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1
Post-deposition early-phase migration and retention behavior of radiocesium in a litter-mineral soil system in a Japanese deciduous forest affected by the Fukushima nuclear accident
小嵐 淳; 西村 周作; 中西 貴宏; 安藤 麻里子; 竹内 絵里奈; 武藤 琴美
Chemosphere, 165, p.335 - 341, 2016/12
福島原子力発電所事故の環境・公衆影響を評価するためには、地表面に沈着したセシウムのリター-土壌系における挙動を把握することが重要であるが、特に沈着後初期段階におけるこの挙動に関する知見は少ない。本研究では、事故後すぐに落葉広葉樹林においてライシメーターを設置し、4年間にわたってリター-土壌境界層及び土壌層内におけるセシウムの下方移行量を直接測定した。その結果、セシウムの下方移行量はすべての深さにおいて年々減少し、リター層に沈着したセシウムが速やかに土壌へ移行するとともに、土壌表層5cm以内で急速に移動性を失う様子を捉えることに成功した。この結果により、日本の落葉広葉樹林では、土壌-植生間におけるセシウムの循環は長期にわたって継続しないことが示唆された。
2
A Study on self-terminating behavior of sodium-concrete reaction
河口 宗道; 土井 大輔; 清野 裕; 宮原 信哉
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.2098 - 2107, 2016/12
ナトリウム冷却高速炉の過酷事故において、ナトリウム-コンクリート反応(SCR)は構造コンクリートを侵食及び水素ガスを発生するため重要な現象の一つである。本研究では、反応の終息機構を調べるために長時間のSCR試験を実施した。本試験の結果、コンクリート上に十分な量のNaが残存していてもSCRは終息することが示され、温度、水素発生といったSCR終息挙動のデータを採取した。反応生成物は、液体ナトリウム中に微粒化した固体がスラリー状態となり、発生した水素によって移行した。そのため水素の発生速度が速い場合は、活発にNaが移行しコンクリート表面を侵食しているが、一旦水素の発生速度が減少すると質量移行係数$$E_p$$は減少し、反応生成物は徐々に沈降した。そのため反応面でのNa濃度は減少し、結果として自然にSCRは停止したものと考えられる。
3
Field test around Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant site using improved Ce:Gd$$_{3}$$(Al,Ga)$$_{5}$$O$$_{12}$$ scintillator Compton camera mounted on an unmanned helicopter
志風 義明; 西澤 幸康; 眞田 幸尚; 鳥居 建男; Jiang, J.*; 島添 健次*; 高橋 浩之*; 吉野 将生*; 伊藤 繁樹*; 遠藤 貴範*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.1907 - 1918, 2016/12
無人ヘリ搭載用に軽量・低消費電力のコンプトンカメラ方式のガンマカメラを開発した。検出器に関して、散乱体・吸収体の各層のGAGGシンチレータ・アレイの4$$times$$4から8$$times$$8への増加、及び、2層間の距離の拡張により、それぞれ、検出効率と角度分解能が改善した。改良したコンプトンカメラを用いた測定を福島県浪江町の請戸川河川敷で実施した。飛行経路と速度のプログラミングが可能な無人ヘリの機能を用いて、65$$times$$60mの範囲を5mの測線間隔の13測線で、及び、65$$times$$180mの範囲を10mの測線間隔の19測線で、高度10m・速度1m/sにて櫛形に往復させながら、それぞれ、20分間と30分間で測定した。測定データと校正用データの解析により、地上1m高さでの空間線量率分布マップが、高度10mから約10mの位置分解能に相当する角度分解能にて精度よく得られた。また、ホバリングフライトでは、ホットスポット上で高度5-20mで10-20分間程度測定を行った。再構成ソフトの使用後に検出効率の補正や線量換算を経て、ホットスポットを含む$$gamma$$線の画像を得た。再構成$$gamma$$線画像の角度分解能は測定位置をシフトさせた結果の比較より、室内実験での性能(約10度)と同程度であることを確認した。
4
Estimation of the inventory of the radioactive wastes in Fukushima Daiichi NPS with a radionuclide transport model in the contaminated water
柴田 淳広; 駒 義和; 大井 貴夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.1933 - 1942, 2016/12
For planning and investigating on treatment and disposal of the wastes on Fukushima Daiichi NPS, it is necessary to quantify the radioactivity inventory of them. The secondary wastes from the water treatment system are one of the major wastes and the analysis of the water of the treatment system holds the promise of giving the useful information on the inventory of damaged fuel. Therefore, the inventories of the secondary wastes and damaged fuel were estimated with a radionuclide transport model in the contaminated water. The model was developed based on unknown factors that are initial concentration in the hypothetical volume assuming the instantaneous homogeneous mixing and continuous release rate from damaged fuels. In the numerical analysis using this model, the key parameters, initial concentration C$$_{0}$$, continuous release rate F and inventory of source of continuous release I$$_{S0}$$ were given by fitting the model with analysis data of the contaminated water. By using these parameter values, the nuclides inventories in the damaged fuel and secondary waste were calculated.
5
Development of three-dimensional reactor analysis code system for accelerator-driven system, ADS3D and its application with subcriticality adjustment mechanism
菅原 隆徳; 西原 健司; 岩元 大樹; 大泉 昭人; 辻本 和文
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.2018 - 2027, 2016/12
未臨界度調整機構を伴った加速器駆動未臨界システム(ADS)炉心概念のパラメトリックサーベイを行うため、炉心解析コードシステムADS3Dを開発した。ADS3Dは、決定論に基づく3次元体系の中性子輸送計算、燃焼計算そしてADS特有の燃料交換を扱うことが可能である。開発したコードについては、モンテカルロコードMVP-BURNによる計算結果との比較を行うことで検証を行った。ADS3Dの応用として、未臨界度調整機構として制御棒を導入したADS概念の核設計を実施した。その結果、制御棒の導入により、最大陽子ビーム電流値が従来の20.5mAから11.6mAに減少することを示した。この電流値の低下は、ビーム窓の設計条件緩和に大きく寄与する。
6
Calculation of cross sections for metastable state production in the $$(n,gamma)$$, $$(n,n')$$, $$(n,2n)$$ and $$(n,3n)$$ reactions of $$^{93}$$Nb
市原 晃
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(12), p.2049 - 2055, 2016/12
JENDL-4.0の改訂に向けて、$$^{93}$$Nbの$$(n,gamma)$$, $$(n,n')$$, $$(n,2n)$$及び$$(n,3n)$$反応で生じる準安定状態の生成断面積を、入射エネルギーが7keVから20MeVの範囲で計算した。計算には汎用核データ評価コードCCONEを使用し、核反応模型(球形核光学模型、多段階統計模型、前平衡模型、歪曲波ボルン近似)に基づき断面積を求めた。本研究では、考慮する原子核の離散準位の上限と準位密度のスピン分布を調整することにより、実験データをよく再現する準安定状態生成断面積が得られた。$$(n,n')$$反応に対しては、放射化ライブラリーJENDL/A-96の評価値と比較して、入射エネルギーが10MeV以下において実験値の再現性を改善できた。本研究の手法は、他の反応における準安定状態生成断面積の評価に利用できると期待される。
7
Development of an extraction chromatography method for the analysis of $$^{93}$$Zr, $$^{94}$$Nb, and $$^{93}$$Mo in radioactive contaminated water generated at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station
島田 亜佐子; 亀尾 裕
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 310(3), p.1317 - 1323, 2016/12
A new mutual separation method was developed to enable the analysis of $$^{93}$$Zr, $$^{94}$$Nb, and $$^{93}$$Mo in radioactive contaminated water from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (FDNPS). First, distribution coefficient (${it K}$ $$_{d}$$) values between Tetra Valent Actinide (TEVA) resin, and HF, HF/HNO$$_{3}$$, and HF/HCl solutions were obtained to select the conditions for chromatographic separation. The separation performance of the developed method was validated with a control sample, which contained elements that could be interfere with the measurement of $$^{93}$$Zr, $$^{94}$$Nb, and $$^{93}$$Mo, (Cr, Co, Ni, Ge, and Se) and non-radioactive elements of high-dose nuclides in the contaminated water (Cs, Sr, and Y). The scheme was also evaluated with a simulated seawater sample because seawater was injected into the damaged reactors to assist cooling in the early stages of reactor failure. Finally, the chromatographic separation method was applied to the analysis of$$^{93}$$Zr, $$^{94}$$Nb, and $$^{93}$$Mo in contaminated water sampled at the FDNPS.
8
The Separation mechanism of Am(III) from Eu(III) by diglycolamide and nitrilotriacetamide extraction reagents using DFT calculations
金子 政志; 渡邉 雅之; 松村 達郎
Dalton Transactions, 45(43), p.17530 - 17537, 2016/11
マイナーアクチノイドとランタノイドのドナーの違いによる分離メカニズムの違いを理解することを目的として、相対論密度汎関数計算をジグリコールアミド(DGA)およびニトリロトリアセトアミド(NTA)を用いたAm(III)/Eu(III)分離挙動研究に適用した。先行研究に基づいて錯生成反応をモデル化し、錯生成による金属イオンの安定化に基づく熱力学エネルギーを計算した。その結果、DGA試薬はAm(III)イオンよりもEu(III)イオンと好んで錯生成するのに対し、NTA試薬はEu(III)イオンよりもAm(III)イオンと選択的に錯生成することを示唆し、Am(III)/Eu(III)選択性を再現した。Mulliken密度解析により、Amのf軌道電子と供与原子との結合特性の寄与の差異が、Eu, Am錯体の相対的な安定性を決定づけることを示唆した。
9
Impact hammer test of ITER blanket remote handling system
野口 悠人; 丸山 孝仁; 上野 健一; 小舞 正文; 武田 信和; 角舘 聡
Fusion Engineering and Design, 109-111(Part.B), p.1291 - 1295, 2016/11
本論文ではITERブランケット遠隔保守機器のハンマー打撃試験について報告する。ITERではブランケット遠隔保守機器として軌道ビークル型を採用しており、円弧状の軌道を真空容器の赤道面に敷設し、数ヶ所のポートから強固に支持をとる構造となっている。ITER真空容器赤道ポートでの地震応答加速度スペクトルはピークが14Gに及ぶ過酷なものであり、ブランケット遠隔保守機器の構造健全性を示すためにはシステムの動的応答評価が不可欠である。今回、有限要素法による地震解析を検証するとともに実験的に減衰率を測定するため、ブランケット遠隔保守機器フルスケールモックアップのハンマー打撃試験による実験モーダル解析を実施した。打撃試験によりフルスケールモックアップの主要な垂直振動モードの固有周波数が7.5Hzであり減衰率が0.5%であることが得られた。大地震などの大振幅振動時にはより大きな構造減衰が予測されるものの、小振幅加振時の動的特性と有限要素法による弾性解析結果との一致を確認した。
10
Progress of JT-60SA Project; EU-JA joint efforts for assembly and fabrication of superconducting tokamak facilities and its research planning
白井 浩; Barabaschi, P.*; 鎌田 裕; JT-60SAチーム
Fusion Engineering and Design, 109-111(Part.B), p.1701 - 1708, 2016/11
2019年の初プラズマを目指してJT-60SAプロジェクトが着実に進展している。JT-60SAは、最大電流が5.5MAで臨界プラズマ条件の下長パルス運転を行うよう設計されている超伝導トカマクである。日欧で分担するJT-60SA機器の設計及び製作は2007年に開始した。本体室での組立は2013年1月に開始し、真空容器セクターの溶接作業が現在クライオスタットベース上で行われている。TFコイル、PFコイル、電源、冷凍器システム、クライオスタット胴部、熱遮蔽等のその他の機器は据付、組立、調整運転のため那珂サイトに搬入されたかもしくは搬入される予定である。本論文ではトカマク機器及び付属システムの製作、据付、組立の技術的な進捗、並びに日欧の核融合コミュニティーが共同で策定するJT-60SA研究計画の進展について述べる。
11
New remarks on KERMA factors and DPA cross section data in ACE files
今野 力; 佐藤 聡; 太田 雅之; 権 セロム; 落合 謙太郎
Fusion Engineering and Design, 109-111(Part.B), p.1649 - 1652, 2016/11
今回、最新の核データJENDL-4.0, ENDF/B-VII.1, JEFF-3.2, FENDL-3.0の公式のACEファイルにあるKERMA係数, DPA断面積を詳細に調べたところ、以下の問題点を見つけた;(1)核データの誤りやNJOYコードのバグにより、低エネギー中性子でエネルギーが小さくなるにつれてKERMA係数, DPA断面積が大きくならない。(2)低エネルギー領域で非常に大きなヘリウム生成断面積により非常に大きなKERMA係数, DPA断面積になる。(3)NJOYコードはFile12-15ではなくFile6に捕獲反応の$$gamma$$線データが入っていると正しく処理できないようである。(4)運動学的手法のKERMA係数は、2次粒子の詳細なデータがないと正しくない。本研究をもとにこれらの問題を解決すべきである。
12
福島第一原子力発電所の廃棄物処理・処分の研究開発
和田 隆太郎*; 芳中 一行
技術士, 28(11), p.4 - 7, 2016/11
福島第一原子力発電所の廃炉作業を進める上で、放射性廃棄物を安全かつ合理的に処理処分することは重要な課題であり、その実現に向けて研究開発が実施されている。この現状を理解するため、研究開発の実施主体である国際廃炉研究開発機構(IRID)の講師による、同・原子力発電所の事故に伴う廃棄物処理・処分の課題と研究開発状況について講演会を開催したのでその概要を紹介する。
13
Numerical study of sediment and $$^{137}$$Cs discharge out of reservoirs during various scale rainfall events
操上 広志; 舟木 泰智; Malins, A.; 北村 哲浩; 大西 康夫*
Journal of Environmental Radioactivity, 164, p.73 - 83, 2016/11
福島の一般的なダム湖における土砂・放射性セシウム輸送を理解するために3次元有限体積コードFLESCOTによる解析を実施した。本モデルは乱流流れ、複数粒径土砂の輸送、溶存および土砂付着セシウムの輸送を考慮する。福島環境におけるモデルの適用性確認のために台風時の大柿ダム湖での試験解析を実施した。その後、一般的なダム湖に対し、流量強度、ダム湖体積、収着分配係数を変化させた解析を実施し、それらの特性が放射性セシウムのダム湖からの流出に与える影響を調査した。大きい降雨イベント時にはシルトが放射性セシウム輸送に大きく寄与する一方、小さいイベント時には粘土付着成分や溶存成分が支配的となることが示された。これらの結果は任意の降雨イベント時に対し、放射性セシウム流出量を評価するのに有益と考える。
14
Fundamental safety strategy against severe accidents on prototype sodium-cooled fast reactor
小野田 雄一; 栗坂 健一; 堺 公明
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(11), p.1774 - 1786, 2016/11
The accident categories of severe accidents (SAs) for prototype Sodium-cooled Fast Reactor (SFR) which need proper measures were investigated through the internal event PRA and event tree analysis for the external event and six accident categories, ULOF, UTOP, ULOHS, LORL, PLOHS and SBO, were identified. Fundamental safety strategy against these accidents is studied and clearly stated considering the characteristics and existing accident measures of prototype SFR, and concrete measures based on this safety strategy are investigated and organized. The sufficiency of these SA measures is confirmed by comparing the evaluated Core Damage Frequency (CDF) and Containment failure frequency (CFF) to the target value, 1$$times$$10$$^{-5}$$ and 1$$times$$10$$^{-6}$$ per plant operating year, respectively, which were selected based on the IAEA's safety target. However, the target value of CDF and CFF should be satisfied considering all the SAs caused by both internal and external events. External event PRA for prototype SFR is now under evaluation and we set out to satisfy the target value of CDF and CFF considering both internal and external events.
15
Measurements of $$gamma$$-ray emission probabilities of $$^{241,243}$$Am and $$^{239}$$Np
寺田 和司; 中村 詔司; 中尾 太郎; 木村 敦; 岩本 修; 原田 秀郎; 高宮 幸一*; 堀 順一*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(11), p.1881 - 1888, 2016/11
$$^{241,243}$$Am及び$$^{239}$$Npの崩壊$$gamma$$線放出率の高精度測定を実施した。測定試料の放射能は、試料から放出される$$alpha$$粒子をSi半導体検出器で測定することで決定した。そして、$$gamma$$線はプレナ型のHPGe検出器で測定した。Ge検出器の検出効率は標準$$gamma$$線源の測定とPHITSを用いた光子の輸送計算から、50-1332keVのエネルギー領域で0.7%, 50keV以下の領域では1.3%の精度で決定した。最終的に、$$^{241,243}$$Am及び$$^{239}$$Npの主要な崩壊$$gamma$$線放出率を1.2%の精度で得ることができた。
16
Development of general nuclear resonance fluorescence model
小川 達彦; 橋本 慎太郎; 佐藤 達彦
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(11), p.1766 - 1773, 2016/11
核共鳴蛍光散乱反応(NRF)は、断面積ピークのエネルギーが同位体固有であることや、標準的な$$gamma$$線検出器で測定が行えることなどから、核物質探知のための非破壊検査に対する応用が期待されている。現在のところNRFに関する研究では、逆コンプトン散乱を用いた単色光源の開発が進められており、実験技術は急速に進歩している。一方でシミュレーションはMCNP、Geant4などのコードで、これまでに測定された断面積を用いて、U-235など数核種のNRFを扱えるモデルが非公式版として開発されたものの、汎用的にNRFを再現できるモデルは開発されていない。本研究では、LiからBkまでの不安定核を含む1071核種について、ENSDF(Evaluated Nuclear Structure Data File)に掲載されている準位の情報と、原子核の準位間遷移に関する理論計算を組み合わせることで、汎用的にNRFを模擬するモデルEGNRF(ENSDF-based Generalized Nuclear Resonance Fluorescence model)を開発した。さらに、EGNRFを放射性核種生成や核物質探知のシミュレーションに応用する試験を行い、EGNRFの有効性を明らかにした。本モデルは、2015年12月25日に公開されたPHITS Ver.2.82に実装され、ユーザーに提供されている。
17
The Effect of azimuthal temperature distribution on the ballooning and rupture behavior of Zircaloy-4 cladding tube under transient-heating conditions
成川 隆文; 天谷 政樹
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(11), p.1758 - 1765, 2016/11
In order to investigate the effect of azimuthal temperature distribution on the ballooning and rupture behavior of Zircaloy-4 (Zry-4) cladding tube, laboratory-scale experiments on non-irradiated Zry-4 cladding tube specimens were performed under transient-heating conditions which simulate loss-of-coolant-accident (LOCA) conditions by using an external heating method, and the data obtained were compared to those from a previous study where an internal heating method was used. The maximum circumferential strains ($$varepsilon$$s) of the cladding tube specimens were firstly divided by the engineering hoop stress ($$sigma$$). The divided maximum circumferential strains, ${it k}$s, of the previous study, which used the internal heating method, were then corrected based on the azimuthal temperature difference (ATD) in the cladding tube specimen. The ${it k}$s for the external heating method which was used in this study agreed fairly well with the corrected ${it k}$s obtained in the previous study which employed the internal heating method in the burst temperature range below $$sim$$1200 K. Also, the area of rupture opening tended to increase with increasing of the value which is defined as $$varepsilon$$ multiplied by $$sigma$$. From the results obtained in this study, it was suggested that $$varepsilon$$ and the size of rupture opening of a cladding tube under LOCA-simulated conditions can be estimated mainly by using $$sigma$$, $$varepsilon$$ and ATD in the cladding tube specimen, irrespective of heating methods.
18
Event sequence assessment of deep snow in sodium-cooled fast reactor based on continuous Markov Chain Monte Carlo method with plant dynamics analysis
高田 孝; 東 恵美子*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(11), p.1749 - 1757, 2016/11
東京電力福島第一原子力発電所事故以降、外部ハザードに対する原子力発電所のマージン評価が重要となっている。本論文では、外部ハザード発生時のプラント応答を定量的にかつ統計的に評価することを目的に、連続マルコフ連鎖モンテカルロ(CMMC)法をプラント動特性ツールに援用した新たな評価手法を開発した。CMMC法では現在のプラント状態をもとに機器の機能喪失確率を評価し、モンテカルロ法を用いることで様々なプラントシーケンスを個別に評価する。本論文では開発した手法を用い、積雪ハザードにおけるナトリウム冷却高速炉の事象進展を評価した結果について報告する。
19
Magnetic structure of divalent europium compound EuGa$$_{4}$$ studied by single-crystal time-of-flight neutron diffraction
川崎 卓郎; 金子 耕士; 仲村 愛*; 阿曽 尚文*; 辺土 正人*; 仲間 隆男*; 大原 高志; 鬼柳 亮嗣; 及川 健一; 田村 格良; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 85(11), p.114711_1 - 114711_5, 2016/11
The magnetic structure of the intermetallic compound EuGa$$_{4}$$ was investigated using single-crystal neutron diffraction with TOF Laue technique on the new diffractometer SENJU at MLF of J-PARC. Despite of the high neutron absorption of Eu, a vast number of diffraction spots were observed without isotope enrichment. The magnetic reflections appeared at $$h + k + l$$ $$neq$$ 2$$n$$ below 16 K, indicating that the ordering vector is $$q$$ = (0, 0, 0). The continuous evolution of the magnetic reflection intensity below T$$_{N}$$ follows a squared Brillouin function for $$S$$ = 7/2. By adopting a wavelength-dependent absorption collection, the magnetic structure of EuGa$$_{4}$$ revealed that a nearly full magnetic moment of 6.4 $$mu$$B of Eu lies within the basal plane of the lattice.
20
$$^3$$He代替非破壊分析装置の開発; 迫り来る$$^3$$Heクライシスの解決を目指して
小泉 光生; 坂佐井 馨; 呉田 昌俊; 中村 仁宣
日本原子力学会誌, 58(11), p.642 - 646, 2016/11
核セキュリティ、保障措置分野では、核分裂に伴う中性子を検出する検認装置として$$^3$$He検出器を利用したものが広く利用されている。検出器に利用される$$^3$$Heガスは、主に米国におけるストックから供給されてきたが、2001年9月11日の同時多発テロ以後、大量の$$^3$$He中性子検知装置を米国内に配備したことから、在庫が減少し、供給が近い将来停止する状況になりつつあった。そうした中、2011年3月末の$$^3$$He代替中性子検出技術に関するワークショップにおけるIAEAの$$^3$$He代替非破壊分析装置開発の呼びかけに応じ、原子力機構においても、J-PARCセンターが開発したZnS/$$^{10}$$B$$_2$$O$$_3$$セラミックシンチレータをベースに$$^3$$He代替検出器の開発を行い、平成27年3月には、開発した中性子検出装器の性能試験及びそれを実装した核物質検認用非破壊分析(Non-Destructive Assay (NDA))装置の性能実証試験を実施した。本解説では、開発した検出器、代替NDA装置を紹介し、あわせて$$^3$$He問題の顛末を報告する。
21
Development of probabilistic risk assessment methodology against extreme snow for sodium-cooled fast reactor
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一
Nuclear Engineering and Design, 308, p.86 - 95, 2016/11
本論文は、主にナトリウム冷却高速炉(SFR)の崩壊熱除去機能に関して外部ハザード評価及び事象シーケンス評価を通じて積雪の確率論的リスク評価(PRA)手法を記述する。典型的な日本のSFRサイトにおける最近50年間の気象データを用いて、日降雪深(降雪速度)と積雪深を日降雪深で除することで求められる降雪継続時間の組み合わせることで積雪ハザードカテゴリを設定した。各積雪ハザードカテゴリに対して、崩壊熱除去喪失を表すいくつかの分岐からなるイベントツリーによって、事象シーケンスを評価した。アクシデントマネジメントとして、除雪作業と空気冷却器ダンパ手動操作がイベントツリーに取り入れられた。また、アクセスルート失敗確率モデルもイベントツリー定量化にあたって開発された。本論文では、積雪PRAにより、炉心損傷頻度が10$$^{-6}$$/炉年以下であることを示した。支配的な積雪ハザードカテゴリは、1-2m/dayの降雪で0.5-0.75dayの継続時間の組み合わせであった。重要度解析及び感度解析によって、アクセスルート確保がリスクに対する寄与が高いこともまた示された。
22
Proposals of new basic concepts on safety and radioactive waste and of new high temperature gas-cooled reactor based on these basic concepts
小川 益郎
Nuclear Engineering and Design, 308, p.133 - 141, 2016/11
2011年の福島における深刻な原子力惨事に鑑み、誰もが受け入れることができる原子力プラントを目指し、原子力プラントにおける安全性の新たな基本概念;「深刻な惨事を絶対に起こさない。」と、放射性廃棄物の新たな基本概念;「環境に影響を及ぼす可能性がある放射性廃棄物をそのまま環境に戻さない」を提案した。本研究では、「閉じ込める」ことができるようにではなく、「閉じ込め続ける」ことができるように、物理現象を使う。これによって、inherent safetyを完成させた。放射性廃棄物の新たな基本概念を実現するため、PCBのような他の廃棄物の最終的処理・処分方策と同様の最終的処理・処分を目指し、放射性廃棄物を出さずに、核分裂生成物を無害化しなければならない。これらの新たな基本概念を用いた「新高温ガス炉」として、必要な条件を満たすことができる新しい高温ガス炉を提案した。この新高温ガス炉が安全性、放射性廃棄物排出に対する環境保全性の社会的要請、経済性、資源持続性、利用の多様性等の産業的要請、核不拡散性、炭酸ガス排出に対する環境保全性等の国家的要請に応えることができることを示した。
23
LaBr$$_3$$ $$gamma$$-ray spectrometer for detecting $$^{10}$$B in debris of melted nuclear fuel
小泉 光生; 土屋 晴文; 北谷 文人; 原田 秀郎; Heyse, J.*; Kopecky, S.*; Mondelaers, W.*; Paradela, C.*; Schillebeeckx, P.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 837, p.153 - 160, 2016/11
Neutron Resonance Densitometry (NRD) has been proposed as a non-destructive analytical method for quantifying Special Nuclear Material (SNM) in the rock- and particle-like debris that is to be removed from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant. The method is based on Neutron Resonance Transmission Analysis (NRTA) and Neutron Resonance Capture Analysis combined with Prompt Gamma Ray Analysis (NRCA/PGA). Although quantification of SNM will predominantly rely on NRTA, this will be hampered by the presence of strong neutron-absorbing matrix materials, in particular $$^{10}$$B. Results obtained with NRCA/PGA are used to improve the interpretation of NRTA data. Prompt $$gamma$$-rays originating from the $$^{10}$$B(n, $$alphagamma$$) reaction are used to assess the amount of $$^{10}$$B. The 478 keV $$gamma$$-rays from $$^{10}$$B, however, need to be measured under a high-radiation environment, especially from $$^{137}$$Cs. In order to meet this requirement, we have developed a well-shaped $$gamma$$-ray spectrometer consisting of a cylindrical and four rectangular cuboid LaBr$$_3$$ scintillators, and a fast data acquisition system.
