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1
大気拡散計算に関連する気象観測データの解析; 2005年度$$sim$$2015年度
西村 朋紘; 小沼 利光*; 水谷 朋子; 中野 政尚
JAEA-Technology 2017-019, 60 Pages, 2017/09
日本原子力研究開発機構バックエンド研究開発部門核燃料サイクル工学研究所では昭和30年代から気象観測を継続して実施している。再処理施設から大気放出される放射性気体廃棄物を環境影響評価に使用する目的で1974年には気象観測塔を設置して観測を行い、2013年12月からはドップラーソーダによる観測に移行した。本報告書は、2006年3月に報告された「大気拡散計算に関連する気象観測データの解析; 1995年度$$sim$$2004年度 (JAEA-Technology 2006-008)」以降、2005年度から2015年度までの11年間に実施した大気拡散計算に関連する気象統計結果を取りまとめ、気象要因に関連する大気拡散の特性について考察した。
2
HTTR接続熱利用システムのプラント過渡挙動評価; ヘリウムガスタービンと水素製造施設接続に伴うHTTRの安全評価
佐藤 博之; Yan, X.; 大橋 弘史
JAEA-Technology 2017-020, 23 Pages, 2017/08
高温ガス炉は優れた安全性を有し、高温熱供給が可能であることから多様な産業利用が期待されている。日本原子力研究開発機構では、世界で初めての原子炉施設へのヘリウムガスタービン及び水素製造施設の接続に係る許認可の取得、ヘリウムガスタービン発電技術及び水素製造技術の確証を目的に、高温工学試験研究炉を用いて、原子炉から取り出される核熱によりヘリウムガスタービン発電及び水素製造を行うHTTR熱利用試験を計画している。本検討では、HTTRにヘリウムガスタービン及び水素製造施設から成る熱利用システムを接続したHTTR接続熱利用システムを対象にプラント過渡挙動評価を実施した。ヘリウムガスタービンや水素製造施設の接続に伴い評価が必要となる事象として、「負荷の喪失」及び「水素製造施設での異常に起因する2次ヘリウム冷却設備での温度及び圧力変動」を選定するとともに、当該事象についてプラント過渡挙動評価を行った結果、安全評価上の注目パラメータは判断基準を超えることなく、当該システムが技術的に成立することを示した。
3
高速炉蒸気発生器伝熱管のターゲットウェステージ現象解明実験; 流れを伴う高温水酸化ナトリウム環境での腐食実験
梅田 良太; 下山 一仁; 栗原 成計
JAEA-Technology 2017-018, 70 Pages, 2017/08
ナトリウム冷却高速炉の蒸気発生器では、低圧のナトリウムから伝熱管を介して高圧の水/蒸気に熱交換される。その伝熱管が破損して水蒸気が漏えいした場合、発熱反応を引き起こし、ナトリウム中に反応ジェットが形成される(ナトリウム-水反応)。反応ジェットは高温・高圧噴流で高アルカリ環境を形成し、この環境に曝された隣接伝熱管は、局所的な減肉により損傷を受け(ターゲットウェステージ)、SG内での影響範囲が拡大する可能性がある。本報告書では、ターゲットウェステージ現象解明を目的として、ナトリウム-水反応時の主要な反応生成物である高温の水酸化ナトリウムと副次的な生成物である酸化ナトリウム(試料)を用いて、ターゲットウェステージの環境因子(試料温度、衝突速度、試料組成割合等)を分離評価できる実験装置及び実験手法を開発した。また、開発した実験装置を用いて流れを伴う高温水酸化ナトリウム及び酸化ナトリウム環境下における腐食実験を実施し、腐食特性に及ぼすターゲットウェステージの環境因子の影響を定量的に評価するとともに、平均腐食速度とウェステージ環境因子との関係を定式化した。
4
JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートのクリアランス; 放射能濃度の測定及び評価の結果
小越 友里恵; 里山 朝紀; 岸本 克己; 南里 朋洋; 鈴木 武; 富岡 修; 高泉 宏英*; 菅野 智之*; 丸山 達也*
JAEA-Technology 2017-017, 152 Pages, 2017/08
原子力科学研究所では、1985年度から1989年度にかけて実施されたJRR-3改造工事に伴って発生し、原子力科学研究所の北地区にある第2保管廃棄施設の保管廃棄施設・NLに保管していた放射能レベルの極めて低いコンクリート約4,000tを対象としたクリアランスを行った。JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートのクリアランスにあたり、放射能濃度の測定及び評価の方法の認可申請について、2008年7月25日付けで文部科学大臣の認可を受けた。その後、2009年度からクリアランス作業を開始し、認可を受けた方法に基づき放射能濃度の測定及び評価を行い、順次、国による放射能濃度の測定及び評価の結果の確認を受け、2014年度に約4,000tの全てのコンクリートのクリアランス作業を終了した。また、クリアランスしたコンクリートは、再資源化を行い、原子力科学研究所内において、東北地方太平洋沖地震の復旧工事のための資材等として再利用した。本報告は、JRR-3改造工事に伴って発生したコンクリートの放射能濃度の測定及び評価の結果、国による放射能濃度の確認、クリアランスしたコンクリートの再利用状況、クリアランス作業に要した費用等の実績をとりまとめたものである。
5
共鳴吸収法を用いたアブレーションプルーム中の粒子の膨張挙動; チタンとハフニウムの中性原子の挙動比較
Jung, K.; 宮部 昌文; 赤岡 克昭; 大場 正規; 若井田 育夫
JAEA-Research 2017-008, 26 Pages, 2017/08
ジルコニウムやウランなどが混在する放射性廃棄物の分析のために、レーザーアブレーション共鳴吸収分光法を利用する分析手法の開発を行っている。本手法を適用するためには、分析対象の粒子が作るプルームの特性評価が必須である。そこで本研究ではZrと化学的性質が似ているチタンとハフニウムを測定対象とし、粒子の重さによるプルームの膨張挙動の違いを調べた。実験の結果、背景ガスの影響は重いHfより軽いTiに対して大きくなることが分かった。本研究により、核燃料物質と原子炉材料が混在する廃棄物試料の共鳴吸収信号の意味を理解し、実験条件を最適化するための基礎的知見が得られた。
6
高温ガス炉に接続するヘリウムガスタービンの設計データ(改訂版)
今井 良行; 佐藤 博之; Yan, X.
