクル工学研究所放出管理業務報告書(排水)
住谷 秀一; 渡辺 均; 宮河 直人; 中野 政尚; 藤田 博喜; 河野 恭彦; 檜山 佳典; 吉井 秀樹*; 大谷 和義*; 後藤 一郎*; et al.
JAEA-Review 2013-005, 116 Pages, 2013/05
本報告書は、原子力規制関係法令を受けた「再処理施設保安規定」、「核燃料物質使用施設保安規定」、「放射線障害予防規程」、「放射線保安規則」及び「茨城県等との原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」、「水質汚濁防止法」並びに「茨城県条例」に基づき、平成23年4月1日から平成24年3月31日までの期間に日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所から環境へ放出した放射性排水の放出管理結果をとりまとめたものである。再処理施設,プルトニウム燃料開発施設をはじめとする各施設からの放射性液体廃棄物は、濃度及び放出量ともに保安規定及び協定書等に定められた基準値を十分に下回った。
88
国際原子力機関原子力エネルギーマネジメントスクールの開催; 2012年
大釜 和也; 安藤 葉子; 山口 美佳; 生田 優子; 篠原 伸夫; 村上 博幸; 山下 清信; 上坂 充*; 出町 和之*; 小宮山 涼一*; et al.
JAEA-Review 2013-004, 76 Pages, 2013/05
日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)は、原子力人材育成ネットワーク、東京大学及び日本原子力産業協会とともに、日本がアジアの原子力人材育成の中核となることを目指し、IAEAの原子力エネルギーマネジメントスクールを我が国に招致した。同スクールにおいては、IAEAの専門家を講師とした講義のほか、多くの日本人専門家の協力を得て、福島第一原子力発電所事故の教訓、日本の原子力分野における経験・技術の紹介などを含む独自性のある講義や施設見学を提供した。このスクールの開催を通して、我が国の若手人材の国際化及び新規原子力導入国等の人材育成へ寄与することができた。また、我が国とIAEAとの協力関係の促進に資することができた。加えて、我が国初となる本スクールの開催により、省庁,大学,メーカ,電力,研究開発機関が一体となって協力しあったことにより、国内の原子力人材ネットワークの協力関係の強化を行うことができた。本報告では、今後の我が国による国内外の国際原子力人材の育成事業の効果的実施に資するため、本スクールの準備、開催状況及び評価について述べる。
89
青森研究開発センターむつ事務所施設管理課業務報告; 平成22年度, 平成23年度
長根 悟; 京谷 正彦; 松野 悟; 畑中 幸喜; 飛内 万史; 堀 弘; 北原 勝美; 吉川 静次
JAEA-Review 2013-003, 56 Pages, 2013/05
施設管理課は、原子力第一船原子炉施設の運転・維持管理及び廃止措置並びに少量核燃料物質使用施設等の液体廃棄施設,固体廃棄施設の運転・維持管理業務を実施している。本報告書は、むつ事務所施設管理課における平成22年度及び23年度(平成22年4月から平成24年3月)の業務実績を取りまとめたものである。
90
広域地下水流動研究における地下水の水圧長期モニタリング; 2011年度
狩野 智之; 竹内 竜史
JAEA-Data/Code 2013-002, 45 Pages, 2013/05
広域地下水流動研究は、広域における地表から地下深部までの地質・地質構造、岩盤の水理や地下水の水質を明らかにするために必要な調査・解析技術などを開発することを目標として、1992年度より調査研究を開始し、2004年度末をもって主な現場調査を終了した。2005年度からは、土岐花崗岩における水理学的・地球化学的な基礎情報の取得及び地下水流動解析結果の妥当性確認のためのデータ取得を目的として、既存のボーリング孔を用いた地下水の水圧長期モニタリングを継続している。本報告書は、2011年度に実施した地下水の水圧長期モニタリングデータを取りまとめたものである。
91
超深地層研究所計画における地下水の地球化学に関する調査研究; 瑞浪層群・土岐花崗岩の地下水の地球化学特性データ集(2011年度)
大森 一秋; 新宮 信也; 萩原 大樹; 増田 薫*; 飯塚 正俊*; 乾 道春*; 岩月 輝希
JAEA-Data/Code 2013-001, 330 Pages, 2013/05
日本原子力研究開発機構は岐阜県瑞浪市で進めている超深地層研究所計画において、研究坑道の掘削が周辺の地下水の地球化学特性に与える影響を把握することを目的とした調査研究を行っている。本データ集は、超深地層研究所計画において、2011年度に実施した地下水の採水調査によって得られた地球化学データをとりまとめたものである。データのトレーサビリティーを確保するため、試料採取場所,試料採取時間,採取方法及び分析方法などを示し、あわせてデータの品質管理方法について示した。
92
JAEA-Tokai tandem annual report 2011; April 1, 2011 - March 31, 2012
研究炉加速器管理部
JAEA-Review 2013-002, 98 Pages, 2013/04
原子力機構東海タンデム加速器は、重イオンを用いた原子核科学や物質科学などさまざまな分野において原子力機構の職員をはじめ、大学や研究機関,民間企業の研究者に利用されている。本年次報告は、2011年4月1日から2012年3月31日までの期間に、当施設のタンデム加速器及び超伝導ブースターを用いて実施された研究活動の要約をまとめたものである。総数27件の要約を以下の7分野に分類した。(1)加速器の運転状況と開発、(2)原子核構造、(3)原子核反応、(4)核化学、(5)原子核理論、(6)原子物理及び固体物理、(7)材料の照射効果。また、発表論文と会議での口頭発表、タンデム加速器に関係する技術者と研究者,委員会,大学等との共同研究課題及び施設共用課題の一覧を掲載した。
93
高温工学試験研究炉(HTTR)の温度係数測定試験; 原子炉出力9MW及び30kWの温度係数の燃焼度依存性
小野 正人; 後藤 実; 篠原 正憲; 野尻 直喜; 栃尾 大輔; 島崎 洋祐; 柳 俊樹
JAEA-Technology 2013-001, 35 Pages, 2013/03
HTTRでは炉心の動特性計算に必要な温度係数を測定するために、燃焼初期の平成11年及び平成12年に原子炉出力30kW及び9MWで温度係数測定試験を行った。その後、各種運転に伴い燃焼日数(EFPD)は設計寿命660日の半分を過ぎた約375日となった。そこで、温度係数の燃焼度依存性を評価するために、同出力で温度係数測定試験を行った。その結果を燃焼初期のデータと比較し、温度係数の燃焼特性を明らかにした。また、高い精度で温度係数を測定するために、炉心温度の制御の手法及び炉心温度の均一化の手法を確立した。
94
人形峠レンガ加工場におけるレンガ製造運転報告書
山脇 弘幸; 鳥飼 一吉; 有本 洋佑*
JAEA-Technology 2012-049, 64 Pages, 2013/03
方面捨石たい積場問題の解決のため、平成18年5月31日、文部科学大臣, 鳥取県知事, 三朝町長及び日本原子力研究開発機構理事長の四者間で「方面ウラン残土の措置に関する協定書」を締結した。これにより、方面捨石たい積場から撤去した掘削土をレンガに加工する施設建設を目的として、鳥取県有地(三朝町内)を借地し、人形峠レンガ加工場を建設した。平成20年4月28日、同加工場の開所式が行われた後、試運転、安定生産確認運転、本格運転を行い、平成22年12月13日に約145万個のレンガを製造して運転を終了した。本報告書は、人形峠レンガ加工場の施設概要、試運転及び安定生産確認運転の状況並びに本格運転における実績等について報告書として取りまとめたものである。
95
ウラン廃棄物を対象とした非破壊測定装置の運用実績
小原 義之; 長沼 政喜; 野廣 哲也*; 吉田 公一*; 牧田 彰典*; 坂手 光男*; 入沢 巧*; 村下 達也*
JAEA-Technology 2012-048, 39 Pages, 2013/03
日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターでは、昭和50年から平成14年まで、ウラン鉱石からウランを抽出し製錬・転換・濃縮して原子炉の燃料とするための研究開発及び使用済燃料を再処理して回収したウランの、転換・再濃縮する技術開発を行ってきた。この間に発生した放射性廃棄物は、ドラム缶に密封した状態でセンターの廃棄物貯蔵庫に約15,000本保管しているが、廃棄物管理情報に統一性がなかった。平成10年頃にセンターの主要核物質取扱施設の核物質不明量(MUF)が保障措置上の課題として国際原子力機関に指摘された。このため、センターでは、平成12年にドラム缶に収納した状態でウラン量を定量することができる米国CANBERRA社製の「Q2低レベル廃棄物ドラム缶測定装置」を導入し、廃棄物ドラム缶の非破壊でのウラン量測定を行ってきた。平成13年から平成23年の間で、廃棄物貯蔵庫に保管している約15,000本の廃棄物ドラム缶について、ほぼ全数の測定を実施した。その結果、廃棄物ドラム缶中の総ウラン量は約20tonと評価された。
96
「原子力と核不拡散,核セキュリティにかかわる国際フォーラム; 核燃料サイクルのバックエンドにおける核不拡散,核セキュリティ確保とアジアにおける地域協力」結果報告
田崎 真樹子; 山村 司; 鈴木 美寿; 久野 祐輔; 持地 敏郎
JAEA-Review 2013-001, 76 Pages, 2013/03
日本原子力研究開発機構は、2012年12月13日,14日に、「原子力と核不拡散,核セキュリティにかかわる国際フォーラム; 核セキュリティのバックエンドにおける核不拡散,核セキュリティ確保とアジアにおける地域協力」 を開催した。フォーラムでは、日本,国際原子力機関(IAEA),米国,仏国及び韓国の有識者,政府関係者,専門家が、それぞれの国や所属機関等における原子力平和利用と核不拡散にかかわる取組み等について講演した。また、2つのパネル討論では、「核燃料サイクルのバックエンドにおける核不拡散、核セキュリティ確保の方策」及び「アジアの原子力利用における核不拡散、核セキュリティ方策、多国間協力枠組み」をテーマとし、前者では、特にバックエンドにおける核不拡散及び核セキュリティの観点からの課題及び対応方策を、後者では、アジアの原子力利用における核不拡散・核セキュリティ確保の方策、日本等の原子力先進国を含む本分野の多国間協力枠組みの実現性について供給国側の視点から議論した。本報告書は、同フォーラムの基調講演及び特別講演の要旨、パネル討論の概要及びパネル討論で使用された発表資料を収録したものである。
97
ホット試験施設管理部施設の運転管理; 平成23年度
ホット試験施設管理部
JAEA-Review 2012-056, 100 Pages, 2013/03
本報告書は、平成23年度におけるホット試験施設管理部が所管する11施設の運転管理についてまとめたものである。燃料試験施設では、燃料等安全高度化対策事業、燃料安全研究のための照射後試験等を計画に沿って実施した。廃棄物安全試験施設では、原子力プラント材の照射誘起応力腐食割れに関する試験、ステンレス鋼高濃度ウラン溶液中でのステンレス鋼耐食性に関する試験及びマイナーアクチノイド含有燃料の各種物性試験等を実施した。第4研究棟では、平成22年度より当部に移管された分析関連の業務として、分析機器の共同利用や分析技術相談を実施した。その他、ホットラボ,プルトニウム研究1棟,第2研究棟,JRR-3実験利用棟(第2棟),ウラン濃縮研究棟,高度環境分析研究棟,環境シミュレーション試験棟及び核燃料倉庫の施設管理を実施した。