24
Distributions of neutron yields and doses around a water phantom bombarded with 290-MeV/nucleon and 430-MeV/nucleon carbon ions
佐藤 大樹; 梶本 剛*; 執行 信寛*; 板敷 祐太朗*; 今林 洋一*; 古場 裕介*; 松藤 成弘*; 佐波 俊哉*; 中尾 徳晶*; 魚住 裕介*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 387, p.10 - 19, 2016/11
重粒子線治療施設における治療室の合理的な遮蔽設計のためには、患者と重粒子線との核反応で生成される中性子の収量および線量分布を精度よく知る必要がある。本研究では、患者を模擬した水ファントムに治療で用いる核子当たり290MeVおよび430MeVの炭素イオンを入射して、生成される中性子を液体有機シンチレータからなる検出システムを用いて測定した。シンチレータは、ビーム軸に対して15$$^{circ}$$から90$$^{circ}$$方向に15$$^{circ}$$おきに配置した。また、測定した中性子生成二重微分収量にAP照射に対する実効線量への換算係数を乗じ、測定における検出下限エネルギーである2MeV以上で積分することで、水ファントム周りの実効線量分布を導出した。得られた実験値は、モンテカルロ計算コードPHITSの計算値と比較した。その結果、PHITSは水ファントムからの中性子収量をよく再現しており、治療室を含めた重粒子線治療施設の線量分布予測において有益な評価手段であることを示した。
25
Measurement of the isomer production ratio for the $$^{112}$$Cd($$n,gamma$$)$$^{113}$$Cd reaction using neutron beams at J-PARC
早川 岳人*; 藤 暢輔; Huang, M.; 静間 俊行*; 木村 敦; 中村 詔司; 原田 秀郎; 岩本 信之; 千葉 敏*; 梶野 敏貴*
Physical Review C, 94(5), p.055803_1 - 055803_6, 2016/11
The astrophysical origin of a rare isotope $$^{115}$$Sn has remained still an open question. An isomer ($$T_{1/2}$$=14.1 y) in $$^{113}$$Cd is an s-process branching point from which a nucleosynthesis flow reaches to $$^{115}$$Sn. The $$s$$-process abundance of $$^{115}$$Sn depends on the isomer production ratio in the $$^{112}$$Cd($$n,gamma$$)$$^{113}$$Cd reaction. However, the ratio has not been measured in an energy region higher than the thermal energy. We have measured $$gamma$$ rays following neutron capture reactions on $$^{112}$$Cd using two cluster HPGe detectors in conjunction with a time-of-flight method at J-PARC. We have obtained the result that the relative $$gamma$$-ray intensity ratio of the isomer is almost constant in an energy region of up to 5 keV. This result suggests that the $$s$$-process contribution to the solar abundance of $$^{115}$$Sn is negligibly small. We have found that the ratio of a resonance at 737 eV shows about 1.5 times higher than other ratios. This enhancement can be explained by a $$p$$-wave neutron capture. This result suggests measurements of decay $$gamma$$ rays to isomers are effective to assign the spin and parity for neutron capture resonances.
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Examination of analytical method of rare earth elements in used nuclear fuel
小澤 麻由美; 深谷 洋行; 佐藤 真人; 蒲原 佳子*; 須山 賢也; 外池 幸太郎; 大木 恵一; 梅田 幹
Proceedings of 53rd Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling Working Group (HOTLAB 2016) (Internet) , 9 Pages, 2016/11
For criticality safety of used nuclear fuel, it is necessary to determine amounts of such rare earth elements as gadolinium(Gd), samarium(Sm), europium(Eu) since those rare earth elements involve the isotopes having particularly large neutron absorption cross sections. However, it is difficult to measure those isotopes simultaneously by mass spectrometry because some of them have same mass numbers. Thus fine chemical separation of those rare earth elements is indispensable for accurate determination prior to measurement. The conventional separation method with anion exchange resin has been utilized in JAEA mainly for the separation of uranium and plutonium. Therefore rare earth elements such as Gd, Sm and Eu except Nd are wasted without being separated in the conventional method. The authors have examined to improve the conventional method in order to separate those rare earth elements mutually.
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Suppression of radiation-induced point defects by rhenium and osmium interstitials in tungsten
鈴土 知明; 長谷川 晃*
Scientific Reports (Internet), 6, p.36738_1 - 36738_6, 2016/11
照射耐性が強い材料を開発することは原子力材料への応用にとって重要であり、そのため照射欠陥の発達モデルを構築することが望まれている。我々は第一原理計算とキネティックモンテカルロ法を応用して、ある種の溶質元素をタングステンに添加することにより格子間原子の移動次元を変化させて照射効果を軽減するメカニズムを示すことに成功した。自己格子間原子が1次元運動するすべての体心立法格子の金属にこのメカニズムをあてはめることができるため、ここで得られた結果は原子力材料に使われる照射耐性の合金を計算科学によって探索するための一つのガイドラインとなりうる。
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Predoping effects of boron and phosphorous on arsenic diffusion along grain boundaries in polycrystalline silicon investigated by atom probe tomography
高見澤 悠; 清水 康雄*; 井上 耕治*; 野沢 康子*; 外山 健*; 矢野 史子*; 井上 真雄*; 西田 彰男*; 永井 康介*
Applied Physics Express, 9(10), p.106601_1 - 106601_4, 2016/10
The effect of phosphorus (P) and boron (B) doping on arsenic (As) diffusion in polycrystalline silicon (poly-Si) was investigated using laser-assisted atom probe tomography. In all samples, a high concentration of As was found at the grain boundaries, indicating that such boundaries represent the main diffusion path. However, As grain-boundary diffusion was suppressed in the B-doped sample, and enhanced in the P-doped sample. In a sample co-doped with both P and B, As diffusion was somewhat enhanced, indicating competition between the effects of the two dopants. This can be explained by the pairing of P and B atoms. The results suggest that grain-boundary diffusion of As can be controlled by varying the local concentration of P and B dopants.
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Age and speciation of iodine in groundwater and mudstones of the Horonobe area, Hokkaido, Japan; Implications for the origin and migration of iodine during basin evolution
東郷 洋子*; 高橋 嘉夫*; 天野 由記; 松崎 浩之*; 鈴木 庸平*; 寺田 靖子*; 村松 康行*; 伊藤 一誠*; 岩月 輝希
Geochimica et Cosmochimica Acta, 191, p.165 - 186, 2016/10
ヨウ素の地層中での移行挙動を理解するうえで、化学状態(価数及び局所構造・結合状態)を把握することは重要である。ヨウ素は環境中で一般的には陰イオンの形態を取りやすく、地層への収着性が低い元素であるとともに、陰イオンの他にさまざまな化学形態をとり、各形態で挙動が異なるため、移行挙動の予測は極めて難しい。そこで、本研究では固液両相の化学形態を分析し、表層土壌圏及び地下岩石圏でのヨウ素の挙動解明を試みた。その結果、有機物が熟成される過程でヨウ素イオンが地下水中に溶出されることが示唆された。また、表層で有機態として固相へ分配されたヨウ素は、深層で無機態となって液相へと溶出するが、一部は有機ヨウ素として固相に残ることが明らかとなった。
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燃料デブリの取り出しに係る検討状況と遠隔技術
芳中 一行
技術士, 28(10), p.4 - 7, 2016/10
福島第一原子力発電所では廃炉に向けた各種検討、取組みが行われている。本稿では、廃炉における最大の課題である燃料デブリの取り出しについて、CPD講座で講演された内容を中心に解説する。現在、各号機では、燃料デブリの位置・状況を含む原子炉内の調査、解析評価、それらの結果を考慮したアクセス方法(上部・側面)及び燃料デブリ取り出し方法の検討、遠隔技術開発等の様々な取組みが進められている。
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本格運用に入った原子力機構・楢葉遠隔技術開発センター
大道 博行
保全学, 15(3), p.20 - 25, 2016/10
原子力機構・楢葉遠隔技術開発センターは、廃炉、復興に向け、多くの方々に利用していただくことを前提にした施設であり、その趣旨に従った新しいスタイルの運営が求められている。当センターは福島第一原子力発電所から20km圏内に初めて建設され運用を開始した最初の国立研究開発法人の開発拠点であり、関係方面の期待も大きい。本解説論文でセンター内に整備された施設を説明するとともに今後の方向性などを述べる。
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Relationship between faults oriented parallel and oblique to bedding in Neogene massive siliceous mudstones at the Horonobe Underground Research Laboratory, Japan
早野 明; 石井 英一
IOP Conference Series; Earth and Environmental Science, 44, p.022004_1 - 022004_8, 2016/10
幌延URLの立坑掘削の先行ボーリング調査と、その後の立坑および水平坑道の掘削時に実施される坑道壁面の割れ目観察の結果に基づき、塊状珪質泥岩からなる新第三紀の稚内層における層理面に平行な断層(層面断層)と層理面に交差する断層(交差断層)の分布が示された。幅数mmから数cm程度の明瞭な断層ガウジを伴う層面断層は、少なくとも数十メートルにわたって分布していることが確認された。そして、層面断層が交差断層に切られていたことは、層面断層が形成された後、交差断層が形成されたことを示しており、既往研究の結果と矛盾しない。ある一定の大きさを持ち、より先に存在した層面断層は、後に形成される交差断層の進展を規制するメカニカルレイヤーとして機能していた可能性があり、層面断層の近傍において交差断層が終結する産状から示唆される。
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Rapid measurement scheme for texture in cubic metallic materials using time-of-flight neutron diffraction at iMATERIA
小貫 祐介*; 星川 晃範*; 佐藤 成男*; 徐 平光; 石垣 徹*; 齋藤 洋一*; 轟 秀和*; 林 眞琴*
Journal of Applied Crystallography, 49(5), p.1579 - 1584, 2016/10
The authors have developed texture measurement system on a time-of flight neutron diffractometer, iMATERIA (BL20, MLF/J-PARC, Japan). Quantitative Rietveld texture analysis for a duplex stainless steel was possible with one neutron beam exposure for several minutes without sample rotation. The minimum number of diffraction spectra required for the Rietveld texture analysis was experimentally determined as $$sim$$100. The suggested rapid measurement scheme used 132 spectra and determined volume fractions of texture components in both ferrite and austenite phases, quantitatively. This quantitative and rapid measurement scheme was established by utilizing the features of iMATERIA as a powder diffractometer, i.e. fairly high resolution in d-spacing and numerous detectors equipped in a wide range of scattering angle.
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Investigation of countermeasure against local temperature rise in vessel cooling system in loss of core cooling test without nuclear heating
小野 正人; 清水 厚志; 近藤 誠; 島崎 洋祐; 篠原 正憲; 栃尾 大輔; 飯垣 和彦; 中川 繁昭; 高田 昌二; 沢 和弘
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 2(4), p.044502_1 - 044502_4, 2016/10
HTTRを用いた炉心冷却喪失試験は、物理現象の効果によってシビアアクシデントを起こさない固有の安全性を有する高温ガス炉を研究する安全評価コードの検証のため、制御棒を挿入せず、炉容器冷却設備を停止して炉心冷却を喪失させるものである。炉容器冷却設備は熱放射や熱伝達によって高温となった原子炉圧力容器を冷却することにより原子炉の残留熱や崩壊熱を除去するものである。試験では、原子炉の安全性は維持されるものの、炉容器冷却設備の熱反射板による水冷管の冷却効果が届かない箇所の局所的な温度が長期使用の観点から制限値を上回ると考えられる。試験は炉容器冷却設備を停止し核熱を用いずガス循環機による入熱のみで実施され、その結果、最高使用温度より十分低い温度ではあるが局所的に温度の高い箇所を特定し、冷却水の自然循環の冷却効果に十分な効果は無く、冷却管の温度を1$$^{circ}$$C下げるのみであることを見出した。そして、HTTRの再稼働後にすぐに実施される炉心冷却喪失試験に向けた新しく適切で安全な手順を確立した。
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Nuclear heat supply fluctuation tests by non-nuclear heating with HTTR
稲葉 良知; 関田 健司; 根本 隆弘; 本多 友貴; 栃尾 大輔; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 高田 昌二; 沢 和弘
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 2(4), p.041001_1 - 041001_7, 2016/10
高温ガス炉の熱利用系は、化学プラントメーカーの参入拡大と経済性向上のため、非原子力級として設計される。したがって、熱利用系で異常事象が生じても、原子炉の運転を続けられることが必要である。原子力機構は、異常事象後に原子炉の運転を続ける際の熱負荷変動吸収を評価するための計算コードを開発し、HTTRの運転データを用いてコードを改良してきた。しかしながら、更なるコードの改良のためには、原子炉入口冷却材温度の変動に対応する炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の過渡温度挙動に関するデータが不足していた。そこで、HTTRを使った核熱供給変動試験を、熱的効果に焦点を絞った非核加熱運転で実施した。試験では、冷却材ヘリウムガス温度をガス循環機の圧縮熱によって120$$^{circ}$$Cまで加熱し、新しい試験手順を考案することによって17$$^{circ}$$Cの十分高い温度変動を核出力のない理想条件下で原子炉入口冷却材に加え、炉側部金属及び炉心支持黒鉛構造物の温度応答を調べた。試験結果は、炉側部金属の温度応答が炉心支持黒鉛構造物より速いことを予測通り適切に示した。また、炉側部金属による熱負荷変動吸収のメカニズムを明らかにした。
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Development of the prediction technology of cable disconnection of in-core neutron detector for the future high-temperature gas-cooled reactors
島崎 洋祐; 澤畑 洋明; 川本 大樹; 鈴木 尚; 篠原 正憲; 本多 友貴; 勝山 幸三; 高田 昌二; 沢 和弘
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 2(4), p.041008_1 - 041008_5, 2016/10
HTTRを用いたメンテナンス技術の開発は、将来HTGRsの定期点検の期間を短縮し、稼働率90%を達成することを目標の一つとして実施されている。HTTRの広領域中性子検出器(WRM)は原子炉内に設置されていること等により、内部状態を詳細に検査することは困難であることから、断線による故障を予知し、その状態を基にした交換を計画することが重要である。HTTRでは、TDR法による特性インピーダンス波形観察及び静電容量測定法等の電気的検査法により、炉内に設置した状態で異常の有無(状態観察)及び断線箇所の特定をする方法が提案され、この方法の有効性を非破壊及び破壊検査により確認した。HTTRでは原子炉起動前などに上記電気的検査法による測定を実施してデータの蓄積をしていく。これらのデータは、WRMの断線予知などの将来HTGRsのメンテナンス技術の高度化に寄与することが期待される。
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Statistical analysis using the Bayesian nonparametric method for irradiation embrittlement of reactor pressure vessels
高見澤 悠; 伊藤 裕人; 西山 裕孝
Journal of Nuclear Materials, 479, p.533 - 541, 2016/10
高中性子照射量領域における照射脆化に関して、ノンパラメトリックベイズ法を用いて日本国内の監視試験データや試験炉照射データに対して統計解析を実施した。ノンパラメトリックベイズ法は実測データを正規分布の和で表す解析手法であり、正規分布の数と平均値や分散は実測データの複雑さに応じて決定される。本研究では、照射脆化の主因として考えられている溶質原子クラスタを構成する元素(Cu, Ni, Mn, Si, P)や照射条件を入力パラメータとして、照射脆化との関係を評価した。解析の結果、中性子照射量が異なるデータであっても同じ材料のデータは同じ正規分布に分類されており、中性子照射量に依存した脆化メカニズムが顕在化していないことが示唆された。
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Sorption behavior of thorium onto granite and its constituent minerals
飯田 芳久; 山口 徹治; 田中 忠夫; 邉見 光
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1573 - 1584, 2016/10
花崗岩へのトリウム(Th)の収着挙動を調べるため、花崗岩およびその主要構成鉱物である石英, 長石および黒雲母を対象としたバッチ収着実験を、pHおよび炭酸濃度をパラメータとして実施した。得られた分配係数は、炭酸濃度の上昇に伴い減少し、pH9-10で極小値を示した。この吸着傾向は、溶液中でのThの水酸化炭酸錯体の形成によるものである。Th収着の強さは、雲母, 長石, 石英=花崗岩の順であった。これら鉱物へのThの収着挙動を、電気三重層表面錯体モデルにより解析した。Thの内圏錯形成を仮定することにより、モデル計算は実験結果をよく説明した。花崗岩へのThの収着挙動については、主に長石表面サイトへの錯形成により説明可能であることが示された。
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The FeSe$$_{2}$$(cr) solubility determined by solubility experiments of Se co-existing with Fe
土井 玲祐; 打越 啓之*; 別部 光里*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1554 - 1562, 2016/10
FeSe$$_{2}$$(cr)の溶解反応の平衡定数を決定するために、鉄が共存するSe溶解度試験を実施した。温度は348Kに維持した。Se濃度の安定化から平衡到達が示唆された。沈殿固相のXRD測定により検出されたSe含有固相はFeSe$$_{2}$$(cr)だけであった。けん濁液のEhおよびpHは-188.6$$sim$$-4.9mV vs. SHE、6.00-8.76の範囲におさまった。この領域では、Se$$_{4}$$$$^{2-}$$およびFe$$^{2+}$$が熱力学的に安定である。SITモデルによって解釈した場合、Ehおよび濃度の関係をよく説明できるのは、(4Fe$$_{n}$$Se(cr)=4nFe$$^{2+}$$+Se$$_{4}$$$$^{2-}$$+(8n-2)e$$^{-}$$)反応に関して、n=0.50$$pm$$0.01およびlog K$$^{0}$$=-17.24$$pm$$0.31のときであった。このlog K$$^{0}$$値は、既往の熱力学データから算出される値とよく一致した。
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Theoretical study of the adsorption of Cs, Cs$$^+$$, I, I$$^-$$, and CsI on C$$_{60}$$ fullerene
小林 孝徳; 横山 啓一
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1489 - 1493, 2016/10
セシウム原子(Cs), ヨウ化セシウム分子(CsI), ヨウ素原子(I), セシウムカチオン(Cs$$^+$$)、そしてヨウ素アニオン(I$$^-$$)のC$$_{60}$$フラーレン表面への吸着についての理論計算を行った。計算はCAM-B3LYP混合密度汎関数法で行った。吸着エネルギーはCs, CsI, I, Cs$$^+$$, I$$^-$$でそれぞれ34, 3, 2, 11, 12kcal mol$$^{-1}$$と計算された。Cs原子の吸着平衡定数は、1000Kにおいて7$$times$$10$$^3$$ atm$$^{-1}$$と計算された。これはCsIのそれと比較して10$$^7$$倍もの数字である。これは、C$$_{60}$$はCsIを吸着せずに、Csを選択的に吸着することができる可能性があることが示唆された結果である。
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Evaluation of neutron nuclear data on mercury isotopes
柴田 恵一
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1595 - 1607, 2016/10
次期汎用評価済み核データライブラリJENDLのために水銀同位体の中性子核データを$$10^{-5}$$eVから20MeVのエネルギー範囲で評価した。$$^{200,202}$$Hgの分離共鳴パラメータは前回の評価で考慮されなかったデータを追加した。非分離共鳴パラメータは核反応モデルにより計算された全断面積及び捕獲断面積を再現するように決定した。分離共鳴領域以上のエネルギーでは、統計模型コードCCONEを用いて断面積を評価した。計算では、複合核過程に加えて、前平衡及び直接過程を考慮した。中性子と$$^{203}$$Hg以外の水銀同位体との相互作用はチャネル結合光学模型ポテンシャルを用いた。評価結果は既存の実験値とよく一致しており、JENDL-4.0を上回る再現性であった。今回得られた結果から、ENDF形式でデータファイルを作成した。
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Impact of PHITS spallation models on the neutronics design of an accelerator-driven system
岩元 大樹; 西原 健司; 岩元 洋介; 橋本 慎太郎; 松田 規宏; 佐藤 達彦; 原田 正英; 前川 藤夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1585 - 1594, 2016/10
The impact of different spallation models and parametrisations of nucleon-nucleus interactions in PHITS on nuclear characteristics of an accelerator-driven system (ADS) is investigated. Cut-off neutrons below 20 MeV calculated by a current default option of the spallation model (i.e., Li${`e}$ge Intranuclear Cascade (INC) model version 4.6, INCL4.6) are found to be 14% less than those by the old spallation model (it i.e. Bertini INC model). This decrease increases the proton beam current that drives the 800-MW thermal power, and impacts various ADS parameters, including material damage, nuclear heating of the proton beam window (PBW), and the inventory of spallation products. To validate these options based on the ADS neutronics design, we conduct benchmark calculations of the total and nonelastic cross sections, thick target neutron yields, and activation reaction rate distributions. The results suggest that Pearlstein-Niita systematics, which is a default option of the nucleon-nucleus interaction parametrisation, would be best option and that the Bertini INC is better suited for cut-off neutrons than INCL4.6. However, because of the difficulty in making a definite conclusion on the spallation models, we conclude that relatively large uncertainty in the cut-off neutrons, which is the difference between the two spallation models (i.e. 14%), should be considered.
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Cross-section adjustment methods based on minimum variance unbiased estimation
横山 賢治; 山本 章夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1622 - 1638, 2016/10
最小分散法に基づいて正規分布を仮定せずに、3種類の炉定数調整法の統一式を導出した。3つの調整法は、それぞれ、設計対象炉心核特性、調整後断面積セット、積分実験核特性の分散を最小にするものである。第1、第2の調整法は、それぞれ、ベイズの定理に基づき正規分布を仮定して導出された既存の拡張炉定数調整法、従来の炉定数調整法であることを導くとともに、異なる結果を与える場合も生じることが分かった。ただし、特定の条件や結果においては等価になる。第3の手法は新しい手法であり、他の手法との比較や統一式の対称性の観点から必要になる。本論文に示された導出手順は正規分布の仮定を必要としないことから、より高度な炉定数調整法の開発に応用できる可能性がある。
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Effect of the dilation caused by helium bubbles on edge dislocation motion in $$alpha$$-iron; Molecular dynamics simulation
阿部 陽介; 都留 智仁; Shi, S.*; 大野 直子*; 鵜飼 重治*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1528 - 1534, 2016/10
高エネルギー中性子照射により形成されるボイドやヘリウム(He)バブルなどのナノ欠陥は照射材料の機械特性を劣化させることが知られている。本研究では、分子動力学法を用いて$$alpha$$鉄中での刃状転位の運動に対するHeバブルによる障害物強度を評価した。温度300Kと500Kの場合について、2nmと4nmのHeバブルに対してヘリウム/空孔(He/V)比をそれぞれ0-1の範囲で変化させた。その結果、両温度において、He/V比が0-0.5程度までは障害物強度は増加し、それ以上のHe/V比の増加によって障害物強度は減少することが分かった。各バブルサイズ・He/V比・温度に依存してHeバブルにより生じる格子歪み量と障害物強度に相関があることが分かった。
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Dynamic behavior of secondary electrons in liquid water at the earliest stage upon irradiation; Implications for DNA damage localization mechanism
甲斐 健師; 横谷 明徳*; 鵜飼 正敏*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*
Journal of Physical Chemistry A, 120(42), p.8228 - 8233, 2016/10
放射線照射により細胞中で生成された低エネルギー2次電子は、生物影響を誘発する複雑なDNA損傷生成に関与すると考えられている。本研究では、DNA損傷の推定を行うために、水中における低エネルギー2次電子の動力学的挙動の数値計算による理論的研究を実施した。計算結果から、水中で減速した電子は、親イオンのクーロン場に徐々に引きつけられ、数百fs程度になると親イオンから半径2nm以内の領域に12.6%の電子が分布することが示された。更に、親イオンから半径1nm以内において、電離と電子的励起が主に誘発され、その衝突数は全体の約40%となる。これらの解析結果から、もしDNA内部から低エネルギー2次電子が放出されると、複雑なDNA損傷が、電離や電子的励起に加え、解離性電子移行により生成され得ることを提案した。このような複雑なDNA損傷は、最終的に細胞死や染色体異常のような生物影響の誘発に関与する可能性がある。
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Dislocation characteristics in lath martensitic steel by neutron diffraction
Harjo, S.; 川崎 卓郎; Gong, W.; 相澤 一也
Journal of Physics; Conference Series, 746(1), p.012046_1 - 012046_7, 2016/10
In situ neutron diffraction during tensile deformation of an as-quenched lath martensitic 22SiMn2TiB steel, was performed using a high resolution and high intensity time-offlight neutron diffractometer. The characterizations of dislocations were analyzed using the classical Williamson-Hall (cWH) and modified Williamson-Hall (mWH) plots on the breadth method, and the convolutional multiple whole profile (CMWP) fitting method. As results, the dislocation density as high as 10$$^{15}$$ m$$^{-2}$$ in the as-quenched martensitic steel was determined. The dislocation density was found to decrease qualitatively with plastic deformation by the cWH and mWH plots, but hardly to change by the CMWP method. The scanning transmission electron microscopy observation supported the results of the latter method. In the CMWP method, the parameter $$M$$ that represents the arrangement of dislocations was found to decrease rapidly where a very high work hardening was observed.