JAEA-Data/Code 2017-011, 39 Pages, 2017/08
平成27年度に発行した報告書「高温ガス炉に接続するヘリウムガスタービンの設計データ(JAEA-Data/Code 2016-007)」について、平成28年度に実施したHTTR接続熱利用システムの機器設計結果、並びに、タービン翼候補合金中の核分裂生成物同位体の拡散試験データ分析結果を反映した改訂版である。
7
ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)粉末の同位体希釈質量分析用ウラン・プルトニウム混合スパイク調製の最適化
堀籠 和志; 田口 茂郎; 山本 昌彦; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
JAEA-Technology 2017-016, 20 Pages, 2017/07
使用済核燃料の再処理工程を経て得られたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX粉末)の同位体希釈質量分析用混合スパイクを最適化して調製した。本スパイクは、金属ウランNBL CRM116と金属プルトニウムNBL CRM126をそれぞれ正確に秤量した後、硝酸に溶解し、ウランとプルトニウムの重量比が1:2となるように混合した。スパイク中のウラン及びプルトニウム調製値は、それぞれ1.0530$$pm$$0.0008mg/g (k=2) ($$^{235}$$U: 93.114wt%)、2.0046$$pm$$0.0019mg/g (k=2)($$^{239}$$Pu: 97.934wt%)であった。バリデーションとして、$$^{233}$$U, $$^{242}$$Puをトレーサとする逆IDMSによる濃度検定並びに、硝酸ウラニル溶液と硝酸プルトニウム溶液を混合調製した模擬MOX溶解液の平行分析により、調製濃度の妥当性を評価し、本スパイクが問題なく調製されていることを確認した。本スパイクは、MOX溶解液の同位体質量分析によるウラン及びプルトニウムの含有量の測定に適用し、良好な結果を得ることができた。
8
土岐花崗岩のブロックサンプルを用いた拡散試験
濱 克宏; 岩崎 理代*; 森川 佳太*
JAEA-Technology 2017-015, 45 Pages, 2017/07
日本原子力研究開発機構では、地層処分技術に関する研究開発のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を岐阜県瑞浪市において進めている。物質移動に関する調査研究では、研究坑道周辺の数mから100m程度のブロックスケールを対象にして、岩盤中の物質移動に関わる現象の理解を進めつつ、物質移動に関わるパラメータ値の測定技術および物質移動に関わるモデル化・解析・評価技術を体系的に整備することを目標として実施している。岩石中の微視的な構造が物質移動に果たす役割を評価することを目的として、岩石ブロックサンプル(30cm$$times$$30cm$$times$$20cm)を用いた拡散試験を実施した。拡散試験実施後の岩石ブロックサンプルを切断し、試験後の岩石中でのトレーサーとして添加したウラニンの分布を観察した。その結果、石英などの鉱物では、鉱物粒界や粒内割れ目にウラニンが認められ、一方、特定の鉱物(斜長石)では鉱山物内部にウラニンの分布が確認された。このことは、微小空隙の分布や鉱物分布がウラニンの拡散に影響を与えていることを示すと考えられる。
9
JMTR照射試験・照射後試験に関する技術レビュー
照射試験炉センター
JAEA-Review 2017-016, 170 Pages, 2017/07
材料試験炉(JMTR)は1968年の運転開始から国内最大の照射試験炉として材料や燃料の基礎研究、RI製造、発電炉の開発や安全に関するプロジェクト研究に多大な貢献をしてきた。JMTRの照射試験研究を進めるにあたっては、照射技術及び照射後試験技術が極めて重要な要素であり、約40年に渡りJMTRでは技術開発を行いながら、照射試験や照射後試験に必要な設備整備を行ってきた。現在、世界の試験研究炉を含む原子力関連施設の高経年化は共通の課題となっており、一部の国においては、古い試験研究炉の廃止を進めつつ、新規照射試験炉の概念設計や建設が進んでいる。この状況は日本においても同様である。本報告書は、JMTRで培ってきた照射試験及び照射後試験に係る技術開発について、技術の継承及び人材育成に資することを念頭にまとめたものである。
10
福島第一原子力発電所の廃炉によって発生する放射性廃棄物の処理に向けた固化技術及び減容技術カタログ
加藤 潤; 中川 明憲; 谷口 拓海; 榊原 哲朗; 中澤 修; 目黒 義弘
JAEA-Review 2017-015, 173 Pages, 2017/07
福島第一原子力発電所では様々な性状の放射性廃棄物が発生している。これらの放射性廃棄物を処分するためには、廃棄物に対して減容処理や固化処理を行い、処分に適した廃棄体を作ることが必要である。また、今後の廃炉に向けた検討では、既存の処理技術が適用可能かを見極めることが必要である。そこで、今後の処理技術の選定に向けて、実規模での開発実績が確認されている国内外の放射性廃棄物の減容技術及び固化技術の文献調査を実施した。本報告書はその調査結果をまとめたものである。対象廃棄物を均一な粉粒体・液体廃棄物と不均一な雑固体廃棄物の2種類に区分し、それぞれに対する減容技術、廃棄体化技術の調査を行った結果を、技術の名称や原理、処理能力、固化体性状などの適用性評価に必要な項目にまとめた。