98
最先端研究基盤としてのJMTR及び関連施設を活用した研修; 2012年度
木村 伸明; 竹本 紀之; 大岡 誠; 石塚 悦男; 中塚 亨; 伊藤 治彦; 石原 正博
JAEA-Review 2012-055, 40 Pages, 2013/03
日本原子力研究開発機構では、平成22年度から原子力産業の世界展開を支援することを目的に、原子力人材育成の観点から若手研究者・技術者を対象に、最先端研究基盤であるJMTR及び関連施設を用いた実務的な研修講座を開設している。平成24年度は、効果的な実務研修を行うため、研修者の国籍、年齢等を考慮した海外若手研究者・技術者のためのJMTRオンサイト研修(海外若手研修)及び国内の若手研究者・技術者を主体とした最先端研究基盤JMTR及び関連施設を用いた研修講座(国内若手研修)を実施した。研修は原子力の基礎から実務まで行うことを基本として、対象者に合うようカリキュラムを構成している。海外若手研修は、平成24年7月23日から8月10日に行い16名、国内若手研修は8月20日から8月31日までと9月3日から9月14日まで2回行い、合わせて35名が受講した。本報告は、平成24年度に行った研修講座の内容と研修結果についてまとめたものである。
99
国際拠点化推進委員会報告書
国際拠点化推進委員会
JAEA-Review 2012-054, 28 Pages, 2013/03
世界的な原子力を取り巻く環境の中で、国際基準作成への貢献やアジアの人材育成など、日本原子力研究開発機構(以下、機構という。)が果たすべき役割が増してきている。機構では最先端施設を核として世界の優秀な研究者を集結し、我が国の科学技術競争力を高めるとともに国際貢献を果たすべく、「国際拠点化」を推進してきた。さらに、外国人の受入環境整備をはじめとして、国際拠点化に関する方向性、改善策を検討するため、「国際拠点化推進委員会(Committee for JAEA Internationalization Initiative)」を設置した。本報告書では、本委員会で検討した国際拠点化に向けた現状の課題とその解決への提言、並びに機構職員自らが世界を意識して活動していくために今後検討すべき課題について記載する。
100
「環境報告書2012」環境報告関連データのまとめ
安全統括部 環境配慮促進課
JAEA-Review 2012-053, 213 Pages, 2013/03
日本原子力研究開発機構(以下、「原子力機構」という。)は、2011年度の環境配慮活動について、「環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律」に基づき「環境報告書2012」を作成し、2012年9月に公表した。本報告書は、環境報告書の信頼性を高めるためにその情報の検証可能性を確保し、また、原子力機構における環境配慮活動の取組を推進する手段として、環境報告書に記載した環境関連情報の根拠となる2011年度の環境報告関連データを取りまとめたものである。
101
平成23年度研究炉加速器管理部年報; JRR-3, JRR-4, NSRR及びタンデム加速器の運転,利用及び技術開発
研究炉加速器管理部
JAEA-Review 2012-052, 192 Pages, 2013/03
研究炉加速器管理部は、JRR-3(Japan Research Reactor No.3)、JRR-4(Japan Research Reactor No.4)、NSRR(Nuclear Safety Research Reactor)の研究炉並びにタンデム加速器を運転管理し、それらを利用に供するとともに関連する技術開発を行っている。本年次報告は2011年4月1日から2012年3月31日までの研究炉加速器管理部において実施した業務活動をまとめたものである。業務内容について以下の6項目に分類した。(1)東日本大震災からの復旧、(2)研究炉及び加速器の運転管理、(3)研究炉及び加速器の利用、(4)研究炉及び加速器利用技術の高度化、(5)研究炉及び加速器の安全管理、(6)国際協力さらに、論文,口頭発表一覧,官庁許認可,福島支援の派遣人数,表彰及び業務の実施結果一覧を掲載した。
102
Kd setting approaches for Horonobe mudstone systems; Applications of TSMs and semi-quantitative estimation procedures
Ochs, M.*; 舘 幸男; Trudel, D.*; 陶山 忠宏*
JAEA-Research 2012-044, 130 Pages, 2013/03
地層処分性能評価における信頼性の高いパラメータ設定に資するため、原子力機構では具体的な地質環境条件に対する収着パラメータ(Kd)の設定手法の開発を進めている。この設定において、実験条件から性能評価条件におけるKdを評価するため、専門家の判断、半定量的推定手法、熱力学的収着モデルといった条件変換手法が重要となる。本報告では、半定量的推定手法、熱力学的収着モデルを用いたKd設定と不確実性評価を、具体的な設定を試行しつつ検討した。対象とした系は、複数の幌延泥岩環境に対するCs, Ni, Am, Thの4核種のKd設定である。本検討を通じ、実際の環境条件に対する分配係数設定手法を提示することができ、同時に、既存のデータや現象理解に関する重要な課題を抽出することができた。さらに、これら分配係数設定手法を、花崗岩など他の岩種に適用する際の課題についても議論された。
103
超深地層研究所計画(岩盤の水理に関する調査研究); 研究坑道掘削に伴う地下水流動場及び地下水水質の変化を考慮した地下水流動のモデル化・解析; 2009年度
下茂 道人*; 熊本 創*; 露口 耕治; 尾上 博則; 三枝 博光; 水野 崇; 大山 卓也
JAEA-Research 2012-043, 98 Pages, 2013/03
本研究では、超深地層研究所計画における地下水流動場の把握を目的とした水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析技術の高度化に関する研究開発の一環として、サイトスケール(研究所用地周辺を含む2km四方の領域)に着目し、それを包含するローカルスケール(研究所用地周辺を含む約9km四方の領域)を対象とした水理地質構造モデルの構築及び地下水流動解析を実施した。モデル化・解析の結果、研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺の地下水流動場に影響を与える水理地質構造の推定及び深度1,000mまでの研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺地下水位の低下量を予測することができた。また、研究坑道掘削時のグラウトが周辺の地下水流動場の変化に与える影響の程度を解析的に把握することができた。さらに、研究坑道掘削が地下水の水質分布に与える影響の程度を把握することができた。
104
長期エネルギー需給シナリオのマッピング法を用いた電源構成の選択肢評価
立松 研二
JAEA-Research 2012-042, 45 Pages, 2013/03
原子力発電の利用規模及び二酸化炭素の排出抑制基準が異なる6種類のエネルギー需給シナリオを想定し、MARKALモデルを使用して、我が国を対象とした長期エネルギー需給を分析した。その結果、我が国全体及び発電部門における二酸化炭素排出量は、原子力発電を利用しない場合でも2050年において1990年の水準から、それぞれ37%及び47%の削減が可能であるが、一方で、原子力発電を段階的に廃止し、再生可能エネルギー及び天然ガスで代替した場合では、原子力発電や石炭の利用を継続した場合と比べて、平均発電単価が3.7円/kWh以上高いことが明らかになった。また、原子力発電を即時停止した場合では、現状の平均発電単価が4.4円/kWh上昇することも示された。発電部門におけるエネルギー源の多様性、二酸化炭素排出量及び平均発電単価を指標としたマッピングによる視覚化方法を新たに提案し、モデル分析の結果に基づいて、電源構成の変化による平均発電単価及び二酸化炭素排出量への影響を整理した結果、原子力発電を再生可能エネルギー、天然ガス又は石炭のいずれで代替した場合においても、原子力発電の全廃によって、エネルギー源の寡占化が大幅に進むことが明らかになった。これらの結果は、一定規模の原子力発電の利用を継続することにより、エネルギー源の寡占化を回避し、平均発電単価の大幅な上昇を抑えながら、二酸化炭素排出量を低減できることを示すものである。
105
超深地層研究所計画地質・地質構造に関する調査研究; 深度300mまでの地質・地質構造
窪島 光志; 石橋 正祐紀; 笹尾 英嗣; 鶴田 忠彦; 田上 雅彦*; 湯口 貴史
JAEA-Research 2012-037, 78 Pages, 2013/03
日本原子力研究開発機構では、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を岐阜県瑞浪市において進めている。本計画は、「深部地質環境の調査・解析・評価技術の基盤の整備」及び「深地層における工学技術の基盤の整備」を第1段階から第3段階までを通した全体目標として定め、「第1段階:地表からの調査予測研究段階」、「第2段階:研究坑道の掘削を伴う研究段階」、「第3段階:研究坑道を利用した研究段階」の3段階からなる約20年の計画である。現在は、第2段階及び第3段階における調査研究を進めている。そのうち第2段階では、「研究坑道の掘削を伴う調査研究による地質環境モデルの構築及び研究坑道の掘削による深部地質環境の変化の把握」を段階目標の一つとして調査研究を進めている。本報告書は、今後の調査研究に資するため、第2段階における地質・地質構造の調査研究結果に基づき、深度300mまでに認められた地質・地質構造を取りまとめた。また、本取りまとめ結果は、第2段階で更新された地質構造モデルに反映した。
106
GPS観測データを用いた東北沖太平洋地震前後における北海道北部の地殻変動解析
常盤 哲也; 杉本 慎吾*
JAEA-Data/Code 2012-033, 28 Pages, 2013/03
本研究は、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による北海道北部地域の地殻変動を把握することを目的とし、原子力機構及び国土地理院で取得したGPS観測データ(2010年10月1日から2011年5月31日)をもとにして、地震発生時付近の地殻変動に関する解析を行った。その結果、地震発生前後の地殻変動は、北北西-南南東方向で変位し、その大きさは西側ほど大きい傾向が認められた。つまり幌延町周辺を固定点とした場合、東側は北側へ、西側は南側へ変位していることがわかった。観測期間が半年という短い期間であるが、この傾向はほぼ東西圧縮場である従来の地殻変動と異なる結果である。
107
JENDL-4.0に基づくORIGEN2用断面積ライブラリセット; ORLIBJ40
奥村 啓介; 杉野 和輝; 小嶋 健介; 神 智之*; 岡本 力; 片倉 純一*