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Photostimulated luminescence applicable to pre-screening of potassium-rich phases in chondritic breccias
横山 立憲; 三澤 啓司*; 岡野 修*; 箕輪 はるか*; 福岡 孝昭*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 310(1), p.81 - 89, 2016/10
角礫岩コンドライト等の惑星物質中からは、アルカリに富む物質が認められることがある。このアルカリに富む物質は、肉眼で惑星物質中の他の構成要素と識別することが困難であるため、宇宙化学的及び同位体化学的研究を実施するためには、これらを簡便に分離・同定する手法の確立が必要であった。本研究では、$$^{40}$$Kの放射壊変に伴う$$beta$$線によってイメージングプレートが感光する原理を利用し、アルカリに富む物質の同定手法を確立した。感光実験の結果、対象試料中にカリウムがおよそ30$$mu$$g(放射能にしておよそ1mBq)含まれていれば約50日間の曝射でイメージングプレートの感光が確認され、アルカリに富む物質の同定が可能であることが分かった。本手法は非破壊・非汚染で簡便にカリウムに富む物質を選別することを可能とし、$$^{40}$$K-$$^{40}$$Caや$$^{40}$$K-$$^{40}$$Ar($$^{39}$$Ar-$$^{40}$$Ar)年代測定等の対象試料の選別に極めて有効な手法である。
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Fermi surface of ThRu$$_{2}$$Si$$_{2}$$ as a reference to the strongly correlated isostructural metals investigated by quantum oscillations
松本 裕司*; 芳賀 芳範; 立岩 尚之; 青木 晴善*; 木村 憲彰*; 山村 朝雄*; 山本 悦嗣; 松田 達磨*; Fisk, Z.*; 山上 浩志*
Journal of the Physical Society of Japan, 85(10), p.104709_1 - 104709_7, 2016/10
dHvA oscillations were detected on an actinide compound ThRu$$_2$$Si$$_2$$ which is regarded as a reference to strongly correlated electron systems URu$$_2$$Si$$_2$$ and CeRu$$_2$$Si$$_2$$. Observed Fermi surfaces well coincides with the band structure calculations, as well as experimentally obtained ones for a heavy fermion compound CeRu$$_2$$Si$$_2$$. On the other hand, Fermi surfaces of URu$$_2$$Si$$_2$$ have significantly different characteristics, suggesting an itinerant ground state of 5f electrons.
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IAEA国際技術会合(TM)「放射線損傷に関する核反応データと不確かさ」に関する報告
岩元 洋介; 今野 力
核データニュース(インターネット), (115), p.24 - 32, 2016/10
国際原子力機関(IAEA)主催の技術会合(TM)「放射線損傷に関する核反応データと不確かさ」が、2016年6月にIAEA本部で開催された。本TMでは、国際共同研究活動(CRP)「初期の放射線損傷断面積(2013年-2017年)」において検討されている放射線損傷データ(一次はじき出し原子エネルギースペクトル、カーマ係数、放射線損傷断面積、材料中のガスの生成断面積等)の評価に関する議論を深めることを目的としている。CRPメンバーの岩元は、PHITSコードと核データ処理コードNJOYによる放射線損傷データの比較について報告し、コンサルタントとして参加した今野は、様々な核データライブラリとNJOYを用いて計算されたカーマ係数間の差について報告した。他の参加者から、それぞれ関連する研究の報告並びにCRPの活動計画に対する提案があり、今後のCRP全体の活動として、原子炉や加速器構造材として利用される主要な核種に対して、誤差付きの放射線損傷データを計算することとなった。これを受けて、各参加者の役割分担について議論、同意がなされた。
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THORプロジェクト報告書; 分野別データベースへのORCID統合
熊崎 由衣
カレントアウェアネス-E (インターネット), (313), p.E1850_1 - E1850_2, 2016/10
2016年8月、THOR(Technical and Human Infrastructure for Open Research)プロジェクトが分野別データリポジトリでのORCID(Open Researcher and Contributor ID)を用いた統合に関する報告書を公開した。本稿ではこの報告書を紹介する。THORプロジェクトでは研究者等の永続的識別子であるORCIDによって学術プラットフォーム上で研究論文とデータと、その著者・作成者とのシームレスな統合をはかるための開発や支援を行っている。同プロジェクトの一環として、学問分野の異なる3機関(EMBL-EBI: 生命科学、PANGAEA: 地球環境科学、CERN: 高エネルギー物理学)がそれぞれのデータベースにORCIDを組み込む開発を行った。同報告書はその開発成果や今後の課題を述べている。
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レーザーを活用した国土強靭化と廃炉技術への展開; レーザーの過酷環境下での利用・モバイル化を目指して
大道 博行
建設機械, 52(10), p.53 - 58, 2016/10
廃炉から国土強靭化に向けたレーザー利用 原子炉の廃炉において優れた特長を有するレーザー技術に対して期待が寄せられている。一方インフラの診断・補修に向けた技術と廃炉技術は持続可能社会に向けた共通の技術的基盤を有し、連携を取って進めるべき技術であることが明らかになってきた。この具体的内容を図を交えて解説した。
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試験研究用原子炉での利用
土谷 邦彦; 長尾 美春
金属, 86(10), p.893 - 899, 2016/10
ベリリウム(Be)は、中性子吸収断面積が小さく、かつ中性子の散乱特性が良好であるため、試験研究用原子炉の中性子反射材及び減速材として、世界の試験研究用原子炉約200基のうち、約3割近くで利用されている。本解説は、試験研究用原子炉でのBe利用に関する、Beの基本的特性、Beの利用及び課題、並びに最近の試験研究用原子炉用Be反射材に係る開発現状などについて紹介したものである。
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Time-of-flight neutron Bragg-edge transmission imaging of microstructures in bent steel plates
Su, Y.; 及川 健一; Harjo, S.; 篠原 武尚; 甲斐 哲也; 原田 正英; 廣井 孝介; Zhang, S.*; Parker, J. D.*; 佐藤 博隆*; et al.
Materials Science and Engineering A, 675, p.19 - 31, 2016/10
Neutron Bragg-edge transmission imaging makes it possible to quantitatively visualize the two-dimensional distribution of microstructure within a sample. In order to examine its application to engineering products, time-of-flight Bragg-edge transmission imaging experiments using a pulsed neutron source were performed for plastically bent plates composed of a ferritic steel and a duplex stainless steel. The non-homogeneous microstructure distributions, such as texture, crystalline size, phase volume fraction and residual elastic strain, were evaluated for the cross sections of the bent plates. The obtained results were compared with those by neutron diffraction and electron back scatter diffraction, showing that the Bragg-edge transmission imaging is powerful for engineering use.
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核セキュリティに関する国際動向と日本の貢献; 2016年ワシントン核セキュリティ・サミットの概要と今後の国際的な核セキュリティ強化に向けた課題
田崎 真樹子; 須田 一則
日本原子力学会誌, 58(10), p.594 - 598, 2016/10
2016年3月31日-4月1日に米国ワシントンD.C.で最後となる第4回核セキュリティ・サミット(NSS)が開催された。本稿では、これまでのNSSの経緯、第4回NSSの概要、NSSの成果と日本の貢献を概観するとともに、ポストNSSの課題と日本の役割について概説する。
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Reduction on high level radioactive waste volume and geological repository footprint with high burn-up and high thermal efficiency of HTGR
深谷 裕司; 西原 哲夫
Nuclear Engineering and Design, 307, p.188 - 196, 2016/10
高温ガス炉の高燃焼度、熱効率による高レベル放射性廃棄物の減容及び処分場専有面積の低減効果の研究を行った。ヘリウム冷却黒鉛減速商用高温ガス炉はGTHTR300として設計され、その特徴には、120GWd/t程度の非常に高い燃焼度、50%程度の高い熱効率、およびピンインブロック型燃料があげられる。このピンインブロック型燃料は再処理時の黒鉛処理量低減のために導入された経緯があり、本研究では、この特徴を直接処分に利用した効率の高い廃棄物装荷法を提案する。結果として、直接処分に対し、高温ガス炉の発電量当たりのキャニスター発生体数とその処分場専有面積は、軽水炉の代表ケースに対し60%減となることが分かった。これは、高い燃焼度、発電効率、少ないTRU発生量と提案した効果的な廃棄物装荷法によるものである。一方で、再処理時の高レベル廃棄物のキャニスター発生体数とその処分場専有面積に関しては、発電効率の30%程度高い高温ガス炉のものが軽水炉に比較し30%低減することが確認できた。
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Charge-collection efficiency of single-crystal CVD diamond detector for low-energy charged particles with energies ranging from 100 keV to 2 MeV
佐藤 優樹; 村上 浩之*; 嶋岡 毅紘*; 坪田 雅功*; 金子 純一*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 834, p.218 - 222, 2016/10
The performance of a diamond detector created from a single-crystal diamond grown by chemical vapor deposition was studied for application in detecting charged particles having energies ranging from 100 keV to 2 MeV. Energy peaks of these low-energy ions were clearly observed. However, we observed that the pulse height for individual incident ions decreases with increasing atomic number of the ions. We estimated the charge collection efficiency of the generated charge carriers by the incident charged particles. While charge collection efficiency above 95% is achieved for helium (He$$^+$$) at energies above 1.5 MeV, over the same incident energy range, the efficiencies are lower for heavy-ions: $$sim$$70% for silicon (Si$$^+$$) and $$sim$$30% for gold (Au$$^{3+}$$). We also found that the charge collection efficiency decreases as the generated charge density inside the diamond crystal increases.
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Prospect for application of compact accelerator-based neutron source to neutron engineering diffraction
池田 義雅*; 竹谷 篤*; 高村 正人*; 須長 秀行*; 熊谷 正芳*; 大場 洋次郎*; 大竹 淑恵*; 鈴木 裕士
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 833, p.61 - 67, 2016/10
小型中性子源を利用した透過イメージングや小角散乱、反射率測定など、小型中性子源による工学的応用に関する議論が広まるなか、小型中性子源のフラックスの低いゆえに回折実験に関する検討はなされてこなかった。そこで本研究では、理化学研究所の小型加速器中性子源RANSを用いることにより、中性子工学回折実験への応用の可能性について検討した。まず、光学系の最適化によるバックグラウンドノイズの低減により、10分間の測定でも十分に認識可能な回折パターンを得ることができた。110回折のプロファイルから計算した分解能は約2.5%であり、中性子回折によるひずみ測定には不十分である。RANSのモデレータによる減速時間が約30$$mu$$sと分解能の決定に最も支配的なパラメータであることから、モデレータの改良が分解能の向上につながる。一方で、回折パターンの変化から、塑性変形に伴う集合組織の変化をとらえることに成功するとともに、リートベルトコードによる回折パターンのフィッティングにより、オーステナイト相の体積率の評価にも成功した。RANSは、集合組織や残留オーステナイト量の測定を目的とした中性子工学回折の応用に有効と考えられる。
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Secondary sodium fire measures in JSFR
近澤 佳隆; 加藤 篤史*; 山本 智彦; 久保 重信; 大野 修司; 岩崎 幹典*; 原 裕之*; 島川 佳郎*; 坂場 弘*
Nuclear Technology, 196(1), p.61 - 73, 2016/10
JSFR(Japan Sodium-cooled Reactor)は高い信頼性確保を目指し、設計の初期の段階から完全2重管を採用しナトリウム漏えいに対策している。ここでは、2次ナトリウム火災対策設備候補としてナトリウムドレン、窒素ガス注入、圧力放出弁、キャッチパン、漏えいナトリウム移送設備を比較評価した。また、仮想的に2次主冷却系において2重バウンダリから漏えいがあり、ナトリウムが原子炉建屋の鋼板コンクリート上に漏えいして燃焼した場合を仮定して対策設備の効果を解析により評価した。
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Corrosion properties of Zircaloy-4 and M5 under simulated PWR water conditions
柴田 晃; 加藤 佳明; 田口 剛俊; 二川 正敏; 前川 克廣*
Nuclear Technology, 196(1), p.89 - 99, 2016/10
ジルコニウム合金は中性子吸収断面積が小さく耐食性がよいことから、原子炉燃料被覆管の材料として広く用いられている。加圧水型原子炉(PWR)において原子炉燃料被覆材として、スズ、鉄、クロムを含むジルコニウム合金であるジルカロイ-4が使用されてきたがベルギー等ヨーロッパの原子炉では長寿命化が期待できるZr-Nb系合金M5等のNb添加新合金への移行が段階的に進められている。本研究はPWR条件下におけるジルカロイ-4とM5腐食特性の差異を明らかにするためPWR環境を模擬した水化学条件下で水素濃度をパラメータとする腐食試験を行った。これらの条件下においてジルカロイ-4とM5の酸化皮膜観察、重量増加測定および電気化学インピーダンス測定試験を行い、その腐食特性を比較した。これらの結果からPWR環境において、M5はジルカロイ-4に比べて水素濃度による酸化皮膜成長の影響が少なく安定した皮膜を有することから炉内の局所的な水素濃度の不均一に対して影響されにくくPWRの燃料被覆材としての適性が優れていることを示した。また、電気化学インピーダンス法によりよりジルカロイ-4とM5の酸化反応に構造的な有意差が存在することを示した。
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Nuclear magnetic relaxation rates of unconventional superconductivity in doped topological insulators
永井 佑紀; 太田 幸宏*
Physical Review B, 94(13), p.134516_1 - 134516_8, 2016/10
銅酸化物高温超伝導体や鉄系高温超伝導体に代表される非従来型超伝導体は、様々な産業への応用が期待され、世界中で盛んに研究されている。特に、従来とは異なった熱応答や電磁応答を示すトポロジカル超伝導体と呼ばれる物質群が注目を集めている。そこで、本発表では、トポロジカル絶縁体Bi$$_{2}$$Se$$_{3}$$にCuをドーピングすることで作成された超伝導体Cu$$_{x}$$Bi$$_{2}$$Se$$_{3}$$がトポロジカル超伝導体であるかどうかを調べるための理論的提案を行った。上記課題の解決にあたり、本論文においては、核磁気緩和率測定に着目し、第一原理計算から得られた模型を用いて核磁気緩和率の温度依存性とドーピング量依存性を計算した。その結果、トポロジカル超伝導体においては、全く新しい「逆コヒーレンス効果」という現象が超伝導転移温度直上で起きることを見いだした。これらの結果は、トポロジカル超伝導体を用いたデバイス開発に資する成果であり、広く原子力分野の材料開発のシミュレーション基盤開発にも資する成果である。
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Fission fragments mass distributions of nuclei populated by the multinucleon transfer channels of the $$^{18}$$O + $$^{232}$$Th reaction
L$'e$guillon, R.; 西尾 勝久; 廣瀬 健太郎; 牧井 宏之; 西中 一朗*; Orlandi, R.; 塚田 和明; Smallcombe, J.*; 千葉 敏*; 有友 嘉浩*; et al.
Physics Letters B, 761, p.125 - 130, 2016/10
It is shown that the multinucleon transfer reactions is a powerful tool to study fission of exotic neutron-rich actinide nuclei, which cannot be accessed by particle-capture or heavy-ion fusion reactions. In this work, multinucleon transfer channels of the $$^{18}$$O + $$^{232}$$Th reaction are used to study fission of fourteen nuclei $$^{231,232,233,234}$$Th, $$^{232,233,234,235,236}$$Pa, and $$^{234,235,236,237,238}$$U. Identification of fissioning nuclei and of their excitation energy is performed on an event-by-event basis, through the measurement of outgoing ejectile particle in coincidence with fission fragments. Fission fragment mass distributions are measured for each transfer channel, in selected bins of excitation energy. In particular, the mass distributions of $$^{231,234}$$Th and $$^{234,235,236}$$Pa are measured for the first time. Predominantly asymmetric fission is observed at low excitation energies for all studied cases, with a gradual increase of the symmetric mode towards higher excitation energy. The experimental distributions are found to be in general agreement with predictions of the fluctuation-dissipation model.
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Analytical studies on fuel element failure propagation due to adventitious fuel pin failure in small to large size sodium-cooled fast reactors
深野 義隆
Proceedings of 11th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-11) (USB Flash Drive), 12 Pages, 2016/10
炉心局所事故はナトリウム冷却高速炉(SFR)においてシビアアクシデントの一つの原因となり得ると歴史的に考えられてきたため、確率論的、決定論的安全評価や実験研究が多くの国で実施されてきた。燃料ピンの自然破損は、その頻度の高さと破損伝播の可能性から、これらの確率論的安全評価において、炉心局所事故の最も支配的な起因事象と考えられて来た。既往研究では、燃料ピンの自然破損からの損傷拡大(FEFPA)に至る可能性のある4つのメカニズムが同定された。これらのメカニズムは任意のSFRに適用可能な安全評価コードにモデル化された。この評価手法を用いて常陽、「もんじゅ」(現行炉心及び高度化炉心)、JSFRの4つの炉心におけるFEFPAの安全解析を実施した。その結果、4つの異なる炉心設計によって解析結果は異なるものの、これらのSFRでFEFPAが生じる可能性は非常に低いことを本研究で明らかにした。これらの結果はSFRの経済性を向上させる破損後の継続運転の将来的可能性を示唆するものである。
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Development of risk assessment methodology against natural external hazards for sodium-cooled fast reactors; Project overview and margin assessment methodology against volcanic eruption
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一; 岡野 靖; 堺 公明; 山元 孝広*; 石塚 吉浩*; 下司 信夫*; 古川 竜太*; 七山 太*; et al.
Proceedings of 11th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-11) (USB Flash Drive), 12 Pages, 2016/10
本論文では、プロジェクト概要を述べたうえで、ナトリウム冷却高速炉を対象にして火山ハザードに対するマージン評価手法開発について述べる。火山灰は崩壊熱除去に必須である空気取入口のフィルター目詰まりを引き起こす恐れがある。フィルタ閉塞の程度は、火山灰大気中濃度と降灰継続時間に加えて、各機器の吸い込み風量で計算される。本研究では、フィルター破損までの猶予時間をマージンと定義した。降灰継続時間より猶予時間が短いときだけマージンを検討する必要がある。機器別のマージン評価では、各機器の吸い込み風量とフィルタ破損限界を使って計算された。シーケンス別のマージン評価では、機器別のマージン評価とイベントツリーに基づき評価された。マージンを大きくするアクシデントマネジメント対策として、例えば、強制循環運転の手動トリップ、空気冷却器3系統の順次運転、及びプレフィルターによるカバーを提案した。
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An Empirical correlation to predict the distance for fragmentation of simulated Molten-Core materials discharged into a sodium pool
松場 賢一; 磯崎 三喜男; 神山 健司; 鈴木 徹; 飛田 吉春
Proceedings of 11th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-11) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2016/10
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷時に原子炉容器下部プレナムへ流出した溶融炉心物質がデブリ化するまでの距離の評価を目的として、溶融炉心模擬物質を冷却材中へ放出させる試験を行い、デブリ化距離と流出条件の関係を実験相関式として整理した。実験相関式による予測は実験結果とよく一致した。本研究により、冷却材の沸騰・膨張によるデブリ化促進効果を考慮することで、ナトリウム中におけるデブリ化距離を適切に評価可能であることがわかった。
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Experimental investigation on characteristics of mixed particle debris in sedimentation and bed formation behavior
Sheikh, M. A. R.*; Son, E.*; 神山 基紀*; 森岡 徹*; 松元 達也*; 守田 幸路*; 松場 賢一; 神山 健司; 鈴木 徹
Proceedings of 11th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-11) (USB Flash Drive), 12 Pages, 2016/10
高速炉の炉心損傷事故時に形成される燃料デブリの落下・堆積挙動を明らかにするため、燃料デブリを模擬した特性の異なる固体粒子(アルミナ、スティール)の混合粒子を水プール中へ落下・堆積させる粒子ベッド形成実験を行い、堆積デブリベッドの形状に対する主要パラメータの影響を検討した。本研究により、燃料デブリの落下・堆積に関する数値モデル及びシミュレーションコードの検証に有効な実験データ及び知見が得られた。
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Two-phase flow measurement in an upward pipe flow using wire-mesh sensor technology
Jiao, L.; Liu, W.; 永武 拓; 上澤 伸一郎; 柴田 光彦; 吉田 啓之; 高瀬 和之*
Proceedings of 11th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-11) (USB Flash Drive), 11 Pages, 2016/10
To construct a validation database for the two-phase flow numerical simulation codes, the wire-mesh sensor (WMS) technology was used to measure the air/water flows in an upward vertical pipe at the thermal fluid dynamic test facility of the JAEA. The test section is 4 m in length and 58 mm in inner diameter (D), two sets of three-layers-WMS were set separately at the elevations 20D and 28.5D from the air injection position. Different flow patterns are realized, e.g. bubbly flow, slug flow by changing the combination of air and water flow rate and consequently high reliability of the measured data was guaranteed. The wire influence on the flow was also evaluated in the present study. A new bubble-rising-velocity evaluation method was proposed by using the local WMS signal correlation method, which can provide more reliable bubble rising velocity than the correlation method used by other researches. The bubble distribution and rising velocity data can be used for the validation of CFD-like models for two-phase flows.