11
原子力人材育成センターの活動; 平成27年度
原子力人材育成センター
JAEA-Review 2017-012, 69 Pages, 2017/07
本報告書は、日本原子力研究開発機構原子力人材育成センターにおける平成27年度の活動をまとめたものである。
12
原子力緊急時支援・研修センターの活動; 平成27年度
原子力緊急時支援・研修センター
JAEA-Review 2017-011, 54 Pages, 2017/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)は、災害対策基本法及び武力攻撃事態対処法に基づき、「指定公共機関」として、国及び地方公共団体その他の機関に対し、災害対策又は武力攻撃事態等への対処において、JAEAの防災業務計画及び国民保護業務計画に則り、技術支援をする責務を有している。原子力緊急時支援・研修センター(NEAT)は、緊急時には、全国を視野に入れた専門家の派遣、防災資機材の提供、防護対策のための技術的助言等の支援活動を行う。また、平常時には、我が国の防災対応体制強化・充実のために、自らの訓練・研修のほか、国、地方公共団体の原子力防災関係者のための実践的な訓練・研修、原子力防災に関する調査研究及び国際協力を実施する。平成27年度、NEATでは、日本原子力研究開発機構の新たな第3期中期計画に基づき、以下の業務を推進した。(1)NEATの基盤整備及び運営体制の維持、(2)機構内専門家の研修及び支援活動訓練の企画実施並びに国、地方公共団体の原子力防災関係者の人材育成及び研修・訓練、(3)原子力防災に係る調査・研究の実施及び情報発信、(4)国が実施する緊急時の航空機モニタリングへの支援についての必要な準備の実施、(5)国際機関と連携を図ったアジア諸国への原子力防災に係る技術的貢献
13
幌延深地層研究センターゆめ地創館を活用したリスク・コミュニケーションについて; 2015年度
藤原 利如; 星野 雅人; 徳永 博昭*; 堀越 秀彦*
JAEA-Review 2017-008, 128 Pages, 2017/07
幌延深地層研究センターは、深地層研究のための地下坑道等の研究施設、またその研究内容を解説するための施設と研究者が揃っており、敷地内には、実際の人工バリアを実規模で体感できる工学研究施設もあり、高レベル放射性廃棄物の地層処分について詳しく知るための国内最高の環境を有する施設である。これらの優位性を生かし、来場する国民各層を対象として高レベル放射性廃棄物に対する漠然とした疑問、不安などの意見について、アンケート等を活用した広聴を行っている。今回、平成27年4月から11月までに収集したアンケート等の意見(回答者2,674人)について統計分析の結果を報告する。
14
蒸気発生器における伝熱管破損時長時間事象進展解析コードLEAP-IIIの開発
内堀 昭寛; 柳沢 秀樹*; 高田 孝; 栗原 成計; 浜田 広次; 大島 宏之
JAEA-Research 2017-007, 61 Pages, 2017/07
ナトリウム冷却高速炉の蒸気発生器に対する安全評価では、伝熱管破損時のナトリウム-水反応現象の影響による破損伝播の発生有無と水リーク率を評価することが必要である。既往研究において、ウェステージ型破損伝播を伴う長時間事象進展解析コードLEAP-IIが開発されたが、将来炉の新型SGでは水・蒸気系の高温・高圧化が指向されていることから、高温ラプチャ型破損伝播も評価対象に含めることが重要な課題となっている。そこで、本研究では高温ラプチャの発生有無を評価する解析モデルを構築し、LEAP-IIコードへ導入した。本解析モデル導入後の解析コードをLEAP-IIIとした。本解析モデルの機能確認として、伝熱管群の存在する体系におけるナトリウム-水反応試験を対象とした解析を実施した。本解析では水リーク管周辺における模擬伝熱管で高温ラプチャが発生する結果が得られ、解析モデルが正しく機能し、なおかつ保守的な評価結果を与えることを確認した。
15
電位規制クーロメトリーによる標準物質として使用する硝酸プルトニウム溶液の値付けのための分析(共同研究)
山本 昌彦; Holland, M. K.*; Cordaro, J. V.*; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
JAEA-Technology 2017-014, 63 Pages, 2017/06
本件では、同位体希釈質量分析法で使用する標準物質の候補である硝酸Pu溶液の値付けのための分析にファラデーの電気分解則に基づく絶対分析法である電位規制クーロメトリーを適用した。測定装置には国際規格ISO 12183に準拠するものを使用し、その校正は国際単位系であるSI単位にトレーサブルとなる計測機器を使用して実施した。装置の性能評価のためにPu金属標準物質から調製した試料を測定した結果、測定値は表示値と$$pm$$0.05%以内で良好に一致し、繰り返し測定の相対標準偏差も0.05%以下と非常に高い精度でPuを分析できることが分かった。そこで、本法で同位体希釈質量分析の標準物質候補となりうる$$^{239}$$Puの同位体組成比が比較的高い混合酸化物粉末から精製した硝酸Pu溶液を測定した。その結果、繰り返し測定の相対標準偏差は0.05%以下、信頼区間が95%を示す包含係数k=2として評価した測定値の不確かさは0.069%以下と標準物質の測定法として求められる精度を満足する水準で精密にPuを分析することができた。