JAEA-Data/Code 2012-032, 148 Pages, 2013/03
JENDL-4.0を中核とする近年の評価済み核データに基づき、核反応断面積,核分裂収率,核異性体比,半減期を修正した、核種崩壊生成計算コードORIGEN2用の断面積ライブラリセット(ORLIBJ40)を作成した。作成した断面積ライブラリは、PWRとBWRの代表的なUO$$_{2}$$燃料及びMOX燃料用のライブラリ(24個)と種々の高速炉燃料用のライブラリ(36個)である。本ライブラリを使用した軽水炉使用済み燃料の照射後試験解析等により、従来のORIGEN2ライブラリに比べて、特に、Am及びCmの同位体といったマイナーアクチノイド、EuやSmの同位体等の断面積に大きな感度を有する核分裂生成核種、並びに$$^{79}$$Se等の長寿命核分裂生成核種のインベントリや放射能評価において、予測精度が向上することを確認した。
108
日本列島における環流旧河谷分布データベースの作成
高取 亮一; 安江 健一; 谷川 晋一*; 二ノ宮 淳*; 棚瀬 充史*
JAEA-Data/Code 2012-028, 15 Pages, 2013/03
日本原子力研究開発機構では、河成段丘の発達に乏しい内陸山地部における第四紀後期の隆起量を推定するために、山地部を流下する穿入蛇行河川において蛇行切断により取り残された旧河谷地形(環流旧河谷)を用いた隆起速度の推定手法の研究開発を進めている。本報告は、その基礎資料とする目的で、日本列島全域を対象とした2万5千分の1地形図の判読によって約1,000箇所に及ぶ環流旧河谷地形を抽出し、GISで利用可能なデータベースを作成したものである。データベース作成に際しては、環流旧河谷の位置,開析程度,比高,基盤地質などについて整理を行った。抽出の結果、日本列島全域に渡って環流旧河谷の分布が認められ、従来隆起速度が未知の山地部において、同一の地域・水系においてさまざまな比高を持つ環流旧河谷が分布することを確認した。また、現河床からの比高が高い環流旧河谷ほど離水時河床面の開析が進んでいる傾向が認められ、開析が進んでいる環流旧河谷ほど離水時期が古い可能性が示唆される。
109
中性子散乱実験用試料環境装置の紹介
下条 豊; 井畑 良明; 金子 耕士; 武田 全康
JAEA-Testing 2012-005, 63 Pages, 2013/02
中性子ビーム利用実験では、中性子の高い透過性を生かし、温度・圧力・磁場・応力等の条件がさまざまにある試料環境下での測定や、これらの条件の複合環境下での実験のような、特殊環境下において測定が行われている。これらの試料環境を作りだすために、JRR-3では、冷凍機や高温炉,強磁場発生装置等の試料環境装置が整備されている。本書では、JRR-3ガイドホール及び炉室にある各種試料環境装置の仕様,特性についてまとめて記す。この資料がユーザーの実験実施の一助となることを目的としている。
110
「常陽」における燃料要素と材料試験片の混載照射試験リグの開発; 燃料-材料ハイブリッドリグの開発
親松 泰子*; 染谷 博之
JAEA-Technology 2012-046, 80 Pages, 2013/02
高速実験炉「常陽」の照射試験では、コンパートメントごとに試験条件の設定が可能な照射リグの利用実績が多い。燃料照射においては燃料要素が少ない場合や、目標とする燃焼度等に達した燃料要素の一部を取り出した後、替わりに照射する燃料要素がない場合は、これまで燃料要素が装填されないダミーコンパートメントを用いて照射試験を実施してきた。このスペースの有効利用を図るために、材料試験片を組込むことが可能な材料照射用リグのコンパートメントに入れ替え、燃料要素と材料試験片を混載した照射リグ(ハイブリッドリグ)を開発している。本ハイブリッドリグの開発上の課題は、発熱量が大きい燃料要素と発熱量が小さい材料試験片とでは、冷却に必要な冷却材流量が大幅に異なることであり、適切な流量配分の成立性がポイントとなる。本報告書では、以下の内容について報告する。(1)必要流量が異なるコンパートメントを同一の照射リグに装填した場合における流量配分の成立性を確認した。(2)従来と同等の温度設定能力を確保できることを確認した。(3)コンパートメント下部の冷却材入口構造を標準化することにより、照射リグ間で種類の異なるコンパートメントの組み換えが容易にできる見通しを得た。
111
JPDR保管廃棄物に対する放射能濃度評価方法の検討,1
辻 智之; 亀尾 裕; 坂井 章浩; 星 亜紀子; 高橋 邦明
JAEA-Technology 2012-045, 37 Pages, 2013/02
日本原子力研究開発機構の研究施設から発生する低レベル放射性廃棄物を対象に、将来的に実施が予定されている浅地中埋設処分における廃棄体確認に向けて、廃棄体に含まれる放射性物質の種類ごとの放射能濃度を簡便に評価する方法を構築しておく必要がある。そこで、保管数量が比較的多いJPDR施設の解体に伴って発生した固体廃棄物を対象とし、スケーリングファクタ法や平均放射能濃度法のような統計的手法に基づく放射能濃度評価方法の適用性について検討した。
112
実用高温ガス炉システムにおける被覆燃料粒子の健全性評価
相原 純; 植田 祥平; 大橋 弘史; 橘 幸男
JAEA-Technology 2012-044, 9 Pages, 2013/02
原子力機構は電気出力300MW程度である実用高温ガス炉システムであるGas Turbine High Temperature Reactor 300(GTHTR300)の設計を行っていた。GTHTR300の設計においては、安全機能の簡素化等により経済性の点で有利なプラントとすることを目指していた。GTHTR300の燃料粒子の健全性については既に解析的評価が行われているが、その後、公称7%FIMAまでのHTTR用の被覆燃料粒子の先行照射試験により、燃料粒子の破損原因の1つである内圧破損については新たな知見が加わった。そこで、既に発表した方法により、この先行照射試験結果よりGTHTR300の被覆燃料粒子の内圧破損率を外挿評価した。その評価結果、及び、過去に行われた他の原因による被覆燃料粒子の破損についての解析結果を考慮すると、初期破損率がHTTR初装荷燃料と同様である場合、GTHTR300の燃料交換時における炉心体積平均の被覆燃料粒子の破損率は事故時の一般公衆の被ばくの観点から十分に小さいと言える。
113
ISプロセス信頼性試験(ブンゼン反応系機器)の安全対策
久保 真治; 田中 伸幸; 野口 弘喜; 岩月 仁; 小貫 薫; 稲垣 嘉之
JAEA-Technology 2012-043, 41 Pages, 2013/02
熱化学水素製造法ISプロセスでは、硫酸,ヨウ素,ヨウ化水素酸等の有害な化学物質を使用するため、試験研究の実施に際しては作業者及び外部への影響に対する安全対策が重要である。現在、実用材料製反応機器を用いたISプロセス信頼性試験装置の製作を進めており、それらのうちブンゼン反応系機器の製作を完了した。本試験(ブンゼン反応系機器)は、腐食性溶液量の取扱量は約100リットルと比較的多く、また、加圧条件にて反応機能に着目した機能確認、耐食機能に着目した機器信頼性の確認を目的とするものである。本試験開始に先立ち、装置の安全対策、作業の安全対策及び異常時の対策について検討を行った。本報告書はこれらの検討結果を取りまとめたものである。
114
海外返還プルトニウム粉末詰替作業にかかわる原料詰替設備等の運転・保守実績に関する報告
小野 高徳; 畑中 延浩; 沖田 高敏; 青野 茂典
JAEA-Technology 2012-042, 96 Pages, 2013/02
高速増殖炉もんじゅ用取替燃料製造に用いる原料粉末として、COGEMA社(仏国)において再処理して得られた酸化プルトニウム粉末(以下、「海外返還プルトニウム粉末」と言う。)を平成5年1月にプルトニウム燃料第三開発室に受入れた。海外返還プルトニウム粉末は、COGEMA社仕様の容器に収納されているため、プルトニウム燃料第三開発室のペレット製造工程で取り扱い可能な容器へ詰替える必要がある。このため、新たに原料詰替設備及び一時保管設備を設置し、これらの設備を使用して海外返還プルトニウム粉末の詰替作業を実施した。この詰替作業は、平成5年3月に開始し、平成18年3月にすべて終了した。本報告書は、原料詰替設備及び一時保管設備の設計から運転が終了するまでの運転及び保守を通じて蓄積された技術や課題を取りまとめたものである。この知見は、同様の設備を設計する際に反映することが重要である。
115
定常臨界実験装置(STACY)及び過渡臨界実験装置(TRACY)の燃料調製施設の運転記録; 平成16$$sim$$20年度
石仙 順也; 住谷 正人; 関 真和; 小林 冬実; 石井 淳一; 梅田 幹
JAEA-Technology 2012-041, 32 Pages, 2013/02
定常臨界実験装置(STACY)及び過渡臨界実験装置(TRACY)の燃料調製施設においては、臨界実験で使用する硝酸ウラニル溶液を準備するため、実験目的に応じてウラン濃度,硝酸濃度,可溶性中性子毒物濃度等の調整を行っている。平成16年度から平成20年度にかけては、STACY及びTRACYで使用する燃料の調整のため、硝酸ウラニル溶液のU濃縮缶による濃縮及び脱硝を行った。並行して、平成17年度及び平成18年度には、核分裂生成物等の中性子吸収効果を定量するためのSTACY実験のために、可溶性中性子毒物を添加した溶液燃料の調整を行った。この実験が終了した後、平成18年度及び平成19年度にかけて可溶性中性子毒物添加燃料の一部について、ミキサセトラを用いた溶媒抽出法により、中性子毒物の除去を行った。本報告書は、これらの平成16年度から平成20年度に実施した燃料調製施設の運転データについてまとめたものである。
116
瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事; 平成19年度建設工事記録
東濃地科学センター 施設建設課
JAEA-Review 2012-051, 184 Pages, 2013/02
本工事記録は、瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事の平成19年度の工事概要、主な出来事、工事工程、工事安全に関する記録をまとめたものである。工事概要は特記仕様書,主な出来事は東濃地科学センター週報、工事工程は約定工程表と東濃地科学センター週報、工事安全に関する記録は施設建設課による事故・災害・不適合・不具合管理記録に基づいて取りまとめたものである。工事の計画と実績等については、平成18年7月1日着工、平成20年3月15日竣工した瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事(その2)について記載した。
117
J-PARC放射線管理年報; 2011年度
J-PARCセンター放射線安全セクション
JAEA-Review 2012-050, 88 Pages, 2013/02
本報告書は、大強度陽子加速器施設(J-PARC)の放射線安全管理について、2011年度の活動を中心にまとめたものであり、施設及び周辺環境の放射線管理、個人線量の管理、放射線安全管理設備の維持・管理等の業務の概要と関連する技術開発・研究について記述している。当該年度において、大強度陽子加速器施設(J-PARC)放射線障害予防規程及び同細則に定められた線量限度及び被ばく管理目標値を超える個人被ばくはなかった。また、各施設から環境中に放出された気体及び液体廃棄物の量は、上記予防規程及び同細則に定められた放出管理基準値及び放出管理値を下回っていた。なお、当該年度においては、通常の管理業務に加え、震災復旧及び東京電力福島第一原子力発電所事故の影響への対応を重点項目として取組んでおり、これらの活動についても概要を記述した。
