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1
A Numerical study on local fuel-coolant interactions in a simulated molten fuel pool using the SIMMER-III code
Cheng, S.; 松場 賢一; 磯崎 三喜男; 神山 健司; 鈴木 徹; 飛田 吉春
Annals of Nuclear Energy, 85, p.740 - 752, 2015/11
 被引用回数:5 パーセンタイル:16.46(Nuclear Science & Technology)
Studies on local fuel-coolant interactions (FCI) in a molten pool are crucial to the analyses of severe accidents that could occur for sodium-cooled fast reactors (SFRs). To clarify the characteristics of this interaction, in recent years a series of simulated experiments, which covers a variety of conditions including much difference in water volume, melt temperature, water subcooling and water release site (pool surface or bottom), was conducted at the Japan Atomic Energy Agency by delivering a given quantity of water into a molten pool formed with a low-melting-point alloy. In this study, motivated by acquiring further evidence for understanding its mechanisms, interaction characteristics including the pressure-buildup as well as mechanical energy release and its conversion efficiency, are investigated using the SIMMER-III, an advanced fast reactor safety analysis code. It is confirmed that, similar to experiments, the water volume, melt temperature and water release site are observable to have remarkable impact on the interaction, while the role of water subcooling seems to be less prominent. The performed analyses also suggest that the most probable reason leading to the limited pressurization and resultant mechanical energy release for a given melt and water temperature within the non-film boiling range, even under a condition of much larger volume of water entrapped within the pool, should be primarily due to an isolation effect of vapor bubbles generated at the water-melt interface.
2
高温工学試験研究炉(HTTR)の内部構造を可視化する; ミューオンを利用した非接触・非破壊検査技術の提案
高松 邦吉
放計協ニュース, (56), p.2 - 4, 2015/10
特願 2010-166333   公報
福島第一原子力発電所の事故前、宇宙線ミューオンを使って原子番号の違いを検出できないか検討した結果、散乱法を用いた宇宙線ミューオンの可視化技術は、黒鉛ブロック, 原子炉圧力容器, ウラン(燃料体), 空気を識別することができた。また、福島第一原子力発電所の事故後、燃料デブリの状況を把握するため、透過法を用いた宇宙線ミューオンの可視化技術を提案した結果、原子力機構のHTTRの原子炉圧力容器(RPV)および原子炉格納容器(CV)の外側から、炉心および炉内構造物を可視化することができた。
3
Local structure analysis of KNbO$$_3$$ nanocubes by solvothermal synthesis
米田 安宏; 小原 真司*; 中島 光一*; 永田 肇*; 和田 智志*
Japanese Journal of Applied Physics, 54(10S), p.10NC01_1 - 10NC01_6, 2015/10
 パーセンタイル:100(Physics, Applied)
高エネルギーX線回折実験で得られたデータを元に、2体相関分布関数法を用いてソルボサーマル法で合成されたニオブ酸カリウム(KNbO$$_3$$)ナノパウダーの局所構造解析を行った。ナノ粒子の局所構造は原子揺らぎのために平均構造とは一致していないことがわかった。平均構造は正方晶系でありながら、局所構造は菱面体晶構造を有し、ニオブ原子がNbO$$_6$$八面体ユニットの中心位置からずれており、この原子変位はアニールによる粒成長後も保持されていた。
4
Fundamental experiments on phase stabilities of Fe-B-C ternary systems
須藤 彩子; 西 剛史; 白数 訓子; 高野 公秀; 倉田 正輝
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(10), p.1308 - 1312, 2015/10
 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)
BWRのシビアアクシデントでの制御棒ブレードの崩落進展理解のためには、燃料破損データベースを構築する必要がある。しかし制御棒の主成分であるFe-B-C系の相状態は、特にB, Cリッチな領域において未だ不確実な点が多い。本研究では制御棒ブレード崩落解析の基礎データとして、制御棒ブレードの溶融開始に影響すると考えられる共晶点付近の組成領域のFe-B-C合金3種を作製し、1073K, 1273Kの相状態解明のための試験を行った。XRD及びSEM-EDXの結果は、Fe$$_{0.68}$$B$$_{0.06}$$C$$_{0.26}$$の領域ではJAEA熱力学データベース(JAEA-DB)とは異なり、1273KでFe成分を多く含む相を持つことが明らかとなり、1273KでのCementite相の固溶範囲の再評価が必要であるとの知見を得た。また、溶融開始温度の測定結果から、熱力学解析では3種の合金の間で融解温度に約40Kの差が出ると予想されたが、本実験では、3種の合金すべてが約1400Kで溶融が開始したため、JAEA-DBではCementite相の生成自由エネルギーが過大評価されている可能性があることを明らかにした。
5
Study on minimum wall thickness requirement for seismic buckling of reactor vessel based on system based code concept
高屋 茂; 渡辺 大剛*; 横井 忍*; 神島 吉郎*; 栗坂 健一; 浅山 泰
Journal of Pressure Vessel Technology, 137(5), p.051802_1 - 051802_7, 2015/10
 被引用回数:1 パーセンタイル:71.34(Engineering, Mechanical)
システム化規格概念に基づき、高速炉の原子炉容器の地震座屈の防止に必要な最小板厚について検討した。システム化規格の特徴のひとつは、裕度交換であるが、これを実現するために信頼性設計手法を採用するとともに、原子力プラントの安全性目標から原子炉容器の地震座屈に対する目標信頼度を導出した。地震ハザードも含め必要な入力データを整備し、評価を実施した。その結果、従来の決定論的な設計手法に比べて、最小必要板厚を薄くすることができることが明らかになった。また、各確率変数の評価結果への影響について検討し、地震荷重が支配的な要因であることを示した。
6
Mechanisms of increasing of the magnetic alloy core shunt impedance by applying a transverse magnetic field during annealing
野村 昌弘; 島田 太平; 田村 文彦; 山本 昌亘; 原 圭吾*; 長谷川 豪志*; 大森 千広*; 戸田 信*; 吉井 正人*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 797, p.196 - 200, 2015/10
 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)
J-PARCシンクロトロンでは高い加速電圧を発生させるために金属磁性体コアを用いた加速空胴を採用している。コアのシャントインピーダンスはビームパワーを高めるために重要なパラメータである。我々は磁場中熱処理を行うことにより、コアのシャントインピーダンスを約50%以上高めることに成功している。本論文では磁場中熱処理を行うことによりコアのシャントインピーダンスが高められるメカニズムについて議論を行っている。具体的には、まず磁場中熱処理により磁化過程が主に磁化回転となることにより、低周波数領域ではコアの損失が低減され、高周波数領域では磁気特性が向上していることを測定結果から示し、次にシャントインピーダンスと磁気特性を表す複素透磁率との関係から、コアのシャントインピーダンスが高められているのはこれらの磁気特性の改善が要因であることを述べている。
7
ヒドロキシプロピルセルロースを用いたゲル線量計の開発
廣木 章博
Cellulose Communications, 22(3), p.143 - 145, 2015/09
これまでに報告されているポリマーゲル線量計の多くは、母材とモノマーに再溶解しやすいゼラチンゲルと劇物のアクリルアミドをそれぞれ用いている。そこで著者らは、熱安定性がよく、かつ低毒性の素材から成るポリマーゲル線量計の研究開発に取り組み、放射線架橋ヒドロキシプロピルセルロースゲルとメタクリル酸エステルを用いたポリマーゲル線量計を提案・作製した。本稿では、作製したポリマーゲル線量計が放射線治療線量に相当する2Gy程度で白濁すること、その白濁度合いが線量の増加に伴い増加すること、さらにモノマー組成や脱酸素剤の濃度調節により放射線感度が制御できることなどを紹介した。
8
On the dynamical approach of quantitative radiation biology
大内 則幸
Evolution of Ionizing Radiation Research, p.41 - 62, 2015/09
コロニー形成法を用いた放射線生物学における定量的なアプローチと、線量-効果関係としての様々な細胞生存曲線について説明する。放射線照射に対する細胞の生存率曲線は、最も基本的な実験データとして利用されているにも関わらず、これまでは経験的な多項式でフィットするだけに留まり、生物メカニズムに基づいた導出例は存在しない。本論文では、たとえ生物種が異なっていたとしても、様々な条件下で生存率曲線が数学的にユニバーサリティを持つことに着目し、コロニー形成法による定量的なアプローチと、線量-効果関係としての様々な細胞生存曲線についての解析結果を示す。関数形がユニバーサリティを持つことは、生物種間を超えて、事象の数学的な普遍性が存在することを示している。また、染色体の構造変化が放射線損傷の修復確率に影響を与える事から、さらに細胞生存曲線の関数形にも影響を及ぼす可能性について述べる。
9
Evaluation of neutron nuclear data on iodine isotopes
柴田 恵一
Journal of Nuclear Science and Technology, 52(9), p.1174 - 1185, 2015/09
 被引用回数:2 パーセンタイル:40.8(Nuclear Science & Technology)
次期汎用評価済み核データライブラリーのために$$^{127,128,129,130,131,135}$$Iの中性子核データを$$10^{-5}$$eVから20MeVのエネルギー範囲で評価した。分離共鳴パラメータが存在しない同位体($$^{127,129}$$I以外の同位体)の熱中性子捕獲断面積は、簡易式により決定した。自己遮蔽計算のために、全標的核に対して非分離共鳴パラメータを求めた。一方、分離共鳴領域以上のエネルギーでは、統計模型コードCCONEにより断面積を評価した。中性子と原子核間の相互作用はチャネル結合光学模型ポテンシャルを用いた。ヨウ素同位体の$$gamma$$線強度関数は$$gamma$$線スペクトル測定値を再現するように決定した。計算では、複合核過程に加えて、前平衡及び直接過程を考慮した。評価結果は既存の実験値とよく一致しており、JENDL-4.0を上回る再現性であった。今回得られた結果から、ENDF型式でデータファイルを作成した。