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Event sequence assessment of tornado and strong wind in sodium cooled fast reactor based on continuous Markov chain Monte Carlo method with plant dynamics analysis
高田 孝; 東 恵美子*
Proceedings of 13th Probabilistic Safety Assessment and Management Conference (PSAM-13) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2016/10
プラント状態の定量化を含めた総合的なリスク評価を行うことを目的に、連続マルコフ過程モンテカルロ法と動特性解析をカップリングした新たな手法を開発した。本論文では、開発した手法の適用性評価として、竜巻および強風ハザードにおけるループ型ナトリウム冷却高速炉プラントの安全性評価を実施した。その結果、本手法の適用性を確認するとともに、低頻度事象への適用として、重み付けを用いることで比較的少ないサンプル数で評価が可能な見通しを得た。
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モニタリングポストのNaI(Tl)検出器で測定する波高分布から空気中$$^{131}$$I濃度を推定するための換算係数の計算
山田 純也; 橋本 周; 瀬谷 夏美; 羽場 梨沙; 武藤 保信; 清水 武彦; 高崎 浩司; 横山 須美*; 下 道國*
Radioisotopes, 65(10), p.403 - 408, 2016/10
モニタリングポストの測定データを利用した迅速性のある空気中$$^{131}$$I濃度推定手法の開発を目指している。本手法はモニタリングポストのNaI(Tl)検出器で測定した$$^{131}$$Iの全吸収ピーク計数率に濃度換算係数を掛け算することで空気中$$^{131}$$I濃度を推定する。モンテカルロ計算コードEGS5を用いて原子力機構大洗研究開発センターのモニタリングポストに対する濃度換算係数を計算した。計算の結果、無限空気線源に対する濃度換算係数は25.7Bq/m$$^{3}$$/cpsと評価された。
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レーザアブレーション現象の理解にもとづく水中レーザ誘起ブレークダウン分光法の定量性向上
松本 歩
レーザ加工学会誌, 23(3), p.222 - 231, 2016/10
本論文は、著者の博士論文の内容をまとめた総合論文である。本研究では、水中レーザ誘起ブレークダウン分光法(LIBS)の定量性向上を目的として、レーザアブレーション現象の解明に取り組んだ。主な成果として、水中微小プラズマに対して発光スペクトルの空間分解測定を行い、ターゲット由来の元素と溶液由来の元素の空間分布を明らかにした。この結果をもとに、検出位置を最適化すれば、共鳴線の自己吸収を十分に抑制できること、検出器の時間ゲートなしで先鋭な発光線が得られることを示した。次に、溶液由来の元素は、その濃度比を維持したままプラズマに移行することを見出し、アブレーション初期過程における液体の蒸発メカニズムと溶存種の内部標準としての可能性を示した。また、電解析出とLIBSを組み合わせることで、水中重金属イオンの高感度定量分析に成功した。このとき、ロングパルス照射による電極表面の熱伝導と構成原子の蒸発速度を考慮したモデルを構築し、析出物の組成比とプラズマ中の原子密度比の違いを補正した。これらの結果は、水中レーザプラズマの生成メカニズムに新たな知見を与えるとともに、水中LIBSの精度向上のための指針となり得る。
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空孔型欠陥トラップサイトの変化を考慮した水素昇温脱離モデリングの検討
海老原 健一; 齋藤 圭*; 高井 健一*
「水素脆化の基本要因と特性評価研究会中間報告会」シンポジウム予稿集(USB Flash Drive), p.30 - 35, 2016/09
鉄鋼の水素脆化機構を理解するために必要な鉄鋼中の水素トラップ状態を推定するために、昇温脱離解析(TDS)で得られる水素昇温脱離スペクトルが用いられる。近年、水素添加しひずみを与えた焼戻しマルテンサイト鋼における空孔型欠陥の生成が報告されていることから、そのような鋼材の試料における空孔型欠陥が水素トラップ状態への影響を評価するため、空孔型欠陥が温度によって変化する過程を組み入れた昇温脱離モスペクトルの数値モデルについて検討した。結果として、空孔の拡散及び消滅の過程のみを取り入れたモデルは、実験スペクトルの空孔の昇温脱離ピーク付近にピークを再現するが、空孔のピークと転位のピークの間の水素放出を再現できなかった。そして、空孔クラスターの簡易モデルを考慮したところ、空孔ピークと転位ピークの間に水素放出が現れる可能性が見られた。しかし、実験スペクトルの詳細な再現にはいたらなかった。それは、空孔クラスターの簡易モデルによるものと考えられる。
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Asymmetric structure of germanene on an Al(111) surface studied by total-reflection high-energy positron diffraction
深谷 有喜; 松田 巌*; Feng, B.*; 望月 出海*; 兵頭 俊夫*; 社本 真一
2D Materials (Internet), 3(3), p.035019_1 - 035019_7, 2016/09
本研究では、全反射高速陽電子回折(TRHEPD)法を用いて、アルミニウム基板上のゲルマネン(グラフェンのゲルマニウム版)の構造決定を行った。測定した回折スポット強度の非対称性から、ゲルマネンの構造が$$<110>$$方向に対して鏡面対称性を持たないことがわかった。動力学的回折理論に基づく強度解析から、単位格子当たり1個のゲルマニウム原子が真空側に突出する非対称な構造であることがわかった。これは、これまでに提案されている2個のゲルマニウム原子が突出した対称的な構造モデルとは異なる。これまでに報告された他の実験結果は、今回決定した構造モデルにより説明可能である。
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アルカリ活性材料(ジオポリマー)を用いた放射性廃棄物の固化技術の現状
目黒 義弘; 佐藤 淳也
デコミッショニング技報, (54), p.48 - 55, 2016/09
様々な放射性廃棄物、特に、流体状,粉粒体状の廃棄物は、廃棄体容器に固型化する必要があり、これまでに、セメント固化, アスファルト固化, プラスチック固化, ガラス固化などの方法が検討、採用されてきた。近年、セメント材に代わる新しい無機系の固型化材の検討が進んできている。これらはアルカリ活性材と称される固型化材であり、近年ではジオポリマーとして知られている。これら固型化材による固化体は、放射性廃棄物中に含まれる放射性元素や有害な重金属を固化体内に閉じ込め性, 高冷熱耐性, 高薬品耐性などが備わっており、将来有望な固型化材として注目されている。ジオポリマーの放射性廃棄物の固型化材への適用の多くは研究開発段階であるが、実際の放射性廃棄物の固型化に適用されるケースも増えてきている。本報告では、ジオポリマーの原子力分野での研究例や実用例について、特に福島第一原子力発電所において発生している放射性廃棄物への適用例について、簡単に解説する。
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原子力事故後の住民への介入はどのようにして正当化されるのか?; 国際放射線防護委員会の放射線防護体系に基づくアプローチ
高原 省五; 本間 俊充; 米田 稔*; 島田 洋子*
保健物理, 51(3), p.147 - 159, 2016/09
原子力事故後の汚染地域における放射線リスクの管理には、(1)リスク・トレードオフ、(2)パターナリズム、(3)管理の決定にする責任の個人化という3つの課題が伴う。本稿では、国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護体系の倫理的背景を文献調査して、これらの倫理的課題へどのようにして対処しうるのかを検討した。ICRPの放射線防護体系は3つの規範倫理学(功利主義、義務論及び徳倫理学)に基づいて構築されており、目的と状況に応じてこれらの倫理学を組み合わせることで、汚染地域のリスク管理に伴う3つの課題に対応することができる。また、個人に対する防護措置を行う場合には以下のような条件を満たす必要がある:(1)事故直後の緊急性の高い状況で行われる防護措置については、事故の発生確率やその影響について事前に説明を行い、被介入者の理解と合意を得なければならない、(2)事故後時間を経て緊急性の低い状況で行われる防護措置については、住民の自律を促進する方法で行われねばならず、十分な情報提供のもとで多様な選択肢に関する批判的検討を行えるように意思決定プロセスを構築しておく必要がある。
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第14回国際放射線防護学会国際会議(IRPA-14)への参加報告
迫田 晃弘; 松本 真之介*
保健物理, 51(3), p.187 - 190, 2016/09
2016年5月9日$$sim$$13日にケープタウン(南アフリカ)で開催された、第14回国際放射線防護学会国際会議(IRPA-14)の概要を報告する。
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最近の若手勉強会と学生発表会の開催報告
迫田 晃弘; 片岡 憲昭*; 上野 智史*; 松山 嗣史*
保健物理, 51(3), p.191 - 195, 2016/09
日本保健物理学会の若手研究会と学友会は、それぞれ定期的に勉強会を開催している。本稿では、最近の勉強会(2015年12月、2016年7月)の開催概要や議論の内容を紹介する。
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第49回研究発表会における企画セッションの印象記
迫田 晃弘; 片岡 憲昭*; 石川 純也*; 太田 朗生*; 鈴木 龍彦*; 西山 祐一*; 廣内 淳; 外間 智規
保健物理, 51(3), p.181 - 186, 2016/09
2016年6月30日$$sim$$7月1日において、日本保健物理学会第49回研究発表会が青森県弘前市で開催された。本稿では、そこでの企画・特別セッション(全12件)の概要を報告する。
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The Transfer of radiocesium from the bark to the stemflow of chestnut trees (${it Castanea crenata}$) contaminated by radionuclides from the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident
佐々木 祥人; 阿部 寛信; 三田地 勝昭; 渡辺 貴善; 石井 康雄; 新里 忠史
Journal of Environmental Radioactivity, 161, p.58 - 65, 2016/09
福島の森林に生育する栗の木から樹幹流中への放射性セシウムの移行について報告する。事故当時に存在していた木の樹皮表面には、放射性セシウムは不均一かつスポット状に分布していた。事故後に生じた新枝にはほぼ均一に存在していた。放射性セシウム濃度は、幹(直径2cm)、枝(直径5mm以下)、葉の順に低くなった。また、幹(直径2cm)においては、樹皮は、木部の約10倍の放射性セシウム濃度であった。樹幹流の溶存画分(0.45$$mu$$m以下)試験期間中のCs-137濃度は平均約10Bq/Lであり、pHは5.8でほぼ一定であった。樹幹流の溶存画分の電気伝導率は放射性セシウム濃度と強い正の相関がみられたことから、樹幹流中の電解質と放射性セシウムは同じ溶出機構であることが示唆された。樹幹流中の粒子画分(0.45$$mu$$m以上)の一部に放射性セシウムが強く付着している粒子が存在することが示された。
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Input and output budgets of radiocesium concerning the forest floor in the mountain forest of Fukushima released from the TEPCO's Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant accident
新里 忠史; 阿部 寛信; 三田地 勝昭; 佐々木 祥人; 石井 康雄; 渡辺 貴善
Journal of Environmental Radioactivity, 161, p.11 - 21, 2016/09
東電福島第一原子力発電所の事故から2-3年経過後の福島県阿武隈山地の森林において、事故により放出された放射性セシウムの林床を基準とした流出及び入力量を推定した。放射性セシウムの流出入の観測は、落葉樹のコナラ林と常緑樹のスギ林に設置した観測区画において、表面洗食、林内雨、樹幹流、リターフォールを対象に実施した。その結果、福島県の降雨時期において、林床を基準とした放射性セシウムの入力量は、流出量と比較して4-50倍高い結果が得られた。これらの結果は、放射性セシウムはその著しく低い流出量のために森林内に留まる傾向にあることを示す。このため、森林における放射性セシウムの循環プロセスの理解が、放射性セシウムの濃度レベルの将来予測と森林に係る生活の再生における重要なであることを示す。
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Evaluation of neutron nuclear data on xenon isotopes
Rashid, M. M.*; 執行 信寛*; 石橋 健二*; 岩本 信之; 岩本 修
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(9), p.1310 - 1320, 2016/09
キセノンの天然同位体に対する中性子断面積を核反応計算コードCCONEを用いて計算し、実験データと比較することにより断面積を評価した。この断面積計算では1keVから20MeVの入射エネルギー範囲とした。全断面積の計算のために、チャンネル結合光学モデルを使用し、結合レベル及び変形度はRIPL-3から取得した。反応断面積や$$gamma$$線及び粒子放出スペクトル計算には統計モデル成分に、前平衡や直接過程による成分も考慮してある。今回の評価は全断面積や捕獲断面積, ($$n,2n$$), ($$n,p$$)や($$n,alpha$$)反応断面積に対する実験データをよく再現している。JENDL-3.2に基づいた弥生炉の解析において$$^{125,127}$$Xeの生成放射能を過大評価していることが問題となっていたが、今回の$$^{124,126}$$Xeに対する捕獲断面積は弥生炉の中性子スペクトルの寄与が大きいkeV領域でJENDL-3.2より小さくなっており、この問題を改善する可能性がある。また、$$^{136}$$Xe($$n,2n$$)反応はKamLAND-ZenやEXOのような$$^{136}$$Xeに対する二重ベータ崩壊実験を実施する上で中性子起因の$$gamma$$線バックグラウンドを生成する原因となると考えられている。今回の評価データは最新の実験データをよく再現しており、バックグラウンド評価の高精度化に資するデータとなることが期待される。
80
Improved-EDC tests on the Zircaloy-4 cladding tube with an outer surface pre-crack
篠崎 崇*; 宇田川 豊; 三原 武; 杉山 智之; 天谷 政樹
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(9), p.1426 - 1434, 2016/09
In order to investigate the failure behavior of fuel cladding under a reactivity-initiated accident (RIA) condition, biaxial stress tests on unirradiated Zircaloy-4 cladding tube with an outer surface pre-crack were carried out under room temperature conditions by using an improved Expansion-Due-to-Compression (improved-EDC) test method which was developed by Japan Atomic Energy Agency (JAEA). The specimens with an outer surface pre-crack were prepared by using RAG (Rolling After Grooving) method. In each test, a constant longitudinal tensile load of 0, 5.0 or 10.0 kN was applied along the axial direction of specimen, respectively. All specimens failed during the tests, and the morphology at the failure opening of the specimens was similar to that observed in the result of post-irradiation examinations of high burnup fuel which failed during a pulse irradiation experiment. The longitudinal strain ($$varepsilon$$$$_{tz}$$) at failure clearly increased with increasing longitudinal tensile loads and the circumferential strain ($$varepsilon$$$$_{ttheta}$$) at failure significantly decreased in the case of 5.0 and 10.0 kN tests, compared with the case of 0 kN tests. It is considered that the data obtained in this study can be used as a fundamental basis for quantifying the failure criteria of fuel cladding under a biaxial stress state.
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Heat conduction analyses on rewetting front propagation during transients beyond anticipated operational occurrences for BWRs
与能本 泰介; 柴本 泰照; 佐藤 聡; 岡垣 百合亜
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(9), p.1342 - 1352, 2016/09
BWRの運転時の異常な過渡変化を超える過渡事象におけるドライアウトした燃料表面のリウェット挙動に関して、当研究グループで以前実施した研究では、リウェット直前の冷却として定義する先行冷却により、その伝播速度が強く支配されることが示された。本研究では、この先行冷却の特徴を把握するために、実験結果に対して、さらに工学解析と熱伝導解析を実施した。特徴把握のため、まず、先行冷却を熱伝達率評価値を用いて定量的に定義し、先行冷却が開始するタイミングでの被覆管温度の関数としてリウェット速度を検討した。その結果、リウェット点近傍での最大伝熱量によりリウェット速度が制限される傾向が示され、熱伝導解析の結果と整合した。
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The Effect of crystal textures on the anodic oxidization of zirconium in a boiling nitric acid solution
加藤 千明; 石島 暖大; 上野 文義; 山本 正弘
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(9), p.1371 - 1379, 2016/09
硝酸水溶液でジルコニウムの応力腐食割れに関して、ジルコニウムの陽極酸化に及ぼす結晶配向の影響を調査した。酸化ジルコニウム膜の成長挙動は、脱不動態化電位(1.47V vs. SSE)で、劇的に変化した。1.5Vでは、酸化皮膜は速く成長し、その平均皮膜厚さは電荷量に比例して増加した。酸化皮膜は周期的な3乗則に従った成長挙動を示した。周期的な3乗則に従った成長挙動への遷移前では、酸化皮膜の成長挙動に結晶配向の影響を及ぼさなかった。しかし、皮膜成長の遷移後は、酸化皮膜の平均皮膜厚さと厚い酸化皮膜の下に生じたき裂は結晶配向の影響を受けた。(0002)面が配向している圧延面では、その平均皮膜厚さは減少し、皮膜内のき裂により皮膜の剥離が生じた。(0002)面に垂直面である圧延方向面では、厚い酸化皮膜の下には、圧延方向に深く進展したき裂が観察された。き裂は酸化物層の中をジルコニウム母材の(0002)面に沿って進展した。酸化物層は、ひも状の酸化ジルコニウムとジルコニウム水素化物からなり、ひも状の酸化ジルコニウムは、単斜晶ZrO$$_{2}$$に加えて斜方晶ZrO$$_{2}$$を含んでいた。外部応力が無い条件でき裂が発生・進展した機構の1つの仮定として、(0002)面に析出した水素化物の酸化と、その後に生じる斜方晶ZrO$$_{2}$$から単斜晶ZrO$$_{2}$$への相変態がその原因の一つと考えられた。
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An Experimental study on natural circulation decay heat removal system for a loop type fast reactor
小野 綾子; 上出 英樹; 小林 順; 堂田 哲広; 渡辺 収*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(9), p.1385 - 1396, 2016/09
自然循環方式崩壊熱除去系は全電源喪失時の高速炉における受動的安全性として重要である。日本で設計がすすめられているループ型高速炉の崩壊熱除去系は、DRACSおよびPRACSより構成される。自然循環状態のプラント内熱流動現象を把握することは信頼性の高い完全自然循環方式崩壊熱除去系を開発するために必要である。本研究では、プラントにおける自然循環を考慮した熱流動現象を理解するためにプラント過渡応答試験施設を用いたナトリウム試験を実施した。スクラム過渡を模擬したナトリウム試験はPRACSが自然循環条件でスムーズに起動すること、スクラム後に模擬炉心が安定に冷却されることを示した。さらに、ループの圧力損失係数を変化させた実験からは外乱事象に対するPRACSのロバスト性を示した。
84
Development of the graphite-moderated neutron calibration fields using $$^{241}$$Am-Be sources in JAEA-FRS
西野 翔; 谷村 嘉彦; 江幡 芳昭*; 吉澤 道夫
Journal of Radiation Protection and Research, 41(3), p.211 - 215, 2016/09
日本原子力機構・放射線標準施設に、$$^{241}$$Am-Be線源と黒鉛減速材を用いた減速中性子校正場新しく構築した。数値計算及び測定による中性子スペクトルの評価結果をもとに、校正場の基準量(平均エネルギー、線量当量率)を決定し、中性子サーベイメータ等の校正を対象として、校正場の利用を開始した。本発表では、本校正場の特性を紹介するとともに、個人線量計校正への適用性について検討した結果を報告する。
85
Electronic structure of hydrogen donors in semiconductors and insulators probed by muon spin rotation
下村 浩一郎*; 伊藤 孝
Journal of the Physical Society of Japan, 85(9), p.091013_1 - 091013_5, 2016/09
Hydrogen in semiconductors and insulators plays a crucial role in their electric conductivity. Substantial experimental and theoretical efforts have been made to establish this hypothesis in the last decade, and the muon spin rotation technique has played a pioneering role. Positive muons implanted into such low-carrier systems often form a muonium (a hydrogen analogue). Although its dynamical aspect may be different from the heavier hydrogen, the electronic structure of the muonium is expected to be identical to that of hydrogen after a small correction of the reduced mass. Since the discovery of a shallow muonium in CdS, its properties have been intensively studied in many semiconductors and insulators, and then it was interpreted as a possible origin of $$n$$-type conductivity under the context of a classical shallow donor model. In this article, we will describe the principle of muonium experiments and survey recent achievements in this field.
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Electronic structure of EuAl$$_4$$ studied by photoelectron spectroscopy
小畠 雅明; 藤森 伸一; 竹田 幸治; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 小林 啓介*; 山上 浩志; 仲村 愛*; 辺土 正人*; 仲間 隆男*; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 85(9), p.094703_1 - 094703_6, 2016/09
The electronic structure of a divalent $$mathrm{Eu}$$ compound EuAl$$_4$$, which shows the charge density wave transition at $$T_{mathrm{CDW}} = 140~mathrm{K}$$, was studied by the hard X-ray angle-integrated photoelectron spectroscopy (HAXPES) and the soft X-ray angle resolved photoelectron spectroscopy (ARPES). The valence band and core-level spectra obtained by the HAXPES are consistent with the divalent nature of Eu atoms in EuAl$$_4$$. Furthermore, the Fermi surface as well as the band structure in the vicinity of the Fermi Energy ($$E_{rm F}$$) of EuAl$$_4$$ are very similar to those of its isostructural divalent $$mathrm{Sr}$$ compound SrAl$$_4$$, which does not have $$4f$$ electrons. These suggest that Eu atoms are divalent in EuAl$$_4$$, and $$4f$$ electrons are completely localized with $$mathrm{Eu}~4f^7$$ electronic configuration in the ground state. The ARPES spectra measured along the $$Gamma$$-$$(Sigma)$$-Z high-symmetry line did not show significant temperature dependences above and below $$T_{mathrm{CDW}}$$ within the energy resolution of $$80-90~mathrm{meV}$$. Moreover, the Fermi surface mapping along the $$k_z$$ direction showed that both of EuAl$$_4$$ and SrAl$$_4$$ have highly three-dimensional electronic structures, suggesting that the nesting of Fermi surface is not straightforward. The Fermi surface and band structure of SrAl$$_4$$ were well explained by the band-structure calculation based on the local density approximation.
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Local structural analysis of half-metallic ferromagnet CrO$$_2$$
樹神 克明; 池田 一貴*; 礒部 正彦*; 武田 晃*; 伊藤 正行*; 上田 寛*; 社本 真一; 大友 季哉*
Journal of the Physical Society of Japan, 85(9), p.094709_1 - 094709_5, 2016/09
We have performed powder neutron diffraction on the half-metallic ferromagnet CrO$$_2$$ which has a rutile-type crystal structure with a tetragonal unit cell. Although the powder diffraction pattern can be fitted by the reported crystal structure including a single Cr site, the atomic pair distribution function (PDF) can be fitted by the structural model with an orthorhombic unit cell including two kinds of inequivalent Cr sites. The difference between the valences of the two inequivalent Cr sites, $$delta$$ of Cr$$^{+4pmdelta}$$, estimated from the local structural parameters is about 0.06. The shapes of the two CrO$$_6$$ octahedra are slightly different, suggesting the short-range orbital ordering of the Cr 3$$d$$ orbitals. The lattice distortion and the improvement of the fitting to the PDF obtained using the locally distorted structure model are apparent in the region below about 10 ${AA}$, suggesting that the domain size or correlation length of the locally distorted structure is about 10 ${AA}$, roughly corresponding to the size of two unit cells.
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Effects of Mn substitution on the thermoelectric properties and thermal excitations of the electron-doped perovskite Sr$$_{1-x}$$La$$_{x}$$TiO$$_{3}$$
奥田 哲治*; 畑 博人*; 江藤 貴弘*; 草原 彰吾*; 小田 涼佑*; 梶 創揮*; 仁科 康佑*; 桑原 英樹*; 中村 充孝; 梶本 亮一
Journal of the Physical Society of Japan, 85(9), p.094717_1 - 094717_6, 2016/09
We studied how Mn substitution affects the thermoelectric properties and thermal excitations of the electron-doped perovskite Sr$$_{1-x}$$La$$_{x}$$TiO$$_{3}$$ by measuring its electrical and thermal transport properties, magnetization, specific heat, and inelastic neutron scattering. Slight Mn substitution with the lattice defects enhanced the Seebeck coefficient, perhaps because of coupling between itinerant electrons and localized spins or between itinerant electrons and local lattice distortion around Mn$$^{3+}$$ ions, while it enhanced anharmonic lattice vibrations, which effectively suppressed thermal conductivity in a state of high electrical conductivity. Consequently, slight Mn substitution increased the dimensionless thermoelectric figure of merit for Sr$$_{1-x}$$La$$_{x}$$TiO$$_{3}$$ near room temperature.
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Atomic scale simulations of relationship between macroscopic mechanical properties and microscopic defect evolution in ultrafine-grained metals
都留 智仁; 青柳 吉輝*; 下川 智嗣*
Materials Transactions, 57(9), p.1476 - 1481, 2016/09
超微細粒(UFG)金属の降伏メカニズムへの影響について原子シミュレーションによって検討を行った。機械特性とミクロな欠陥組織の影響を明らかにするため、粒径と粒内転位を変化させた多結晶原子モデルを構築し変形解析を行った結果、粒内転位は初期降伏と粒界を介した塑性変形挙動に大きな役割を果たすことがわかった。さらに、同じFCC金属でもCuは粒界から双晶の生成・成長が生じ、Alよりも早く塑性変形を開始することがわかった。
90
特異値分解を用いた放射性核種の摂取量推定
波戸 真治*; 木名瀬 栄
日本原子力学会和文論文誌, 15(3), p.146 - 150, 2016/09
It is significant to accurately estimate the intake quantity for the reliable internal exposure assessments. The intake quantity has been estimated by using least squares method. However, to conduct the least squares method, the number of radioactivity measurements must be more than the number of intakes. To remedy this restriction, this study suggests the estimation method using a singular value decomposition that is available regardless the relation of numbers between measurements and intakes. Moreover, this study introduces the procedure to calculate the intake quantity from the measurements with uncertainty.
91
配管入口部に発生する液中渦キャビテーションに粘性が与える影響についての研究
江連 俊樹; 伊藤 啓; 亀山 祐理*; 上出 英樹; 功刀 資彰*
日本原子力学会和文論文誌, 15(3), p.151 - 158, 2016/09
高速炉における液中渦キャビテーション評価手法構築の一環として、単一吸込み管部に発生する液中渦キャビテーションに対し流体の粘性が与える影響について調査した。可視化試験の結果から、キャビテーション発生に対する動粘性係数変化の影響は、動粘性係数が大きい条件程顕著に現れるとの結論を得た。さらに、循環と動粘性係数の比である無次元循環と液中渦キャビテーション間欠発生移行点でのキャビテーション係数により液中渦キャビテーション発生データを整理することで、異なる動粘性係数条件下における液中渦キャビテーションの間欠発生移行条件を評価できることを確認した。
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複雑な組成・形状の核燃料を計量管理する中性子共鳴濃度分析法の開発; 粒子状溶融燃料中の核物質非破壊測定技術の開発
小泉 光生; 原田 秀郎; Schillebeeckx, P.*
日本原子力学会誌, 58(9), p.563 - 567, 2016/09
東京電力福島第一原子力発電所における冷却材喪失過酷事故により、1-3号炉では炉心溶融が起きたと考えられている。溶融燃料(デブリ)は、一定の冷却期間をおいて取り出される計画となっている。通常の原子炉では、燃料集合体を単位とした核物質計量管理を行っているが、今回のように燃料集合体が溶融した場合、取り出した核物質量を何らかの測定を行った上で計量管理することが求められる可能性がある。そうした中、粒子状溶融燃料中の核物質量を定量可能とする非破壊測定技術として中性子共鳴濃度分析法を考案し、平成24年度より3年間、文部科学省による核不拡散・核セキュリティ分野における新規技術開発課題として技術開発を進めてきた。本解説では、開発した技術を概説するとともに、国際原子力機関等の専門家が集まるワークショップで行った技術実証試験について報告する。
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IAEA保障措置技術及び人材育成に対するJAEAの貢献
直井 洋介; 小田 哲三; 富川 裕文
日本原子力学会誌, 58(9), p.536 - 541, 2016/09
日本は1955年に制定された原子力基本法に従い、原子力の研究開発、原子力エネルギーの利用を平和目的に限って推進してきた。平和目的に限られていることを担保するため、事業者は計量管理を行い、IAEAと保障措置協定を締結する以前は二国間原子力協定(日米,日仏,日加等)に基づき報告を行い、1977年のIAEAとの保障措置協定を締結後は国内法が改定され、それに基づき計量管理及びその報告が行われてきた。1999年には追加議定書を締結して新たな義務を負うIAEAの保障措置活動に対応してきており、これまでわが国の原子力活動についての申告の正確性と完全性がIAEAによって検認されてきている。2004年には、核物質の転用や未申告の活動はないとの「拡大結論」を得て以降、これまで毎年この拡大結論を得てきている。本報告では、原子力機構がこれまで取り組んできたIAEAの保障措置に必要な技術開発や人材育成への協力などIAEA保障措置活動への貢献について報告する。
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大型装置CIGMAを用いた格納容器熱水力安全研究; 重大事故の評価手法と安全対策の高度化を目指して
柴本 泰照; 与能本 泰介; 堀田 亮年*
日本原子力学会誌, 58(9), p.553 - 557, 2016/09
日本原子力研究開発機構安全研究センターでは、シビアアクシデント対策の強化を特徴とする新しい安全規制を支援するため、2013年にROSA-SA計画を開始し、今般、本計画の中核となる大型格納容器実験装置CIGMA(Containment InteGral Measurement Apparatus)を完成させた。CIGMAは、設計温度や計測点密度において世界有数の性能を有しており、シビアアクシデント時の格納容器内の事故進展挙動や事故拡大防止に係る熱水力実験を実施することができる。本稿では、本計画と既往研究の概要を述べるとともに、CIGMA装置の特徴、及びこれまで実施した一連の実験結果を紹介する。
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GTHTR300 cost reduction through design upgrade and cogeneration
Yan, X.; 佐藤 博之; 上地 優; 今井 良行; 寺田 敦彦; 橘 幸男; 國富 一彦
Nuclear Engineering and Design, 306, p.215 - 220, 2016/09
最新の技術知見に基づき改良を行いつつ、排熱を淡水化設備に供給した場合の高温ガス炉システムGTHTR300の経済性評価をおこなった。設計改良による5%の発電効率向上に加えて、多段フラッシュ淡水化設備により製造される水を売ることで得られる収入を考慮することで発電コストを1キロワット当たり2.7セントに低減できることを明らかにした。
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Experimental setup and procedure for the measurement of the $$^{7}$$Be(n, $$alpha$$)$$alpha$$ reaction at n_TOF
Cosentino, L.*; Musumarra, A.*; Barbagallo, M.*; Pappalardo, A.*; 原田 秀郎; 木村 敦; n_TOF Collaboration*; 他126名*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 830, p.197 - 205, 2016/09
The newly built second experimental area EAR2 of the n_TOF spallation neutron source at CERN allows to perform (n, charged particles) experiments on short-lived highly radioactive targets. This paper describes a detection apparatus and the experimental procedure for the determination of the cross-section of the $$^{7}$$ Be(n, $$alpha$$) reaction, which represents one of the focal points toward the solution of the cosmological Lithium abundance problem, and whose only measurement, at thermal energy, dates back to 1963. This newly developed setup could likely be useful also to study other challenging reactions requiring the detectors to be installed directly in the neutron beam.
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Spin excitations in optimally P-doped BaFe$$_2$$(As$$_{0.7}$$P$$_{0.3}$$)$$_2$$ superconductor
Hu, D.*; Yin, Z.*; Zhang, W.*; Ewings, R. A.*; 池内 和彦*; 中村 充孝; Roessli, B.*; Wei, Y.*; Zhao, L.*; Chen, G.*; et al.
Physical Review B, 94(9), p.094504_1 - 094504_7, 2016/09
最適Pドープされた超伝導体BaFe$$_2$$(As$$_{0.7}$$P$$_{0.3}$$)$$_2$$ (T$$_c$$=30K)におけるスピン励起の温度及びエネルギー依存性が非弾性中性子散乱実験を使って調べられた。我々の実験結果は密度汎関数理論や動的平均場理論で予想される計算結果と矛盾しておらず、BaFe$$_2$$(As$$_{0.7}$$P$$_{0.3}$$)$$_2$$における平均プニクトゲン高さの減少が、電子相関の強さを弱め、磁気励起の有効バンド幅の増加に寄与することを示唆している。
98
High-precision quadrupole moment reveals significant intruder component in $$^{33}_{13}$$Al$$_{20}$$ ground state
Heylen, H.*; De Rydt, M.*; Neyens, G.*; Bissell, M. L.*; Caceres, L.*; Chevrier, R.*; Daugas, J. M.*; 市川 雄一*; 石橋 陽子*; Kamalou, O.*; et al.