16
HTTRを用いた崩壊熱最適評価手法の適用性確認試験(非核加熱試験); 原子炉の残留熱除熱特性評価モデルの検証
本多 友貴; 稲葉 良知; 中川 繁昭; 山崎 和則; 小林 正一; 青野 哲也; 柴田 大受; 石塚 悦男
JAEA-Technology 2017-013, 20 Pages, 2017/06
崩壊熱は高温ガス炉の代表的な事象である減圧事故時の高温ガス炉の固有の安全性を示す上で重要な因子である。これまで、安全評価で使用する崩壊熱については、旧原子力安全委員会の安全審査指針に基づき、十分な保守性を考慮した評価式を用いてきた。一方で、社会的ニーズである確率論的リスク評価実施に向けて不確実さ評価の重要性が高まっている。これを受けて、原子力機構では、高温工学試験研究炉(HTTR)を活用して不確実さ評価手法の確立を目指した研究を進めているが、本検討を進めるにあたり参照値となる崩壊熱データが必要となった。しかしながら、これまで、ブロック型高温ガス炉を対象とした崩壊熱最適評価手法の適用性確認に必要なデータは存在していない。そこで、HTTRを用いて、実炉データに基づく崩壊熱の評価を実施し、崩壊熱最適評価手法の適用性確認に必要なデータ取得を目指す。一連の試験の初めとして、平成28年度2月に、長期運転をしていないHTTRを用いて、崩壊熱が無い理想的な条件の下、崩壊熱評価の適用性確認試験(コールド試験)実施し、高温ガス炉の残留熱除熱特性データを取得した。本報告書では、実炉データに基づく崩壊熱の評価手法の提案をすると共に、当該評価に必要となる原子炉の残留熱除熱特性評価手法の検証について報告する。
17
高温工学試験研究炉HTTRにおける溶融ワイヤを用いた制御棒温度計測技術の開発
濱本 真平; 澤畑 洋明; 鈴木 尚; 石井 俊晃; 柳田 佳徳
JAEA-Technology 2017-012, 20 Pages, 2017/06
高温工学試験研究炉(HTTR)の制御棒が原子炉運転中に到達する最高温度を測定するため、制御棒先端に融点の異なる合金ワイヤを設置し、原子炉出力100%の状態から原子炉スクラムを経験した後、ワイヤを制御棒から取出し、ワイヤの溶融状態を確認する体系を構築することとした。本研究で溶融ワイヤを取出すための取出し装置を作製した。取出し装置は、想定どおりに機能し、マニュピレータを用いた遠隔での溶融ワイヤを安全、かつ確実に実施することができ、かつ溶融ワイヤの外観観察も明瞭に実施できたことから、制御棒温度計測技術の開発に成功した。ワイヤの外観を観察した結果、融点が505$$^{circ}$$C以下の融解線が融解し、融点が651$$^{circ}$$C以上の融解線が融解していないことが確認された。したがって、制御棒先端の最高到達温度は、505$$^{circ}$$Cから651$$^{circ}$$Cの範囲にあること、すなわち制御棒は、反応炉スクラム時であっても、制御棒被覆材のAlloy 800Hの使用温度基準(900$$^{circ}$$C)の範囲内で使用できていることが分かった。
18
再冠水試験におけるボーリングピットの埋め戻し試験
高安 健太郎; 大貫 賢二*; 川本 康司*; 高山 裕介; 見掛 信一郎; 佐藤 稔紀; 尾上 博則; 竹内 竜史
JAEA-Technology 2017-011, 61 Pages, 2017/06
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、超深地層研究所計画に基づき、結晶質岩(花崗岩)を対象として三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。これらの研究開発課題のうち、坑道埋め戻し技術の開発の一環として再冠水試験を実施している。この試験は、坑道掘削による周辺岩盤や地下水に及ぼす影響が、坑道の冠水によって回復する過程を把握することを目的として、深度500mの水平坑道の北端部切羽より約40m手前に止水壁を施工して冠水坑道とし、再冠水して実施するものである。本報告書は、再冠水試験の一環として2014年度に実施した冠水坑道のピットにベントナイト混合土を用いた埋め戻し試験と埋め戻し施工の結果、及び引き続き2014年9月から2016年3月までのピットでの観測結果を報告するものである。
19
照射後試験施設から発生する廃棄物の放射能評価方法の検討,2
辻 智之; 星野 譲; 坂井 章浩; 坂本 義昭; 鈴木 康夫*; 町田 博*
JAEA-Technology 2017-010, 75 Pages, 2017/06
研究施設等廃棄物の埋設処分に向けた合理的な廃棄物確認手法確立のために、照射後試験施設から発生した放射性廃棄物に対する放射能濃度評価手法を検討する必要がある。このため、ニュークリア・デベロップメントの照射後試験施設をモデルに理論計算を主体とする新たな放射能濃度評価手法の検討を行った。この結果、埋設処分の安全評価上重要と考えられる17核種(H-3, C-14, Co-60, Ni-63, Sr-90, Tc-99, Cs-137, Eu-154, U-234, U-235, U-238, Pu-238, Pu-239, Pu-240, Pu-241, Am-241, Cm-244)のうち、Sr-90, Tc-99, Eu-154等の14核種に対し、理論計算手法を適用できる可能性を得た。