10
Theoretical study of $$L$$-edge resonant inelastic X-ray Scattering in La$$_2$$CuO$$_4$$ on the basis of detailed electronic band structure
野村 拓司
Journal of the Physical Society of Japan, 84(9), p.094704_1 - 094704_13, 2015/09
 被引用回数:2 パーセンタイル:52.8(Physics, Multidisciplinary)
銅酸化物高温超伝導体の典型的な親物質であるLa$$_2$$CuO$$_4$$の銅$$L_3$$吸収端における共鳴非弾性X線散乱(RIXS)を、詳細な電子バンド構造に基づいて理論的に研究する。第一原理電子構造から導出された最局在ワニエ軌道を用いて、精密な強束縛模型を構成し、そこに銅d電子のクーロン斥力を考慮する。反強磁性的な基底状態をハートレー-フォック近似で記述し、RIXSの中間状態における電子相関効果を乱雑位相近似(RPA)の範囲で考慮する。計算されたRIXSスペクトルは、低エネルギーのマグノン励起、$$d$$-$$d$$励起、電荷移動励起を含めて、広いエネルギー領域で実験観測されたスペクトルとよく整合する。特に光子の偏光方向依存性の重要性を強調したい。マグノン励起の強度や$$d$$-$$d$$励起のスペクトル構造は入射光子の偏光方向のみならず、放出光子のそれにも強く依存する。
11
First-principles study of antimony doping effects on the iron-based superconductor CaFe(Sb$$_{x}$$As$$_{1-x}$$)$$_{2}$$
永井 佑紀; 中村 博樹; 町田 昌彦; 黒木 和彦*
Journal of the Physical Society of Japan, 84(9), p.093702_1 - 093702_4, 2015/09
 被引用回数:2 パーセンタイル:52.8(Physics, Multidisciplinary)
鉄系高温超伝導体の超伝導発現機構は、未だに謎が多く未解明であるが、臨界温度や臨界磁場が高く、産業や原子力分野での応用を念頭においた場合、極めて有力な材料の一つである。CaFe(Sb$$_{x}$$As$$_{1-x}$$)$$_{2}$$は最近新規合成された物質であり、アンチモンのドープによって超伝導転移温度Tcが10K以上上昇するため、その超伝導特性について調べる必要があった。また、アンチモンがヒ素のどのサイトに置換されるかが不明であり、詳細な解析が求められていた。そこで、上記課題に対し、第一原理計算を用いることで、どのヒ素がアンチモンに置換されたときに安定な構造になるかを理論的に詳細に調べた。その結果、これまでの鉄系超伝導体にはないジグザグヒ素構造の部分にアンチモンが入りやすいことがわかった。この結果は、鉄系超伝導体の超伝導転移温度を上昇させる理論的指針となるだけでなく、広く原子力分野の材料研究開発にも資する成果である。
12
The Promising features of new nano liquid metals; Liquid sodium containing titanium nanoparticles (LSnanop)
伊丹 俊夫*; 斉藤 淳一; 荒 邦章
Metals, 5(3), p.1212 - 1240, 2015/09
 被引用回数:1 パーセンタイル:87.69(Materials Science, Multidisciplinary)
新しい種類の分散液体は、電子顕微鏡観察により決めたチタンナノ粒子(10nm)を液状ナトリウム中に分散することによって開発された。体積分率は、分析されたチタン濃度(2%)からチタンとナトリウムの密度の0.0088であると見積もられた。この分散液体(チタンナノ粒子を含む液体ナトリウム)の多くの顕著な特徴は、少量のチタンナノ粒子にもかかわらず、原子量のための理想溶液からの3.9%の負の偏差、17%の表面張力の増加、11%の水との反応熱量の減少、そして、水と酸素との化学的反応性の抑制である。水への反応熱の低下はLSnanopの過剰な凝集エネルギーの存在に起因すると思われる。過剰な凝集エネルギーは遮蔽効果に特に重点を置いて、簡単な理論的な分析に基づいて議論した。反応の抑制は、水に対する反応熱の低下や過剰な凝集エネルギー、表面張力、チタン酸化物のプラグとしての役割、LSnanopの表面の負の吸着及び浸透に関連して議論された。
13
高温ガス炉を用いた使用済み燃料の放射性潜在的有害度の低減に関する研究
深谷 裕司; 國富 一彦; 小川 益郎
日本原子力学会和文論文誌, 14(3), p.189 - 201, 2015/09
高温ガス炉を用いた使用済み燃料の放射性潜在的有害度の低減に関する研究を行った。分離変換とは異なり、有害度発生自体を減らすことができる炉心概念という観点からの研究である。有害度発生量を減らすためにはPu, Am, Cmの発生源である$$^{238}$$Uを排除する必要がある。そのため、$$^{238}$$Uに代わる新たな燃料母材を用いた高温ガス炉を提案した。その候補として、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)とトリウムを検討した。核燃料物質としては、濃縮度93%の高濃縮ウランを想定した。この高濃縮ウランを用いることによりその有害度を大幅に低減することができ、天然ウランレベルの有害度レベルまで減衰させるのに必要な冷却期間が800年程度に低減できる。燃料健全性および核拡散抵抗性もYSZによる希釈により保つことができ、核的自己制御性に関してもエルビウム添加により保持できる。熱エネルギー発生量に関しても通常のウラン燃料と同等の発生量が得られる。発電原価も通常のGTHTR300炉心と同等に安価である。本炉心概念では通常のウラン炉心の10万年程度の冷却期間を1%以下の800年程度に低減することができる。
14
アクチノイドと核分裂生成物の一括抽出および逆抽出による相互分離を基礎とする単サイクルプロセスの検討
佐々木 祐二; 津幡 靖宏; 白数 訓子; 森田 圭介; 鈴木 智也
日本原子力学会和文論文誌, 14(3), p.202 - 212, 2015/09
新しい分離概念である「単サイクルプロセス」を開発中である。これは、分離対象のアクチノイドや核分裂生成元素を一括で抽出し、逆抽出によって相互分離を行うものである。ハードな金属やソフト性金属、オキソアニオンを同時に抽出する必要があり、ソフトドナーを持つ強力な抽出剤の利用が求められる。NTAアミドはこれを可能とする一つの抽出剤である。一括抽出した後の逆抽出による相互分離であるが、Pd, Ruは、チオ尿素, システイン, ジエチレントリアミン, トリスアミノエチルアミンなど、Moは、MIDEA, NTAアミド(C2), イミノジメチルリン酸など、Re(Tcの代用)は高いpH条件での水相を用いることで逆抽出可能であることが分かった。
15
Magnetization plateaus by reconstructed quasispinons in a frustrated two-leg spin ladder under a magnetic field
杉本 貴則*; 森 道康; 遠山 貴巳*; 前川 禎通
Physical Review B, 92(12), p.125114_1 - 125114_6, 2015/09
 被引用回数:1 パーセンタイル:82.46(Physics, Condensed Matter)
The quantum phase transitions induced by a magnetic field are theoretically studied in a frustrated two-leg spin ladder. Using the density-matrix renormalization-group method, we find some magnetic phase transitions and plateaux in two different cases of strong and weak rung couplings. With the strong rung coupling, the three magnetization plateaux are found at 1/3, 1/2, and 2/3 due to the frustration. Those can be understood in terms of a quasi-spinon reconstructed from the singlet and the triplets of spins on a rung. The plateau at 1/2 corresponds to the valence bond solid of the quasispinons, while the plateaux at 1/3 and 2/3 can be associated with the array of quasi-spinons such as soliton lattice. This is different from the usual Bose-Einstein-condensation picture of triplons. Our results will be useful to understand magnetization curves in BiCu$$_{2}$$PO$$_{6}$$.
16
Excitation energy dependence of fragment-mass distributions from fission of $$^{180,190}$$Hg formed in fusion reactions of $$^{36}$$Ar + $$^{144,154}$$Sm
西尾 勝久; Andreyev, A. N.*; Chapman, R.*; Derkx, X.*; D$"u$llmann, C. E.*; Ghys, L.*; He${ss}$berger, F. P.*; 廣瀬 健太郎; 池添 博*; Khuyagbaatar, J.*; et al.
Physics Letters B, 748, p.89 - 94, 2015/09
 被引用回数:4 パーセンタイル:32.46(Astronomy & Astrophysics)
Mass distributions of fission fragments from the compound nuclei $$^{180}$$Hg and $$^{190}$$Hg formed in fusion reactions $$^{36}$$Ar+$$^{144}$$Sm and $$^{36}$$Ar+$$^{154}$$Sm, respectively, were measured at initial excitation energies of $$E^*$$($$^{180}$$Hg)=,33$$-$$66 MeV and $$E^*$$($$^{190}$$Hg)=,48$$-$$71 MeV. In the fission of $$^{180}$$Hg, the mass spectra were well reproduced by assuming only an asymmetric-mass division, with most probable light and heavy fragment masses $$bar{A}_{rm L}$$/$$bar{A}_{rm H}=$$79$$/$$101. The mass asymmetry for $$^{180}$$Hg agrees well with that obtained in the low-energy $$beta^textrm{+}$$/EC-delayed fission of $$^{180}$$Tl, from our earlier ISOLDE(CERN) experiment. Fission of $$^{190}$$Hg is found to proceed in a similar way, delivering the mass asymmetry of $$bar{A}_{rm L}$$/$$bar{A}_{rm H}=$$83$$/$$107, throughout the measured excitation energy range. The persistence as a function of excitation energy of the mass-asymmetric fission for both proton-rich Hg isotopes gives strong evidence for the survival of microscopic effects up to effective excitation energies of compound nuclei as high as 40,MeV. This behavior is different from fission of actinide nuclei and heavier mercury isotope $$^{198}$$Hg.