Physical Review C, 94(3), p.034312_1 - 034312_5, 2016/09
フランスGANIL研究所にて、中性子過剰核$$^{33}$$Alの電気的四重極モーメントの高精度測定を$$beta$$-NQR法を用いて行った。この領域の不安定核では、$$^{32}$$Mgでは中性子数20魔法数が消滅しており、$$^{34}$$Siでは中性子数20魔法数が保たれていることが知られている。その中間にある$$^{33}$$Alで魔法数が消滅しているか否かは大きな興味を持たれているが、これまでの実験では魔法数消滅の程度に対する決定的なデータは存在しなかった。この実験では、魔法数の消滅の程度に敏感と考えられている電気的四重極モーメントを高精度で測定し、$$|Q|=141(3)$$mbが得られた。この値を殻模型計算と比較したところ、$$^{33}$$Alでは魔法数が50%以上消滅していることが明らかになった。
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Electrical conductivity through a single atomic step measured with the proximity-induced superconducting pair correlation
Kim, H.*; Lin, S.-Z.*; Graf, M.*; 宮田 佳典*; 永井 佑紀; 加藤 岳生*; 長谷川 幸雄*
Physical Review Letters, 117(11), p.116802_1 - 116802_5, 2016/09
近年、物質の表面や界面に原子層数層程度の金属的電子伝導領域を作成しコントロールすることが可能となり、それらを用いた革新的デバイス作製へ向けて世界中で盛んに研究が行われている。特に、Si基盤上に再構成されたSi(111)表面(SiC)は、様々な原子層を載せることで電気抵抗ゼロを示すなど多彩な物性を示す。本論文では、このSiCの原子層のステップ状構造における電気伝導率を測定するための手法を開発したことを報告する。その際、PbのナノアイランドをSiC上に載せ低温で超伝導化させてその超伝導近接効果を走査型トンネル顕微鏡を用いて調べた。なお、上記課題の解決にあたり、走査型トンネル顕微鏡によって得られた測定データと超伝導近接効果を記述する理論計算を比較することで、原子層のステップ状構造の電気伝導率を決めることができた。これらの結果は、界面や表面を利用したデバイス開発に資する成果であり、広く原子力分野の材料開発のためのシミュレーション基盤開発にも資する成果である。
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Seawater effects on the soundness of spent fuel cladding tube
本岡 隆文; 上野 文義; 山本 正弘
Proceedings of 2016 EFCOG Nuclear & Facility Safety Workshop (Internet), 6 Pages, 2016/09
福島第一原子力発電所事故時には、緊急冷却のため、2から4号機の使用済燃料プールに海水が注入された。海水は使用済燃料被覆管に局部腐食を生じる可能性があり、局部腐食部からの核分裂生成物等の漏出が懸念される。しかしながら、使用済燃料被覆管の海水中での腐食挙動等は、よくわかっていない。そこで、使用済被覆管の腐食と機械的性質に与える海水の影響を、BWR燃料被覆管を用いて調査した。まず、使用済燃料被覆管を80$$^{circ}$$Cの希釈海水に300h浸漬した後、目視観察、断面観察、機械強度試験を実施した。また、局部腐食感受性を評価するため、希釈海水の塩化物イオン濃度を変えて孔食電位を測定した。浸漬後の被覆管には、目視観察及び断面観察で局部腐食は観察されなかった。また、希釈海水に浸漬した被覆管には局部腐食は生起しないため、機械的強度の劣化は認められなかった。さらに、1.0Vを超えても局部腐食は起こらなかった。これらの結果は、使用済燃料被覆管は海水中で局部腐食が起こり難いことを示唆している。
101
Irradiation experiments of simulated wastes of carbonate slurry
永石 隆二; 本岡 隆文; 山岸 功
Proceedings of 2016 EFCOG Nuclear & Facility Safety Workshop (Internet), 6 Pages, 2016/09
多核種除去設備(ALPS)の高性能容器(HIC)中で起きた炭酸塩スラリーの液位上昇に伴うたまり水発生は、スラリー中のSr-90等からのベータ線による放射線分解に起因すると考えられるが、詳細は明らかにされておらず、その原因究明に関する実験的研究を東電、東芝、栗田工業と協力しながら段階的に進めてきた。実験では、水素が主要なガス生成物であり、海水成分のハロゲン化物イオンだけでなく凝集沈殿処理剤の炭酸イオンによってもその発生が促進されることがわかった。また、水素が溶存種から気泡に変わり高粘度のスラリーに保持されることで、スラリーの容積変化(膨張)が起こるとともに、照射下で特異に上澄み水が形成されることがわかった。
102
U-RANS simulation of triple elbow flow with a 1/7 scale experimental loop simulating cold-leg piping of an advanced loop-type sodium-cooled fast reactor
山野 秀将; 田中 正暁; 江原 真司*; 橋爪 秀利*
Proceedings of 27th International Symposium on Transport Phenomena (ISTP-27) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2016/09
本研究では、高レイノルズ数(1.0$$times$$10$$^{6}$$)条件下で、3段ショートエルボ配管流れに商用CFDコードのレイノルズ応力モデルによるU-RANSアプローチを適用した。数値計算には、3次元的に接続された3段エルボ内の流動構造を調べるため、先進ナトリウム冷却高速炉のコールドレグ配管の1/7縮尺水実験を用いた。その結果、Re=1.0$$times$$10$$^{6}$$条件下で、解析と実験の結果を比較することによって、U-RANS数値シミュレーション手法の適用性を確認した。また、シミュレーションにより、大きな渦構造の存在によって、2段エルボの流動場は1段エルボと異なり、2段エルボの圧力変動は1段エルボより大きくなることが示された。この大きな渦は2つのエルボ間距離が短いことによって発生した。一方、3段エルボの流動構造は1段エルボと同様の傾向を示しており、これは2段エルボによって形成された旋回流が2段エルボから離れている3段エルボでは緩和されているからである。
103
Establishment of technical basis to implement accident tolerant fuels and components to existing LWRs
山下 真一郎; 永瀬 文久; 倉田 正輝; 加治 芳行
Proceedings of Annual Topical Meeting on LWR Fuels with Enhanced Safety and Performance (TopFuel 2016) (USB Flash Drive), p.21 - 30, 2016/09
我が国では、軽水炉の事故耐性を向上させるために、新しい材料及び概念で設計された燃料棒、チャンネルボックス、制御棒を開発してきている。事故耐性燃料や燃料以外の要素部材を効率的かつ適切に導入するためには、基盤となる実用的データを蓄積するだけでなく、技術成熟度を考慮するとともに、知見が不足している部分を認識し、設計・製造のための戦略を構築する必要がある。日本原子力研究開発機構(JAEA)は、経済産業省(METI)の平成27年度委託事業において、前述の技術基盤を整備し、事故耐性燃料やそれ以外の要素部材の既存軽水炉への導入に向けた研究計画案を策定した。技術基盤の整備には、軽水炉におけるジルコニウム合金の商用利用の経験を活かすことが有効である。そのため、JAEAは、本METI事業を、これまでの事故耐性燃料開発に携わってきた国内プラントメーカー,燃料製造メーカー,研究機関,大学等と協力して実施した。本論文では、事故耐性燃料やそれ以外の要素部材の技術基盤整備のために実施した本プロジェクトに関して、主だった結果を報告する。
104
Development of accident tolerant control rod for light water reactors
太田 宏一*; 中村 勤也*; 尾形 孝成*; 永瀬 文久
Proceedings of Annual Topical Meeting on LWR Fuels with Enhanced Safety and Performance (TopFuel 2016) (USB Flash Drive), p.159 - 168, 2016/09
軽水炉のシビアアクシデントにおいては、大規模な燃料破損に先行して制御棒の破損が生じ中性子吸収材が炉心領域から離脱して、制御不能な再臨界となる危険性がある。本研究では、(1)十分に高い融点および共晶反応温度を有する、(2)溶融、再固化燃料物質の高い混和性を有する、(3)十分な制御棒価値を有する事故耐性の高い制御棒(ATCR)の概念を検討している。今回、希土類酸化物が制御棒構造材の融点以上の高温まで鉄と高い共存性があること、Sm$$_{2}$$O$$_{3}$$やEu$$_{2}$$O$$_{3}$$、Gd$$_{2}$$O$$_{3}$$、Dy$$_{2}$$O$$_{3}$$及びそれらとHfO$$_{2}$$との混合物の利用により、現行のAg-In-Cd制御材と同等以上の制御棒価値が得られることを明らかにした。
105
Development of unstructured mesh-based numerical method for sodium-water reaction phenomenon in steam generators of sodium-cooled fast reactors
内堀 昭寛; 渡部 晃*; 高田 孝; 大野 修司; 大島 宏之
Proceedings of OECD/NEA & IAEA Workshop on Application of CFD/CMFD Codes to Nuclear Reactor Safety and Design and their Experimental Validation (CFD4NRS-6) (Internet), 11 Pages, 2016/09
Na冷却高速炉の蒸気発生器において伝熱管破損時に形成される隣接伝熱管周りのウェステージ環境を評価するため、Na側で生じる圧縮性多成分多相流及びNa-水化学反応を対象とした機構論的数値解析コードSERAPHIMを開発している。従来のSERAPHIMコードは差分法を用いているが、本研究では、伝熱管の存在する複雑形状領域に対して解析精度を向上することを目的に非構造格子に対応した解析手法を開発し、SERAPHIMコードに組み込んだ。組み込み後SERAPHIMコードにより不足膨張噴流実験の解析を実施した結果、解析結果における圧力分布が実験結果と一致することを確認した。また、Na中へ水蒸気が噴出する現象を対象とした試解析も実施し、妥当な解析結果を得た。
106
Diffusion and adsorption of uranyl ion in clays; Molecular dynamics study
有馬 立身*; 出光 一哉*; 稲垣 八穂広*; 河村 雄行*; 舘 幸男; 四辻 健治
Progress in Nuclear Energy, 92, p.286 - 297, 2016/09
ウラニルイオン(UO$$_2^{2+}$$)の拡散・吸着挙動は、放射性廃棄物処分の性能評価において重要である。溶液中のUO$$_2^{2+}$$, K$$^{+}$$, CO$$_3^{2-}$$, Cl$$^{-}$$, H$$_{2}$$Oの拡散挙動が分子動力学計算によって評価された。UO$$_2^{2+}$$の拡散係数が最小であり、H$$_{2}$$Oの自己拡散係数の26%であった。高濃度の炭酸イオンを含む溶液中では、UO$$_{2}$$CO$$_{3}$$やUO$$_{2}$$(CO$$_{3}$$)$$^{2-}$$の炭酸錯体として存在することが確認された。モンモリロナイト及びイライトと水溶液が共存する系におけるUO$$_2^{2+}$$やK$$^{+}$$の吸着・拡散挙動が分子動力学計算によって評価された。分配係数(Kd)は粘土鉱物の層電荷とともに増加し、UO$$_2^{2+}$$のKdはK$$^{+}$$のKdよりも小さいと評価された。さらに、2次元方向での拡散係数は、吸着層では比較的小さく、高い層電荷をもつイライトでは極めて小さな値を示した。
107
Prediction of the effects of boron release kinetics on the vapor species of cesium and iodine fission products
三輪 周平; 山下 真一郎; 逢坂 正彦
Progress in Nuclear Energy, 92, p.254 - 259, 2016/09
破損燃料からの放出時のセシウム(Cs)及びヨウ素(I)蒸気種を、ホウ素(B)の放出速度の影響に着目して化学平衡計算により予測した。Cs, I及びモリブデン(Mo)の放出速度は、雰囲気依存が評価できるように改良したモデルを用いて評価した。Bの放出速度は、鉄(Fe)とBの化合物形成を考慮して評価した。予測の結果、水蒸気雰囲気では、約2250KからCsBO$$_{2}$$としてBが放出される一方、水蒸気欠乏雰囲気では、Fe-B化合物形成によりBの放出速度が低下し、CsBO$$_{2}$$の生成が抑制されることがわかった。この水蒸気欠乏雰囲気におけるCsBO$$_{2}$$生成の抑制効果により、ガス状のヨウ化水素HI及び高揮発性の金属Iの生成量が低くなることがわかった。
108
Influence of different types of phantoms on the calibration of dosemeters for eye lens dosimetry
吉富 寛; 古渡 意彦
Radiation Protection Dosimetry, 170(1-4), p.199 - 203, 2016/09
内部に水を満たしたアクリル製の円筒型及び直方体ファントムは、眼の水晶体線量計測用に使用される個人線量計校正用のファントムとして、国際文書で推奨されている。本研究では、校正時にこれらのファントムを使用する妥当性を、計算シミュレーションとOSL及びガラス線量計を使用した実験によって検証した。計算シミュレーションでは、PHITSコードに人体を詳細に模擬したボクセルファントムを取り込み、正面からエネルギーを変化させて$$gamma$$線を照射した際の、ファントム上に取り付けた線量計への人体ファントムからの後方散乱による線量寄与分を評価した。同時に、線量計校正での使用が推奨されるアクリル製の円筒型及び直方体ファントムについても同様の計算を行い、ファントムからの線量寄与分について比較した。特に、入射$$gamma$$線エネルギーが50から100keVの場合、頭頸部を模擬する円筒型ファントムで得られた後方散乱寄与分がボクセルファントムで得られた結果に対し、10%程度高く見積もることが分かった。電子についても同様の評価を行ったが、顕著な違いがみられなかった。
109
Comparison of $$^{14}$$C collected by precipitation and gas-strip methods for dating groundwater
中田 弘太郎*; 長谷川 琢磨*; 岩月 輝希; 加藤 利弘
Radiocarbon, 58(3), p.491 - 503, 2016/09
地下水の$$^{14}$$C年代測定に必要な溶存無機炭酸(DIC)の回収法(沈殿法とガス化法)の違いが、$$^{14}$$C測定値に与える影響について検証を行った。その結果、ガス化法で回収されたDICの$$^{14}$$C値は理論的に想定される値と同等の値を示した。一方で、沈殿法で回収されたDICの$$^{14}$$C値は、理論値より高い値を示し、回収処理中に現代炭素による汚染が生じることが確認された。汚染の程度は、使用した試薬の量などから算出することができた。地下水の$$^{14}$$C年代測定については、調査目的に応じてDIC回収方法を選択する必要があると考えられた。
110
Mn酸化物の磁気ダイナミクス; 二重交換相互作用と軌道秩序
梶本 亮一; 吉澤 英樹*
Radioisotopes, 65(9), p.393 - 401, 2016/09
立方ペロブスカイトMn酸化物AMnO$$_3$$はMnサイトへのホールの導入により巨大磁気抵抗効果が現れることで有名な物質であるが、スピン・軌道・電荷の自由度が絡み合うことで多彩な物性を示す代表的な系としてもよく知られている。この物質における各自由度の役割を明らかにする研究の中で中性子散乱は重要な役割を果たしてきた。AMnO$$_3$$の基本物性やこの物質が示す代表的な磁気・軌道秩序について概説し、本物質に特徴的なスピン間相互作用である二重交換相互作用や軌道秩序によって生じるスピン相関の様子を、非弾性中性子散乱によるスピン波の解析から調べた研究例を紹介する。
111
Evaluation of world population-weighted effective dose due to cosmic ray exposure
佐藤 達彦
Scientific Reports (Internet), 6, p.33932_1 - 33932_7, 2016/09
原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)が2000年に発表したレポートで、宇宙線被ばくによる世界人口加重実効線量は0.38mSvと評価され、その値はUNSCEARの最新レポート(2008年版)でも引き続き採用されている。しかし、この評価値は、高度や地磁気緯度と実効線量や人口分布の関係を古いモデルや実験データなどから推定していた。そこで、原子力機構では、独自に開発した大気圏内宇宙線フラックス計算モデルPARMAと、緯度・経度毎に評価された全世界人口分布及び標高分布データベースを組み合わせ、全世界及び230の国や地域における人口加重実効線量を評価した。その結果、世界人口加重実効線量は、UNSCEAR2000での評価値よりも約16%低い0.32mSvであることが分かった。この成果は、我々の全世界的な宇宙線被ばくに関する知見の深化に繋がる。
112
Spin excitations in hole-overdoped iron-based superconductors
堀金 和正*; 木方 邦宏*; 藤田 慧*; 梶本 亮一; 池内 和彦*; Ji, S.*; 秋光 純*; Lee, C. H.*
Scientific Reports (Internet), 6, p.33303_1 - 33303_6, 2016/09
We report a study on the spin fluctuations of the hole-overdoped iron-based superconductors Ba$$_{1-x}$$K$$_x$$Fe$$_2$$As$$_2$$ ($$x$$ = 0.5 and 1.0; $$T_c$$ = 36 K and 3.4 K, respectively) over the entire Brillouin zone using inelastic neutron scattering. We find that their spin spectra consist of spin wave and chimney-like dispersions. The chimney-like dispersion can be attributed to the itinerant character of magnetism. The band width of the spin wave-like dispersion is almost constant from the non-doped to optimum-doped region, which is followed by a large reduction in the overdoped region. This suggests that the superconductivity is suppressed by the reduction of magnetic exchange couplings, indicating a strong relationship between magnetism and superconductivity in iron-based superconductors.
113
Optically transparent ferromagnetic nanogranular films with tunable transmittance
小林 伸聖*; 増本 博*; 高橋 三郎*; 前川 禎通
Scientific Reports (Internet), 6, p.34227_1 - 34227_7, 2016/09
Developing optically transparent magnets at room temperature is an important challenge. They would bring many innovations to various industries, not only for electronic and magnetic devices but also for optical applications. Here we introduce FeCo-(Al-fluoride) nanogranular films exhibiting ferromagnetic properties with high optical transparency in the visible light region. These films have a nanocomposite structure, in which nanometer-sized FeCo ferromagnetic granules are dispersed in an Al-fluoride crystallized matrix. The optical transmittance of these films is controlled by changing the magnetization. This is a new type of magneto-optical effect and is explained by spin-dependent charge oscillation between ferromagnetic granules due to quantum-mechanical tunneling.
114
ユーザーを意識した書誌データベース
稲垣 理美
専門図書館, (279), p.44 - 48, 2016/09
専門図書館が提供する書誌情報データベースのユーザーを意識した取り組み事例として、日本原子力研究開発機構(JAEA)図書館が提供している研究開発成果検索・閲覧システム(JOPSS)のシステムリニューアルを報告する。JOPSSのシステム改良は主なユーザーとして国内外の研究者を想定して行われてきた。JOPSSへのアクセス方法を増やすことによる新たなユーザーの獲得と、ユーザーインターフェースの改良及び付加情報の提供による利便性向上を方針として機能改善を行った。今後も幅広いユーザーにとってJOPSSが有益なものとなるようシステム改良を進めていく計画である。
115
透過X線法による短繊維強化樹脂材料の内部応力の評価
清水 憲一*; 小池 裕基*; 山田 大貴*; 小原田 和也*; 田中 啓介*; 菖蒲 敬久
材料, 65(9), p.657 - 664, 2016/09
結晶性熱可塑性樹脂PPSを炭素短繊維で強化したCFRPの射出成型平板からスキン層のみの試験片を作成し、引張負荷状態で、エネルギー12.3keVの単色放射光により透過法・並傾法で試験片内部の母相の応力測定を行った。その結果、PPSの母相応力がX線応力測定標準で決定できること、繊維が一方向に完全に配向したCFRPの応力分配計数をマイクロメカニックスにより予測した結果と実験結果がほぼ一致することなどを明らかにした。
116
鋼溶接金属部における放射光を用いた溶接過渡応力のin-situ計測
辻 明宏*; Zhang, S.*; 橋本 匡史*; 岡野 成威*; 菖蒲 敬久; 望月 正人*
材料, 65(9), p.665 - 671, 2016/09
本研究では、放射光を用いたin-situ計測技術を用い、SM490Aの溶接金属部における溶接時の過渡的な応力挙動や冷却時の相変態に起因した応力変化を実験的に評価した.その結果、接金属部の冷却過程におけるオーステナイト$$rightarrow$$フェライト変態中の各相に加わる応力の変化挙動をそれぞれ独立して評価し、オーステナイト$$rightarrow$$フェライト変態中にはオーステナイト相に引張応力が、フェライト相に圧縮応力が加わることを確認した。また、相変態開始直後と終了直前には体積比の小さいフェライト相とオーステナイト相にそれぞれ応力集中が生じ、高い引張応力が生じていることを明らかにした。
117
Shielding technology for upper structure of HTTR
植田 祥平; 坂場 成昭; 沢 和弘
Annals of Nuclear Energy, 94, p.72 - 79, 2016/08
1次冷却材に遮へい能力のある水ではなくヘリウムガスを用いる高温ガス炉の遮へい設計では、特に制御棒用スタンドパイプが貫通する原子炉上方向への中性子ストリーミングに留意する必要がある。第IV世代原子炉システムの超高温ガス炉(VHTR)の遮へい設計技術の確立に資するため、HTTRの遮へい性能を実証した。その結果、スタンドパイプ室内の線量の9割以上が高速中性子によるものであり、中性子及び$$gamma$$線量の測定値は検出下限相当であった。また、設計に用いた安全裕度に50倍程度の余裕があることが明らかとなり、遮へい設計の保守性が定量的に示された。また、スタンドパイプ室の線量当量率は、当初の予想通り制御棒の引抜効果により非線形的に変化することが示された。今後の高温ガス炉の遮へい設計の最適化やそれに伴う経済性の向上に役立つと期待される。
118
Molecular gyrotops with a five-membered heteroaromatic ring; Synthesis, temperature-dependent orientation of dipolar rotors inside the crystal, and its birefringence change
増田 敏幸*; Arase, Junko*; 稲垣 佑亮*; 川幡 正俊*; 山口 健太郎*; 大原 高志; 中尾 朗子*; 門馬 洋行*; Kwon, E.*; 瀬高 渉*
Crystal Growth & Design, 16(8), p.4392 - 4401, 2016/08
Three-dimensional arrays of dipolar rotors were constructed as single crystals of molecular gyrotops, which are macrocage molecules with a bridged dipolar rotor. In this study, we synthesized novel molecular gyrotops with a five-membered heteroring, i.e., furan-diyl, thiophenediyl, and selenophene-diyl, and investigated the temperature-dependent orientation and rotation of the dipolar rotors inside the crystal.
119
Microscopic features of quartz and clay particles from fault gouges and infilled fractures in granite; Discriminating between active and inactive faulting
丹羽 正和; 島田 耕史; 青木 和弘; 石丸 恒存
Engineering Geology, 210, p.180 - 196, 2016/08
断層ガウジの活動性の評価に資するため、ガウジの粒径分析と、電子顕微鏡(SEMおよびTEM)を用いた微小粒子の観察を行った。ガウジの粒径分布は、大局的には繰り返し活動している活断層のガウジの方が細粒粒子の割合が増加する。石英粒子のSEM観察では、活断層のガウジの方が新鮮な結晶面を残す粒子が多く見られた。一方、ガウジ中の粘土鉱物のTEM観察では、活断層ガウジの粒子の方が摩耗または溶食により円摩されている傾向がある。このような傾向が生じるのは、繰り返しの断層活動により、相対的に弱い粘土鉱物が摩耗または溶食の影響を大きく受けるのに対し、花崗岩岩片の破砕、細粒化の進行により新鮮な結晶面を持つ石英粒子がガウジに多く供給されたためと考えられる。
120
アイソトープの核データの評価
飯村 秀紀
Isotope News, (746), p.39 - 42, 2016/08
放射線やアイソトープの利用者のために、アイソトープの核データ集にはどのようなものがあるかを紹介する。また、半減期や$$gamma$$線放出率などの膨大な実験データからいかにして評価値を決めるか、その方法を解説する。核データ集の利用方法についても説明する。
121
J-PARCエネルギー分析型中性子イメージング装置RADENの現状
甲斐 哲也; 篠原 武尚
Isotope News, (746), p.20 - 24, 2016/08
2015年から一般利用者による利用を開始したエネルギー分析型中性子イメージング装置RADENの装置概要、及びこれまでに得られたテスト撮影の結果や利用状況について紹介する。
122
全反射高速陽電子回折法による最表面構造解析の新展開
深谷 有喜
Isotope News, (746), p.10 - 14, 2016/08
物質の表面は、物質と真空との界面であり、原子, 分子, クラスターなどと相互作用する場である。また近年では、物質の表面はナノテクノロジーを研究する重要な舞台となっている。表面の原子配置は、表面エネルギーを下げるように物質内部(バルク)のものから変位し、バルクとは異なった新たな構造を形成する。そのため、表面の構造物性を研究するには、バルクからの情報をできるだけ排除し、表面だけの情報を引き出さなければならない。このように、実験プローブには極めて高い表面敏感性が要求される。我々は、表面研究における陽電子ビームの有用性を実証するために、様々な表面構造の解析に全反射高速陽電子回折(TRHEPD)法を適用してきた。最近、加速器を用いて発生させた高強度の陽電子ビームを利用することにより、この手法の高度化に成功している。本稿では、TRHEPD法の最近の進展について紹介する。
123
Silver photo-diffusion and photo-induced macroscopic surface deformation of Ge$$_{33}$$S$$_{67}$$/Ag/Si substrate
坂口 佳史*; 朝岡 秀人; 魚住 雄輝; 近藤 啓悦; 山崎 大; 曽山 和彦; Ailavajhala, M.*; Mitkova, M.*
Journal of Applied Physics, 120(5), p.055103_1 - 055103_10, 2016/08
Ge-chalcogenide films show various photo-induced changes, and silver photo-diffusion is one of them which attracts lots of interest. In this paper, we report how silver and Ge-chalcogenide layers in Ge$$_{33}$$S$$_{67}$$/Ag/Si substrate stacks change under light exposure in the depth by measuring time-resolved neutron reflectivity. It was found from the measurement that Ag ions diffuse all over the matrix Ge$$_{33}$$S$$_{67}$$ layer once Ag dissolves into the layer. We also found that the surface was macro-scopically deformed by the extended light exposure. Its structural origin was investigated by a scanning electron microscopy.