20
地下水中の溶存無機炭素を対象とした放射性炭素同位体測定のためのガス化回収法の適用性検討
加藤 利弘; 岩月 輝希; 西尾 智博*
JAEA-Technology 2017-009, 30 Pages, 2017/06
地下水の年代は、地層中の地下水流動を理解する上で重要な情報である。放射性炭素同位体による年代測定は、約5万年前以降に涵養した地下水に適用でき、地下水流動を推定する有効な手段となる。地下水中の炭素は主に溶存無機炭素(DIC: Dissolved Inorganic Carbon)として存在しており、従来は化学的操作により沈殿物として回収した後に、高純度の固体炭素(グラファイト)を作製していた。この方法では、グラファイトの作製に多くの操作が必要であると同時に、地下水の性状によっては沈殿物が生成しない、あるいは測定値が著しくばらつく等の問題点があった。そこで、本研究では、沈殿法に代わる手法として溶存無機炭素のガス化回収技術に着目し、地下水試料への適用を検討した。土岐地球年代学研究所内ペレトロン年代測定棟前処理室に設置されたガス化回収装置を用いて、溶存無機炭素回収性能を評価するとともに、ガス回収時における顕著な問題として地下水中の硫化水素の混入に伴う回収率の低下に関わる対策について検討した。以上の知見をもとに、ガス化回収手順を確立するとともに、実際の地下水中の溶存無機炭素をガス化回収法で処理した結果について取りまとめた。
21
Geopolymers and their potential applications in the nuclear waste management field; A Bibliographical study
Cantarel, V.; 本岡 隆文; 山岸 功
JAEA-Review 2017-014, 36 Pages, 2017/06
十分な崩壊時間の後、水の除染に使用されたゼオライトは、最終的に長期保管のために処理される。ジオポリマーは、放射性セシウムおよびストロンチウム含有廃棄物の管理にあたり有望な固定基材と考えられている。このような用途のためには、バインダー構造、その巨視的性質、廃棄物との相互作用、および廃棄物形態で生じる物理化学的現象の正確な理解が、材料の健全性および安定性を判断する上で必要である。ジオポリマーは歴史の浅いバインダーであるが、この50年間に多くの研究が行われており、その特性とその用途の理解は急速に進んでいる。本レビューでは、ジオポリマーに関する研究から、ジオポリマー複合材料、核廃棄物固化材料、照射下のジオポリマーについて、実用的な情報を収集している。取集した情報は、今後の研究と実験のためのガイダンスとして活用する。
22
幌延深地層研究計画; 平成29年度調査研究計画
花室 孝広
JAEA-Review 2017-013, 22 Pages, 2017/06
本計画は、原子力機構が堆積岩を対象に北海道幌延町で実施している。原子力機構の第3期中長期計画では、幌延深地層研究計画について、「実際の地質環境における人工バリアの適用性確認、処分概念オプションの実証、地殻変動に対する堆積岩の緩衝能力の検証に重点的に取り組む。また、平成31年度末までに研究終了までの工程やその後の埋戻しについて決定する。」としている。幌延深地層研究計画は、「地上からの調査研究段階(第1段階)」、「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」、「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの調査研究段階に分けて進めることとしており、全体の期間は20年程度を考えている。平成29年度は、地下施設での調査研究段階(第3段階)を継続しながら、第3期中長期計画の3年度目として、同計画に掲げた3つの課題を達成していくための調査研究を実施する。
23
A Guide to introducing burnup credit, preliminary version; English translation
奥野 浩; 須山 賢也; 龍福 進*
JAEA-Review 2017-010, 93 Pages, 2017/06
使用済燃料を取扱う施設の臨界安全管理に対して、燃焼度クレジットを導入することが検討されている。本資料は、今後国内の使用済燃料を取扱う施設において燃焼度クレジットを採用することを目的として、使用済燃料の同位体組成と臨界性の予測に関する技術的現状、安全評価上考慮すべき点、そして規制に関する現状をまとめたものである。この報告書は、燃料サイクル安全研究委員会がJAERI-Tech 2001-055として日本語で刊行した「燃焼度クレジット導入ガイド原案」の英訳である。
24
原子力人材育成センターの活動; 平成26年度
原子力人材育成センター
JAEA-Review 2017-009, 72 Pages, 2017/06
本報告書は、日本原子力研究開発機構原子力人材育成センターにおける平成26年度の活動をまとめたものである。
25