17
Demonstration of the high collection efficiency of a broadband Mo/Si multilayer mirror with a graded multilayer coating on an ellipsoidal substrate
市丸 智*; 竹中 久貴*; 並河 一道*; Gullikson, E. M.*; 圓山 桃子; 奥 哲*
Review of Scientific Instruments, 86(9), p.093106_1 - 093106_7, 2015/09
 被引用回数:1 パーセンタイル:76.79(Instruments & Instrumentation)
EUV分光のための広帯域Mo/Siグレーディッド多層膜ミラーを製作した。このミラーは、波長15nm$$sim$$17nm、有効エリア1100$$sim$$1500mm$$^{2}$$において平均16%という、直径1インチの標準的なMo/Si多層鏡より約4倍大きい反射率を有しており、この波長領域でのEUV蛍光計測に使用可能であることを示している。
18
Interaction between ultra-trace amount of cesium and oxides studied by total-reflection X-ray photoelectron spectroscopy
馬場 祐治; 下山 巖; 平尾 法恵; 和泉 寿範
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (Internet), 13, p.417 - 421, 2015/09
 被引用回数:1
微量のアルカリ金属元素と酸化物表面の相互作用に関する研究は、不均一触媒, 化学反応促進剤, 高強度電子源の開発などにとって重要なテーマとなっている。また、セシウムと酸化物表面の相互作用を解明することは、粘土鉱物, 土壌などに吸着した放射性セシウムの除去法の開発にとっても重要となっている。そこで本研究では、放射性セシウムの原子数に相当する極微量の非放射性セシウムと二酸化ケイ素, 酸化アルミニウムなど酸化物表面の化学結合状態を、放射光を用いた全反射X線光電子分光法により調べた。その結果、吸着層の厚みが0.01層以上では、吸着量によらずセシウムと酸化物は、ファン・デア・ワールス結合に基づく弱い相互作用で結合していることが分かった。一方、放射性セシウムの原子数に相当する0.002層程度の極微量セシウムになると、セシウムと基板の分極が小さくなり共有結合性が増すことから、この結合状態の変化が放射性セシウムが脱離しにくい原因のひとつであると考えられる。
19
NACSIS-ILLログ分析に基づく無料デジタル化資料に関する考察
藤江 雄太郎*; 小島 由香*; 長屋 俊
大学図書館研究, (102), p.34 - 43, 2015/08
無料デジタル化資料を取り巻く現状の課題の把握を目的とし、NACSIS-ILLで無料デジタル化資料を案内し謝絶されたログを分析対象として、案内されている無料デジタル化資料の傾向について分析を行った。その結果、無料デジタル化資料はWeb上の広い範囲に散在し、特に国内の無料デジタル化資料の6割程度は、NDL-Search, CiNii Articles, J-GLOBAL, J-STAGEの各サイトに加えて検索エンジンで検索すれば発見可能な資料であることがわかった。また、これらのサイトはメタデータ連携が部分的で、収録状況の詳細が明示されていないことがわかり、発見性低下の要因になっていることが推測される。
20
Tracking the fate of particle associated Fukushima Daiichi cesium in the ocean off Japan
Buesseler, K. O.*; German, C. R.*; 本多 牧生*; 乙坂 重嘉; Black, E. E.*; 川上 創*; Manganini, S. M.*; Pike, S.*
Environmental Science & Technology, 49(16), p.9807 - 9816, 2015/08
 被引用回数:4 パーセンタイル:42.86(Engineering, Environmental)
福島第一原子力発電所の115km南東の沖合の定点において、水深500m(上層)と1000m(下層)の2層にセジメントトラップを設置し、3年間にわたって沈降粒子を採取した。採取した沈降粒子は主に鉱物で構成されており、沈降粒子の多くは定点周辺の陸棚域の海底を起源としていると推測された。沈降粒子中の$$^{137}$$Cs/$$^{210}$$Pb比を福島周辺海域の堆積物の値と比較した結果、沈降粒子は水深120m以浅の陸棚上部と500m以深の陸棚斜面の2種類の堆積物で構成していることがわかった。本研究で観測した沈降粒子による放射性Csの輸送量は、同原子力発電所の100km東で観測した先行研究での値に比べて一桁高かった。この観測点による違いは、放射性Csを沈着した陸棚堆積物が、南東向きの底層流によって沖合へと運ばれたためと推測された。ただし、この陸棚-沖合間の放射性Csの水平輸送量は、陸棚上の堆積物中に存在する放射性Csのごく一部であることから、この過程が福島第一原子力発電所周辺の海底における放射性Csの蓄積量を急速に減少させる能力は低いと考えられる。
21
Changes in chemical composition caused by water-rock interactions across a strike-slip fault zone; Case study of the Atera Fault, Central Japan
丹羽 正和; 水落 幸広*; 棚瀬 充史*
Geofluids, 15(3), p.387 - 409, 2015/08
 被引用回数:2 パーセンタイル:51.7(Geochemistry & Geophysics)
断層破砕帯における水-岩石反応に伴う化学組成変化について明らかにするため、本研究では、中部日本の阿寺断層の破砕帯露頭を対象に、断層岩の化学組成分析を行った。粘土鉱物や炭酸塩鉱物の安定同位体組成分析からは、破砕帯の断層ガウジが地表付近で形成されたことを示し、変形構造解析に基づく破砕帯の発達過程と整合的である。全岩化学組成分析の結果、本研究では、粘土鉱物の形成に伴うSi, Na, Kや軽希土類元素の減少、断層活動によって混入してきた玄武岩岩片の変質に伴う炭酸塩鉱物の沈殿、その炭酸塩鉱物との錯体形成に伴う重希土類元素の濃集を確認することができた。
22
Numerical analysis of organ doses delivered during computed tomography examinations using Japanese adult phantoms with the WAZA-ARI dosimetry system
高橋 史明; 佐藤 薫; 遠藤 章; 小野 孝二*; 伴 信彦*; 長谷川 隆幸*; 勝沼 泰*; 吉武 貴康*; 甲斐 倫明*
Health Physics, 109(2), p.104 - 112, 2015/08
 被引用回数:1 パーセンタイル:64.51(Environmental Sciences)
日本国内でのCT検査による患者の臓器線量を正確に評価するため、CT線量評価システムWAZA-ARIの開発を進めている。WAZA-ARIの線量計算では、成人日本人のボクセルファントム及び放射線輸送計算コードPHITSを用いた数値解析で整備した臓器線量データを利用する。このデータの解析を進めるため、CT装置内の寝台における線量分布等の測定結果に基づき、各種装置でのX線放出特性をPHITSで数値的に模擬する技術を開発した。典型的な撮影条件について、PHITSと日本人ボクセルファントムを用いた解析結果より臓器線量を計算し、既に利用されている他のCT線量評価システムによる結果と比較した。その結果、日本人ボクセルファントムを用いた解析で得た線量データを利用した場合、数学人体模型に基づく線量データを利用した他のシステムよりも、人体形状を適切に考慮して臓器線量を導出できることが検証された。また、欧米人の体格に基づくボクセルファントムによる計算結果や日本人体型を模擬した物理モデルを用いた実測結果と比較した。これらの比較検証により、本研究で開発した数値解析法で得られる臓器線量データは、日本人の体格特性を考慮したシステムWAZA-ARIに十分適用できることを確認した。
23
放射線で加工したプラスチックが学校教材に
長澤 尚胤; 田口 光正
Isotope News, (736), p.47 - 50, 2015/08
学校教育現場ではプラスチックに対する放射線照射効果を理解するための学校教材が求められていたものの、市場にはほとんど無かった。放射線架橋技術を活用して生分解性プラスチックであるポリ($$varepsilon$$-カプロラクトン)に耐熱性や形状記憶性を持たせた学校教材を企業と共同開発した。本教材を通じて、学生達が放射線の照射効果を体験し、熱収縮チューブ, 電線ケーブル被覆材, 自動車ラジアルタイヤ, 創傷被覆材の製造など放射線加工技術が社会で利用させていることを理解できる。
24
「ICRP Publication 116 外部被ばくに対する放射線防護量のための換算係数」; 概要と改訂のポイント
遠藤 章
Isotope News, (736), p.34 - 37, 2015/08
2015年3月、日本アイソトープ協会から、「外部被ばくに対する放射線防護量のための換算係数」が出版された。本書は、国際放射線防護委員会ICRP Publication 116 (ICRP116) "Conversion Coefficients for Radiological Protection Quantities for External Radiation Exposures"の翻訳書で、放射線防護に関するICRP 2007年基本勧告に基づいて計算された外部被ばくに対する人体の臓器ごとの吸収線量や実効線量の換算係数を収録したものである。本書で提供される換算係数は、線量評価や遮へい計算などの放射線防護の実務はもとより、添付されたCD-ROMで提供されるデータは研究資料としても有用である。本稿では、ICRP116の内容を放射線防護の実務との関係に触れながら紹介する。
25
Determination of the Compound Biological Effectiveness (CBE) factors based on the ISHIYAMA-IMAHORI deterministic parsing model with the dynamic PET technique
石山 新太郎; 今堀 良夫*; 伊丹 純*; Koivunoro, H.*
Journal of Cancer Therapy, 6(8), p.759 - 766, 2015/08
ダイナミックPET法により計測された脳腫瘍患者の腫瘍ならびに正常細胞中に静脈注射された10BPA薬剤の濃度からBNCT治療のためのCBEファクターの導出を石山-今堀モデルを用いて精度よく算出することができた。
26
Matrix diffusion and sorption of Cs$$^{+}$$, Na$$^{+}$$, I$$^{-}$$ and HTO in granodiorite; Laboratory-scale results and their extrapolation to the in situ condition
舘 幸男; 蛯名 貴憲*; 武田 智津子*; 斎藤 登志彦*; 高橋 宏明*; 大内 祐司*; Martin, A. J.*
Journal of Contaminant Hydrology, 179, p.10 - 24, 2015/08
 被引用回数:5 パーセンタイル:25.01(Environmental Sciences)
結晶質岩中の核種移行評価においてマトリクス拡散と収着現象の理解は重要である。スイスのグリムゼル原位置試験場から採取した花崗閃緑岩試料を用いて、Cs$$^{+}$$, Na$$^{+}$$, I$$^{-}$$とHTO(トリチウム水)の拡散・収着挙動が、透過拡散試験とバッチ収着試験により調査された。得られた実効拡散係数(De)は、Cs$$^{+}$$, Na$$^{+}$$, HTO, I$$^{-}$$の順となった。容量因子($$alpha$$)と分配係数(Kd)も、同様の傾向を示した。Cs$$^{+}$$, Na$$^{+}$$に対する二重プロファイルは、試料表面部のKdの増加によって解釈され、表面分析によって試料表面部の擾乱を受けた黒雲母鉱物の高い間隙率と収着容量の増加に起因することが確認された。二重プロファイルから得られたKdは、バッチ収着試験で得られた粉砕試料のKdの粒径サイズ依存性と関連付られた。グリムゼル試験場で実施された原位置長期拡散試験で得られた試験結果は、室内実験結果とそれらの原位置条件への外挿によって推定された移行パラメータによって良好に解釈された。
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Comparative modeling of an in situ diffusion experiment in granite at the Grimsel Test Site
Soler, J. M.*; Landa, J.*; Havlova, V.*; 舘 幸男; 蛯名 貴憲*; Sardini, P.*; Siitari-Kauppi, M.*; Eikenberg, J.*; Martin, A. J.*
Journal of Contaminant Hydrology, 179, p.89 - 101, 2015/08
 被引用回数:7 パーセンタイル:14.99(Environmental Sciences)
マトリクス拡散現象は結晶質岩中の核種移行遅延プロセスとして重要である。スイスのグリムゼル原位置試験場において花崗岩マトリクス中の原位置長期拡散(LTD)試験を行った。試験孔内にHTO, Na $$^{+}$$, Cs $$^{+}$$を含むトレーサ溶液を循環させ、2年半の間、トレーサ濃度の減衰が観測された。拡散期間終了後に、オーバーコアリングによって、岩石中のトレーサ分布が分析された。岩石中の拡散深さは、HTOで20cm、Na $$^{+}$$で10cm、Cs $$^{+}$$で1cm程度であった。これらのデータセットに対し、拡散・収着モデルによる解釈が、複数のチームによって、異なるコードを用いて実施され、実効拡散係数(De)と岩石容量因子($$alpha$$)が導出された。複数のチームによる評価結果は、観測データを概ね再現可能であり、掘削影響による表面部分のDeと$$alpha$$の値が、岩石マトリックス部に比べて大きいことを示唆した。一方で、HTOの結果は実験データと解析結果に大きな乖離が認められ、この点は今後の詳細な検討が必要である。
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Development of creep-fatigue evaluation method for 316FR stainless steel
永江 勇二; 高屋 茂; 浅山 泰
Journal of Pressure Vessel Technology, 137(4), p.041407_1 - 041407_5, 2015/08
 パーセンタイル:100(Engineering, Mechanical)
In the design of fast reactor plants, the most important failure mode to be prevented is creep-fatigue damage at elevated temperatures. 316FR stainless steel is a candidate material for the reactor vessel and internal structures of such plants. The development of a procedure for evaluating creep-fatigue life is essential. The method for evaluating creep-fatigue life implemented in the Japan Society of Mechanical Engineers code is based on the time fraction rule for evaluating creep damage. Equations such as the fatigue curve, dynamic stress-strain curve, creep rupture curve, and creep strain curve are necessary for calculating creep-fatigue life. These equations are provided in this paper, and the predicted creep-fatigue life for 316FR stainless steel is compared with experimental data. For the evaluation of creep-fatigue life, the longest time to failure is about 100,000h. The creep-fatigue life is predicted to an accuracy that is within a factor of 2 even in the case with the longest time to failure. Furthermore, the proposed method is compared with the ductility exhaustion method to investigate whether the proposed method gives conservative predictions. Finally, a procedure based on the time fraction rule for the evaluation of creep-fatigue life is proposed for 316FR stainless steel.