118
「平成24年度東濃地科学センター地層科学研究情報・意見交換会」資料集
西尾 和久; 島田 顕臣
JAEA-Review 2012-049, 99 Pages, 2013/02
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターにおいては、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(以下、地層科学研究)を実施している。地層科学研究を適正かつ効率的に進めていくため、研究開発の状況や成果、さらに今後の研究開発の方向性について、大学,研究機関,企業の研究者・技術者等に広く紹介し、情報・意見交換を行うことを目的とした「情報・意見交換会」を毎年開催している。本報告書は、平成24年11月14日に岐阜県瑞浪市で開催した「平成24年度東濃地科学センター地層科学研究情報・意見交換会」で用いた発表資料を取りまとめたものである。
119
平成22年度安全研究センター成果報告会; 安全確保における科学的合理性の追求; 2011年1月14日,東京
安全研究センター成果発信タスクグループ
JAEA-Review 2012-048, 83 Pages, 2013/02
安全研究センターは、研究成果の発信や提言を通して原子力安全確保に貢献するとともに、原子力安全の専門家集団として社会に対してより一層の説明責任を果たす役割を担っている。その活動の一環として、同センターにおける最近の研究成果を発表し、研究内容や活動の方向性について広く意見を集めることを目的とした成果報告会を2011年1月14日に東京・秋葉原において開催した。同センターによる成果報告会は、原子力機構の発足後としては初めての開催である。関係省庁,大学,研究機関,電力,メーカーその他から約100名が出席し、中堅及び若手研究者による4件の技術講演及びポスターによる研究紹介に対して活発な議論が行われた。本報告書は、同成果報告会における発表資料及びアンケート結果をまとめたものである。
120
Microstructures observations and positron annihilation spectroscopic measurements of ZrC layers fabricated by Japan Atomic Energy Agency in recent R&D
相原 純; 植田 祥平; 前川 雅樹; 河裾 厚男; 沢 和弘
JAEA-Review 2012-047, 34 Pages, 2013/02
2004年から2008年にかけて、日本原子力研究開発機構(JAEA)は、革新的高温ガス炉燃料として有望なZrC被覆燃料粒子の製造技術開発を行った。具体的には、ZrC被覆層の性能に悪影響を及ぼす過剰炭素の少ないZrC被覆の200gバッチまでのプロセスのR&Dを臭化物法で、核燃料ではなくその模擬材を用いて行っていた。本稿において著者らは、製造されたさまざまなZr/C比を持つZrC層の微細構造及び陽電子消滅測定結果、及びそれらに対する、実際の燃料の焼成を模擬した熱処理の影響について、既に幾つかの論文に報告されている事柄をまとめる。R&Dの最初期には被覆温度が振動していた。この問題を解決した後、さまざまな温度でZrC被覆試験を行い、過剰炭素の少ないZrC層を被覆できる温度を探索した。次の段階においては、定比に近いZrC層とOPyC層の連続被覆に成功した。しかし、等しいC/Zr比及びZrC密度を持つにもかかわらず、熱処理によって著しいZrC結晶成長が起こったバッチと起こらなかったバッチが存在した。これらのバッチ間の差は、陽電子消滅測定によって検出された。この結果は、PASがZrC被覆燃料粒子の品質管理に適用できる可能性があることを示すものである。
121
国際機関及び諸外国におけるウラン廃棄物に関連した規制動向の調査報告
大内 優; 武部 愼一; 川妻 伸二; 福島 正*
JAEA-Review 2012-019, 186 Pages, 2013/02
本調査報告は、ウランで汚染した廃棄物(以下「ウラン廃棄物」という)等の安全で合理的なクリアランスや浅地中処分等の実施が急がれる中、これらの制度化に向けた具体的検討に資するため、諸外国における実績調査を実施し、その調査結果を取りまとめたものである。主な調査内容は、国際機関及び諸外国におけるウラン廃棄物等のクリアランスレベルとその条件、評価期間及びクリアランスの実績とウラン廃棄物等の浅地中処分等の安全評価としての性能目標、濃度上限値、評価期間及び処分場の実績について、文献調査、海外コンサルタント会社を活用した調査、独自の情報を収集するための海外専門機関や規制当局及び処分場への訪問調査を行い、これらを総合的に分析し取りまとめた。
122
金属燃料高速炉の炉心・燃料設計に関する研究(4),(5)及び(6); 2009-2012年度共同研究報告書
植松 眞理 マリアンヌ; 杉野 和輝; 川島 克之; 岡野 靖; 山路 哲史; 永沼 正行; 大木 繁夫; 大久保 努; 太田 宏一*; 尾形 孝成*; et al.
JAEA-Research 2012-041, 126 Pages, 2013/02
ナトリウム冷却金属燃料炉心はMOX燃料炉心に比べ重金属密度が高く中性子経済が良好である。こうした特徴を活かし、燃料仕様やナトリウムボイド反応度及びバンドル部圧力損失などの炉心設計条件を柔軟に持たせることで、高燃焼度化、増殖比の向上、燃料インベントリの低減などを目指した炉心設計が可能である。また、米国では実炉の装荷燃料として使用してきた経験が豊富であり、その実用性が実証されてきていることから、高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)のなかで、MOX燃料炉心に続く副概念として概念検討が実施されている。一方、金属燃料サイクルの実用化に向けては、金属燃料の高温・高燃焼度条件における照射試験やマイナーアクチニド・希土類含有燃料の物性などのデータ拡充や、金属燃料炉心特有の安全特性の確認、過渡時解析手法の信頼性向上などの課題が残されている。本報では平成21年度から平成24年度に実施した日本原子力研究開発機構と電力中央研究所による共同研究「金属燃料高速炉の炉心・燃料設計に関する研究」の結果について報告する。
123
DT中性子照射下における固体増殖材Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$からのトリチウム放出特性
枝尾 祐希; 河村 繕範; 落合 謙太郎; 星野 毅; 高倉 耕祐; 太田 雅之; 岩井 保則; 山西 敏彦; 今野 力
JAEA-Research 2012-040, 15 Pages, 2013/02
核融合中性子源施設FNSにおいて、トリチウム増殖材のLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$に中性子を照射して生成したトリチウムを回収する実験を行った。核融合炉ブランケットを模擬するため、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$充填容器の周囲をBeブロック及びLi$$_{2}$$TiO$$_{3}$$ブロックで覆った。トリチウム生成量計算による予測値と実験値はほぼ一致した。照射容器は300$$^{circ}$$Cに加熱し、パージガスとしてヘリウム,水素添加ヘリウム,水蒸気添加ヘリウム,水素及び水蒸気添加ヘリウムを選択した。生成トリチウムはHT及びHTOとして放出され、パージガス条件を変えることによりその割合が変わった。水蒸気添加ヘリウムパージでは、98%がHTOで放出された。水蒸気及び水素添加ヘリウムでは80%がHTOで放出され、このHTO放出は水蒸気との同位体交換反応により起こると考えられる。乾燥ヘリウムでは、トリチウムはほとんど放出されなかった。水素添加乾燥ヘリウムでは、60$$sim$$70%がHTとして放出され、このHT放出は水素との同位体交換反応により起こると考えられる。水素添加により起こる水分生成反応によって生じた水蒸気とトリチウムが交換反応を起こすため、水素添加ヘリウムでもHTOが放出された。Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$表面が水素による還元状態にある場合はHTOの放出は起こりにくかった。Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$からのトリチウム放出化学形はパージガス成分に依存し、Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$表面状態の影響を強く受けることが明らかになった。
124
安定ヨウ素剤服用による甲状腺被ばく低減効果の評価手法の開発
木村 仁宣; 高原 省五; 本間 俊充
JAEA-Research 2012-039, 24 Pages, 2013/02
原子力事故での早期防護措置の適切な実施方法を検討するため、原子力機構が開発した確率論的事故影響評価(レベル3PSA)コードOSCAARを用いて、さまざまな事故シナリオに対し、防護措置実施による被ばく低減効果の評価を進めている。放射性ヨウ素の吸入による甲状腺被ばく線量を低減させるため、安定ヨウ素剤服用は効果的な早期防護措置である。しかし、安定ヨウ素剤の効果を最大限にするためには服用時期が重要であり、そのため、緊急時計画策定にあたり安定ヨウ素剤服用の最も効果的な実施方法をあらかじめ検討しておく必要がある。本研究では、安定ヨウ素剤の服用時期に応じた被ばく低減効果を評価するため、ヨウ素代謝モデルをOSCAARに導入し、環境への放出が大きい格納容器バイパス事故シナリオを例に取り、屋内退避又は避難と安定ヨウ素剤服用の組合せによる被ばく低減効果を甲状腺被ばく線量の観点から評価した。
125
ニアフィールド岩盤を対象とした核種移行遅延性能の評価手法に関する検討
早野 明; 澤田 淳
JAEA-Research 2012-038, 32 Pages, 2013/02
地層処分事業におけるニアフィールド岩盤を対象とした核種移行遅延性能の評価手法は、調査段階ごとに構築及び更新される地質環境モデルとその不確実性や、評価結果の反映先を考慮して設定されると考えられる。そのため、それらに対して柔軟に対応できるように、複数の評価手法をオプションとして準備しておくことが肝要であると考える。上記のことを踏まえ本研究では、調査の進展に応じて構築される地質環境モデルとその不確実性に柔軟に対応できる評価手法の整備に資することを目的として、ニアフィールド岩盤を対象とした核種移行遅延性能を簡略的かつ定量的に評価する手法を検討した。次に、検討した評価手法の適用例を示すために、超深地層研究所計画の地表からの調査段階において取得された調査データを活用した核種移行解析を試行した。そして、地質環境モデルの不確実性が評価結果に与える影響を考察するとともに、地質環境調査へのフィードバックを示した。
126
地質構造発達プロセスに基づく地質モデリング技術の開発(共同研究)
田上 雅彦*; 山田 泰広*; 山下 佳彦*; 宮川 歩夢*; 松岡 俊文*; Xue, Z.*; 辻 健*; 鶴田 忠彦; 松岡 稔幸; 天野 健治; et al.