5,8-ジエチル-7-ヒドロキシ-6-ドデカノンオキシムによるPd抽出分離プロセスの開発
森田 泰治; 山岸 功
JAEA-Research 2017-006, 27 Pages, 2017/06
オキシム系抽出剤5,8-ジエチル-7-ヒドロキシ-6-ドデカノンオキシム(5,8-diethyl-7-hydroxy-6-dodecanone oxime: DEHDO)によるPd分離について、バッチ抽出及び連続抽出試験によりプロセス構築の可能性について検討した。DEHDOのドデカン溶液を用いたバッチ抽出試験では、Pd, Zr, Mo以外の元素は抽出されず、DEHDOの選択性が高いこと、しかし、抽出速度はやや遅いこと、また、白色沈殿の生成があるが、加温により防止できることを明らかにした。また、PdのDEHDO溶媒からの逆抽出法として、亜硝酸を用いる方法を見出した。連続抽出試験では、98%のPd抽出率を得るとともに、1M硝酸に亜硝酸ナトリウム溶液を逐次添加する方法で95%程度のPdを逆抽出できることを示した。Zr, Moの同時分離を想定した連続抽出試験も実施し、MoがPdとともに分離できる可能性を示した。しかし、抽出部の水相には白色沈殿が生成しており、本手法を分離プロセスに適用するにはこれを防止する方法の開発が必要である。
26
模擬廃棄物ホウケイ酸ガラス試料のXAFS測定(共同研究)
永井 崇之; 小林 秀和; 捧 賢一; 菖蒲 康夫; 岡本 芳浩; 塩飽 秀啓; 山中 恵介*; 太田 俊明*
JAEA-Research 2017-005, 54 Pages, 2017/06
ガラス固化プロセスで製造されるガラス固化体中のホウ素(B)や廃棄物成分の局所構造は、固化体に含まれる廃棄物成分による影響を受ける。本研究は、模擬廃棄物ガラス試料を作製し、放射光XAFS測定によるガラス試料中のB及び廃棄物成分の局所構造を評価した。BのK吸収端XAFS測定において、薄板状の試料を用いて良好なXANESスペクトルが得られることを確認し、原料ガラスに廃棄物成分を添加するとB-Oの3配位sp$$^{2}$$構造(BO$$_{3}$$)割合が減少して4配位sp$$^{3}$$構造(BO$$_{4}$$)割合が増加することを明らかにした。また、組成のSiO$$_{2}$$/B$$_{2}$$O$$_{3}$$比の低下又は(SiO$$_{2}$$+B$$_{2}$$O$$_{3}$$)/Al$$_{2}$$O$$_{3}$$比の上昇によって、BO$$_{3}$$割合が増加しBO$$_{4}$$割合が減少すること、P$$_{2}$$O$$_{5}$$の添加によって、BO$$_{3}$$割合が減少しBO$$_{4}$$割合が増加することを明らかにした。廃棄物成分のXAFS測定において、B$$_{2}$$O$$_{3}$$含有率が高い組成ほどセリウム(Ce)原子価が還元されること、原料ガラスへP$$_{2}$$O$$_{5}$$を添加するとCe原子価が還元されることを確認した。またイメージング測定により、ガラス中に析出するRu化合物の状況は組成のB$$_{2}$$O$$_{3}$$含有率を変えても変わらなかった。本研究は、資源エネルギー庁より日本原子力研究開発機構が受託した次世代再処理ガラス固化技術基盤研究事業の実施項目「高レベル廃液ガラス固化の高度化」の一つとして実施した。
27
幌延深地層研究施設における掘削影響領域の評価; 深度250mを対象とした試験(共同研究)
青柳 和平; 窪田 健二*; 中田 英二*; 末永 弘*; 野原 慎太郎*
JAEA-Research 2017-004, 91 Pages, 2017/06
本研究では、幌延深地層研究センターの地下施設のうち、250m調査坑道において、掘削影響領域における水理・力学・物理特性等を調査し、掘削影響領域の範囲や掘削影響領域において生じた物理変化の要因、およびその経時変化を評価することを目的として、弾性波トモグラフィ調査、弾性波屈折法探査、比抵抗トモグラフィ調査や透水試験を実施した。弾性波トモグラフィの結果、坑道掘削に伴い、坑道壁面から約1mの範囲内でP波速度が顕著に低下した。P波速度の低下と割れ目密度との間に相関があることが示されたことから、坑道掘削に伴って約1mの範囲まで割れ目が発達したと推定される。透水試験の結果、坑壁から0.5$$sim$$1m離れた領域において、掘削に伴い透水係数が増大した。同一の調査箇所ではないものの、坑壁からの距離はP波速度の低下域と概ね調和しており、割れ目の形成に伴う透水係数の増大を捉えた可能性が示された。また、比抵抗トモグラフィ調査の結果から、掘削に伴う顕著な不飽和領域の形成は生じていないことが推察された。これらの調査結果から、掘削損傷領域の水理・力学特性を評価する手法として、今回採用した原位置試験方法や評価手法が妥当であることが示された。
28
リスクコミュニケーション実施上の課題の研究; 平成27年度(委託研究)
田中 勝*; 青山 勲*; 石坂 薫*; 大畑 ゆき*; 福池 伊織*; 川瀬 啓一; 渡邊 雅範; 時澤 孝之; 宮川 洋*; 石森 有
JAEA-Research 2017-003, 65 Pages, 2017/06