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Decontamination and volume reduction of cesium-contaminated soil by combining soil solidification with interpolyelectrolyte complex and wet classification
山下 祐司*; 柳瀬 信之; 永野 哲志; 三田村 久吉; 長縄 弘親
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 305(2), p.583 - 587, 2015/08
 被引用回数:1 パーセンタイル:100(Chemistry, Analytical)
セシウムに汚染した土壌の除染と減容化の方法を検討した。土壌をポリイオンコンプレックス溶液で固化し湿式分級によりいくつかの粒径サイズに分けた。各サイズの$$gamma$$線スペクトロメトリーによる結果から、未処理の土壌に比べ、粗い土壌粒子の放射能濃度の割合は減少し、一方、0.075mm以下の土壌粒子の割合は増加した。このことから、放射性セシウムが蓄積している細かな土壌粒子が土壌固化と分級により粗い土壌粒子の表面から除去され、洗浄液に保持されることが分かった。
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環境回復の取組の概要と遠隔放射線モニタリング; 原子力機構による環境回復の取組,1
米谷 雅之; 眞田 幸尚
日本原子力学会誌, 57(8), p.517 - 522, 2015/08
東京電力福島第一原子力発電所事故より3年が経過し、放射性物質に汚染された環境を修復するための技術開発の加速化が求められている。原子力機構は、事故以来、福島復興に向けて環境汚染への対処のため様々な活動を行ってきた。ここでは、シリーズ解説の第1弾として、原子力機構における活動の概要及び放射線分布を測定するための遠隔放射線モニタリング手法の現状と課題について解説する。
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Energy-dependent fragmentation cross sections of relativistic $$^{12}$$C
小川 達彦; 佐藤 達彦; 橋本 慎太郎; 佐藤 大樹; 津田 修一; 仁井田 浩二*
Physical Review C, 92(2), p.024614_1 - 024614_14, 2015/08
 被引用回数:10 パーセンタイル:11.61(Physics, Nuclear)
重イオンによる被ばくが生じる宇宙活動や重粒子線がん治療などの線量評価では、原子核-原子核反応のモデル化が重要となる。しかし、モデルの検証で必要な核反応による核種生成断面積は、エネルギーに対する系統的な測定例がほとんどなかった。そこで、本研究では厚いターゲットを使用して、炭素イオン照射により生成する様々なエネルギーの破砕片を多段のシンチレータに通して検知する測定法を開発した。この測定による結果から破砕片の電荷や質量、生成時のエネルギーを求め、破砕片生成断面積をエネルギーに対して系統的に明らかにした。また、放射線輸送計算コードPHITSは、原子核-原子核反応のモデルとして、JAERI量子分子動力学モデル(JQMD)を採用してきたが、数100MeV/uのエネルギーで原子核の中心同士が遠い場合の反応(周辺衝突反応)での核種生成を過小評価する問題があった。従来のJQMDは核子間に働く相互作用が相対論不変な形式になっていなかったため、実験室系から重心系への座標変換によって核子のエネルギーが変化し、原子核が反応前に励起・分解していた。そこで、核子間の相互作用を相対論不変な形式に直した改良型JQMD(JQMD2.0)を開発した。JQMD2.0を用いて計算したところ、フラグメント生成断面積の測定値のうち、特に周辺衝突反応で生成する核種の生成をより正確に再現した。
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An Analytic formula for the relativistic incoherent Thomson backscattering spectrum for a drifting bi-Maxwellian plasma
内藤 磨
Physics of Plasmas, 22(8), p.084505_1 - 084505_5, 2015/08
 パーセンタイル:100(Physics, Fluids & Plasmas)
散乱ベクトルがドリフト方向と平行な場合の、ドリフトを持つ非等方プラズマに対する相対論的非協同トムソン後方散乱スペクトルの解析式を導出した。散乱スペクトルの形状は散乱ベクトルに垂直方向の電子温度にはあまり依存しないが、その振幅は変化する。このため、測定された温度は散乱ベクトルに平行な電子の分布を正確に表すが、垂直方向の温度が平行方向の温度よりも高い場合には電子密度を過少評価する可能性がある。ドリフトの存在により短波長側の散乱スペクトルは非常に強調されるため、この計測を核融合プラズマの局所的電子電流密度の計測に使える可能性がある。
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Magnetohydrodynamic instability excited by interplay between a resistive wall mode and stable ideal magnetohydrodynamic modes in rotating tokamak plasmas
相羽 信行; 廣田 真*
Physics of Plasmas, 22(8), p.082512_1 - 082512_9, 2015/08
 パーセンタイル:100(Physics, Fluids & Plasmas)
回転トカマクプラズマ中におけるMHD不安定性の励起メカニズムを数値的に発見した。このメカニズムは抵抗性壁モードと安定なMHDモードとの相互作用である。トカマクプラズマが、負磁気シアアルヴェンモードのような安定な固有モードを持つ場合、この安定なモードのドップラーシフト周波数が0に近づいた際にMHD不安定性が励起される。この不安定化は、固有モードがアルヴェン連続スペクトル中にあっても引き起こされることから、高ベータ定常トカマクプラズマを原型炉などで実現する際には、プラズマの回転周波数帯に安定な固有モードが存在しないように安全係数分布を制御することが重要であることが本研究によって明らかにされた。また、この物理メカニズムを分散関係式を用いて解析することで、回転によって不安定モードが抵抗性壁モードから安定なMHDモードに切り替わることを陽に示すことに成功した。
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Safety margins after failure of fuel cladding during protected loss-of-heat-sink accidents in a sodium-cooled fast reactor
深野 義隆; 西村 正弘; 山田 文昭
Proceedings of 16th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-16) (USB Flash Drive), p.5687 - 5698, 2015/08
ナトリウム冷却高速炉の日本の原型炉における設計基準事故では、以下の炉心損傷の判断基準が用いられている。(a)燃料が溶融しないこと、(b)燃料被覆管が破損しないよう、被覆管最高温度が830$$^{circ}$$C未満であること、(c)冷却材が沸騰しないこと。一方、設計基準外事故やシビアアクシデント(SA)においては、被覆管破損は許容されるが、炉心の冷却が維持され、燃料が溶融しないことが要求される。崩壊熱除去機能喪失(PLOHS)事象はSAの最も支配的な重要事故シーケンスの一つであり、本研究では、PLOHS時に燃料被覆管の破損を仮定した場合の炉心の著しい損傷に対する安全余裕について検討した。最新知見のレビュー結果から、下記の3つが炉心の著しい損傷に至るメカニズムとして抽出された。(1)燃料ナトリウム反応生成物の形成に伴う燃料溶融、(2)隣接ピンからのジェット状のガス放出による除熱低下、(3)同ジェット状のガス放出による機械的負荷。これらのメカニズムをFUCAコードに組込み、解析評価した結果、少なくとも、冷却材温度が950$$^{circ}$$Cに至るまでは、炉心の著しい損傷に至らないことを明らかにした。すなわち、PLOHS時に被覆管が破損しても、炉心の著しい損傷に至るまで大きな安全余裕があることがわかった。
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Source term estimation for the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident by combined analysis of environmental monitoring and plant data through atmospheric dispersion simulation
永井 晴康; 寺田 宏明; 茅野 政道; 堅田 元喜; 三上 智; 斎藤 公明
Proceedings of 16th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-16) (USB Flash Drive), p.4044 - 4052, 2015/08
原子力機構は、福島第一原子力発電所事故による放射性物質の大気放出量を、環境モニタリングと大気拡散モデルによる大気中核種濃度または空間線量率の比較解析により推定した。この放出量推定を改良するために、より精緻な推定手法の開発と過酷事故解析及び観測データの新たな情報の利用を検討している。その第一段階として、福島原発1から3号機内インベントリと地表沈着測定における$$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs放射能比情報を利用した。大気拡散シミュレーションの放出率設定において、$$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs放射能比の時間変化を考慮することで、地表沈着測定における$$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs放射能比空間分布を説明できることを示した。この結果は、どの原子炉からどのタイミングで放出があったかを推定するために有効であり、福島原発事故の過酷事故解析にも有用な情報となることが期待される。
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Precise determination of $$^{12}_{Lambda}$$C level structure by $$gamma$$-ray spectroscopy
細見 健二; Ma, Y.*; 味村 周平*; 青木 香苗*; 大樂 誠司*; Fu, Y.*; 藤岡 宏之*; 二ツ川 健太*; 井元 済*; 垣口 豊*; et al.
Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2015(8), p.081D01_1 - 081D01_8, 2015/08
 被引用回数:1 パーセンタイル:70.9(Physics, Multidisciplinary)
$$gamma$$線分光によって$$^{12}_{Lambda}$$Cハイパー核のレベル構造を精密に測定した。ゲルマニウム検出器群Hyperball2を用いて、$$^{12}$$C$$(pi^{+}, K^{+}gamma)$$反応からの4本の$$gamma$$線遷移を同定することに成功した。基底状態スピン二重項$$(2^{-}, 1^{-}_{1})$$のエネルギー間隔は直接遷移$$M1$$$$gamma$$線により、$$161.5pm0.3$$(stat)$$pm0.3$$(syst)keVと測定された。また、励起準位である$$1^{-}_{2}$$$$1^{-}_{3}$$について、それぞれ、$$2832pm3pm4$$, keVと$$6050pm8pm7$$, keVと励起エネルギーを決定した。これらの測定された$$^{12}_{Lambda}$$Cの励起エネルギーは反応分光による$$lambda$$ハイパー核の実験研究において決定的な基準となる。
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Determination of ISI requirements on the basis of system based code concept
高屋 茂; 神島 吉郎*; 町田 秀夫*; 渡辺 大剛*; 浅山 泰
Transactions of 23rd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-23) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2015/08
システム化規格概念に基づく新しい供用期間中検査要求の決定手順を提案した。提案手順では、構造健全性に着目した評価とプラントの安全性に着目した評価の二つを行うことを要求している。本研究では、高速増殖原型炉「もんじゅ」の原子炉容器ガードベッセルおよび炉心支持構造に同手順を適用した。提案手順により、プラントの特徴を考慮した合理的な供用期間中検査が実現できると期待される。
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Time domain response analysis for assembly by integrating components
中島 憲宏; 西田 明美; 川上 義明; 鈴木 喜雄; 松川 圭輔*; 大嶋 昌巳*; 井土 久雄*
Transactions of 23rd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-23) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2015/08
システム計算科学センターではFIESTAと呼ぶ組立構造解析コードをベースとした仮想振動台の研究開発を展開している。本報では、千代田化工建設と協力し、石油プラントのストラクチャーの仮想振動台実験を実施した結果について報告する。仮想振動台実験を用いた数値実験では、石油プラントのストラクチャーを詳細に部品毎にモデル化し、部品毎に作成された有限要素分割モデルを統合して、組宛て構造解析コードを用いて、動的解析を実施した。時刻歴応答解析では、オンサイト波等4波を用いて京コンピュータで計算した。いずれの計算でも俯瞰的には従来の解析技法による結果が保守的であることを確認でき、詳細な部位の計算では仔細な構造挙動の分析が可能となった。
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Reliability enhancement of seismic risk assessment of NPP as risk management fundamentals, 3; Sensitivity analysis for the quantification of epistemic uncertainty on fragility assessment
西田 明美; 崔 炳賢; 糸井 達哉*; 高田 毅士*; 古屋 治*; 村松 健*
Transactions of 23rd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-23) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2015/08
本研究では、原子力施設の地震リスク評価手法の信頼性向上を目的とし、これまでに開発してきた3次元仮想振動台技術を用いたフラジリティ評価における認識論的不確実さの評価に関する検討を実施している。具体的には、対象とする原子力施設建屋の3次元詳細モデルおよび従来モデルを作成し、モデル化のための感度解析として地震応答解析を実施した。本論文では、得られた3次元詳細モデルの結果を従来モデルの結果に対するばらつきとして評価し、認識論的パラメータごとに不確実さ評価を試みた結果について報告する。
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Seismic damage probability by ground motions consistent with seismic hazard
五十嵐 さやか*; 坂本 成弘*; 内山 泰生*; 山本 優*; 西田 明美; 村松 健; 高田 毅士*
Transactions of 23rd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-23) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2015/08
本研究は、原子力施設のリスク評価手法の高度化にかかわる共同研究の一環として実施しているものである。従来の地震波群作成手法では、一様ハザードスペクトルなどに適合するように地震波が作成されることが多いため、スペクトルのばらつきを考慮しない場合もあり、考慮したとしても、その周期間相関は完全相関の仮定の下、地震波群が作成されることが多い。これまでに著者らが提案した地震波群の作成手法による地震波群は、従来の距離減衰式による地震ハザードにも調和し、震源特性の違い(不確定性)を含んだものであることから、継続時間や応答スペクトルの形状などの地震動特性も多様性のあるものとなっている。本論文では、地震波群の応答スペクトルのばらつきの大きさやその周期間相関の違いによって、最終的な建物機能損傷にどの程度の影響があるのかを定量的に評価することを目的として、ばらつきや周期間相関の与え方の異なる複数の地震波群セットを用意し、設備機器システムの損傷確率を比較した結果を示す。
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Reliability enhancement of seismic risk assessment of NPP as risk management fundamentals, 1; Uncertainty analysis with the SECOM2 code
牟田 仁*; 村松 健*; 古屋 治*; 内山 智曜*; 西田 明美; 高田 毅士*
Transactions of 23rd International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-23) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2015/08
地震PRAは、基準地震動を超える地震に対するリスクに係る原子力発電所の安全性をさらに確保するための対策と改良を検討するための有効な手段である。しかし、現在までの地震PRAの適用は十分とは言い難い。その理由の一つは、利害関係者の間で意思決定のための評価方法や不確実さ検討に対して十分なコンセンサスが存在しないことにある。本研究では、地震PRAの利用強化と信頼性向上のために、地震による炉心損傷頻度の評価に関連する不確実性を適切に扱うための数学的枠組みや専門的知識を利用したフラジリティ評価方法、認識論的不確実さを扱うための確率モデルを提案する。
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Uranium binding mechanisms of the acid-tolerant fungus ${{it Coniochaeta fodinicola}}$
V$'a$zquez-Campos, X.*; Kinsela, A. S.*; Collins, R. N.*; Neilan, B. A.*; 青柳 登; Waite, T. D.*
Environmental Science & Technology, 49(14), p.8487 - 8496, 2015/07
 被引用回数:7 パーセンタイル:42.86(Engineering, Environmental)
本論文は、ウラン鉱山の処理水試料から単離された、好酸性/耐酸性菌の菌株によるウランの吸着や結合挙動を研究したものである。菌株の生存率は、溶液からウランを除去する容量に決定的に依存することがわかった。実際に、2時間の反応で、生きた菌は乾燥重量で16mg U/gのウランを除去し、死滅した菌は45mg U/gを除去した。さらに10分間の酸による洗浄でウランの20$$sim$$50%は溶出・除去された。X線吸収分光の結果はウランの結合は細胞の生存率に大きく依存しており、生きた細胞では、炭素やリン原子との距離は同様であったが、秩序だったウランの結合環境が見られた。レーザー分光と組み合わせることで、菌細胞死によって放出されたと考えられる有機酸およびリン酸塩, 多糖類は、この系において最初のウランの結合を決定づけることがわかった。この結果は、フロントエンドにおける湿式精錬法においてウランの金属イオン封鎖作用を理解する重要な進展である。
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Mechanical generation of spin current
松尾 衛; 家田 淳一; 前川 禎通
Frontiers in Physics (Internet), 3, p.54_1 - 54_10, 2015/07
 被引用回数:2
We focus the recent results on spin-current generation from mechanical motion such as rigid rotation and elastic deformations. Spin transport theory in accelerating frames is constructed by using the low energy expansion of the generally covariant Dirac equation. Related issues on spin-manipulation by mechanical rotation are also discussed.
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設計案の分析過程におけるデータ分析
中島 憲宏; 宮村 浩子; 川上 義明; 河村 拓馬
可視化情報学会誌, 35(Suppl.1), p.233 - 238, 2015/07
機械構造物の想定される損傷の誘因定義し、これによる想定現現象を仮定し、損傷可能性箇所を分析する作業は、設計過程において重要である。本論では、地震による要因を例にとり、これにより想定されうる現象をシミュレーションし、その結果を数理的に分析することで損傷可能性箇所の情報可視化する技術を試作した。一般機械部品を例にとり、設計者が損傷可能性箇所を設計者の感性により理解するための手段として例証した。
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Parametric design study about seismic isolation system for fast reactor JSFR
川崎 信史; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 9 Pages, 2015/07
国内の地震条件は、年々増加する傾向にあり、また、機器の大型化に伴い機器の固有振動数も低下する傾向にある。その背景を踏まえ、容器の肉厚と径に着目した機器の応答加速度と座屈裕度の検討を行い、免震装置への要求仕様を再評価した。まず、最新の国内の地震条件及び原子炉構造の仕様等に基づき、従来の免震仕様を前提に、原子炉容器が据え付けられている床の応答を評価した。計算した床応答に基づき、容器の肉厚と径の条件に対する、固有振動数、発生応力、座屈裕度の関係を求めた。また、免震特性の拡張性を評価するために、免震周期を変えた応答評価も実施した。免震周期を変更した場合の床応答は、従来の免震仕様である上下8Hzの免震仕様における床応答に対する比率で整理した。これらの評価の結果、国内の地震条件は増加の傾向にあり、機器固有振動数も低下の傾向にあるが、上下8Hzの免震仕様で、座屈裕度を確保可能であると判断した。また、8Hzの免震仕様がもつ拡張性を他の免震周期と比較、考慮し、将来的な裕度拡大の方策がまだ残されていることも踏まえ、JSFRの免震仕様は、上下8Hzとした。
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Development of active neutron NDA techniques for nuclear non-proliferation applications
呉田 昌俊; 小泉 光生; 大図 章; 古高 和禎; 土屋 晴文; 瀬谷 道夫
Proceedings of INMM 56th Annual Meeting (Internet), 9 Pages, 2015/07
原子力機構は、核不拡散分野用途の「アクティブ中性子非破壊測定技術開発」に着手した。本研究課題の最終目標は、MA核変換用MA-Pu燃料など高線量核燃料の非破壊測定装置への適用を目指した核物質測定技術を確立することである。本研究課題では、アクティブ中性子法であるDDA法, NRTA法, PGA/NRCA法, DGS法による核物質測定技術の研究開発を行う。
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Removal of zirconium from spent fuel solution by alginate gel polymer
大西 貴士; 小山 真一; 三村 均*
Progress in Nuclear Energy, 82, p.69 - 73, 2015/07
 被引用回数:1 パーセンタイル:64.51(Nuclear Science & Technology)
これまでの研究において、特定の元素のみと選択的に相互作用する抽出剤や無機イオン交換体をアルギネートゲルで賦形化し、発熱性元素や希少元素のみを選択的に分離するプロセスが提案されている。しかしながら、担体であるアルギネートゲルも陽イオン交換体としての特性を有するため、ジルコニウムやルテニウムを吸着し、選択的分離を阻害することが懸念されている。よって、本研究においては、選択的分離工程の前に、アルギネートゲルによるジルコニウムの除去工程を提案し、その可能性を検討した。その結果、ジルコニウムは酸性溶液中ではZr$$^{4+}$$となり、2価や3価の陽イオンよりもアルギネートゲルに強く吸着することを明らかにした。また、アルギネートゲル充填カラムを使用して、照射燃料溶解液中のジルコニウムを選択的に除去できることを見出した。
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Dynamic Stark効果による量子制御
黒崎 譲
しょうとつ, 12(4), p.114 - 125, 2015/07
近年の量子制御研究において、dynamic Stark効果(DSE)が重要キーワードの一つとなっている。DSEは静電場によるStark効果の振動電場への拡張バージョンといえるが、Stark効果自体はその発見から既に一世紀以上が経過しており目新しいものではない。しかしながら、最近のレーザー技術の飛躍的な進歩により、これまで未知であったDSEの数々の興味深い側面が明らかにされるにつけ、制御研究におけるDSEの重要性はますます高まってきている。本稿では、化学物理学におけるDSEによる量子制御研究の現状を概説するとともに、筆者らの最近の研究成果についても紹介する。
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研究用原子炉等を用いた工業生産
河村 弘
学術の動向, 20(6), p.32 - 38, 2015/06
研究用原子炉は発電だけでなく、原子炉用燃料・材料や放射線に係る研究開発まで、幅広い分野で大きな役割を果たしている。また、通常の沸騰水型発電炉と比較して燃料破損の可能性がないという点も重要である。研究用原子炉の用途としては特に非破壊検査や医療診断・治療に用いられるRIの製造、ハイブリッド自動車の電子基板や電力用サイリスタの原料として用いられるNTD-Siの製造等が挙げられ、工業・医療といった様々な分野で欠かせない材料となっている。しかし、近年は国外の研究用原子炉の高経年化に伴って供給が不安定となるケースがある。このような事態に対処するためにも既存の研究用原子炉の後継炉検討を開始すべきである。
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Charge radii in macroscopic-microscopic mass models
飯村 秀紀; M$"o$ller, P.*; 市川 隆敏*; 佐川 弘幸*; 岩本 昭*
JPS Conference Proceedings (Internet), 6, p.030102_1 - 030102_4, 2015/06
原子核荷電半径をFinite-Range Droplet Model (FRDM)を基にして計算した。計算結果を、実験データのある全ての核種(884核種)について比較した。その結果、多くの核種において、計算値は実験値よりも大きくなることが判明した。このずれを解消するために、原子核の周辺部の密度減少を決めるパラメータを小さくすることを行った。これにより不一致は改善されたが、パラメータを電子散乱の実験で許容される範囲を超えて小さくしなければならない欠点がある。また、軽い原子核については計算した核半径が実験値より大きく、逆に重い原子核については小さくなるという系統的なずれが残ることも分かった。FRDM以外に、波動関数による微視的計算も行い、実験と比較した。
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Development of a ceramic-insulated ball-anode element for neutron detection
藤 健太郎; 中村 龍也; 坂佐井 馨; 曽山 和彦; 山岸 秀志*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 784, p.194 - 197, 2015/06
 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)
中性子計測のため、セラミックスを絶縁体とする検出素子を開発し、Cf-252中性子線源を用いた照射試験を実施した。開発した素子はセラミックス絶縁体、絶縁体上に設置した陰極ライン、および球形の陽極で構成されている。陰極ラインはセラミックス表面、球形陽極と接続される陽極ラインはセラミックス背面に陽極の垂直方向に配置している。通常、検出器に中性子が入射すると、検出素子自身で中性子が散乱される。そこで、モンテカルロシミュレーションを用いて散乱の効果を計算した。計算の結果、一般的に絶縁体として使用されるポリマーに比べ、セラミックスを使用することで散乱成分を約4割減少させることができることが分かった。
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Formation of a uniform ion beam based on nonlinear focusing and its applications at the JAEA TIARA cyclotron
百合 庸介; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 吉田 健一; 石堀 郁夫; 奥村 進
Proceedings of 6th International Particle Accelerator Conference (IPAC '15) (Internet), p.236 - 238, 2015/06
A formation/irradiation technique of large-area uniform ion beams based on nonlinear focusing of multipole magnets has been developed for advanced research and efficient industrial applications at the AVF cyclotron facility of TIARA. The procedure of the uniform-beam formation is established as follows: First, an ion beam extracted from the cyclotron is multiply scattered with a self-supporting thin foil to smooth out the transverse beam intensity distribution into a Gaussian-like one, which is prerequisite to the formation of a highly uniform ion beam. Then, the tail of the distribution is folded into the inside by the nonlinear force of octupole magnets and the distribution is made uniform on a target. We have realized various uniform beams (over 100 cm$$^2$$ in area) of H, C, Ar, and Xe ions with a typical uniformity below 10%. Such large-area uniform beams enabled the suppression of local target heating and efficient low-fluence irradiation, and are applied to a radiation degradation test of space-use solar cells and a study on functional materials to date.