JAEA-Research 2012-036, 110 Pages, 2013/02
瑞浪超深地層研究所の周辺には北西-南東走向の断層が発達しており、これらの断層が地下水流動に影響を与えていることがわかっている。これらの断層は、研究所北側をほぼ東西に走る月吉断層の右横ずれ運動に伴って形成されたプルアパート構造に関連したものである可能性が指摘されているが、これらの断層の過去の活動履歴やその分布については、十分に明らかにされていない。本共同研究では、瑞浪超深地層研究所で確認されている地質構造を事例として、アナログモデル実験並びに数値シミュレーションを用いた地質構造の再現を試みた。まず、瑞浪超深地層研究所内及びその周辺において確認されている断層や剪断割れ目について古応力解析を実施し、運動像と形成時期を推定した。その結果と既往の研究をふまえて地質構造発達史を整理した。次に、現状の地質構造を再現するためのアナログモデル実験及び数値シミュレーションを実施した。再現された断層の配列・分布・発達密度といった三次元的な幾何特徴を現状の地質構造モデルと対比し、未調査地域における地質構造の発達状況を考察した。
127
「ふげん」から採取した金属配管試料の放射能分析
原賀 智子; 亀尾 裕; 石森 健一郎; 島田 亜佐子; 飛田 実*; 高橋 重実*; 高橋 邦明
JAEA-Data/Code 2012-031, 39 Pages, 2013/02
日本原子力研究開発機構敦賀本部原子炉廃止措置研究開発センターでは、新型転換炉原型炉施設「ふげん」の廃止措置が進められており、解体撤去物等のクリアランス申請やスケーリングファクタ法の適用に向けて、解体撤去物等から採取した試料の放射能分析が必要となっている。そこで、バックエンド推進部門 廃棄物確認技術開発グループでは、廃棄物放射能データの収集を効率よく行うために開発した簡易・迅速分析法を用いて、「ふげん」から採取した金属配管試料の分析を行い、解体撤去物等に対する放射能データとして整備した。本報告では、平成22年度に受け入れた金属配管試料の放射能データを報告する。
128
SiC-TRISO燃料粒子の応力計算のためのCode-B-2
相原 純; 大橋 弘史; 沢 和弘; 橘 幸男
JAEA-Data/Code 2012-030, 13 Pages, 2013/02
高温ガス炉(HTGR)のSiC-TRISO被覆燃料粒子の運転時破損率予測のため、既存のCode-B-1を改良し、Code-B-2を開発した。Code-B-2においては、Code-B-1においては取り扱えなかった照射温度の変動を取り扱えるように内圧計算部を改良した。また、応力計算に重要なPyCの照射クリープ定数及び照射スウェリング速度を、米国においてさまざまなPyCについて照射データをまとめたレポートに基づいて求めるように改良した。本稿においてわれわれは、まずこのCode-B-2の詳細について述べる。さらに、著者らが過去において提案した方法でCode-B-2を用いて日本製高品質SiC-TRISO被覆燃料粒子の破損率を計算する場合に仮定するある物性値(PyCのベーコン異方性因子)を求める。
129
幌延深地層研究計画; 平成23年度地下施設計測データ集
稲垣 大介; 常盤 哲也; 村上 裕晃
JAEA-Data/Code 2012-029, 132 Pages, 2013/02
日本原子力研究開発機構は、幌延深地層研究計画に基づき、地下施設の建設とともに第2段階の調査研究を実施している。本調査研究では、計測データを当該切羽や後続施工箇所の設計・施工にフィードバックする情報化施工プログラムを適用しており、掘削ごとに岩相及び割れ目などの壁面観察や、簡易弾性波探査・シュミットハンマー反発度試験・エコーチップ硬さ試験及び点載荷試験等の原位置試験を行い、特定断面では地中変位測定・ロックボルト軸力測定・吹付コンクリート応力測定及び覆工コンクリート応力測定等のデータを取得している。また、第1段階で実施した地下施設の坑道掘削に伴う湧水量の予測解析結果の妥当性を確認することを目的として、掘削工事の進行に伴う湧水量や水質の変化に関するデータを取得した。本報告書は、2011年度(平成23年度)に実施した換気立坑,東立坑,250m水平坑道で得られた調査・計測データをとりまとめたものである。
130
慢性摂取による内部被ばく線量評価コードの開発
木村 仁宣; 木名瀬 栄; 波戸 真治*
JAEA-Data/Code 2012-027, 27 Pages, 2013/02
福島第一原子力発電所事故が発生し、環境中に放出された放射性物質を長期間にわたり摂取し続ける、いわゆる慢性摂取による公衆の内部被ばくが懸念されたことから、慢性摂取に対し、最新知見に基づく信頼性の高い内部被ばく線量評価手法の確立が重要となった。内部被ばく線量係数計算システムDSYSは、原子力機構が開発したレベル3PSAコードOSCAARで公衆の内部被ばく線量を計算するために必要な線量係数を整備する支援コードであり、ICRPが規定した呼吸気道モデル(Publ.66)、胃腸管モデル(Publ.30)、代謝・体内動態モデル(Publ.30, 56, 67, 69, 71, 72)、膀胱モデル(Publ.67)及び線量評価モデル(Publ.56)に準拠したものである。しかし、DSYSは、急性摂取を仮定した上記のICRPの線量評価手法に基づく計算コードであるため、慢性摂取による体内の残留放射能、預託実効/等価線量などを評価するには適切なものではなかった。そこで、慢性摂取による線量評価手法を検討するとともにDSYSの機能を拡張することで、慢性摂取による内部被ばく線量評価コードDSYS-Chronicを開発した。本報告書では、DSYS-Chronicの概要とその評価例を示す。
131
負イオンNBI加速器用保護ギャップの放電により発生するノイズの特性と機器の誤動作対策
佐々木 駿一; 小島 有志; 清水 達夫; 河合 視己人*; 花田 磨砂也
JAEA-Technology 2012-040, 26 Pages, 2013/01
JT-60U負イオンNBI加速器では、500kV三段静電加速器の高電圧コンディショニングの際に絶縁破壊が高い頻度で発生する。この絶縁破壊は電源の負荷短絡であり、それに伴い発生するサージノイズによりNBI自身の機器や他設備機器の誤動作障害が起っている。今回、加速器の絶縁破壊時の主なノイズ発生源と考えられる加速器保護用球ギャップの放電について、試験回路を用いて発生するノイズの特性を測定した。さらに、加速器保護用球ギャップ側でのノイズ抑制とノイズにより誤動作する機器側での具体的対策の検討を行い、その効果を定量的に評価した。これらの結果、保護用球ギャップの絶縁破壊時に発生するノイズは空間や接地ラインを通して他の機器へ流入し、誤動作を引き起こしていることがわかった。このノイズを低減するために、加速器保護用球ギャップの接地極側に放電電流抑制用抵抗を挿入した。その結果、放電破壊時に発生するノイズを低減できることを確認した。本対策により、被害機器の誤動作発生確率を100%から15%程度に低減できた。また、被害機器側での対策として信号線の接地側にフェライトコアと巻線50ターン程度から成るサージ抑制チョークを挿入することで、機器の誤動作発生確率を100%から10%程度に低減できた。
132
Preliminary accident analysis for a conceptual design of a 10 MW multi-purpose research reactor
Park, C.; 谷本 政隆; 今泉 友見; 宮内 優; 伊藤 正泰; 神永 雅紀
JAEA-Technology 2012-039, 87 Pages, 2013/01
本報告書は概念設計の段階にある10MW級の多目的研究炉(MRR)の設計実現性及び安全裕度の評価を行うため、流量喪失事故(LOFA)及び反応度事故(RIAs)時における燃料温度等の解析をRELAP5/MOD3コードを用いて実施した。この解析の結果、MRRの概念設計は安全裕度を持って実現可能であることが示された。また、同一事象に対し、研究炉の解析で広く用いられているPARET/ANLコードとEUREKA-2/RRコードを用いた適用性に関する比較評価を行い、これら3つの計算コードはある特定の条件下では若干異なる傾向を示したものの、解析全般に関しては、ほぼ同等の結果を得られることが示された。
133
原子力施設の廃止措置にかかわる研究,2; AHPによる最適な解体シナリオの検討(共同研究)
芝原 雄司; 石神 努; 森下 喜嗣; 柳原 敏*; 有田 裕二*
JAEA-Technology 2012-038, 72 Pages, 2013/01
原子力施設の合理的な廃止措置を進めるためには、想定されるさまざまな解体手順(解体シナリオ)のプロジェクト管理データを事前に評価し、その結果を用いて最適な解体シナリオを選択することが必要である。廃止措置の研究分野では、最適な解体シナリオの選択のための意思決定にかかわる研究はほとんど行われておらず、今後の重要な検討課題の一つである。原子力機構と福井大学は、解体作業の計画を策定するうえで重要となる意思決定のための方法論にかかわる共同研究を平成21年度に開始した。本研究では、「ふげん」を対象に設備・機器の解体作業に関する幾つかの解体シナリオを想定して、人工数や廃棄物発生量等を計算し、その結果に基づいて幾つかの解体シナリオの中から合理的と考えられるものを選択するロジックを構築することを目的としている。本報告書は、給水加熱器の解体作業を対象に、平成22年度に行った多基準意思決定手法の一つであるAHPを用いた最適な解体シナリオの選択に関する検討の結果とまとめたものである。
134
ブンゼン反応溶液の密度及びポリヨウ化水素酸の粘性率
久保 真治; 吉野 公二*; 武本 純平*; 笠原 清司; 今井 良行; 小貫 薫
JAEA-Technology 2012-037, 20 Pages, 2013/01
熱化学水素製造法ISプロセスにかかわる物性データベース整備の一環として、ブンゼン反応溶液である硫酸相溶液及びヨウ化水素相溶液の密度データを取得した。濃度0$$sim$$45wt%の硫酸及び同液に(I$$_{2}$$+HI)を0$$sim$$2mole%混入させた模擬硫酸相溶液、また、ポリヨウ化水素酸(I$$_{2}$$: 0$$sim$$17mole%, HI: 1$$sim$$15mole%)及び同液にH$$_{2}$$SO$$_{4}$$を0$$sim$$2mole%混入させた模擬ヨウ化水素相溶液について、振動式密度計を用いて、5$$sim$$60$$^{circ}$$Cの温度範囲の密度を測定した。さらに、測定データの解析から、いずれの溶液についても、新たに定義したヨウ素原子分率を用いることにより、ヨウ素及びヨウ化水素の濃度が液密度に与える効果を統一的に表現できることを見いだし、この知見をもとに、組成及び温度から密度を推算する実験式を得た。また、これまで知見のなかったポリヨウ化水素酸の粘性率について、I$$_{2}$$: 0$$sim$$17mole%, HI: 1$$sim$$15mole%の組成範囲において、振動式粘度計を用いて、5$$sim$$40$$^{circ}$$Cの温度範囲の実測データを取得し、組成及び温度から粘性率を推算する実験式を得た。