124
Simulation for radiolytic products of seawater; Effects of seawater constituents, dilution rate, and dose rate
端 邦樹; 佐藤 智徳; 本岡 隆文; 上野 文義; 塙 悟史; 笠原 茂樹; 塚田 隆
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(8), p.1183 - 1191, 2016/08
Radiolysis calculations of simulated seawater were conducted using reported data on chemical yields and chemical reaction sets to predict the effects of seawater constituents on water radiolysis. Hydrogen, oxygen, and hydrogen peroxide were continuously produced from simulated seawater during $$gamma$$-ray irradiation. The concentration of molecular hydrogen exceeded its saturation concentration before it reached the steady-state concentration. The production behavior of these molecules was significantly promoted by the addition of bromide ions because of the high reactivity of bromide anion with the hydroxyl radical, an effective hydrogen scavenger. It is also shown that the concentrations of these molecules were effectively suppressed at dilution levels of less than 1%.
125
Analysis of fuel subassembly innerduct configurational effects on the core characteristics and power distribution of a sodium-cooled fast breeder reactor
大釜 和也; 中野 佳洋; 大木 繁夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(8), p.1155 - 1163, 2016/08
JSFR(Japan Sodium-cooled Fast Reactor)では、炉心崩壊事故(CDA)対策として、内部ダクト付燃料集合体を採用している。炉心核計算において、この内部ダクト構造を直接取扱い、全内部ダクトが炉心中心に対して外側を向くように集合体を配列した場合(外向)、全内部ダクトが内側を向くように集合体を配列した場合(内向)に比較して、炉心中心付近の出力分布が高くなることが報告されている。この要因を分析するため、本研究では、モンテカルロ法に基づく輸送計算および燃焼計算コードを使用し、種々の内部ダクト配列において炉心の出力分布および炉心特性を評価した。この結果、外向および内向配置における炉心中心の出力分布の違いの主要因は、内部ダクト配列の違いに起因する核物質の空間分布の違いであることがわかった。同じメカニズムで、炉心中心以外においても内部ダクト配置の違いにより出力分布に影響が生じることがわかった。また、内部ダクト配置の違いによる制御棒価値への影響を確認した。
126
Hazard curve evaluation method development for a forest fire as an external hazard on nuclear power plants
岡野 靖; 山野 秀将
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(8), p.1224 - 1234, 2016/08
森林火災に対するハザード曲線の評価手法を構築した。手法は、ロジックツリーの構築、火災強度の応答曲面の導出、モンテカルロシミュレーション、年超過確率の導出のステップからなる。ロジックツリーは、森林火災発生・延焼条件、天気条件、植生・地形条件から構成される。高速炉立地近傍での植生条件・天候条件を与え、燃焼強度と火線強度のハザード曲線を導出した。
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Small-angle neutron scattering study of specific interaction and coordination structure formed by mono-acetyl-substituted dibenzo-20-crown-6-ether and cesium ions
元川 竜平; 小林 徹; 遠藤 仁*; 池田 隆司; 矢板 毅; 鈴木 伸一; 成田 弘一*; 阿久津 和宏*; Heller, W. T.*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(8), p.1205 - 1211, 2016/08
This study uses small-angle neutron scattering (SANS) to elucidate the coordination structure of the complex of mono-acetyl substituted dibenzo-20-crown-6-ether (ace-DB20C6) with Cs. SANS profiles obtained for the complex of ace-DB20C6 and Cs (ace-DB20C6/Cs) in deuterated dimethyl sulfoxide indicated that Cs coordination resulted in a more compact structure than the free ace-DB20C6. The data were fit well with SANS profiles calculated using Debye function for scattering on an absolute scattering intensity scale. For this theoretical calculation of the scattering profiles, the coordination structure proposed based on a density functional theory calculation. Consequently, we conclude that the SANS analysis experimentally supports the proposed coordination structure of ace-DB20C6/Cs and suggests the following: (1) the complex of ace-DB20C6 and Cs is formed with an ace-DB20C6/Cs molar ratio of 1/1; (2) the two benzene rings of ace-DB20C6 fold around Cs above the center of the crown ether ring of ace-DB20C6.
128
Non-destructive texture measurement of steel sheets with compact neutron source "RANS"
高村 正人*; 池田 義雅*; 須長 秀行*; 竹谷 篤*; 大竹 淑恵*; 鈴木 裕士; 熊谷 正芳*; 浜 孝之*; 大場 洋次郎*
Journal of Physics; Conference Series, 734(Part.B), p.032047_1 - 032047_4, 2016/08
中性子回折法は、中性子線の優れた透過能を活かすことで、金属材料のバルク集合組織を測定できる技術として知られている。しかしながら、この測定技術は、原子炉や加速器施設などの大型実験施設を必要とするため、あまり広く利用されていないのが現状である。一方、理研小型中性子源(RANS)は、実験室レベルで容易に利用できる中性子源として開発されている。本研究では、RANSを用いることにより、塑性変形した鋼板の集合組織の変化を捉えることに成功した。本結果は、金属材料のミクロ組織解析に対する小型中性子源の可能性を示すものであり、塑性変形挙動のより良い理解につながるものと期待される。
129
Studies on electrochemical behavior of uranium species in choline chloride-urea eutectic for developing electrolytically treating method of uranium-bearing wastes
大橋 裕介; 浅沼 徳子*; 原田 雅幸*; 田中 祥雄; 池田 泰久*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 309(2), p.627 - 636, 2016/08
ウランを含有する廃棄物からのウラン回収法として、常温で液体である尿素-コリンクロリド共晶物を用いた電解析出法を提案した。焼結アルミナ及び使用済みNaF吸着材中のウランは92%以上が選択的に共晶物に溶解した。共晶物のサイクリックボルタモグラム測定の結果、-0.7V付近にU(VI)の還元ピークが見られ、-1.5Vでの定電位電解の結果、カソード炭素電極にウラン析出物が生成された。この結果から、尿素-コリンクロリド共晶物はウラン廃棄物からのウラン回収に効果的な媒体であることを確認した。
130
Complete $$^{40}$$Ar resetting in an ultracataclasite by reactivation of a fossil seismogenic fault along the subducting plate interface in the Mugi M$'e$lange of the Shimanto accretionary complex, southwest Japan
藤内 智史*; 伊藤 駿*; 橋本 善孝*; 田村 肇; 豊岡 尚敬*
Journal of Structural Geology, 89, p.19 - 29, 2016/08
地震源性の化石断層である南阿波断層の活動年代を調べるために、粘土鉱物のK-Ar年代測定を行った。メランジェの基質の頁岩から得られたK-Ar年代は85から48Maであり、砕屑性雲母鉱物の量の減少に伴って年代が若くなる傾向を示した。対照的に、断層の中心部から採取したウルトラカタクレーサイトのK-Ar年代は明らかにメランジェより若く、29から23Maとなり、かつ粒径との相関は見られなかった。このことは、23から29Maの間にウルトラカタクレーサイトから$$^{40}$$Arが完全に散逸したことを意味する。ウルトラカタクレーサイトにおける$$^{40}$$Arの散逸は、断層が再活性化した際に起こった摩擦による加熱もしくは熱水の侵入によるものと思われる。この結果は、付加複合体中の整合層からテクトニックメランジェを分離する地震源性断層が、付加の進行中のみならず、付加が完了した後にも滑った可能性を示す。
131
The Role of bedding in the evolution of meso- and microstructural fabrics in fault zones
石井 英一
Journal of Structural Geology, 89, p.130 - 143, 2016/08
すべり面の変位センスは古応力場の解析など様々な研究で重要であり、最近はテクトニック・ノンテクトニックな断層の区別においても重要な情報として着目されている。すべり面沿いの破断ステップを形成する二次割れ目は広く観察される地質構造であり、変位マーカーのずれやガウジ中の非対称構造が使用できない場合は変位センスの決定に欠かせない指標である。本研究は一見、正断層に見える層面すべりが逆断層であることを詳細な微視的観察と鉱物化学分析より明らかにした。層面すべり面沿いには粘土鉱物のすべりとオパールCTのpressure solutionによる延性変形が全般的に起こっており、すべり面の形成過程において、脆性的な岩石に一般的なR面の発達ではなく、P葉理の発達が先行しておこっている。このような現象は過去に報告例がないが、溶解しやすい鉱物と粘土鉱物が共存する堆積岩において広く起こり得る現象であり、断層・地すべり調査にかかわる多くの研究者・技術者にとって有益な情報となり得る。
132
Vacuum technologies in high-power proton accelerators
神谷 潤一郎
Journal of the Vacuum Society of Japan, 59(8), p.213 - 221, 2016/08
従来の加速器における真空システムの役割は、ビームと残留分子の相互作用によるビームロスを引き起こさないために、ビームラインを十分に低い圧力に保つことである。大強度陽子ビーム加速器においては、大口径・大容積のビームラインをそのような低い圧力に保つこと自体が大きな開発要素である。加えて、大強度ビームを起因とする付加的ガス放出を抑えるための処理、さらに耐放射線性、低放射化性能をもつ機器等は、大強度陽子ビーム加速器に特徴的な開発要素である。J-PARC 3GeVシンクロトロンは世界的にも最大級のビームパワーを出力する陽子ビーム加速器であり、そのような開発を真空システムへ適用し、安定したビーム供給を実現している。本報告では、J-PARC 3GeVシンクロトロンの設計思想、及びそれに基づいて開発された構成機器と真空システムの性能等を通して、最新の陽子シンクロトロンにおける超高真空システムを総覧することを目的とする。
133
Neutron irradiation effect of high-density MoO$$_{3}$$ pellets for Mo-99 production, 3
石田 卓也; 鈴木 善貴; 西方 香緒里; 米川 実; 加藤 佳明; 柴田 晃; 木村 明博; 松井 義典; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; et al.
KURRI Progress Report 2015, P. 64, 2016/08
医療診断用アイソトープである$$^{99m}$$Tcの親核種である(n,$$gamma$$)法を用いた$$^{99}$$Moの製造を計画している。2014年にKURで照射した高密度MoO$$_{3}$$ペレットをJMTRホットラボに持ち込み、$$^{99}$$Moから核変換により生成した$$^{99m}$$Tcを溶媒抽出法により抽出した。本研究では、得られた$$^{99m}$$Tcの回収率評価及び品質検査を行い、溶媒抽出法による$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tc製造工程を実証するとともに、得られた$$^{99m}$$Tc溶液の品質が基準値を満足するものであることを明らかにした。
134
Activation measurements of neputunium-237 at KURRI-Linac
中村 詔司; 寺田 和司; 芝原 雄司*; 上原 章寛*; 藤井 俊行*; 佐野 忠史*; 高橋 佳之*; 堀 順一*
KURRI Progress Report 2015, P. 67, 2016/08
マイナーアクチノイド核種の断面積データの精度の向上のために、一連の中性子捕獲断面関測定を、放射化法により実施してきている。今回、マイナーアクチノイド核種のうちNp-237について放射化測定を行った。本実験では、京都大学原子炉実験所の電子線形加速器による中性子源を用いた。Np-237の中性子捕獲反応により生成されたNp-238からの$$gamma$$線を測定して反応率を求めた。照射位置の中性子スペクトルをシミュレーション計算で求めて、Au箔の反応率を用いて規格化した。規格化した中性子スペクトルとJENDL-4.0の評価データを用いてNp-237の反応率の計算値を求めた。実験値と計算値が誤差の範囲で一致し、本実験ではJENDL-4.0を支持することが分かった。
135
Measurements of americium isotopes by activation method at KURRI-Linac
中村 詔司; 寺田 和司; 高橋 佳之*; 佐野 忠史*; 堀 順一*
KURRI Progress Report 2015, P. 69, 2016/08
マイナーアクチノイドの核データの精度向上研究(AIMACプロジェクト)の一環として、マイナーアクチノイド核種の中性子捕獲断面積測定を進めてきている。本研究では、$$^{241}$$Amと$$^{243}$$Am核種を選定し、京都大学原子炉実験所の電子線形加速器施設の中性子源を用いた放射化実験を行った。加速器施設のターゲット室における中性子束は、照射位置で10$$^{8}$$(n/cm$$^{2}$$s)オーダーであることが分かった。照射済み試料の$$alpha$$線および$$gamma$$線計測を行い、反応率を導出することができた。今回の照射条件で、放射化実験が可能であることが確認できた。
136
福島第一原子力発電所事故後におけるプラスチックシンチレーションファイバーを用いた環境計測
眞田 幸尚
光学, 45(8), p.300 - 305, 2016/08
2011年3月に発生した福島第一原子力発電所事故後の影響調査、除染効果の確認及び放射性物質の漏洩・移動検知を目的として、迅速にかつ広域に放射線分布を測定する手法としてプラスチックシンチレーションファイバー(PSF)が用いられている。PSFは、検出部に入射した位置検出が可能であるため、簡単に測定対象の放射線分布を測定することが可能である。この一度の測定で多地点の測定結果を得られるという利点を生かし、除染前後の測定に用いられている。また、検出部は耐水性が高い特徴を生かし、農業用のため池底に蓄積した堆積物中の放射性濃度分布の測定に採用されている。ここでは、PSFの原理及び福島第一原子力発電所事故後の応用例について紹介する。
137
Photonic crystals fabricated by block copolymerization-induced microphase separation
元川 竜平; 谷口 竜王*; 熊田 高之; 飯田 優羽*; 青柳 翔太*; 佐々木 祐亮*; 桑折 道済*; 岸川 圭希*
Macromolecules, 49(16), p.6041 - 6049, 2016/08
We present a method for fabricating photonic crystals (PCs) by polymerization-induced microphase separation of block copolymers (BCPs). Molecular weight of BCP for PCs is so large that it has been difficult for conventional solution casting and annealing methods to complete the microphase separation to form periodically-ordered submicron structures. Our method overcomes the difficulty by inducing the micro phase separation and transitions during the polymerization, when the molecular weight of the BCPs is small enough for the microphase separation and transitions. The microphase-separated structure is then enlarged while maintaining the self-similarity. We succeeded in fabricating PCs with reflection wavelength $$lambda$$m $$approx$$ 1000 nm and a full width at half maximum $$lambda$$ = 0.05 $$lambda$$m by living-radical bulk block-copolymerization of poly(methyl methacrylate)-block-polystyrene.
138
Development of paper sludge ash-based geopolymer and application to treatment of hazardous water contaminated with radioisotopes
Li, Z.*; 大貫 敏彦; 池田 攻*
Materials, 9(8), p.633_1 - 633_17, 2016/08
ペーパースラッジを原料としたジオポリマー固化体を室温で調製し、短時間の浸出実験によりSrとCsの閉じ込め性能を評価した。作製したジオポリマー固化体は半結晶性で多孔質であった。浸出実験では、硝酸ストロンチウムまたは硝酸セシウムを固化体重量の1%となるように加えて調製した固化体を4mm以下に粉砕しpH4.01の緩衝液中に6時間入れた。固化体から約0.2%のSr、約1.3%のCsが浸出した。
139
Benchmark analyses of probabilistic fracture mechanics for cast stainless steel pipe
北条 公伸*; 林 翔太郎*; 西 亘*; 釜谷 昌幸*; 勝山 仁哉; 眞崎 浩一*; 永井 政貴*; 岡本 年樹*; 高田 泰和*; 吉村 忍*
Mechanical Engineering Journal (Internet), 3(4), p.16-00083_1 - 16-00083_16, 2016/08
鋳造ステンレス鋼に対する非破壊検査が計画されているが、鋳造ステンレス鋼のような二相ステンレス鋼では、超音波の低い透過性などの理由から、許容欠陥寸法が定められていない。鋳造ステンレス鋼の許容欠陥寸法を合理的に決定するためには、確率論的破壊力学(PFM)は有用である。本研究では、鋳造ステンレス鋼配管を対象に、PFM解析コードの適用性や信頼性に係るベンチマーク問題を提案した。破損モードとしては、疲労亀裂進展、塑性崩壊、及び延性亀裂進展を考慮し、それらの相互作用を考慮した条件でPFM解析を行った。6機関が参加して実施されたベンチマーク解析による破損確率の比較を行った。その結果、各機関で様々なPFM解析コードで得られた破損確率はよく一致し、鋳造ステンレス鋼配管に対するPFMの適用性が確認された。
140
福島事故に係る情報の保存とその利用の取り組み; アーカイブの構築・運用と今後の課題
早川 美彩; 熊崎 由衣; 中嶋 英充; 米澤 稔
日本原子力学会誌, 58(8), p.509 - 513, 2016/08
日本原子力研究開発機構(JAEA)図書館では、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所における事故発生以降、事故対応を行う研究者の支援を目的として、JAEAの研究開発成果情報、国内外の機関が刊行する報告書、インターネット情報等の収集を行い、文献情報のリスト及び関連リンク集を作成、2011年4月より「3.11福島原発事故参考文献情報」として発信を開始した。また、2014年6月には同Webサイトから発信する情報を拡充・発展する形で、同事故への対処に係る研究開発を支援することを目的とする「福島原子力事故関連情報アーカイブ(FNAA)」を構築し、運用を開始した。FNAAでは同事故に関連して国・公的機関等が発信したインターネット情報、学会等での発表情報を収集対象としており、現時点で約8万3千件のデータを収録し、国内外から累計310万回のアクセスを得ている(2016年3月)。本稿では、JAEA図書館が取組むFNAA構築の経緯、課題及び今後の展開について述べる。
141
Surface analyses of cesium hydroxide chemisorbed onto type 304 stainless steel
Di Lemma, F. G.; 中島 邦久; 山下 真一郎; 逢坂 正彦
Nuclear Engineering and Design, 305, p.411 - 420, 2016/08
軽水炉のシビアアクシデント(SA)において、原子炉内での核分裂生成物の付着挙動に影響するので化学吸着挙動は非常に重要である。この化学吸着物の分布、組成、そして特性に関する知見は、SA後の原子炉廃炉作業に影響すると考えられ、福島第一原子力発電所の廃止措置にも資することができる。さらにこのような知見は、SAコードに使用される化学吸着モデル改良に役立ち、ソースターム評価の高度化につながる。本論文では、原子炉構造材の模擬として用いた304ステンレス鋼試料(SS)に対するCsOHの化学吸着実験から得られた成果を報告する。すなわち、CsOHはSS表面に吸収され、不純物として存在するケイ素(Si)と優先的に反応し、新しく見つかったCsFeSiO$$_{4}$$のようなこれまでに報告されていない化合物を生成することがわかった。本結果から、構造材に含まれるSi濃度がSA後の原子炉圧力容器内に付着する放射性Cs量に影響を与える可能性が示された。
142
Determination of in-service inspection requirements for fast reactor components using System Based Code concept
高屋 茂; 神島 吉郎*; 町田 秀夫*; 渡辺 大剛*; 浅山 泰
Nuclear Engineering and Design, 305, p.270 - 276, 2016/08
著者らは、これまでの研究でシステム化規格概念を用いた供用期間中検査(ISI)要求の設定方法を提案した。提案方法は、二つの補完的な評価から成り、一つは構造健全性に着目し、もう一方は安全性に着目している。本研究では、提案手法を用いて、もんじゅのガードベッセル及び炉心支持構造のISI要求について評価した。その結果、非現実的に厳しい想定を課しても、いずれの機器も十分な信頼度を有することが示され、ISI要求の必要はないと判定された。この結果から、提案手法は、プラントの特徴を考慮した効果的で合理的なISIの実現に寄与するものと期待される。
143
Analytical model for estimating the zenith angle dependence of terrestrial cosmic ray fluxes
佐藤 達彦
PLoS ONE (Internet), 11(8), p.e0160390_1 - e0160390_22, 2016/08
大気圏内任意地点における角度微分宇宙線フラックスを瞬時に計算可能な解析モデルPARMA4.0を開発した。PARMA4.0は、これまでに開発したPARMA3.0に新しく提案した天頂角分布計算モデルを組み合わせたものであり、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて実施した空気シャワーシミュレーション結果に基づいている。天頂角が大きい領域の地上レベルのミューオンの角度分布は、実験データに基づき導入した関数により決定する。PARMA4.0の精度については、実測データに基づいて様々な地上の条件で検証した。この拡張により、宇宙線検出器設計、ミューオンラジオグラフィー、宇宙線中性子を用いた地質分析など、PARMAモデルの応用範囲の拡張が期待できる。なお、PARMA4.0は宇宙線スペクトル計算システムEXPACSで利用が可能である。
144
Spin-transfer torques in antiferromagnetic textures; Efficiency and quantification method
山根 結太*; 家田 淳一; Sinova, J.*
Physical Review B, 94(5), p.054409_1 - 054409_8, 2016/08
反強磁性体におけるスピントランスファートルクの理論を定式化し、交換相互作用エネルギーが磁気副格子間の電子ダイナミクスの運動エネルギーに対して大きい場合と小さい場合の両者を取り扱う。本理論により、反強磁性体におけるスピントランスファートルクの効率が明確に定義された物質パラメータを用いて自然に導入される。この結果、電流は交換相互作用が相対的に大きな場合は反強磁性秩序関数と、逆に小さな場合は副格子傾斜磁化と、それぞれより強く結合することが判明した。またこの効果は、電流存在下での反強磁性スピン波分散関係の解析により定量化できる。特に、交換相互作用が相対的に大きな極限では、スピン波のドップラー効果が常に生じるのに対し、その逆の極限では副格子傾斜磁化が顕著となるようなモードにおいてのみ電流に対する応答が生じる。これらの知見は、入れ子構造や層状構造など様々な副格子構造をもつ反強磁性体におけるスピントランスファートルクの理解と設計に対する枠組みを与える。
145
Manifestation of chirality in the vortex lattice in a two-dimensional topological superconductor
Smith, E. D. B.*; 田中 佳織*; 永井 佑紀
Physical Review B, 94(6), p.064515_1 - 064515_13, 2016/08
銅酸化物高温超伝導体に代表される非従来型超伝導体は、様々な産業への応用が期待され世界中で盛んに研究されている。特に、高い超伝導転移温度を持つ有力な機能デバイス候補物質を探索することは、基礎応用どちらの面においても非常に重要である。本論文発表では、二次元トポロジカル超伝導体と呼ばれるスピン軌道相互作用の強い系において磁場を印加して生じる磁束格子相における電子状態を調べ、この超伝導体におけるカイラリティが磁束中の電子状態に顕著に反映されることがわかった。なお、上記課題の解決にあたり、磁場下の超伝導体を精度よく取り扱うための多項式展開手法を用いた並列シミュレーションコードの開発を行い、自己無撞着に安定に電子状態を計算することに成功した。本論文発表では、新しい機能デバイス候補物質である界面トポロジカル超伝導体の磁場下での特性を調べることができた。これらの結果は、磁場下でも安定なデバイス開発に資する成果であり、広く原子力分野のためのシミュレーション基盤開発にも資する成果である。
146
Population and decay of a $$K^{pi}$$ = 8$$^{-}$$ two-quasineutron isomer in $$^{244}$$Pu
Hota, S.*; Tandel, S.*; Chowdhury, P.*; Ahmad, I.*; Carpenter, M. P.*; Chiara, C. J.*; Greene, J. P.*; Hoffman, C. R.*; Jackson, E. G.*; Janssens, R. V. F.*; et al.
Physical Review C, 94(2), p.021303_1 - 021303_5, 2016/08
$$^{244}$$Puにおける$$K^{pi}$$ = 8$$^{-}$$アイソマーからの崩壊と集団的バンド構造が$$^{47}$$Tiと$$^{208}$$Pbのビームによる深部非弾性散乱実験によって調べられた。バンド内の正確な$$M1/E2$$分岐比の測定によって、偶$$Z$$, $$N$$=150アイソトーンにおける$$K^{pi}$$ = 8$$^{-}$$二準中性子アイソマーが9/2$$^-$$[734]$$_{nu}$$$$otimes$$7/2$$^+$$[624]$$_{nu}$$の配位であることを確かめた。$$N$$=152における変形シェルギャップ近傍のこれらのアイソマーは、超重核の一粒子エネルギーの理論的な予言において重要なベンチマークとなる。
147
Asymmetry dependence of reduction factors from single-nucleon knockout of $$^{30}$$Ne at $$sim$$ 230 MeV/nucleon
Lee, J.*; Liu, H.*; Doornenbal, P.*; 木村 真明*; 蓑茂 工将*; 緒方 一介*; 宇都野 穣; 青井 考*; Li, K.*; 松下 昌史*; et al.
Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2016(8), p.083D01_1 - 083D01_7, 2016/08
高速不安定核ビームのノックアウト反応は、不安定核の一粒子状態を調べるのによく用いられている反応である。しかし、ノックアウト反応から反応理論を通じて得られた分光学的因子は、殻模型などの核構造模型から得られるものに比べて一様に減少しており、その減少因子は核子の分離エネルギーに強く依存するという不思議な性質があることが知られている。そのメカニズムはまだ完全には理解されていない。従来の研究では、核子あたり約120MeV程度のビームを使って減少因子が測定されてきた。本研究では、理化学研究所にて、核子あたり200MeV以上のより高速なビームを用いて、$$^{30}$$Neからの一中性子および一陽子ノックアウト反応を調べた。そこで得られた減少因子を殻模型や反対性分子動力学による核構造計算を用いて導いたところ、従来研究と同様の減少因子があることがわかった。
148
Issues concerning the determination of solubility products of sparingly soluble crystalline solids; Solubility of HfO$$_{2}$$(cr)
Rai, D.*; 北村 暁; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*
Radiochimica Acta, 104(8), p.583 - 592, 2016/08
結晶質二酸化ハフニウム固相(HfO$$_{2}$$(cr))の溶解度における酸濃度の影響を調査した。本研究では、(1)2種類の固相量を使用、(2)固相の酸洗浄、(3)1400$$^{circ}$$Cでの固相の加熱、(4)二酸化ハフニウムが非晶質(am)から結晶質(cr)に変遷するかどうかを調べるための固液混合状態での90$$^{circ}$$Cでの試験、を実施した。これらの処理の結果、HfO$$_{2}$$(cr)には少量の結晶性の低い(ただし非晶質ではない)成分(HfO$$_{2}$$(lcr))が含まれており、これがHfO$$_{2}$$(cr)よりも溶解度を制限する固相となることが結論づけられた。溶解度データはPitzerおよびSITの両モデルで説明できた。HfO$$_{2}$$(cr)の溶解度積の対数値も推定された。少量の結晶性の低い固相が確認されたことは、鉱物表面がしばしば構造的または組成的に不完全で、結晶固相より高い溶解度を示す一般的な傾向と整合している。本研究は溶解度データの解釈において、難溶性固体の溶解挙動が固有の固相に規定されることが観察されることに注意を払う必要があることを強調している。
149
Utilization of $$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs in the environment to identify the reactor units that caused atmospheric releases during the Fukushima Daiichi accident
茅野 政道; 寺田 宏明; 永井 晴康; 堅田 元喜; 三上 智; 鳥居 建男; 斎藤 公明; 西澤 幸康
Scientific Reports (Internet), 6, p.31376_1 - 31376_14, 2016/08
This paper investigates the reactor units of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station which generated large amounts of atmospheric releases during the period from 12 to 21 March 2011. The $$^{134}$$Cs/$$^{137}$$Cs ratio measured in the environment can be used to determine which reactor unit contaminated specific areas. Meanwhile, atmospheric dispersion model simulation can predict the area contaminated by each dominant release. Thus, by comparing both results, the reactor units which contributed to dominant atmospheric releases was determined. The major source reactor units from the afternoon of 12 March to the morning of 15 March corresponded to those assumed in our previous source term estimation studies. A new possibility found in this study was that the major source reactor from the evening to the night on 15 March was Units 2 and 3 and the source on 20 March temporally changed from Unit 3 to Unit 2.