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Oxidation behavior of Am-containing MOX fuel pellets in air
田中 康介; 吉持 宏; 大林 弘; 小山 真一
Energy Procedia, 71, p.282 - 292, 2015/05
MA含有MOX燃料の酸化特性に関する基礎データを取得するため、Am含有MOX燃料ペレットの高温酸化試験を実施し、UO$$_{2}$$燃料及びMOX燃料の挙動と比較した。
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Atomistic simulation of yield and plastic deformation in bulk nanostructured metals
都留 智仁; 青柳 吉輝*; 加治 芳行; 下川 智嗣*
Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 4 Pages, 2015/05
バルクナノメタルなどの結晶粒がきわめて小さい金属では、通常の強化機構を越えて降伏応力は著しく上昇する。また、粗大粒金属と比べて引張・圧縮異方性や、繰り返し変形による異方性が観察される。バウシンガー効果などの繰り返し変形による異方性は多くの微細粒材料に共通であり、引張・圧縮異方性は一部の金属にのみに見られるが、これらの要因は明らかになっていない。そこで、本研究では、複数の結晶粒と転位源を有する三次元多結晶モデルを用いた原子シミュレーションによって、変形時の内部構造の変化から特異な機械特性と材料によって異なる塑性異方性について検討を行った。
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Amplitude analysis of $$e^+e^- to Upsilon(nS) pi^+pi^-$$ at $$sqrt{s}=10.866$$ GeV
Garmash, A.*; 谷田 聖; Belle Collaboration*
Physical Review D, 91(7), p.072003_1 - 072003_16, 2015/04
 被引用回数:20 パーセンタイル:7(Astronomy & Astrophysics)
We report results on studies of the $$e^+e^-$$ annihilation into three-body $$Upsilon(nS)pi^+pi^-$$ ($$n=1,2,3$$) final states including measurements of cross sections and the full amplitude analysis. The cross sections measured at $$sqrt{s} = 10.866$$ GeV and corrected for the initial state radiation are $$sigma(e^+e^- to Upsilon(1S)pi^+pi^-) = (2.27 pm 0.12 pm 0.14)$$ pb, $$sigma(e^+e^- to Upsilon(2S)pi^+pi^-) = (4.07 pm 0.16 pm 0.45)$$ pb, $$sigma(e^+e^- to Upsilon(3S)pi^+pi^-) = (1.46 pm 0.09 pm 0.16)$$ pb. Amplitude analysis of the three-body $$Upsilon(nS)pi^+pi^-$$ final states strongly favors $$I^G(J^P) = 1^+(1^+)$$ quantum-number assignments for the two bottomonium-like $$Z^{pm}_b$$ states, recently observed in the $$Upsilon(nS)pi^+pi^-$$ and $$h_b(mP)pi^{pm}$$ ($$m=1,2$$) decay channels. The results are obtained with a 121.4 fb$$^{-1}$$ data sample collected with the Belle detector at the KEKB asymmetric-energy $$e^+e^-$$ collider.
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20 years of achievement and future challenge for international capacity building regardings safeguards and SSAC at Japan Atomic Energy Agency (JAEA)
千崎 雅生; 直井 洋介; 栗林 敏広; 奥村 由季子
Book of Abstracts, Presentations and Papers of Symposium on International Safeguards; Linking Strategy, Implementation and People (Internet), 8 Pages, 2015/03
原子力機構は、日本政府やIAEA, 米国DOE, 欧州委員会とともに、またFNCA, APSNの枠組みで、アジアを中心にSGとSSACに関する人材育成を支援してきた。本稿では、国際協力を通じてSGとSSACに関する、20年に渡る人材育成の努力と貢献、そして将来のチャレンジについて記述する。
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JAEA-ISCN development programs of advanced NDA technologies of nuclear material
瀬谷 道夫; 小林 直樹; 直井 洋介; 羽島 良一; 曽山 和彦; 呉田 昌俊; 中村 仁宣; 原田 秀郎
Book of Abstracts, Presentations and Papers of Symposium on International Safeguards; Linking Strategy, Implementation and People (Internet), 8 Pages, 2015/03
原子力機構では、2011年度より次の3つのプログラムからなる先進核物質非破壊測定技術の基礎開発を実施している。(1)レーザー・コンプトン散乱$$gamma$$線(大強度単色$$gamma$$線)を使う核共鳴蛍光NDA技術開発、(2)ZnS/B$$_{2}$$O$$_{3}$$セラミックシンチレータによる中性子検出技術開発、(3)中性子共鳴透過分析(NRTA)及び中性子共鳴捕獲分析(NRCA)による中性子濃度分析法(NRD)技術開発。これらのプログラムは2014年度に終了する予定であり、2015年2-3月に実証試験を行う予定である。
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Development of advanced MOX holdup measurement technology for improvement of MC&A and safeguards
中村 仁宣; 向 泰宣; 栗田 勉
Book of Abstracts, Presentations and Papers of Symposium on International Safeguards; Linking Strategy, Implementation and People (Internet), 8 Pages, 2015/03
分散線源マトリクス解析法(DSTA)技術は、核物質を大きな空間で取り扱う場合、その中の位置や量を求める手法として種々の保障措置アプリケーションで使用されている。その技術を用いて、原子力機構では自身の計量管理 を改善するため、2つの異なる先進的な中性子測定技術を開発し運用した。最初の先進的技術はグローブボックスクリーンアウト支援ツール(BCAT)であり、運転員がPITの前に実施するクリーンアウトにおいて、クリーンアウトを効果的に行うことを支援するとともに、核物質の回収量を増加させ、未測定在庫を減少させる効果がある(2011年のPITより導入)。2つ目の先進的技術は動的クロストーク補正法(DCTC)である。DCTCは複数のグローブボックス間交互に存在する実際のクロストーク(Doubles計数率)をより正確に求めることができる手法である。ホールドアップ中のPu量を正確に求めるため、原子力機構はDCTC法の適用を含めた改良型HBASシステムを導入した。2つの先進的なホールドアップ測定技術は、核燃料サイクルを実施するために必要な安全環境と保障措置を、運転員と査察官に提供するものである。
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$$gamma$$線照射によるシルク細胞培養基材の力学特性の変化
河原 豊*; 関口 孝弘*; 西川 幸宏*; 長澤 尚胤
日本シルク学会誌, 23, p.67 - 69, 2015/03
蚕の液状絹を原料として凍結乾燥法により作製した絹エアロゲルは、再生医療用に利用可能な3次元構造を有するシルク細胞培養基材としての利用が期待されている。絹エアロゲルを生体内外で細胞培養する際に、その圧縮強度は重要な物性の一つであることから、絹エアロゲル中の水溶性セリシンの架橋効果を調べた。未処理とセリシンを除去処理した試料に$$gamma$$線を10, 25, 50kGy照射し、照射前後の絹エアロゲルの圧縮強度について評価した。セリシン除去処理した絹エアロゲルは線量の増加とともに圧縮強度が低下したが、未処理絹エアロゲルでは逆に圧縮強度が増加した。50kGy照射した場合、未処理絹エアロゲルの圧縮強度は、未照射の2倍の0.3MPaになった。$$gamma$$線照射によりセリシンに架橋構造が導入され絹エアロゲルの圧縮強度を改善できることから新規シルク細胞培養基材を作製できる手がかりを得た。
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${{it In vitro}}$ studies on cellular binding and stability of $$^{64}$$Cu-labeled peptide for tumor imaging
須郷 由美; 大島 康宏; 佐々木 一郎; 石岡 典子
Peptide Science 2014, p.303 - 306, 2015/03
In the previous study, we have designed and synthesized $$^{64}$$Cu-DOTA-MARSGL as a novel positron emission tomography (PET) imaging probe for the human epidermal growth factor receptor 2 (HER2) overexpressing tumors. In order to evaluate the usefulness as a PET imaging probe, further ${{it in vitro}}$ studies on the cellular binding and the stability in human or murine plasma were carried out in this work. In the cellular binding assay, it was observed that the radioactivity bound to the cells was dependent on the HER2 expression level. This result suggests the HER2 specificity of $$^{64}$$Cu-DOTA-MARSGL. It was also confirmed that $$^{64}$$Cu-DOTA-MARSGL had high stability in saline, while it had low stability in plasma. The degradation product was analyzed by LC/MS using a non-radioactive preparation. The main peak in the chromatogram after incubation in plasma was assigned to Cu-DOTA-MA, which was formed by an endogenous peptidase. To increase the resistance to the peptidase, a modification of the structure is in progress.