135
JAEA Takasaki annual report 2011
小嶋 拓治
JAEA-Review 2012-046, 209 Pages, 2013/01
高崎量子応用研究所研究年報2011は、同研究所にあるTIARA施設(イオン加速器4基)及び電子・$$gamma$$線照射施設(電子加速器1基、$$^{60}$$Co$$gamma$$線照射施設3棟)を利用して2011年4月1日から2012年3月31日までの間に行われた研究・技術開発成果をまとめたものである。この研究年報には、(1)宇宙・原子力・エネルギー、(2)環境保全・資源利用、(3)医療・バイオ技術応用、(4)先端材料・分析・基盤技術の4分野に分類した150編の論文及び8編の施設の運転・管理状況報告からなる合計158編を収録する。また、論文リスト,出願特許,新聞発表,テレビ放映及び研究実施形態・利用施設の一覧表を付録として含めた。
136
福島大学附属中学校及び附属幼稚園における線量低減にかかわる調査・検討報告書
操上 広志; 吉川 英樹; 笹本 広; 飯島 和毅; 在間 直樹; 宗像 雅広; 時澤 孝之; 中山 真一
JAEA-Review 2012-045, 129 Pages, 2013/01
本報告は、福島大学附属中学校,同幼稚園における線量低減にかかわる一連の調査の記録を示したものである。主な成果を以下に示す。(1)実地調査により、放射性セシウムの土壌への浸透深さ等を確認した。それに基づき、線量低減対策案として、剥離した土壌を地下にまとめて集中保管する方法と土壌の上下入れ換え法を提案した。(2)線量低減対策の前後の線量率を測定し、効果を確認した。その結果、空間線量率は約1/10$$sim$$1/20に低減したことを確認した。(3)線量低減対策の実施から1年後の線量測定を実施した。その結果、外部からの明確な汚染は確認されなかった。(4)周辺に比べて線量率の高かったケヤキ等に対して試験的除染を実施した。その結果、ケヤキについては樹幹流の影響で放射性セシウムが根元に蓄積しており、これを除去することで1m程度の距離までの空間線量率が低下した。
137
ロシア余剰核兵器解体プルトニウム処分協力; 共同研究及び信頼性実証試験の成果報告
鈴木 美寿; 岩淵 淳一*; 河西 善充*; 久野 祐輔; 持地 敏郎
JAEA-Review 2012-044, 109 Pages, 2013/01
原子力機構は、ロシア余剰核兵器から取り出した解体プルトニウム処分に協力して、米露を中心とした世界の軍縮・非核化支援に貢献するとともに、製造コストが安価で将来の高速炉燃料製造に有望な候補技術である振動充填(以下、「バイパック」)燃料製造技術及び高速炉BN-600を利用しての燃焼処分にかかわる基礎データを取得しようとした。この目的のために、1996年4月のモスクワ・原子力安全サミットにおける日本政府の国際貢献の動きを支援する形で、原子力機構はロシアの原子力省傘下の研究所と1999年から2008年までの間、関連する共同研究を実施した。また、2004年に文部科学省からペスコが委託を受けて実施したMOXバイパック燃料集合体の信頼性実証試験(以下、「信頼性実証試験」)を支援し、2009年度に信頼性実証試験が終了した後も、現在に至るまで、非核化支援という形で、ロシアに対する解体プルトニウム処分協力を実施してきた。本報告書では、1999年当時から現在に至るまで、解体プルトニウム処分協力として原子力機構が実施してきた共同研究の成果及び信頼性実証試験の試験結果を、取りまとめる。
138
平成23年度大型計算機システム利用による研究成果報告集
情報システム管理室
JAEA-Review 2012-042, 259 Pages, 2013/01
日本原子力研究開発機構では、原子力の総合的研究開発機関として原子力にかかわるさまざまな分野の研究開発を行っており、これらの研究開発の多くにおいて計算科学技術が活用されている。計算科学技術活用の高まりは著しく、日本原子力研究開発機構における計算科学技術を活用した研究開発の成果は、全体の2割以上を占めるほどに増大しており、大型計算機システムはこの計算科学技術を支える重要なインフラとなっている。平成23年度は、高速増殖炉サイクル研究開発、核融合研究開発及び量子ビーム応用研究開発等の主要事業に加え、福島第一原子力発電所事故にかかわる解析や除染計画策定などにも大型計算機システムが利用された。本報告は、平成23年度における大型計算機システムを利用した研究開発の成果を中心に、それを支える利用支援体制,利用実績,システムの概要等をまとめたものである。
139
原子力科学研究所等の放射線管理; 2011年度
原子力科学研究所 放射線管理部; 高崎量子応用研究所 管理部 保安管理課; 関西光科学研究所 管理部 保安管理課; 青森研究開発センター むつ事務所 保安管理課; 那珂核融合研究所 管理部 保安管理課
JAEA-Review 2012-041, 181 Pages, 2013/01
本報告書は、日本原子力研究開発機構の東海研究開発センター原子力科学研究所,高崎量子応用研究所,関西光科学研究所及び青森研究開発センターにおける放射線管理に関する2011年度の活動をまとめたものである。
140
第26回ふげん廃止措置技術専門委員会資料集
忽那 秀樹; 香田 有哉; 芝原 雄司; 門脇 春彦
JAEA-Review 2012-040, 36 Pages, 2013/01
原子炉廃止措置研究開発センター(以下「ふげん」という。)は、廃止措置技術開発を計画・実施するにあたり、「ふげん」を国内外に開かれた技術開発の場及び福井県が目指すエネルギー研究開発拠点化計画における研究開発拠点として十分に活用するとともに、当該技術開発で得られる成果を有効に活用することを目的として、原子力機構内外の有識者で構成される「ふげん廃止措置技術専門委員会」を設置している。本稿は、平成24年9月13日に開催した第26回ふげん廃止措置技術専門委員会において報告した"廃止措置の状況"、"タービン系設備の解体撤去工事における各種切断工法等の適用実績"、"管理データ評価システムを用いた解体作業計画の立案に関する検討"、"重水回収・トリチウム除去作業の実績と知見"について、資料集としてまとめたものである。
141
核燃料サイクル施設における可燃性物質の燃焼時の閉じ込め効果評価試験(受託研究)
阿部 仁; 田代 信介; 渡邉 浩二; 内山 軍蔵
JAEA-Research 2012-035, 26 Pages, 2013/01
核燃料サイクル施設の安全性の確認に資するため、同施設における火災時の閉じ込め機能の健全性を評価するための手法の整備を進めている。同施設に存在する代表的な可燃性物質として、再処理有機溶媒やMOX燃料加工工程でMOX粉末へ添加されるステアリン酸亜鉛さらに代表的な潤滑油を取り上げ、これらの燃焼に伴う質量減少速度や煤煙化率等の燃焼特性データを取得した。また、再処理有機溶媒の燃焼に伴う煤煙の目詰まりによるHEPAフィルタの差圧上昇データを取得した。その結果、30%TBP/70%ドデカンの燃焼では、煤煙化率がドデカンを含む他の燃焼物質と比べて大きいこと、燃焼晩期にこれまで報告されていないHEPAフィルタの急激な差圧上昇が引き起こされる可能性があることがわかった。また、これまで燃焼性については考慮されていないステアリン酸亜鉛も、外部から加熱された状態では、定常的に燃焼を継続することを確認した。
142
高酸素濃度ナトリウム環境下におけるFBR構造材料の腐食及び疲労特性
吉田 英一; 加藤 章一; 古川 智弘
JAEA-Research 2012-034, 68 Pages, 2013/01
ナトリウム中の酸素濃度は材料腐食の支配的な因子であり、酸素の影響については十分な評価が必要である。本研究では、高酸素濃度のナトリウム環境下におけるFBR構造材料の腐食及び低サイクル疲労特性を把握するために試験を実施した。試験には、異なる組織構造を有する材料として、高速炉構造用316ステンレス鋼(316FR鋼)及びMod.9Cr-1Mo鋼を供した。腐食試験は、初期酸素濃度3レベル(1、10$$^{3}$$及び10$$^{4}$$ppm)の650$$^{circ}$$Cのナトリウム中で500時間を実施するとともに、腐食試験後の腐食材を用いて650$$^{circ}$$Cの大気中にて低サイクル疲労試験を実施し、これらの特性に及ぼす酸素濃度の影響を検討した。
143
軸対称な流体-液体界面形状の極座標系による数値計算とU-Pu混合転換技術にかかわる界面の例
細馬 隆
JAEA-Research 2012-033, 66 Pages, 2013/01
泡や滴あるいは液架橋などの気液界面の美しい形は、界面の表面張力及び平均曲率による圧力と、界面内外の密度差による圧力が、垂直方向でそれぞれ連続的に変化しながらも釣り合うという関係から生み出される。しかしながら、その正確な形状や曲率及び体積等を論じた資料は意外に少ない。U-Pu混合転換技術に関する研究開発では、これらを正確に求めることにより理解を深めることのできた現象が幾つかあり、静的で軸対称という条件ではあるものの、極座標系を導入し、原点移動アルゴリズムにより適用範囲を拡大することにより、水平接面と垂直接面をともに複数有する形状に適用可能な数値計算方法を導いた。本方法では、実際に観察される界面形状は、数値計算によって得られる曲線の一部が、物理的条件に対応して選ばれると考える。実例として、密度及び液位の測定に用いられる浸漬管の先端に生じる気泡、マイクロ波加熱により円筒形状の液中に核生成する気泡、転換後の造粒物中に生じていると推定される液架橋をとりあげた。体系的な計算の例は、室温,大気圧下における水と空気の界面とした。曲線の一部が選ばれる際の物理的条件は、接触角,内外圧力差,体積,表面エネルギー及び周期的に変化する形状の波長等である。
144
製錬転換施設における廃止措置の実績データ報告書; 平成23年度
製錬転換施設廃止措置成果編集委員会
JAEA-Data/Code 2012-026, 78 Pages, 2013/01
人形峠環境技術センターに立地する製錬転換施設は、湿式一貫製錬法及び六ふっ化ウラン転換技術実証に使用した設備と回収ウラン転換技術開発に使用した設備を有する施設で、昭和54年から建設を開始し、昭和56年10月に完成した施設である。平成20年度から、管理区域内機器の本格的な解体・撤去を実施しており、平成23年度までに給排気設備・廃液処理設備を除く管理区域内の機器(使用済流動媒体貯槽,処分制限財産品を除く)の撤去、平成26年度までに給排気設備・廃液処理設備等の付帯設備の解体・閉止措置等(高所及び埋設ダクト,廃液配管の一部,電気ケーブルを除く)を含む撤去を終える予定としている。本報告書は、この製錬転換施設廃止措置の平成23年度の解体実績評価に用いる作業日報の内容,解体物,二次廃棄物発生状況の基礎情報をデータ集としてまとめたものである。