150
Experimental identification of electric field excitation mechanisms in a structural transition of tokamak plasmas
小林 達哉*; 伊藤 公孝*; 井戸 毅*; 神谷 健作; 伊藤 早苗*; 三浦 幸俊; 永島 芳彦*; 藤澤 彰英*; 稲垣 滋*; 居田 克巳*; et al.
Scientific Reports (Internet), 6, p.30720_1 - 30720_7, 2016/08
本レターでは2段階でのL-H遷移時に発生する径電場に関して物理モデルの検証を報告する。ポワソン方程式の時間微分項を評価したところ、ロスコーン損失と新古典粘性による径電流が1段目の遷移時に観測されるものと一致した。2段目の遷移時とLモードにおける径電流は、非両極性条件では説明できないことがわかった。
151
Ice VII from aqueous salt solutions; From a glass to a crystal with broken H-bonds
Klotz, S.*; 小松 一生*; Pietrucci, F.*; 鍵 裕之*; Ludl, A.-A.*; 町田 真一*; 服部 高典; 佐野 亜沙美; Bove, L. E.*
Scientific Reports (Internet), 6, p.32040_1 - 32040_8, 2016/08
LiClやLiBrなどの水溶液は160K以下に冷やすと通常の氷ではなくガラス化することが知られている。これらを初期物質として用い、低温下で温度、圧力処理することで、塩を氷の構造中にトラップすることができ、通常では生成できない「塩氷」を作ることができる(通常、氷の結晶化に伴い、塩は氷から排出されてしまう)。今回、固溶限まで濃度を高めた組成を持つ試料に関して、上記の方法で塩氷を作成し、中性子回折実験及び分子動力学計算を行った。その結果、LiCl$$cdot$$5.6H$$_{2}$$O及びLiBr$$cdot$$5.6H$$_{2}$$Oの組成を持つ氷は、その構造が極度に膨張し、水素結合ネットワークが完全に破壊された(つまり、水分子が結晶中で完全にランダム配向した)氷になることを発見した。この不思議な現象は、並進対称性を持つ結晶中で、水分子の回転の自由度を残すことができるという大変稀有な方法を提示している。
152
Design and burn-up analyses of new type holder for silicon neutron transmutation doping
米田 政夫; 新居 昌至; 玉井 和夫*; 川崎 幸三*
Applied Radiation and Isotopes, 113, p.60 - 65, 2016/07
研究用原子炉JRR-3におけるシリコン照射において、シリコンインゴットを均一に照射するためのシリコン照射ホルダーの設計・製作及び燃焼解析を行った。新型シリコン照射ホルダーでは、アルミニウムと中性子吸収材であるB$$_{4}$$Cからなる合金を用いることにより、軸方向の中性子束分布の均一化を図っている。しかし、中性子吸収材を用いることにより、長期使用時のフィルター性能の低下が懸念される。本研究により、800時間の照射では、ドーピング分布の変化がほとんど表れないことが分かった。ホルダーの寿命は、フィルターの性能低下以外に、ホルダーに含まれる不純物の放射化量で決まり、それは数百時間と推定される。不純物の放射化が問題となる照射時間の範囲では、ドーピング反応の分布は問題とはならないことが分かった。長期間照射で用いても安定した均一性を維持しており、ドーピング反応の軸方向の差異は、1600時間照射では1.08、4000時間照射では1.18であった。この新型ホルダーを用いることにより、従来のホルダーを用いることに比べて1.7倍の増産が期待されている。
153
Spacing between graphene and metal substrates studied with total-reflection high-energy positron diffraction
深谷 有喜; 圓谷 志郎; 境 誠司; 望月 出海*; 和田 健*; 兵頭 俊夫*; 社本 真一
Carbon, 103, p.1 - 4, 2016/07
本研究では、全反射高速陽電子回折法を用いて、貴金属および遷移金属基板上のグラフェンの構造を調べた。動力学的回折理論に基づく構造解析から、CuおよびCo基板上のグラフェンの高さをそれぞれ3.34${AA}$および2.06${AA}$と決定した。Cu基板上のグラフェンの高さはグラファイトの層間距離に近く、グラフェン・Cu基板間の相互作用は非常に弱いことがわかった。一方、Co基板上のグラフェンの高さは、Cu基板上のものに比べ1${AA}$以上も低く、Co基板上のグラフェンは基板と強く相互作用していることが実験的に確かめられた。
154
レーザ加工技術,1; 原子力分野への新展開
大道 博行
電気学会誌, 136(7), p.422 - 425, 2016/07
原子力分野ではレーザ技術の非接触、遠隔、局所加工性が注目され原子炉の保守・保全技術として運転状態のモニター、各種遠隔計測、補修等への応用を目指した研究開発が進められてきた。原子力分野のレーザ加工技術として近年注目されている適用先に原子炉の廃止措置がある。我が国では東京電力福島第一原子力発電所の過酷事故後の廃炉をはじめ安全に停止した多くの炉の廃炉が控えている。これらへのレーザ加工技術の現状と今後へ向けた展望を述べる。
155
研究用原子炉JRR-3における中性子ビーム利用研究
武田 全康
保全学, 15(2), p.31 - 34, 2016/07
研究用原子炉JRR-3は、日本原子力研究開発機構(原子力機構)が茨城県那珂郡東海村の原子力科学研究所(原科研)の敷地内に所有する熱出力20MWの高性能汎用研究炉である。平成2年に臨界に達した後、大地震が東日本をおそった平成22年度までの20年に亘りJRR-3を使った中性子ビーム利用実験(ビーム利用)と材料照射が行われてきた。ビーム利用に関しては、震災が起きた平成22年度には約22,000人・日にも及ぶ利用があった。このような大きな需要を持ちながら、停止期間が5年以上という長期間となり、学術的な側面、教育的な側面、産業利用の側面などで多くの負の影響を与えている。本稿ではJRR-3でこれまで行われてきた研究の概要、停止期間が長期にわたることによる利用者への影響及び原子力機構が行っている再稼働への取り組みを解説する。
156
Measurement and analysis of feedback reactivity in the Monju restart core
北野 彰洋; 竹越 淳*; 羽様 平
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(7), p.992 - 1008, 2016/07
フィードバック反応度について、原子炉出力に対する反応度係数(K$$_{R}$$)及び原子炉容器入口温度に対する反応度係数(K$$_{IN}$$)による反応度モデルに基づき、測定評価手法を開発した。この方法では、2つの反応度効果を同時に評価することが可能であり、2010年に実施された性能試験に適用した。考えられる誤差を評価し、反応度係数を3%以内の誤差で評価した。炉心内の温度分布を考慮した解析評価も実施した。K$$_{R}$$のC/E値は、誤差範囲内での一致を確認し、K$$_{IN}$$は等温温度係数評価結果と整合する結果であった。また、集合体出口温度については、計算評評価値と実測値が0.2$$^{circ}$$C以内で一致し、温度計算の妥当性が確認された。
157
Evaluation of neutron nuclear data on tantalum isotopes
柴田 恵一
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(7), p.957 - 967, 2016/07
次期汎用評価済み核データライブラリJENDLのためにTa-179, 180m, 181, 182の中性子核データを10$$^{-5}$$eVから20MeVのエネルギー範囲で評価した。分離共鳴パラメータは実験値を採用するとともに、非分離共鳴パラメータは理論計算により導出した。分離共鳴領域以上のエネルギーでは、統計模型コードCCONEを用いて断面積を評価した。計算では、複合核過程に加えて、前平衡及び直接過程を考慮した。中性子と原子核間の相互作用はチャネル結合光学模型ポテンシャルを用いた。タンタル同位体のE1$$gamma$$線遷移に係る巨大双極子及びピグミー共鳴のパラメータは$$gamma$$線スペクトル測定値を再現する様に決定した。評価結果は既存の実験値とよく一致しており、JENDL-4.0を上回る再現性であった。今回得られた結果から、ENDF形式でデータファイルを作成した。
158
Fuel performance of hollow pellets for fast breeder reactors
石見 明洋; 勝山 幸三; 木原 義之; 古屋 廣高*
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(7), p.951 - 956, 2016/07
常陽MK-II炉心にて照射された中空ペレットについて、X線CT検査等の照射後試験を実施した。X線CT検査の結果、燃料スタック中央部付近において中空径が製造時よりも小さくなることを確認した。また、X線CT検査結果より中空ペレットのスエリング率を評価し、金相写真より評価した結果とほぼ一致していることを確認した。さらに、中実ペレットに比べ高い線出力で照射された中空ペレットのスエリング率及びFPガス放出率は、中実ペレットと同等であることを確認した。
159
Evaluation of the intake of radon through skin from thermal water
迫田 晃弘; 石森 有; Tschiersch, J.*
Journal of Radiation Research, 57(4), p.336 - 342, 2016/07
通常、ラドンによる被ばく評価で最も重要なのは、吸入されたラドン子孫核種の気道沈着に起因する線量である。これに比べて、ラドン自身の吸入による線量は低く、また皮膚吸収の経路が考慮されることもほとんどない。しかし、ラドン温泉のような環境では、温泉中のラドン濃度は空気中のそれに比べて数桁ほど高いという特徴がある。本研究では、経皮吸収を考慮した体内動態モデルを作成し、入浴などによる組織中ラドン濃度の変化等を検討した。また、各種被ばく経路による線量比較も行った。
160
Automatic sequential separation with an anion-exchange column for ultra-trace analysis of Pu, U, Th, Pb, and lanthanides in environmental samples
宮本 ユタカ; 安田 健一郎; 間柄 正明
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 309(1), p.303 - 308, 2016/07
単一の陰イオン交換カラムと混酸からなる溶離液の組み合わせで、ウラン, トリウム, 鉛, ランタニドならびにプルトニウムを逐次分離する技術を開発した。この逐次分離法のために小さなカラムと圧縮ガスを用いた全自動システムを組み上げた。Pu分離のための溶離液組成を調整することにより、この分離法を達成することができた。年輪試料のいくつかを灰化し、そこに含まれる極微量ウランおよびプルトニウムをこのシステムを用いて分離した。分離して得られたウランとプルトニウムを質量分析法によって分析した結果についても触れる。
161
Multi-band Eilenberger theory of superconductivity; Systematic low-energy projection
永井 佑紀; 中村 博樹
Journal of the Physical Society of Japan, 85(7), p.074707_1 - 074707_18, 2016/07
銅酸化物高温超伝導体や鉄系高温超伝導体に代表される非従来型超伝導体は、様々な産業への応用が期待され世界中で盛んに研究されている。鉄系高温超伝導体などをデバイスとして応用するためには、第一原理計算などを駆使した物質の特徴を捉えたシミュレーション手法の開発が急務である。本論文発表では、上記課題に対し、平均場近似の範囲内で、あらゆる物質のハミルトニアンに適用可能な超伝導理論を確立したことを報告する。なお、上記課題の解決にあたり、従来用いられた準古典理論を大幅に拡張し、鉄系高温超伝導体やトポロジカル超伝導体などの新奇超伝導体群を取り扱えるように定式化した。そして、具体的な物質に対してこの理論を適用した。これらの結果は、超伝導体の基礎特性を明らかにする手法であるのみならず、第一原理計算と組み合わせることで物質の特徴を取り入れることができるため、様々な異なる物質系に適用可能であり、広く原子力分野の材料開発のためのシミュレーション基盤開発にも資する成果である。
162
No detectable change in in-plane $$^{29}$$Si knight shift in the superconducting state of URu$$_2$$Si$$_2$$
服部 泰佑; 酒井 宏典; 徳永 陽; 神戸 振作; 松田 達磨*; 芳賀 芳範
Journal of the Physical Society of Japan, 85(7), p.073711_1 - 073711_4, 2016/07
$$^{29}$$Si同位体を高濃度に濃縮した超純良単結晶URu$$_2$$Si$$_2$$を用いた面内ナイトシフトの測定を行った。ウラン化合物URu$$_2$$Si$$_2$$は、遍歴多極子秩序と期待される新奇な電子状態を示すことで知られているが、それと共存する超伝導については未だ不明な点が多い。非常に狭い線幅を持つ$$^{29}$$Si NMRスペクトルにより達成された高解像度のナイトシフト測定は、超伝導転移に伴う面内スピン磁化率の変化が、理論的に予想されていたものよりはるかに小さいことを明らにした。本成果は新奇な電子状態における特異な超伝導状態について手がかりを与えるものである。
163
東電福島第一原発廃炉に係る研究拠点の構築
河村 弘; 山田 知典
金属, 86(7), p.580 - 589, 2016/07
福島研究基盤創生センターでは、福島第一原子力発電所廃止措置推進に必要不可欠な遠隔操作機器や放射性物質の分析・研究等に関する技術基盤を確立するため、福島県内に研究拠点を整備しており、これらの施設について紹介を行う。
164
Hydrostatic compression behavior and high-pressure stabilized $$beta$$-phase in $$gamma$$-based titanium aluminide intermetallics
Liss, K.-D.*; 舟越 賢一*; Dippenaar, R. J.*; 肥後 祐司*; 城 鮎美*; Reid, M.*; 鈴木 裕士; 菖蒲 敬久; 秋田 貢一
Metals, 6(7), p.165_1 - 165_22, 2016/07
Ti-Al合金は、航空機エンジン材料として、軽量・耐熱タービンへの応用が期待されているが、塑性加工性の悪さを克服する必要がある。高圧鍛造プレスにおいては、10GPaの範囲で材料加工を可能にするが、それゆえに、極限環境における候補材料の状態図を評価する必要がある。本研究では、($$alpha$$$$_{2}$$+$$gamma$$)二相合金の一つであるTi-45Al-7.5Nb-0.25Cに対し、9.6GPaまでの圧力範囲、また1686Kまでの温度範囲で放射光X線回折によるその場実験を行った。室温では、圧力に対する体積変化は、両相に観察される明らかに高い体積弾性係数から、体積ひずみというよりはむしろ、$$gamma$$$$rightarrow$$$$alpha$$$$_{2}$$相変態の影響と考えられる。結晶学的には、特に格子ひずみと原子配列について詳しく検討した。原子体積の増加にもかかわらず、この相変態を生じるのは興味深い。これは、$$gamma$$の高い規則化エネルギーによるものである。高圧下において加熱すると、共析と$$gamma$$ソルバス遷移温度が上昇し、第三相の立方晶$$beta$$相が1350K以上で安定する。過去の研究において、$$beta$$相は塑性変形において高い延性があり、従来の鍛造過程において重要なものであることが明らかにされている。本研究では、作動環境下において有害とされる$$beta$$相の存在は確認されなかったが、従来の鍛造過程における理想的な加工条件幅を明らかにした。これらの結果より、新しい加工処理方法を提案することができた。
165
光ルミネッセンス測定装置への密封$$beta$$線源の導入と放射線管理; 日本原子力研究開発機構土岐地球年代学研究所での例
徳安 佳代子; 古田 定昭*; 國分 陽子; 梅田 浩司
日本放射線安全管理学会誌, 15(1), p.80 - 87, 2016/07
地質試料の年代測定を行うため、日本原子力研究開発機構土岐地球年代学研究所に光ルミネッセンス測定装置(Riso TL/OSL DA-20)が導入された。本装置では、試料に人工放射線を繰返し照射して試料に蓄積された線量を求めるため、密封線源を装置へ据付ける必要がある。しかし、本装置の放射線管理に関する情報はほとんどない。そこで本稿では、線源を受入れるまでの流れを紹介するとともに、線源の据付や使用における放射線管理について報告する。
166
耐放射線性を有する水中無線伝送システムの開発
武内 伴照; 大塚 紀彰; 柴垣 太郎*; 駒野目 裕久*; 上野 俊二*; 土谷 邦彦
日本保全学会第13回学術講演会要旨集, p.379 - 386, 2016/07
東京電力福島第一原子力発電所事故の経験や教訓を踏まえ、過酷事故時においても水中における信号伝送が可能な無線システムの高度化に向けた基盤技術開発に取り組んだ。使用する送受信方式の選定や構成部品の耐放射線性評価を終え、要素的な技術開発を完了した。さらに、これらの要素技術を踏まえた送受信系を試作して水中環境を模擬した伝送試験を実施した。その結果、気泡や浮遊物等が存在する水中環境においても環境ロバスト性を有しており、水中5m間の可視光による無線伝送が十分に可能であることが示され、システム開発に目途を付けた。今後は、水中伝送性能のさらなる安定性向上や、放射線環境下におけるセンサ計測データ処理を確証し、システムの技術的な完成を目指す。
167
耐放射線性カメラ用撮像素子の$$gamma$$線照射効果
武内 伴照; 大塚 紀彰; 土谷 邦彦; 田中 茂雄*; 小沢 治*; 駒野目 裕久*; 渡辺 恭志*; 上野 俊二*
日本保全学会第13回学術講演会要旨集, p.391 - 394, 2016/07
東京電力福島第一原子力発電所事故の経験や教訓を踏まえ、プラント状態の情報把握能力の向上のため、耐放射線性カメラの開発に取り組んだ。放射線環境下におけるカメラ画像劣化の主因である撮像素子内の暗電流を抑制するため、撮像素子のトランジスタ及び光電変換部について3Tr型でフィールドプレートを有する素子(3TPD)、同型でフォトゲートを有する素子(3TPG)及び4Tr型でフォトゲートを有する素子(4TPG)を設計・試作し、$$gamma$$線照射中の暗電流と照射後の光電変換感度を測定した。その結果、3TPG型が最も耐放射線性が高く、200kGy照射後も十分なダイナミックレンジが維持された。
168
過酷事故環境用高温型MIケーブルの開発
三浦 邦明*; 柴田 裕司; 鬼澤 達也*; 中野 寛子; 武野 尚文*; 武内 伴照; 土谷 邦彦
日本保全学会第13回学術講演会要旨集, p.387 - 390, 2016/07
過酷事故時においても原子炉の状態を監視するための軽水炉安全対策高度化の一環として、高い耐熱性と耐放射線性を有する高温型MIケーブルの開発を行っている。このMIケーブルの開発に際しては、金属シース材としてSUS316及びNCF600、絶縁材には高純度のAl$$_{2}$$O$$_{3}$$及びMgOを選定し、K型熱電対型及び電流-電圧線型MIケーブルを開発した。開発した高温型MIケーブルに対し、金属シース材について、過酷事故時を想定した環境における酸化特性や被毒性を調べ耐久性を評価した。また、高温加熱試験を行い、その電気的特性(絶縁特性、導通特性など)を評価した。これらの結果、過酷環境においても使用可能なMIケーブルの見通しを得た。
169
再処理施設におけるグローブボックスパネルの更新技術
舛井 健司; 山本 昌彦; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
日本保全学会第13回学術講演会要旨集, p.25 - 30, 2016/07
東海再処理施設に設置されたグローブボックスについて、視認性が低下していた透明パネルを更新した。パネルの材質には、新規制基準への適合を考慮し、難燃性材料であるポリカーボネートを採用した。また、放射性物質の拡散を防止するため、グリーンハウスを設置して作業を行った。更新後、パネルの材質、据付・外観、グローブボックスの負圧、漏えい検査を実施し、閉じ込め機能が更新前と同様に維持できることを検証した。
170
再処理施設におけるグローブボックスパネル用ガスケットの物性評価
後藤 雄一; 山本 昌彦; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
日本保全学会第13回学術講演会要旨集, p.31 - 34, 2016/07
グローブボックス本体とパネルの密閉は、据付ボルトのナット締付力で、クロロプレンゴム製ガスケットに圧縮変形を与えて、その弾性復元力により担保されており、ガスケットは重要な役割を担っている。しかし、グローブボックスで長期間使用したガスケットの物性値と密閉性能については、ほとんど報告がない。そこで、本件では再処理施設において、37年間使用したガスケットの物性値を調査し、密閉性能へ与える影響を評価した。
171
特殊環境下で使用可能な監視システム高度化開発の現状
土谷 邦彦; 武内 伴照; 駒野目 裕久*; 三浦 邦明*; 荒木 政則; 石原 正博
日本保全学会第13回学術講演会要旨集, p.375 - 378, 2016/07
2015年、軽水炉安全技術・人材ロードマップが取りまとめられ、システム・機器・構造の信頼性向上と高度化に係る取組の重要性が指摘された。この中で、原子力発電所でシビアアクシデントが発生した際に、事象進展を迅速かつ的確に把握するため、プラント状態を監視し、状況を確認するための能力の向上を図ることが重要課題として挙げられている。本報告は、資源エネルギー庁の電用原子炉等安全対策高度化技術基盤整備事業「特殊環境下で使用可能な監視システム高度化」の一環として、低照度条件でも高解像度での撮影が可能な耐放射線性カメラ及び原子炉情報伝送システム(水中でも確実に信号を伝送できる無線システム及び過酷環境下における確実に炉内のデータを伝送できる計測線)の高度化に向けた技術基盤開発の現状についてまとめたものである。
172
Crack formation in cladding under LOCA quench conditions
Wu, H.; 宇田川 豊; 成川 隆文; 天谷 政樹
Nuclear Engineering and Design, 303, p.25 - 30, 2016/07
Loss-of-Coolant-Accident (LOCA) is a design basis accident that is considered in the safety analyses for LWR. This paper discusses crack formation in one-side oxidized Zircaloy-4 cladding with LOCA one-side oxidation quench experimental data. The experimental data suggest that the order of cracks formed in cladding during LOCA quench conditions should be, first in the alpha-Zr(O) layer, and then in the oxide, finally in the prior-beta layer when the fracture of cladding occurs. Both the experimental data and RANNS computation suggest that the formation of crack in the oxide could be related to the heat capacity inside the cladding and off-center pellets during quench.
173
Processes of silver photodiffusion into Ge-chalcogenide probed by neutron reflectivity technique
坂口 佳史*; 朝岡 秀人; 魚住 雄輝; 川北 至信; 伊藤 崇芳*; 久保田 正人; 山崎 大; 曽山 和彦; Sheoran, G.*; Mitkova, M.*
Physica Status Solidi (A), 213(7), p.1894 - 1903, 2016/07
アモルファスGeカルコゲナイド/銀の界面において光を照射すると拡散が促進される。非破壊かつ時間分解で観測できるJ-PARC(写楽)の中性子反射率測定を用いて、光照射によってAgが初期の急速な拡散から緩やかな拡散と2段階のプロセスを経て、界面の拡散層が形成されている様子を捉えた。
174
Unique magnetic structure of YbCo$$_2$$Si$$_2$$
Mufti, N.*; 金子 耕士; Hoser, A.*; Gutmann, M.*; Geibel, C.*; Krellner, C.*; Stockert, O.*
Physical Review B, 94(4), p.045116_1 - 045116_8, 2016/07
We report on the results of powder and single crystal neutron diffraction to investigate the magnetic order in YbCo$$_2$$Si$$_2$$ below the N$'e$el temperature $$T_{rm N} = 1.7$$,K in detail. Two different magnetically ordered phases can clearly be distinguished. At lowest temperatures a commensurate magnetic structure with a propagation vector $${bf k}_1 = (0.25 0.25 1)$$ is found, while the intermediate phase ($$T > 0.9$$,K) is characterized by an incommensurate magnetic structure with $${bf k}_2 = (0.25 0.086 1)$$. The magnetic structure in YbCo$$_2$$Si$$_2$$ is in marked contrast to all other known $$R$$Co$$_2$$Si$$_2$$ compounds ($$R$$ = rare earth element) likely due to some itineracy of the Yb 4f states being responsible for the magnetism.
175
Theoretical model analysis of $$(d,xn)$$ reactions on $$^9$$Be and $$^{12}$$C at incident energies up to 50 MeV
中山 梓介; 河野 広*; 渡辺 幸信*; 岩本 修; 緒方 一介*
Physical Review C, 94(1), p.014618_1 - 014618_9, 2016/07
厚いBeおよびC標的を重陽子で照射した際の二重微分中性子収量(TTNY)をDEURACS(DEUteron-induced Reaction Analysis Code System)を用いて解析した。TTNYの計算値は入射エネルギー50MeVまでの範囲で実測値をよく再現した。また、陽子ストリッピング反応が中性子生成に最も支配的な寄与をすることがわかった。これらの解析からDEURACSが$$(d,xn)$$反応に適用可能であること、また中性子収量の精度良い予測のためにはストリッピング反応を記述するモデルが重要であることがわかった。
176
Examination of the surrogate ratio method for the determination of the $$^{93}$$Zr(n,$$gamma$$)$$^{94}$$Zr cross section with $$^{90,92}$$Zr($$^{18}$$O,$$^{16}$$O)$$^{92,94}$$Zr reactions
Yan, S. Q.*; Li, Z. H.*; Wang, Y. B.*; 西尾 勝久; 牧井 宏之; Su, J.*; Li, Y. J.*; 西中 一朗; 廣瀬 健太郎; Han, Y. L.*; et al.