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Pulse-to-pulse transverse beam emittance controlling for MLF and MR in the 3-GeV RCS of J-PARC
Saha, P. K.; 原田 寛之; 發知 英明; 高柳 智弘
Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.394 - 398, 2015/03
The design goal of the J-PARC RCS is not only to achieve a high power beam of 1 MW but also to ensure two different transverse sizes of the extracted beam for the MLF and MR. Namely, a wider beam profile for the MLF, while a narrower one for the MR. For that purpose we have carefully designed the RCS injection painting scheme so as to control the painting area pulse-to-pulse between MLF and MR. Because depending on the injection painting area, the extracted beam emittance can be achieved as desired. The validity of the present method has been clearly demonstrated in the experimental studies for both 181 MeV as well as for the upgraded 400 MeV injection. The extracted beam profile for the MR is measured to be sufficiently narrower as compared to that for MLF and was also quite consistent with simulation results. The system has already been in service for the user operation with good reliability. In this study, it is thus confirmed that in a multi-user high intensity machine beam parameters can be dynamically controlled and delivered as requested by the user even in simultaneous operation.
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Beam instrumentation at the 1 MW Proton beam of J-PARC RCS
山本 風海; 林 直樹; 岡部 晃大; 原田 寛之; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 畠山 衆一郎; 發知 英明; 橋本 義徳*; 外山 毅*
Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.278 - 282, 2015/03
J-PARCの3GeVシンクロトロン(Rapid Cycling Synchrotron, RCS)では300kWの出力で物質生命科学実験施設(MLF)およびメインリングへビームを供給してきた。2014年の夏季シャットダウン時に、1MW出力を目指してリニアックでイオン源およびRFQの入れ替えを行った。1MWで信頼性の高いビーム運転を行うためには、さらなるビームロスの低減が必要となる。また、ユーザにとってはビーム出力が上がった際のビームのクオリティも重要である。そのために、入射および出射ビームのハローの測定精度が上がるようモニタの開発を進めた。具体的には、入射ビームのハロー測定用にはバイブレーションワイヤモニタ(VWM)とリニアック-3GeVシンクロトロン輸送ライン上のスクレーパを利用するモニタ二種類の開発を行い、VWMに関しては原理実証を終え、スクレーパを利用するモニタに関しては既存のモニタと比較して一桁以上感度を向上することに成功した。出射ビームのハロー測定では、OTRモニタを用いてビーム中心部と比較して$$10^{-6}$$の量のハローまで測定できるようになった。また、RCSからのビーム取り出し後に遅れて出る陽子がわずかでも存在すると、MLFで計画されているミュオン-電子転換過程探索試験DeeMeにおいてバックグラウンドの元となり、実験の精度が大きく低下する。このような陽子を測定する手法を開発し、予備試験によってその存在比がコアビームの$$10^{-18}$$程度であり要求を満たすことを確認した。
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Resonance structures in the impedance of a ceramic break and the measured results
菖蒲田 義博; 外山 毅*; Chin, Y. H.*; 高田 耕治*
Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.74 - 78, 2015/03
Recently, we have developed a new theory to evaluate longitudinal and transverse impedances of any size of ceramic break sandwiched between metal chambers. The theory successfully reproduces the resonance structures in the impedance due to trapped modes inside the ceramic break. The comparisons between the theoretical and the simulation results such as ABCI and CST Studio show excellent agreements, indicating that they can be used as a good benchmark test for accuracy of simulation codes. To demonstrate the existence of such resonances, the transverse impedance of the ceramic break is measured using the wire-method. The measurement results reproduce the simulations well. The theory is particularly useful for the evaluation of the impedance of the ceramic break with titanium nitride coating.
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The Kicker impedance and its effect on the RCS in J-PARC
菖蒲田 義博; Saha, P. K.; 外山 毅*; 山本 昌亘; Chin, Y. H.*; 入江 吉郎*
Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.369 - 373, 2015/03
Measurements demonstrate that the kicker impedance dominates along the RCS. Based on a newly developed theory, the impedance is measured by observing the beam-induced voltages at the ends of power cable of the kicker. Toward one mega-watt goal, it is essential to take advantage of tune manipulations and the space charge damping effect. We propose the reduction scheme of the kicker impedance by attaching the resistors combined with four diodes in parallel at the ends of the kicker cables, to pursue the ultimate goal at the RCS.
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Lessons from 1-MW proton RCS beam tuning
發知 英明
Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.6 - 11, 2015/03
J-PARC 3GeV RCSは、1MW出力を目指す世界最高レベルの大強度陽子シンクロトロンである。2013年及び2014年の夏季作業期間に入射器であるLinacの増強作業が実施され、RCSへの入射エネルギー及び入力粒子数が設計値へと引き上げられ、2014年10月より、RCSは、1MW設計運転の実現を目指した最終段階のビーム調整を開始した。RCSのような大強度陽子加速器では、ビーム損失により生じる機器の放射化が出力強度を制限する最大の要因となるため、ビーム損失の低減が1MW設計運転を実現するための重要な研究課題となるが、この10月のビーム試験では、入射ビームの分布形状やペイント入射法の最適化等により、770kW相当のビーム加速で生じるビーム損失をほぼ最小化することに成功した。本会議では、ビーム増強過程で我々が直面したビーム損失の発生メカニズムやその低減策について報告する。
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Dynamic correction of extraction beam displacement by field ringing of extraction pulsed kicker magnets in the J-PARC 3-GeV RCS
原田 寛之; Saha, P. K.; 田村 文彦; 明午 伸一郎; 發知 英明
Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.389 - 393, 2015/03
1MWの大強度出力を目指すJ-PARCの3GeVシンクロトロン(RCS)では、ビーム入射、加速、出射を25Hzの高繰返しで行っており、ビーム加速後2つのビームの塊(バンチ)を8台の取り出しキッカー電磁石で周回軌道から蹴り出し、3台のセプタム取り出し電磁石で出射ビームラインへとビーム供給する。取り出されたビームは、物質生命実験と下段の50GeVシンクロトロンへと導かれる。そのキッカー電磁石は、磁場の立ち上がり直後に磁場の揺らぎを持っており、バンチ内のビーム重心が大きく変位していることがわかった。この変位は、取り出されたビームサイズを直接広げてしまうため、大きな課題となっていた。ビーム試験において、短パルスのビームを用いて、キッカー電磁石の励磁タイミングに対するビーム変位の測定を行い、磁場揺らぎによる位置変位の特性を把握することに成功した。8台のキッカー電磁石間で揺らぎによるビーム位置変位を補正可能なタイミングを最適化した。その結果、最大$$pm$$15mmもの変位が$$pm$$1mm以下までの補正に成功した。本発表では、磁場揺らぎによる位置変位の補正手法や実験結果を発表する。
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Beam halo measurement using a combination of a wire scanner type beam scraper and some beam loss monitors in J-PARC 3-GeV RCS
吉本 政弘; 原田 寛之; 岡部 晃大; 金正 倫計
Proceedings of 54th ICFA Advanced Beam Dynamics Workshop on High-Intensity, High Brightness and High Power Hadron Beams (HB 2014) (Internet), p.143 - 147, 2015/03
横方向のビームハローは大強度ビーム加速器の性能を制限するもっと重要なパラメータの一つである。そのためJ-PARC3GeVシンクロトロンRCSのビーム強度増強を行うにはビームハローの測定は必須である。ビーム分布に対して中心の密度が濃い部分をビームコア、周辺の密度が薄い部分をビームテール、さらに外周に散在している部分をビームハローと呼んでおり、一般にビームハロー部はビームコアに対して1/10000$$sim$$1/1000000程度の強度と言われている。そのために、ビームハローを測定するには6桁程度のダイナミックレンジが必要になるが、単体の装置でこれを実現することは非常に困難である。そこで、ワイヤースキャナーとビームロスモニタを組み合わせた新しいビームハローモニタを開発し、ビームを取り出した輸送ラインに設置した。ロスモニタのダイナミックレンジは3桁程度だが、感度領域の異なるロスモニタを複数台組み合わせることで、非常に広いダイナミックレンジを実現でき、コア部からテール部そしてハロー部迄を含むビームプロファイルを計測することが可能となった。
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Charged-pion cross sections and double-helicity asymmetries in polarized $$p+p$$ collisions at $$sqrt{s}=200$$ GeV
今井 憲一; 谷田 聖; PHENIX Collaboration*
Physical Review D, 91(3), p.032001_1 - 032001_13, 2015/02
 被引用回数:3 パーセンタイル:58.29(Astronomy & Astrophysics)
We present midrapidity charged-pion invariant cross sections, the ratio of the $$pi^-$$ to $$pi^+$$ cross sections and the charge-separated double-spin asymmetries in polarized $$p+p$$ collisions at $$sqrt{s}=200$$ GeV. While the cross section measurements are consistent within the errors of next-to-leading-order (NLO) perturbative quantum chromodynamics predictions (pQCD), the same calculations overestimate the ratio of the charged-pion cross sections. This discrepancy arises from the cancellation of the substantial systematic errors associated with the NLO-pQCD predictions in the ratio and highlights the constraints these data will place on flavor-dependent pion fragmentation functions. The charge-separated pion asymmetries presented here sample an $$x$$ range of $$sim 0.03$$-$$0.16$$ and provide unique information on the sign of the gluon-helicity distribution.