145
超深地層研究所計画,瑞浪超深地層研究所; 深度300m$$sim$$500mの研究坑道の壁面地質調査データ集
川本 康司; 窪島 光志; 石橋 正祐紀; 鶴田 忠彦; 笹尾 英嗣; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 原 郁夫; 山本 勝
JAEA-Data/Code 2012-025, 32 Pages, 2013/01
本データ集は、2008年度から2011年度にかけて、瑞浪超深地層研究所の深度300mから深度500mまでの研究坑道において実施した壁面地質調査の結果を取りまとめたものである。調査の結果、主立坑及び換気立坑とも後期白亜紀の土岐花崗岩が分布するが、部分的にペグマタイトやアプライト,ランプロファイアー岩脈が分布する。
146
広域環境モニタリングのための航空機を用いた放射性物質拡散状況調査
鳥居 建男; 眞田 幸尚; 杉田 武志; 近藤 敦哉*; 志風 義明; 高橋 昌樹; 石田 睦司; 西澤 幸康; 卜部 嘉
JAEA-Technology 2012-036, 182 Pages, 2012/12
東京電力福島第一原子力発電所事故により大気中に放出され地表面に沈着した放射性セシウムの影響を調査するために、日本全域における広域航空機放射線モニタリング(以下、航空機モニタリング)を実施した。航空機モニタリングは、市街地から山林まで広範囲に渡って迅速に$$gamma$$線を測定することにより、空間線量率や放射性セシウムの沈着量分布を"面"的に把握できる利点があり、視覚的にもわかりやすい。我が国において航空機モニタリングの機器や手法については、整備されていたものの、今回のような広域なモニタリングに対応できるだけの準備はされておらず、全放射線量への換算の方法や、放射性物質濃度への換算方法及びマッピングの方法について、米国エネルギー省の方法をもとに整備することから行った。方法は、データ採取と並行して改良を加え、西日本測定時には、バックグラウンドとの識別まで可能とした。本モニタリングにより、日本全域の空間線量率や放射性セシウムの沈着量の分布状況について確認することができた。ここでは、測定手法と結果について述べる。
147
再処理特別研究棟の廃止措置; グローブボックス群の解体作業に関する管理データの分析,1
村口 佳典; 金山 文彦; 臼井 秀雄; 出雲 沙理; 立花 光夫
JAEA-Technology 2012-035, 69 Pages, 2012/12
再処理特別研究棟(JRTF)では、平成8年度より湿式再処理試験等に使用した設備・機器等の解体作業を実施している。解体作業では、解体廃棄物及び解体用資機材の仮置き場所を確保するため、本体施設に設置されたグローブボックス及びフード等を優先的に解体した。このうち、本体施設232号室には8基のグローブボックス(グローブボックス群)が設置されていた。このグローブボックス群の解体作業は、作業の効率化のため、大型の解体用グリーンハウスを設置して行った。ここでは、平成8年度に実施した232号室のグローブボックス群の解体作業について、解体手順,解体作業で得られた実績データを整理した。また、グローブボックス群の解体作業について、共通作業項目と単独作業項目に分けて、基本的な作業項目の抽出と作業工数の分析を行った。さらに、グローブボックス解体に関する評価式の検討を行った。
148
余裕深度処分環境におけるふげん圧力管(Zr-2.5wt%Nb合金)の腐食速度の評価; 試験片加工方法及び腐食試験成立条件の検討
酒谷 圭一; 中谷 隆良; 船橋 英之
JAEA-Technology 2012-034, 20 Pages, 2012/12
余裕深度処分の被ばく線量評価に必要な核種溶出率の設定を目的に、これまで処分環境を模擬した条件下での腐食速度が確認されていないふげん圧力管に使用されているジルコニウム合金(Zr-2.5wt%Nb合金)に対し、ガス蓄積型腐食試験法を適用し、低酸素及びアルカリ条件下での長期腐食速度データの取得を開始した。本報告書は、ガス蓄積型腐食試験を開始するにあたり、供試材(圧力管と同形状)からガス蓄積型腐食試験に用いる試験片への加工方法の検討及びガス蓄積型腐食試験が成立する条件の確認を行った結果についてまとめたものである。
149
瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事; 平成18年度建設工事記録
東濃地科学センター 施設建設課
JAEA-Review 2012-038, 235 Pages, 2012/12
本工事記録は、瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事の平成18年度の工事概要,主な出来事,工事工程,工事安全に関する記録をまとめたものである。工事概要は特記仕様書、主な出来事は東濃地科学センター週報、工事工程は約定工程表と東濃地科学センター週報、工事安全に関する記録は施設建設課による事故・災害・不適合・不具合管理記録に基づいて取りまとめたものである。工事の計画と実績については、平成18年7月1日に着工した瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事(その2)について記載した。また、平成18年6月30日に竣工した瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事(その1)の計画と実績については「瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事 平成14年度から平成17年度までの建設工事記録(平成18年度の一部を含む)」に記載した。
150
HTTR(高温工学試験研究炉)の試験・運転と技術開発; 2011年度
高温工学試験研究炉部
JAEA-Review 2012-037, 80 Pages, 2012/12
日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターのHTTR(高温工学試験研究炉)は、熱出力30MWの黒鉛減速ヘリウムガス冷却型原子炉で、我が国初の高温ガス炉である。平成23年度は、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、運転及び保守作業等の計画を変更し、設備点検,地震応答解析等による地震後の原子炉施設の健全性確認について総合的に評価を進めた。本報告書は、平成23年度(2011年)のHTTRの運転と保守及び各種技術開発の状況等について紹介する。
151
原子力発電所用ケーブルの経年劣化メカニズムの研究(受託研究)
瀬口 忠男*; 田村 清俊*; 渡士 克己; 鈴木 雅秀; 島田 明彦; 杉本 雅樹; 出崎 亮; 吉川 正人; 大島 武; 工藤 久明*
JAEA-Research 2012-029, 158 Pages, 2012/12
原子力発電所用ケーブルの経年劣化研究として、ケーブル絶縁材料であるエチレンプロピレンゴム(EPR),架橋ポリエチレン(XLPE),ポリ塩化ビニル(PVC),シリコーンゴム(SiR)について、劣化メカニズムの研究を実施した。実用ケーブルと同等の配合試料(実用配合)及び特定の添加剤を配合したモデル配合の試料を用いて、放射線と熱の加速劣化を行い、実用物性の測定、重量の変化、高分子の架橋・切断の分析、酸化防止剤と酸化生成物の濃度分布の測定分析を行い、解析した。
152
北海道北部におけるGPS観測データを用いた地殻変動解析
常盤 哲也; 杉本 慎吾*
JAEA-Data/Code 2012-024, 53 Pages, 2012/12
本研究では、GPS観測データを利用して、幌延地域を含む北海道北部を対象とした地殻変動の特徴を把握するための解析調査を実施した。調査内容は、北海道北部内の33点分のGPS連続観測システムのデータを用いて、2000年10月から2010年10月までの約10年間の観測点座標を算出し、その座標データを用いて、各観測点の変位速度、及び、歪速度推定を行った。その結果、本地域は東西に近い圧縮場であり、面積歪速度,最大せん断歪速度はそれぞれ、-70$$sim$$-10$$times$$10$$^{-9}$$, 50$$sim$$120$$times$$10$$^{-9}$$ strain/yearであった。
153
Proceedings of 2012 JAEA/KAERI Joint Seminar on Advanced Irradiation and PIE Technologies; March 28-30, 2012, Mito, Japan
石原 正博; 石塚 悦男; 鈴木 雅秀
JAEA-Conf 2012-002, 179 Pages, 2012/12
韓国原子力研究院(以下、「KAERI」という)と日本原子力研究開発機構(以下、「JAEA」という)が締結した「原子力の平和利用分野における協力のための取決め」に基づいて、水戸において「2012照射試験・照射後試験技術に関する日韓セミナー」が2012年3月28日$$sim$$30日に開催された。照射技術に関する情報交換として3年ごとに開催されているこの日韓セミナーは、今回で7回目である。1992年に日本原子力研究所(以下、「JAERI」という)大洗研究所(現在のJAEA大洗研究開発センター)において、JAERIとKAERIとの照射後試験技術に関する第1回日韓セミナーが開催されて以来、中性子利用の分野におけるJAEAとKAERIの国際協力が進められてきた。2005年の第5回日韓セミナーにおいて、照射技術の分野、さらに第6回目において原子炉の管理分野が加わり、試験研究炉を用いた広範な照射利用の情報交換となった。本セミナーでは「試験研究炉の管理」、「照射技術」及び「照射後試験技術」の三つのセッションにおいて37件の講演が活発に行われた。本報告書は、この「2012照射試験・照射後試験技術に関する日韓セミナー」で発表された論文を収録したものである。
154
Srの回収に使用する無機イオン交換体としての含水チタン酸の調製方法
藤原 武
JAEA-Testing 2012-004, 13 Pages, 2012/11
日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)で開発を進めてきた4群群分離プロセスでは、使用済核燃料の再処理に伴って発生する高レベル廃液(HLLW)から発熱性の元素群であるSr-Cs群を分離回収する方法として、無機イオン交換体(天然ゼオライトと含水チタン酸の混合物)による吸着法を採用している。Srの回収のために使用する含水チタン酸は、その機械的な強度がCsの回収に使用するゼオライトと混合して使用する場合には十分ではなく、ゼオライト粒子によって破砕されて微粒子を発生することが知られている。調製法を検討した結果、既往の調製手順のうち、含水チタン酸の乾燥方法を変更した調製手順を採用したところ、ゼオライトとの混合物にしても容易には破砕されないだけの機械的な強度を持った含水チタン酸の粒子を得ることができた。本報告書は、これらの変更点を導入した場合における含水チタン酸の調製手順と各調製操作における注意事項を取りまとめたものである。