Physical Review C, 94(1), p.015804_1 - 015804_5, 2016/07
The relative $$gamma$$-decay probability ratios of the neutron resonance states in $$^{94}$$Zr and $$^{92}$$Zr populated via two neutron transfer reactions, $$^{92}$$Zr($$^{18}$$O,$$^{16}$$O)$$^{94}$$Zr and $$^{90}$$Zr($$^{18}$$O,$$^{16}$$O)$$^{92}$$Zr, have been measured to test the validity of the surrogate ratio method (SRM) in determining the (n,$$gamma$$) reaction cross section. The cross sections of the $$^{93}$$Zr(n,$$gamma$$)$$^{94}$$Zr reaction are derived from the experimentally obtained ratios and the cross sections of the $$^{91}$$Zr(n,$$gamma$$)$$^{92}$$Zr reaction in the equivalent neutron energy range of $$E_{rm n}$$ = 0 - 8 MeV. The deduced cross sections of $$^{93}$$Zr(n,$$gamma$$)$$^{94}$$Zr reaction agree with the directly measured ones in the low-energy region, and with the evaluated ENDF/B-VII.1 data at higher energies of $$E_{rm n} >$$ 3 MeV. The agreement supports the concept of the SRM method to indirectly determine the (n,$$gamma$$) reaction cross sections.
177
Development of seismic isolation systems for sodium-cooled fast reactors in Japan
川崎 信史; 渡壁 智祥; 若井 隆純; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 8 Pages, 2016/07
日本は地震国であり、また、ナトリウム冷却型高速炉では、軽水炉と比較し薄肉化した構造として、機器が設計されている。それゆえに機器にかかる地震力を低減させるために、免震装置が採用されてきた。炉心耐震性及び原子炉容器の座屈健全性の観点から、高速炉用免震装置には、上下8Hz以下の固有周波数が必要となる。このような周波数条件を満足する3種類の免震概念を紹介する。上下8Hzの固有周波数は、厚肉積層ゴムにより達成される。この厚肉積層ゴムと皿バネを組み合わせることにより、上下固有周波数は、3$$sim$$5Hzとなる。また、積層ゴムと空気バネを組み合わせ、ロッキング防止装置を組み込むことで、1Hz以下の上下固有周波数が達成できる。上下8Hz免震概念は、厚肉積層ゴムとオイルダンパーで構成されており、本概念が日本のリファレンス高速炉用免震概念である。本概念が選定された理由は、システム構成の簡素さと開発課題の少なさである。上下5Hz免震概念を用いた場合の上下方向の加速度応答は、上下8Hz免震概念と比較し、50%のレベルまで低減することが、解析検討によりわかっている。また、皿バネの静的試験等から、皿バネの設計式は既に検討されている。これらの知見を活用し、厚肉積層ゴムと皿バネを組み合わせることにより、上下5Hz免震装置を設計することが可能である。上下1Hz免震概念を用いた場合の上下方向の加速度応答は、上下8Hz免震概念と比較し、10%のレベルまで低減することが、わかっている。上下固有振動数が1Hzといった領域まで低減するとロッキング防止装置が必要となり、これまで複数のオイルダンパーをオイルラインで結合するタイプのロッキング防止装置等が、検討されてきた。このようにロッキング防止装置がシステムを複雑化しているため、システム構成を今後簡素化していくことが、本概念にとって大きな課題となっている。これら3種類の免震概念が高速炉に適用可能な免震装置であり、これらの免震装置を開発していくことは、サイト毎に、機器仕様の統一化を図ったうえで、適切な耐震余裕を確保していくうえで、重要となるため、今後、地震動条件などの関連動向の変化を踏まえ、開発を継続していく。
178
Development on rubber bearings for sodium-cooled fast reactor, 4; Aging properties of a half scale thick rubber bearings based on breaking test
渡壁 智祥; 山本 智彦; 深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 杣木 孝裕*; 諸菱 亮太*; 櫻井 祐*; 加藤 亨二*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 8 Pages, 2016/07
積層ゴムとオイルダンパーから構成される免震装置の高速炉への適用が計画されている。本装置の特徴の一つは、やや厚肉積層ゴムを採用していることである。地震条件の増大に対応するため、上下固有振動数を通常よりも低下させ、内部機器の応答低減を狙いとしている。本報告では、やや厚肉積層ゴムの経年変化特性について検討した。積層ゴムは成熟した技術となっているが、経年変化に関する試験実施が少ない。また、やや厚肉積層ゴムについては、経年変化後の線形限界や破断特性等の力学特性が把握されていない。経年30年及び60年を模擬した1/2縮尺系積層ゴム(直径800mm)及び1/8縮尺系積層ゴム(直径200mm)を用いて水平及び上下方向の静的加力試験を実施し、終局挙動近傍の復元力特性データを取得して経年が力学特性に及ぼす影響を把握する。また、経年を模擬した2種類の縮尺比の終局挙動を比較評価することで、経年状況下におけるスケール効果の有無を明らかにした。
179
Development on rubber bearings for sodium-cooled fast reactor, 3; Ultimate properties of a half scale thick rubber bearings based on breaking test
深沢 剛司*; 岡村 茂樹*; 山本 智彦; 川崎 信史; 廣谷 勉*; 森泉 瑛里子*; 櫻井 祐*; 正木 信男*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 10 Pages, 2016/07
ナトリウム冷却型高速炉で用いられる免震用厚肉積層ゴムの終局特性を1/2スケールモデルを用い取得した。厚肉積層ゴムの基礎復元特性は、既に取得されており、本検討では、ばらつき分布を含む復元特性及び終局特性に着目した試験を実施した。その結果、剛性と減衰率及び破断ひずみに関するデータが取得できた。
180
Loading condition evaluation for structural integrity assessment of RPV due to PTS event based on three-dimensional thermal-hydraulics and structural analyses
宇野 隼平; 勝山 仁哉; 渡辺 正*; Li, Y.
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 8 Pages, 2016/07
加圧熱衝撃(PTS)事象中の加圧水型原子炉の原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性評価には、冷却水の熱履歴及び冷却水とRPVの間の熱伝達係数が重要な影響因子である。これらの値は、現状の評価方法では、一次元のPTS事象の熱水力(TH)シミュレーション及びJackson-Fewsterの相関式により決定されている。その後、得られた値を用いた構造解析を行うことで、RPVの構造健全性に関する荷重条件が評価される。近年では、RPVの構造健全性のより精度のよい評価手法として、3次元のTH及び構造解析が可能になってきた。本研究では、PTS事象時の構造健全性に必要となる荷重条件を評価するため、コールドレグ、ダウンカマー及びRPVを模擬した3次元モデルを用いたTH解析を実施した。また、この結果を使用し、肉盛溶接及び溶接後熱処理による残留応力を考慮することで、構造解析により荷重条件を評価した。これらの解析により、RPVの原子炉炉心領域における三次元的な荷重条件の分布及び履歴が得られた。そして、PTS事象における現行の評価手法による荷重条件との比較を行うことにより、現行の評価手法の保守性を議論した。
181
Bayesian statistical analysis on chemical composition contributing to irradiation embrittlement at high fluence region
高見澤 悠; 西山 裕孝
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 5 Pages, 2016/07
原子炉圧力容器の照射脆化に関して、高照射量領域における脆化に寄与する化学元素を明らかにするため、国内のPWRプラントの監視試験データを対象にノンパラメトリックベイズ法に基づく統計解析を実施した。すべての脆化予測式でパラメータとして考慮されている中性子照射量、Cu, Ni含有量に加えてP, Si, Mnの照射脆化への寄与を評価した。その結果、シリコンを入力パラメータとして考慮することで予測性がよくなることから、高照射量領域においてシリコンが脆化に寄与していることが示唆された。
182
Experimental study on ultimate strength of single and double type bellows under internal pressure
安藤 勝訓; 矢田 浩基; 月森 和之; 一宮 正和*; 安濃田 良成*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 8 Pages, 2016/07
本件では、高速炉の原子炉格納容器バウンダリを構成する部位のうち薄肉であり相対的に限界圧力が小さいと考えられる原子炉格納容器貫通部配管ベローズおよび冷却材ガスバウンダリの中で薄肉であり相対的に限界圧力が小さいと考えられる中間熱交換器のカバーガスバウンダリベローズについて破損様式の検証と限界圧力の評価法の開発を目的とした試験および解析を実施した。
183
Experimental study on ultimate strength of a ellipsoidal dished head plate under pressure on convex surface
矢田 浩基; 安藤 勝訓; 月森 和之; 一宮 正和*; 安濃田 良成*
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 7 Pages, 2016/07
高速炉の原子炉格納容器バウンダリを構成する部位のうち、相対的に限界圧力が小さいと考えられる中間熱交換器下部鏡板を対象として、鏡板中高面に設計圧力を超える圧力が作用した場合の破損様式の検討と限界圧力の評価法の開発を目的とした試験及び解析を実施した。
184
Applicability evaluation of candidate technologies for nuclear material quantification in fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station; Passive neutron technique (Interim report)
長谷 竹晃; 小菅 義広*; 白戸 篤仁*; 佐藤 隆*; 白茂 英雄; 浅野 隆
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 10 Pages, 2016/07
Under the collaborative program with United States Department of Energy (DOE), Japan Atomic Energy Agency (JAEA) and Central Research Institute of Electric Power Industry (CRIEPI) have surveyed technologies for nuclear material quantification of fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (1F) since 2012. Four research groups in JAEA and CRIEPI have evaluated independently the applicability for four technologies. We, Plutonium Fuel Development Center of JAEA, are in charge of development of the passive neutron technique. All parties recognized the importance of the characterization study on each candidate technology for establishment of the concept of integrated measurement system that combines several measurement technologies for accurate quantification. For the characterization study, standard fuel debris and canister models were developed. In order to perform the characterization study consistent with the other technologies, we evaluated the applicability of the passive neutron technique for nuclear material quantification of fuel debris based on the standard models. In this study, we performed the optimization of detector configuration and measurement parameter for passive neutron detector and then evaluated measurement accuracy. This paper provides the results of applicability evaluation on passive neutron technique for nuclear material quantification in fuel debris at 1F.
185
Development of active neutron NDA techniques for nonproliferation and nuclear security, 2; Study on a compact NRTA system
土屋 晴文; 北谷 文人; 前田 亮; 呉田 昌俊
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 6 Pages, 2016/07
近年、核保障措置や核セキュリティの観点から、使用済み燃料や次世代のMA-Pu燃料、燃料デブリ中の核物質を非破壊により測定する重要性が増している。その重要性に叶う非破壊分析技術の一つに中性子共鳴透過分析法[Neutron Resonance Transmission Analysis(NRTA)]がある。NRTAは中性子飛行時間測定技術に立脚した技術で、精密さが要求される核データ測定に長年、使われている。実際、核物質の定量にNRTAが有効であることは、これまでの原子力機構とJRCとの共同実験により示されている。ゆえに、NRTAは現在の核不拡散・核セキュリティ分野の必要性にまさに叶うと考えている。しかしながら、今までのNRTA装置は大型の電子線加速器施設を利用しているため、汎用性に欠ける一面があった。そこで、われわれはD-T管(パルス幅10マイクロ秒、平均最大強度$$10^{8}$$から$$2times10^{9}$$ n/s)を利用した小型NRTA装置のプロトタイプの開発に着手した。本発表では、プロトタイプ装置の概要と、プロトタイプ装置の使用済み核燃料やMA-Pu燃料に対する適用性を数値計算により評価した結果を報告する。また、将来的には小型電子線加速器を用いたNRTA装置を開発することを視野に入れており、小型電子線加速器を用いたNRTA装置の性能についても議論する。
186
Study on improving measurement accuracy of Epithermal Neutron Measurement Multiplicity Counter (ENMC)
能見 貴佳; 川久保 陽子; 長谷 竹晃; 白茂 英雄; 浅野 隆; Menlove, H. O.*; Swinhoe, M.*; Browne, M. C.*
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 9 Pages, 2016/07
Japan Atomic Energy Agency (JAEA) and Los Alamos National Laboratory (LANL) jointly developed the Epithermal Neutron Multiplicity Counter (ENMC). A measurement test was performed using the standard samples and its results showed that ENMC achieves high measurement accuracy (approx. 0.4%) for $$^{240}$$Pu effective mass under the optimum conditions. However, in the practical measurement for nuclear material accountancy or safeguards, a bias is observed due to the variation of the sample properties. With this recognition, JAEA jointly with LANL conducted simulations for identifying the causes of this bias. The simulation results showed that the dominant cause of the bias is variation in sample density and this bias can be mitigated by correcting neutron counting efficiency. JAEA and LANL evaluated the applicability of correction methods for the neutron counting efficiency by real measurement data and by simulation data. For the real measurement, the results showed that the real measurement data is difficult to be applied to the correction because of its significant measurement error. For the simulation, we evaluated the neutron counting efficiencies for typical density of MOX pellet and powder. Consequently, total measurement uncertainty for Pu mass quantification by using combination of ENMC and NDA for isotopic ratio of Pu (HRGS) attains 0.7% which is equivalent to the destructive assay level.
187
Development of Pu standard material preparation and characterization technique in Japan
岡崎 日路; 芝野 幸也; 阿部 勝男; 角 美香; 茅野 雅志; 影山 十三男; Mason, P.*
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 7 Pages, 2016/07
IDMS法による計量分析において使用される、LSDスパイクと呼ばれる標準物質は、試料の取扱いや分析が困難な状況下で、様々な核物燃料質の精確な分析を可能としている。LSDスパイク調製に必要なプルトニウムの主原料であるプルトニウム標準物質の海外からの長期的な安定供給が困難なため、プルトニウム燃料技術開発センター(PFDC)は、LSDスパイクのPu原料として国内で入手可能なMOX粉末の使用の可能性について検討した。その中でPFDCは、米国エネルギー省のニューブルンスウィック研究所(NBL)との共同研究において、MOX粉末中のプルトニウムの分離・精製及び値付けを行い、LSDスパイクの原料として適したPu標準物質(MOX-Pu)を調整した。MOX-Puの詳細な調製手順及び共同研究結果等について報告する。
188
Application of controlled-potential coulometery as a primary method for the characterization of plutonium nitrate solutions being used for large-size dry spike reference materials; Collaboration between JAEA and SRNL
Holland, M. K.*; Cordaro, J. V.*; Morales-Arteaga, M. E.*; 山本 昌彦; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 10 Pages, 2016/07
日本原子力研究開発機構と米国サバンナリバー国立研究所では2007年から、一次標準測定法としての電位規制クーロメトリーを適用したLSDスパイク基準物質に使用する硝酸プルトニウム溶液のキャラクタリゼーションを実施してきた。これは、原子力機構と米国エネルギー省との間に締結された「保障措置と核不拡散に向けた核物質管理及び計量管理に係る手段に関する研究開発協力協定」に基づき共同研究で実施してきたものである。本件では、これまで定期的に実施してきた電位規制クーロメトリーの電気的校正、硝酸プルトニウム溶液の測定結果及びその不確かさ評価の結果について報告するものである。
189
Characterization study of four candidate technologies for nuclear material quantification in fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (Interim report)
長谷 竹晃; 米田 政夫; 芝 知宙; 前田 亮; 名内 泰志*; 相楽 洋*; 小菅 義広*; 呉田 昌俊; 富川 裕文; 奥村 啓介; et al.
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 10 Pages, 2016/07
This paper provides an interim report for characterization study of four candidate technologies for nuclear material quantification in fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (1F). The severe loss-of-coolant accidents of 1F produced fuel debris in the reactor cores of Units 1-3. Because the fuel debris would contain unknown amounts of minor actinides, fission products and neutron absorbers and the mixing rate of them would vary significantly, accurate quantification of nuclear material in fuel debris would be difficult by applying a single measurement technology. Therefore, we consider that an integrated measurement system that combines several measurement technologies would be required to complement the weakness of each technology. For consideration of an integrated measurement system, we conducted a characterization study for each technology. In order to compare the results of applicability evaluation of each technology, common set of simulation models for fuel debris and canister were developed. These models were used for the applicability evaluation of each technology. Then, the comparative evaluation of the result of applicability evaluation among four technologies was conducted.
190
A Study of efficient excavation limiting the extent of an excavation damaged zone in Horonobe URL
青柳 和平; 常盤 哲也*; 藤田 朝雄
Rock Mechanics and Rock Engineering; From the Past to the Future (EUROCK 2016), p.1023 - 1028, 2016/07
In excavation of a repository for high-level radioactive waste, it is important to limit the extent of the excavation damaged zone (EDZ) with efficient excavation rate. The objective of this study is to reveal the relationship among the extent of the EDZ, excavation direction related to in situ stress orientation, and excavation rate in detail. From the result of seismic refraction survey, the extent of the EDZ is estimated within 0.5 m into the gallery wall. The excavation rate of the gallery excavated almost parallel to the maximum principal stress was 1.1 to 1.3 times faster than that of the gallery excavated almost perpendicular to the maximum principal stress. Considering the excavation rate, fracture length, and the extent of the EDZ, excavation of galleries parallel to the maximum principal stress leads to limit the development of the EDZ with efficient excavation.
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Excavation damaged zone inferred by geophysical surveys on drift floor of Horonobe URL
常盤 哲也*; 青柳 和平; 藤田 朝雄
Rock Mechanics and Rock Engineering; From the Past to the Future (EUROCK 2016), p.901 - 906, 2016/07
Seismic refraction surveys were carried out on the floor of a drift in the Horonobe URL of Japan for understanding of the extent of EDZ. As a result, the extent of the low velocity zone ranges from 1.5 to 3.0 m; the extent on the center line of the drift is the largest. On the other hand, the extent of the EDZ on the drift wall is less than 1.0 m from previous studies. Thus, it is considered that the excavation damage on the drift floor is much larger than that of on the drift wall. Also, the result of the numerical analysis is consistent with that tendency. Furthermore, we also suggest the conceptual model of the EDZ showing the extent, hydraulic and mechanical properties of rock mass, and characteristic of the fracture from the results of this research and previous studies.
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Direct accumulation pathway of radioactive cesium to fruit-bodies of edible mushroom from contaminated wood logs
大貫 敏彦; 相場 幸敏*; 坂本 文徳; 香西 直文; 新里 忠史; 佐々木 祥人
Scientific Reports (Internet), 6, p.29866_1 - 29866_6, 2016/07
放射性Csの汚染原木からキノコへの移行経路を、$$gamma$$線スペクトロスコピー、オートラジオグラフィー及びX線マイクロCTにより調べた結果、原木からキノコに直接移行する経路が存在することを明らかにした。
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ごぞんじですか?第102回福島原子力事故関連情報アーカイブ
熊崎 由衣
専門図書館, (278), p.40 - 43, 2016/07
日本原子力研究開発機構図書館では、東京電力福島第一原子力発電所事故への対処に関する研究開発の支援を目的に「福島原子力事故関連情報アーカイブ(FNAA)」を運用している。原子力関係の論文のなかでも、福島原発事故に関する研究開発はインターネット情報が参照されるケースが多い。また、公開当時の情報への恒久的アクセス担保や一元的な検索・提供が重要である。そこでFNAAは、福島原発事故に関する情報をウェブアーカイブを活用して提供する情報検索システムとして構築された。本稿では「福島原子力事故関連情報アーカイブ」の概要と2016年3月のシステムリニューアルについて述べる。
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Neutron polarization analysis for biphasic solvent extraction systems
元川 竜平; 遠藤 仁*; 長尾 道弘*; Heller, W. T.*
Solvent Extraction and Ion Exchange, 34(5), p.399 - 406, 2016/07
We performed neutron polarization analysis (NPA) of extracted organic phases containing complexes, comprised of Zr(NO$$_{3}$$)$$_{4}$$ and tri-n-butyl phosphate (TBP), which enabled decomposition of the intensity distribution of small-angle neutron scattering (SANS) into the coherent and incoherent scattering components. The coherent scattering intensity, containing structural information, and the incoherent scattering compete over a wide range of magnitude of scattering vector, $$q$$, specifically when $$q$$ is larger than $$q$$ $$approx$$ 1/$$R_{rm g}$$, where $$R_{rm g}$$ is the radius of gyration of scatterer. Therefore, it is important to determine the incoherent scattering intensity exactly to perform an accurate structural analysis from SANS data when $$R_{rm g}$$ is small, such as the aforementioned extracted coordination species. Although NPA is the best method for evaluating the incoherent scattering component for accurately determining the coherent scattering in SANS, this method is not used frequently in SANS data analysis because it is technically challenging. In this study, we successfully demonstrated that experimental determination of the incoherent scattering using NPA is suitable for sample systems containing a small scatterer with a weak coherent scattering intensity, such as extracted complexes in biphasic solvent extraction system.
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Non-destructive depth analysis of the surface oxide layer on Mg$$_{2}$$Si with XPS and XAS
江坂 文孝; 野島 健大; 鵜殿 治彦*; 間柄 正明; 山本 博之
Surface and Interface Analysis, 48(7), p.432 - 435, 2016/07
X線光電子分光法(XPS)は、固体試料の非破壊化学状態分析に広く用いられている。この方法では、イオンビームスパッタリングを併用することにより深さ方向分析が可能である。しかし、スパッタリングはしばしば偏析や選択的な原子の放出を引き起こし、正確な情報が得らえない場合がある。一方、放射光からのエネルギー可変X線の利用は、スパッタリングなしでの深さ方向分析を可能とする。本研究では、放射光X線を励起源としたXPSおよびX線吸収分光法(XAS)による深さ方向分析法について、Mg$$_{2}$$Si単結晶の表面酸化層の分析を例に、検討を行った。その結果、本法により非破壊での深さ方向分析が可能であり、Mg$$_{2}$$Si単結晶の表面酸化層としてSi-OあるいはSi-O-Mg層が形成されることがわかった。
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Study on behavior of vortex cavitation around suction pipes in sodium-cooled fast reactor geometry
江連 俊樹; 伊藤 啓; 上出 英樹; 功刀 資彰*
Thermal Science and Engineering, 24(3), p.31 - 38, 2016/07
Vortex cavitation behavior is studied using a 1/22 scaled upper plenum water model of advanced loop-type sodium-cooled fast reactor. Vortex cavitation occurrences are quantitatively grasped through visualization measurements including its transient behavior under various conditions of inlet velocity of suction pipe, water temperature and system pressure. In addition, the relation between local velocity around vortex and vortex cavitation occurrences are investigated based on results from visualization and Particle Image Velocimetry measurements. Experimental results show the difficulty of evaluation of vortex cavitation occurrences simply based on cavitation factor. And also, vortex evaluation with local circulation shows the effectiveness to organize the vortex cavitation occurrences via the evaluation of pressure decrease using vortex model.
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岩石の透水試験における環境温度の制御の重要性
加藤 昌治*; 奈良 禎太*; 福田 大祐*; 河野 勝宣*; 佐藤 稔紀; 佐藤 努*; 高橋 学*
材料, 65(7), p.489 - 495, 2016/07
放射性廃棄物の地層処分において、岩盤の透水性は重要な情報となる。透水試験において温度などの周辺環境の変化が測定結果に及ぼす影響を把握することは重要である。岐阜県産の土岐花崗岩を用いて、温度条件を変化させた透水試験をトランジェントパルス法で実施した。その結果、供試体の上流側と下流側に接続されている貯留槽の圧力差は、配管や継手の容積を含めた貯留槽容積が上流側と下流側で異なることや周囲の温度が変化したときに貯留槽や配管への熱伝達が上流側と下流側で異なることなどに起因して、温度変化が起きたときにそれに敏感に反応して変化していることが観察された。透水試験においては、大きな温度の変動はもちろんのこと、微小な温度変化でさえ、実験データに影響を及ぼすことが確認された。
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Operational quantities and new approach by ICRU
遠藤 章
Annals of the ICRP, 45(1S), p.178 - 187, 2016/06
国際放射線防護委員会(ICRP)が提案する臓器・組織の等価線量、実効線量等の防護量は、放射線による人体の被ばくの程度を定量化し、線量の制限や防護の最適化を図るために使われている。人体に対して定義される実用量は測定できないため、国際放射線単位測定委員会(ICRU)は、測定によって防護量を評価するための実用量を開発した。現在使われている実用量は、30年以上も前に定義されたものである。ICRUは、ICRP 2007年勧告における防護量の変更を契機に実用量の検討を行った。その結果、委員会は現在のものに替わる新たな実用量を提案することとした。エリアモニタリングに対しては、ICRU球のある深さで定義する線量から、粒子フルエンスに基づき防護量と関連付けた量に変更する。本発表では、新たに提案する実用量の定義と、それが線量測定の実務に及ぼす影響について検討した結果を報告する。
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Diffusion model considering multiple pore structures in compacted bentonite
四辻 健治; 舘 幸男; 大窪 貴洋*
CMS Workshop Lectures, Vol.21, p.251 - 257, 2016/06
処分環境における圧縮ベントナイト中の核種の拡散係数や収着分配係数等の整合的な推定評価を目指し、原子力機構では統合収着・拡散モデル(ISDモデル)の開発を進めてきた。ISDモデルは、圧縮ベントナイト中の間隙水化学および核種の収着・拡散挙動を整合的に評価するモデルである。特にISDモデルの拡散パートは電気二重層理論と均質間隙モデルに基づいており、カチオンの過剰な実効拡散係数と細孔間隙でのアニオン排除を整合的に説明できる。現状のISDモデルは1価カチオン/アニオンの実効拡散係数をある程度定量的に評価できるが、多価カチオンや錯体形状の化学種に対しては実測データの再現性が悪い。モデルを改良するには、溶質・溶媒および粘土鉱物間の相互作用を分子レベルで高度化するとともに、不均質間隙構造を考慮したモデル化を進める必要がある。そこで本研究では、多重間隙構造を考慮して現状ISDモデルの高度化を検討した。多重間隙モデルによる解析の結果、実効拡散係数の塩濃度依存性が、現状の均質間隙モデルより緩和され、拡散モデルが改善されることがわかった。
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低温と積雪の重畳事象に対する確率論的リスク評価手法の開発
西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一
第21回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 4 Pages, 2016/06
本研究の目的はナトリウム冷却高速炉の崩壊熱除去系に着目することによって、積雪と低温の重畳事象に対するPRA評価手法を開発することである。この重畳事象に対して、ハザード強度に依存する年超過確率を気象データに基づき評価した。また、崩壊熱除去系に着目し、低温と積雪の影響を考慮することによってイベントツリーを構築した。具体的な低温と積雪の影響とは、積雪に起因するディーゼル発電機や最終ヒートシンクの吸排気口の閉塞、積雪によるフィルター破損、冷却回路の凍結の可能性などである。また、除雪やフィルター交換などの復旧操作も考慮してイベントツリーを構築した。イベントツリーを定量化することで、支配的なシーケンスは、日降雪速度3m/day、低温及び積雪継続時間が24時間の場合でアクセスルート確保失敗であることを示した。