日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターと福島環境安全センターは共同で、今後の跡措置や環境回復等の事業に関して、地域との継続性のある関係構築に必要な条件や、活動を通して得られる効果を把握するため、閉止鉱山及び産業廃棄物処分場でのリスクコミュニケーション事例を委託調査した。その結果、(1)地域におけるつながりや、つながりの場の形成、(2)既存のリソース(人員・土地・施設等)の活用、(3)地域における新たな価値の創出、(4)事業の安全性の担保や信頼の醸成に向けた取り組み、などによる、事業の安全性や周辺環境の健全性を長期的に確認できる仕組みや環境保全などについて学べる地域的フィールドの創成、が重要であることが示唆された。
29
幌延深地層研究センター調査坑道における地下水の地球化学モニタリング装置による地下水圧の連続観測結果
女澤 徹也; 望月 陽人; 宮川 和也; 笹本 広
JAEA-Data/Code 2017-010, 63 Pages, 2017/06
日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において、深地層の研究施設を活用した地層科学研究および地層処分研究開発を実施している。幌延深地層研究センターでは、地層科学研究の一環として、地下施設内の調査坑道において、岩盤中の地下水の水圧・水質変化の観測を目的として開発された地下水の地球化学モニタリング装置を用い、観測を継続している。本報では、140m調査坑道および350m調査坑道に設置された地下水の地球化学モニタリング装置を用い、2016年3月31日(平成27年度末)までに取得した水圧の観測結果をとりまとめた。
30
宮崎平野北部の正断層(川南断層)に係る地形・地質データ
丹羽 正和; 黒澤 英樹*; 小坂 英輝*; 生田 正文*; 高取 亮一*
JAEA-Data/Code 2017-009, 71 Pages, 2017/06
2011年東北地方太平洋沖地震から1ヶ月後に発生した福島県浜通りの地震では、それまで地質断層であるという見解もあった正断層が活動しており、地殻変動の規則性、継続性に基づく地質環境の長期予測の観点からは、地層断層の再活動が地層処分のサイト選定や安全評価に及ぼす影響を検討しておく必要がある。そこで筆者らは、海溝型地震などによる地殻応力・歪の変化に伴い地質断層が再活動する可能性を評価する手法を構築する目的で、南海トラフ巨大地震の想定震源域の西端部に位置し、沿岸域に正断層の存在が知られている宮崎平野を対象とした事例研究を進めてきた。本報告書は、宮崎平野における主に川南断層の活動履歴や活動性を明らかにするための地形・地質調査および試料分析の内容を取りまとめたものである。
31
プルトニウム転換技術開発施設における硝酸プルトニウム溶液の安定化処理に係る分析業務報告; 平成27年12月$$sim$$平成28年10月
堀籠 和志; 田口 茂郎; 石橋 篤; 稲田 聡; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
JAEA-Technology 2017-008, 14 Pages, 2017/05
東海再処理施設のプルトニウム転換技術開発施設では、硝酸プルトニウム溶液を安定な形態のウラン・プルトニウム混合酸化物に転換し、硝酸プルトニウム溶液が有する水素発生などの潜在的ハザードを低減するための安定化処理を平成26年4月から開始し、平成28年7月に終了した。本処理を円滑に進めるため、同分析設備では、ウラン・プルトニウム混合酸化物粉末及びその原料となる硝酸ウラニル溶液、硝酸プルトニウム溶液等の分析を実施してきた。本報告書は、本処理に係わる平成27年12月から平成28年10月までに実施した約2,200件の分析業務及び分析設備の保守・点検などの関連業務の実績についてまとめたものである。
32
JENDL開発のための軽水炉ベンチマークに関するデータ集の整備; 公開データベースICSBEP及びIRPhEPにおける実効増倍率データの活用
JENDL委員会リアクタ積分テストWG
JAEA-Data/Code 2017-006, 152 Pages, 2017/05
次期JENDLの軽水炉臨界性に対する性能を評価・検証するために、公開データベースであるOECD/NEAのICSBEPハンドブック及びIRPhEPハンドブックを活用して、ベンチマークデータ集を整備した。本データ集の特徴は以下の通りである。(1)公開データベースのドキュメント及びその関連情報について、技術的に妥当な評価がなされているかレビューし、JENDL-4.0による解析結果も勘案しながら、次期JENDL開発のための推奨ベンチマークデータセットを選定した。(2)MOX燃料を用いた臨界データについて、燃料中のPuO$$_{2}$$粒子による非均質反応度を可能な限り忠実に計算するため、モンテカルロコードを用いた有限燃料ピンバンドルモデルを新たに開発し、これを用いて、今回検討対象とした全MOX実験を横並びで評価した。(3)核データにおけるライブラリ間の差異が中性子実効増倍率に与える影響を分析するツールとして一次元燃料ピンセルモデルに基づく感度解析手法を導入し、現時点で最新である世界の3大ライブラリを用いて、その具体的な適用例を与えた。
33
東濃地科学センターにおける断層ガウジ試料のカリウム-アルゴン(K-Ar)年代測定
田村 肇*; 柴田 健二*; 高橋 直哉; 丹羽 正和
JAEA-Testing 2017-001, 52 Pages, 2017/03