155
アスファルト固化体均質性確認試験
木下 淳一; 遠藤 誠之; 上坂 貴洋
JAEA-Testing 2012-003, 29 Pages, 2012/11
第2廃棄物処理棟のアスファルト固化装置では原子力科学研究所内から発生する比較的放射能濃度の高い放射性液体廃棄物をアスファルトと混練し、アスファルト固化体を作製しており、作製されたアスファルト固化体は、将来、均質固化体として浅地中埋設処分される予定である。均質固化体の埋設処分にかかわる法令上の技術基準上においては固型化材料と放射性廃棄物を均質に練り混ぜることが要求されており、この要求に対応するためにはアスファルト固化装置が均質な練り混ぜ性能を有することの確認が必要である。本稿は、第2廃棄物処理棟のアスファルト固化装置で混練した混合物の密度及び放射能濃度測定を行い、練り混ぜ性能を確認して、将来の埋設処分の基礎データとして活用するものである。
156
ナトリウム洗浄処理技術に関する経験・知見の整理
吉田 英一; 平川 康; 谷田部 敏男
JAEA-Technology 2012-033, 177 Pages, 2012/11
日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターでは、これまでにナトリウム冷却型高速炉の研究開発に向けて、ナトリウム機器や装置の開発、ナトリウム環境評価法の開発、構造健全性評価及びナトリウム取扱技術の開発等のためにナトリウムを使用した試験装置等を設計・製作して種々の研究開発試験が行われてきた。これまでに所期の目的を達成された多くのナトリウム設備や機器は順次解体・撤去され、ナトリウム洗浄処理技術に関する多くの経験・知見が蓄積されてきた。これらを今後のナトリウム試験設備の保守・補修、改修等の計画策定や安全な作業実施及び次世代炉の研究開発に活用していくために、これまでに実施されてきたナトリウム洗浄処理技術に関する経験や知見を横断的に整理・評価するとともに、技術ポイントの提言をまとめた。
157
Proceedings of the International Symposium on Future of Accelerator-Driven System
菅原 隆徳
JAEA-Review 2012-043, 181 Pages, 2012/11
平成24年2月29日に、日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究部門とJ-PARCセンターは、東京の学士会館で国際シンポジウム「加速器駆動核変換システム(ADS)の将来」を開催した。これは、世界におけるADS研究開発の現状と将来計画を紹介し、ADS及び分離変換技術に関する国際協力について議論することを目的としたものである。本報告書は、シンポジウムで発表された資料を掲載するものである。シンポジウムには、ベルギー,中国,フランス,インド,イタリア,日本,韓国,モンゴルから約100名の研究者らが参加した。午前中のセッションでは、日本におけるADS研究開発の現状が報告された。午後のセッションでは、中国,韓国,インド,ベルギー,EUにおけるADS研究開発の現状が報告された。午後のセッションの後、7人のパネリストによりパネルディスカッションが行われ、おもにADS研究開発の国際協力について議論が行われた。
158
FBRプラント工学研究センター年報; 2011
FBRプラント工学研究センター
JAEA-Review 2012-039, 56 Pages, 2012/11
本年報は、2011年度のFBRプラント工学研究センターの成果をまとめたものである。
159
ジ-2-エチルヘキシルリン酸によるMoの抽出分離プロセスの開発
森田 泰治; 山岸 功; 津幡 靖宏; 松村 和美; 桜井 孝二*; 飯嶋 孝彦
JAEA-Research 2012-031, 39 Pages, 2012/11
ガラス固化体において濃度限度を超えるとイエローフェーズを生成するMoの高レベル廃液からの除去を目的に、酸性リン酸エステル抽出剤であるHDEHP(ジ-2-エチルヘキシルリン酸)によるMo抽出分離プロセスの開発を行った。Mo及びその他の主な核分裂生成物元素の抽出・逆抽出に関するバッチ試験データを取得し、この結果をもとにミキサセトラ型抽出試験装置を用いた連続抽出分離試験を2回実施し、元素の分離挙動を把握した。第2回連続抽出試験では、第1回の試験と比較して、Yの抽出率低減、Mo及びZrの逆抽出率改善などの成果を得たが、いずれも十分な値には到達しなかった。しかし、解析コードPARC-MAを用いたプロセスシミュレーション解析の手法を確立し、これによる最適プロセス条件の検討を行って、Y抽出率のさらなる低減には洗浄液硝酸濃度の上昇が、Mo及びZrの逆抽出率のさらなる改善には過酸化水素溶液及びシュウ酸のそれぞれの逆抽出液の流量増加及びZr逆抽出におけるミキサ内滞留時間増加が必要なことを明らかにし、最適分離条件を示すことができた。
160
研究坑道の掘削工事振動を利用した逆VSP探査
松岡 稔幸; 程塚 保行*; 山田 信人
JAEA-Research 2012-028, 70 Pages, 2012/11
日本原子力研究開発機構東濃地科学研究ユニットが進めている超深地層研究所計画の第2段階の調査研究の一環として、地下構造物周辺の地質構造を三次元的に把握する技術の整備を目的とした、瑞浪超深地層研究所の研究坑道の掘削工事に伴う振動を利用した逆VSP探査を実施している。本報告書では、取得した坑道の掘削工事に伴う振動を利用した逆VSP探査データに対して、複数の手法によるデータ処理・解析を適用し、本探査手法の適用性について検討した。その結果、適用した複数のデータ処理・解析手法(VSP-CDP変換,VSPマイグレーション,IP変換法,地震波干渉法)から、研究坑道周辺における堆積岩と花崗岩の不整合面などの水平方向に分布する地質構造や高角度傾斜の断層を抽出することができた。地下構造物周辺の地質構造を三次元的に把握するうえでは、坑道の掘削工事に伴うさまざまな振動を利用し、複数のデータ処理・解析手法を適用することが効果的であることが示された。
161
地層処分を対象としたグラウト材料の開発,2
川口 昌尚; 中西 達郎; 岸 裕和; 延藤 遵*; 山田 勉*; 藤田 朝雄; 畑中 耕一郎
JAEA-Data/Code 2012-007, 250 Pages, 2012/11
地層処分で使用される支保工やグラウトにはセメント系材料を用いることが考えられるため、長期的に岩盤の変質を引き起こし、地層処分システムの長期性能に影響を及ぼす可能性が指摘されている。さらに、地層処分施設の操業にあたっては、湧水量が厳しく制限されることが想定されることから、微細な亀裂に対しても注入可能なグラウト材料の開発が必要となってくる。このため、平成19年度より、既存のグラウト材料と同等以上の施工性・止水性を有し、岩盤への影響を最小限に抑える低アルカリ性(pH$$leq$$11)のグラウト材料の開発に取り組んでいる。ここでは、平成21年度に取りまとめを行ったJAEA-Data/Code 2010-005の続編として、それ以後のグラウト材料に関する室内試験結果を取りまとめデータ集として報告するものである。
162
研究施設等廃棄物浅地中処分施設の概念設計
天澤 弘也; 坂井 章浩; 仲田 久和; 原 弘典; 黒澤 亮平; 山本 正幸*; 河田 陽介*; 坂本 義昭
JAEA-Technology 2012-031, 338 Pages, 2012/10
埋設処分業務の実施に関する計画に基づいて、原子力機構は事業の実施主体となり、研究施設等廃棄物の埋設処分施設の立地選定にかかわる手続きの透明性の確保及び公平性の観点から立地基準及び立地手順を策定し、これに基づいて立地選定を行う。また、本立地基準及び立地手順の策定にかかわる検討の一環として、関係法令等に定められた技術基準、一般的な自然及び社会環境等の立地条件、埋設対象廃棄物の廃棄体の種類,性状,含有核種,放射能濃度及び発生予測数量等に基づいて埋設施設の概念設計を行い、安全審査指針における基本的立地条件等を踏まえ、我が国において想定されうる種々の自然及び社会環境条件下において線量評価,費用試算を行い、埋設施設の安全性及び経済性に関する評価・検討を行う。本報告書は、このうち研究施設等廃棄物にかかわる浅地中埋設処分事業の操業から閉鎖後措置までの業務に供するすべての施設,設備,機器類等について、埋設施設の被ばく線量評価等に基づいた合理的な設備仕様、レイアウト等の概念設計の検討結果を取りまとめた。
163
概要調査段階における設計・性能評価手法の高度化; NUMO-JAEA共同研究報告書(2011年度)(共同研究)
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 早野 明; 三ツ井 誠一郎; 谷口 直樹; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.
JAEA-Research 2012-032, 298 Pages, 2012/09
原子力機構(JAEA)と原子力発電環境整備機構(NUMO)は、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて、原子力機構が蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定するとともに、必要な開発課題と今後の計画を明らかにすることを目的として、2011年度に共同研究を実施した。実施テーマと概要は以下の通り。(1)対象母岩の選定に関する検討:母岩特性のうち水理に着目し、母岩特性を評価するための項目、及び地下水移行時間の評価手法について、地質環境の調査・評価と関連付けたうえで整理した。(2)シナリオの構築に関する検討:シナリオ構築手順を具体化するとともに、ガラス固化体の溶解と核種の浸出、オーバーパックの腐食、緩衝材の長期変遷について、現象理解に関する最新の知見を構造的に整理した。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討:緩衝材の分配係数と拡散係数、母岩の分配係数を対象として、パラメータ設定の方法論を検討し、その方法論に従った試行を行った。(4)知識情報の品質確保に関する検討:知識情報の品質を確保するための考え方や手法を、(2)シナリオの構築で検討した状態設定に対する論拠に関する情報を例として検討した。