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Enhancement in dose sensitivity of polymer gel dosimeters composed of radiation-crosslinked gel matrix and less toxic monomers
廣木 章博; 山下 真一*; 田口 光正
Journal of Physics; Conference Series, 573(1), p.012028_1 - 012028_4, 2015/01
放射線橋かけヒドロキシプロピルセルロース(HPC)ゲルを母材とするポリマーゲル線量計の放射線感度向上を目的に研究を行った。電子線照射により作製したHPCゲルを放射線検出液(2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(9G)、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウムクロリド(THPC)を含む水溶液)に浸漬後、真空パックすることでポリマーゲル線量計を作製した。$$gamma$$線照射による白濁度合いは観測波長660nmの吸光度から評価した。ポリマーゲル線量計は、1Gyで白濁し、10Gyまでの線量に対して吸光度増加を示した。単位線量あたりの吸光度増分である放射線感度は、THPC濃度に依存し、HEMA 2wt%, 9G 3wt%, THPC 0.40wt%で約0.06Abs.Gy$$^{-1}$$に達することが分かった。
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Depth analysis of the surface of Mg$$_{2}$$Si crystals with XAS and XPS
山本 博之; 野島 健大; 江坂 文孝
Photon Factory Activity Report 2014, Part B, P. 112, 2015/00
シリコンを材料とする電子デバイスのうち、金属シリサイドはその有効性から幅広く研究されている。その材料表面の化学状態の分析は、優れたホモエピタキシャル膜作製の上で重要である。本研究では、Mg$$_{2}$$Si単結晶を対象に、X線光電子分光法(XPS)および部分電子収量によるX線吸収分光法(XAS)を用い、非破壊で表面の深さ方向の化学状態分析を行った。その結果、Si 1s XPSスペクトルからは、SiOが表面に形成されていることが示された。また、SiO$$_{2}$$に起因するピークは観測されなかった。さらに、Si K吸収端XASスペクトルにおいてもSiO構造に起因するピークが得られた。以上の結果より、Mg$$_{2}$$Siの表面にはSiO酸化層が形成されていることを明らかにした。
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アクチノイドの分離
木村 貴海
原子力・量子・核融合事典,3, p.52 - 55, 2014/12
大学学部学生や分野の異なる関係者を対象に、アクチノイドの分離化学全般を解説した。アクチノイドの分離に関する一般的な特徴と、超ウラン元素の発見及びその化学的・物理的性質の解明に中心的な役割を果たしてきた、沈殿・共沈法,イオン交換法及び溶媒抽出法の代表例を紹介した。
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Homogeneity tests on neutron shield concrete
奥野 功一*; 飯倉 寛
Nuclear Science and Techniques, 25(S1), p.S010604_1 - S010604_5, 2014/12
近年、中性子は材料の分析・解析、硼素中性子捕捉療法の分野における応用を目的として研究されている。これら中性子を利用する実験施設用にコンパクトな遮へいを造るため、通常のコンクリートと同等の機械強度を有する中性子遮へいコンクリートが開発された。十分な遮へい性能を確実なものとするためには、コンクリートの均一性を確認することが重要である。本研究では、コンクリートの均一性を確認するため、JRR-3の熱中性子ラジオグラフィ装置を用いてコンクリートの中性子ラジオグラフィ画像を撮影して熱中性子の透過率を推定した。その結果、中性子遮へいコンクリートは通常のコンクリートと比較して倍以上の遮へい性能を有していることが示された。
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Evaluation of two-dimensional multiwire neutron detector with individual line readout under pulsed neutron irradiation
藤 健太郎; 中村 龍也; 坂佐井 馨; 曽山 和彦; 山岸 秀志*
Journal of Instrumentation, 9(11), p.C11019_1 - C11019_9, 2014/11
 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)
J-PARCセンター・物質・生命科学実験施設の中性子散乱施設のため、個別読み出し法と光信号伝送を利用したマルチワイヤ型中性子検出システムを開発した。開発したシステムの有感面積は128$$times$$128mm$$^{2}$$、各軸のピッチは1mm、計256本の信号線は個々に信号処理される仕様である。初のパルス中性子による照射特性試験をJ-PARCセンターにて行った結果、開発したシステムによりJ-PARCセンターの25Hz(40ms)の時定数をもったパルス中性子を正確に測定できることが確認された。最終的にはNi/Ti多層膜を利用した中性子反射率測定に成功することができた。
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Validating resonance properties using nuclear resonance fluorescence
Angell, C.; 羽島 良一; 早川 岳人; 静間 俊行; Karwowski, H.*; Silano, J.*
Physical Review C, 90(5), p.054315_1 - 054315_6, 2014/11
 被引用回数:3 パーセンタイル:62.36(Physics, Nuclear)
Measurement of a resonance's integrated cross section using nuclear resonance fluorescence can be a valuable tool for verifying the properties of the resonance because of the clear and unambiguous physical connection to the spin, lifetime, and ground state branching ratio of the level. We demonstrate this idea by measuring the integrated cross section of the 3.004 MeV level in $$^{27}$$Al to 4% using the mono-energetic $$gamma$$-ray beam at the High Intensity $$gamma$$-ray Source. That level was the subject of much debate experimentally in the 1960's, especially its spin, and even now only has a current tentative spin assignment of $$J=(9/2)$$. The consistency check between this integrated cross section and the known properties of the level indicate that one (or more)of the literature properties is incorrect. Based on the range of extent of each property, a re-assignment of spin to atentative $$J=(7/2)$$ may be warranted, but this would need to be confirmed with other measurements. This result demonstrates the utility of NRF as a way to verify the properties of states in the literature before undertaking more extensive measurements.
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Anisotropic magnetic form factor in a detwinned single crystal of BaFe$$_2$$As$$_2$$
樹神 克明; 石角 元志*; 脇本 秀一; 木方 邦宏*; Lee, C.-H.*; 伊豫 彰*; 永崎 洋*; 社本 真一
Physical Review B, 90(14), p.144510_1 - 144510_5, 2014/10
 被引用回数:1 パーセンタイル:88.12(Physics, Condensed Matter)
We have performed neutron diffraction measurements at 12K on a single crystal of BaFe$$_2$$As$$_2$$, which serves as the parent compound of iron-based superconductor. To investigate the in-plane anisotropy of the magnetic form factor in the antiferromagnetic phase, the single crystal was detwinned. The magnetic structure factor and magnetic form factor are well explained by the spin densities comprising $$3d_{yz}$$ electrons with a fraction of approximately 40% and electrons in the other four $$3d$$ orbitals each with a fraction of approximately 15%. It is a direct observation of the largely anisotropic spin density relative to the small orthorhombic lattice distortion, $$(a-b)/(a+b)$$ $$sim$$ 0.3%.
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Effect of oxide film formed during $$gamma$$-ray irradiation on pitting corrosion of fuel cladding in water containing sea salt
本岡 隆文; 塚田 隆
Proceedings of 2014 Nuclear Plant Chemistry Conference (NPC 2014) (USB Flash Drive), 9 Pages, 2014/10
福島第一原子力発電所(1F)では、2011年3月に海水が使用済燃料プールに注入された。ジルカロイ-2は1Fで燃料被覆管材として採用されているが、ジルカロイ-2を含むジルコニウム合金は、酸化性の塩化物水溶液で孔食の影響を受けやすい。本研究では、海水成分を含む水の放射線分解生成物が、ジルカロイ-2の孔食生起に及ぼす影響を調査した。$$gamma$$線照射の前後に、海水成分を含有する水の組成変化を分析した。また、ジルカロイ-2の孔食電位測定を実施した。さらに、ジルカロイ-2表面に形成された酸化膜の特性をX線光電子分光法により評価した。海水成分を含む水の溶液分析では、$$gamma$$線照射での過酸化水素の発生が示された。$$gamma$$線照射下で皮膜形成したジルカロイ-2の孔食電位は非照射下のそれより高かった。ジルカロイ-2の酸化皮膜は酸化ジルコニウムであり、これは$$gamma$$線照射中に厚くなることがわかった。$$gamma$$線照射下で生成した皮膜を有するジルカロイ-2の孔食電位が高くなった原因は$$gamma$$線照射下で酸化皮膜形成が進行することで説明された。
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Effects of thermal aging on microstructure and hardness of stainless steel weld-overlay claddings of nuclear reactor pressure vessels
武内 伴照; 鹿窪 勇太*; 松川 義孝*; 野沢 康子*; 外山 健*; 永井 康介*; 西山 裕孝; 勝山 仁哉; 山口 義仁; 鬼沢 邦雄; et al.
Journal of Nuclear Materials, 452(1-3), p.235 - 240, 2014/09
 被引用回数:3 パーセンタイル:41.93(Materials Science, Multidisciplinary)
400$$^{circ}$$Cにおいて100時間から10,000時間まで熱時効した原子炉圧力容器ステンレスオーバーレイクラッド鋼の微細組織と固さについて、アトムプローブ及びナノインデンテーション法を用いて調べた。$$delta$$フェライト相において、スピノーダル分解によるCrの濃度変調は100時間時効までに急速に進展する一方、NiSiMnクラスタは2,000時間時効で数密度が増加し10,000時間時効においては粗大化した。$$delta$$フェライト相の硬さは時効初期において急速に上昇し、NiSiMnクラスタの形成ではなくCr濃度変調の程度と良い相関にあった。これらの結果から、$$delta$$フェライト相の硬化の主因がスピノーダル分解によるCr濃度変調であることが示唆された。
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Superconductivity in noncentrosymmetric iridium silicide Li$$_2$$IrSi$$_3$$
Pyon, S.*; 工藤 一貴*; 松村 純一*; 石井 博文*; 松尾 元太*; 野原 実*; 北條 元*; 岡 研吾*; 東 正樹*; Garlea, V. O.*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 83(9), p.093706_1 - 093706_5, 2014/09
 被引用回数:9 パーセンタイル:25.57(Physics, Multidisciplinary)
The effects of lithium absorption on the crystal structure and electronic properties of IrSi$$_3$$, a binary silicide with a noncentrosymmetric crystal structure, were studied. X-ray and neutron diffraction experiments revealed that hexagonal IrSi$$_3$$ (space group $$P6_3mc$$) transforms into trigonal Li$$_2$$IrSi$$_3$$ (space group $$P31c$$) upon lithium absorption. The structure of Li$$_2$$IrSi$$_3$$ is found to consist of a planar kagome network of silicon atoms with Li and Ir spaced at unequal distances between the kagome layers, resulting in a polar structure along the c-axis. Li$$_2$$IrSi$$_3$$ exhibited type-II superconductivity with a transition temperature $$T_{rm c}$$ of 3.8 K, displaying a structure type that no previous superconductors have been reported to have.
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Research and development activities for transmutation physics experimental facility in J-PARC
菅原 隆徳; 岩元 大樹; 西原 健司; 辻本 和文; 佐々 敏信; 大井川 宏之
Proceedings of International Conference on the Physics of Reactors; The Role of Reactor Physics toward a Sustainable Future (PHYSOR 2014) (CD-ROM), 8 Pages, 2014/09
加速器駆動核変換システム(ADS)に代表されるマイナーアクチノイド(MA)核変換システムの核設計精度向上や、ADSの運転制御性などを検証することを目的に、核変換物理実験施設(TEF-P)の建設を計画している。TEF-Pは、MA装荷が可能な臨界集合体であり、またJ-PARCの陽子ビームを用いた実験も可能である。本研究では、TEF-Pに関する最新の研究開発活動として、MA燃料取扱に関する検討およびMA装荷実験を行った時の核設計精度向上効果を紹介する。核設計精度向上については、約30kgのMAを用いることで核データ起因不確かさを大きく低減できることを示した。
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Nonhomologous end-joining repair plays a more important role than homologous recombination repair in defining radiosensitivity after exposure to high-LET radiation
高橋 昭久*; 久保 誠*; Ma, H.*; 中川 彰子*; 吉田 由香里*; 磯野 真由*; 金井 達明*; 大野 達也*; 古澤 佳也*; 舟山 知夫; et al.
Radiation Research, 182(3), p.338 - 344, 2014/09
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DNA二本鎖切断(DSB)は相同組換え(HR)と非相同末端結合(NHEJ)により修復される。重粒子線治療における放射線増感剤の標的候補を明らかにすることを目的とした。がん抑制遺伝子p53欠損マウス胚線維芽細胞由来の野生型細胞, HR修復欠損細胞, NHEJ修復欠損細胞,二重修復欠損細胞を用いた。各細胞にX線,炭素線,鉄線,ネオン線,アルゴン線を照射し、コロニー形成法で生存率を調べた。10%生存率線量値(D10値)を用いて、増感比は(野生型細胞のD10値)/(修復欠損細胞のD10値)の式で算出した。D10値はいずれの線質においても、野生型細胞$$>$$HR修復欠損細胞$$>$$NHEJ修復欠損細胞$$>$$二重修復欠損細胞の順に低くなった。HR修復欠損による増感比はLET無関係に一定で約2であった。一方、NHEJ修復欠損の増感比はLETが高くなるに従い減少するものの、HR修復欠損よりも高い増感効果を示した。高LET放射線の高RBEの要因はNHEJ修復の抑制と誤修復であり、炭素線における増感剤の主要な標的候補はNHEJ修復であることが示唆された。