地層処分における地質環境の長期安定性に係る評価のうち、断層の活動性評価に関しては、断層活動時期についての情報を得ることが不可欠である。東濃地科学センターでは、断層活動時期の推定のための年代測定技術の一つとして、断層ガウジのカリウム-アルゴン(K-Ar)年代測定を実施している。測定結果の評価の一助とするため、K-Ar年代測定のための試料処理、分析、および年代計算の手順を本報告書にまとめた。
34
NSRR燃料棟燃料貯蔵庫の臨界解析; 地震及び津波発生時を想定
求 惟子; 村尾 裕之
JAEA-Technology 2017-007, 18 Pages, 2017/03
Nuclear Safety Research Reactor(NSRR)では、反応度事故時の原子炉燃料の安全性を研究するため、燃料照射実験を行っている。NSRR原子炉建家の附属建家である燃料棟の燃料貯蔵庫は、燃料照射実験で使用する未照射の試験燃料及び新品の原子炉運転用の燃料要素を貯蔵する。2011年に発生した東北地方太平洋沖地震を受け、NSRRの核燃料物質使用施設が設計要求を超える外的事象によって受ける影響を評価した。燃料貯蔵庫については、地震及び津波の重畳を考慮した臨界評価を実施し、地震及び津波の重畳を考慮しても燃料貯蔵庫の臨界安全性は確保されることを確認した。
35
帰還困難区域の家屋における様々な部材の汚染低減試験
森 愛理; 田辺 務; 和田 孝雄; 加藤 貢
JAEA-Technology 2017-006, 38 Pages, 2017/03
福島第一原子力発電所事故により大量の放射性物質が環境に放出され、近隣の市街地や森林等が汚染された。家屋や学校等の周辺の除染は国および地方自治体により進められているが、住環境にある壁や床、窓等については公的な除染が行われていない。本試験では、容易に実施できる作業により効果的に汚染を低減する手法を整備するため、住環境にある様々な部材に対し拭き取り等の試験を行った。試験を実施した部材は繊維類、木材類、ガラス類、コンクリート類、プラスチック類、塩化ビニル類、金属類、その他である。各部材は旧警戒区域(現在の帰還困難区域)内の実家屋から採取しており、事故により放出された放射性物質で汚染されたものである。これらの部材に対して乾式の手法(吸引、拭き取り、吸着、剥離)、湿式の手法(拭き取り、ブラッシング、表面研磨、洗濯)、および物理的な手法(剥離)を適用することで、簡易で効果的な汚染低減手法を検討した。試験の結果、一般的に水の浸透性が低い部材(ガラス、コンクリート、プラスチック、塩化ビニル、および金属)については湿式の手法(拭き取り、表面研磨、またはブラッシング)を用いることで高い汚染低減率が得られることがわかった(90%程度)。一方で水の浸透性がある木材の場合は剥離用塗料が比較的効果的(汚染低減率60%-70%程度)であった。このほか補足的データとして、洗剤の性質による汚染低減率の違い、および剥離用塗料の擦り込みの効果についても検討を行った。最後に、これらの結果を踏まえ最適であると考えられる手法をまとめた。
36
瑞浪超深地層研究所における工学技術に関する検討(平成27年度); 設計・施工計画および施工対策技術の開発(委託研究)
戸栗 智仁*; 小林 伸司*; 辻 正邦*; 矢萩 良二*; 山田 俊子*; 松井 裕哉; 佐藤 稔紀; 見掛 信一郎; 青柳 芳明
JAEA-Technology 2017-005, 43 Pages, 2017/03
超深地層研究所計画における工学技術に関する研究は、大きく分けて、(1)「研究坑道の設計・施工計画技術の開発」、(2)「研究坑道の建設技術の開発」、(3)「研究坑道の施工対策技術の開発」、(4)「安全性を確保する技術の開発」および(5)「掘削影響の修復・軽減技術の開発」の5項目に分類して進めている。これまでは、「第2段階」の調査研究として、研究坑道掘削工事で取得される計測データや施工データを用いた評価に基づく設計の妥当性についての検討などを中心に進めるとともに、「第3段階」の調査研究として、施工対策技術としての湧水抑制対策についても検討してきた。平成27年度は、第3期中長期計画で実施する必須の研究開発課題である「地下坑道における工学的対策技術の開発」の一環として実施中のウォータータイトグラウト技術の開発に関連し、これまで瑞浪超深地層研究所で実施・整備してきたグラウト技術の取りまとめ、その結果に基づく深度500m研究アクセス南坑道におけるポストグラウチング計画立案、地層処分の観点からの技術開発成果の整理、グラウト技術に代わる止水技術に関する情報収集・整理を実施した。
37
被覆燃料粒子の充填率を高めた高温ガス炉用燃料コンパクトの製作性確認と性能評価
水田 直紀; 植田 祥平; 相原 純; 柴田 大受
JAEA-Technology 2017-004, 22 Pages, 2017/03
高温ガス炉の燃料について、被覆燃料粒子の充填率(被覆粒子充填率)を高めた燃料コンパクトの製作性確認と性能評価を行った。被覆粒子充填率33%を目標として、HTTR燃料コンパクトと同様の条件で高充填率の燃料コンパクトを製作した。燃料の健全性を確保する上で重要な検査項目である、被覆燃料粒子のSiC層破損率、燃料コンパクトの圧縮破壊荷重および燃料コンパクト内の被覆燃料粒子の均一性の測定を行った。高充填率の燃料コンパクトにおいて、被覆燃料粒子のSiC層破損率はHTTR初装荷燃料の製造レベルである8$$times$$10$$^{-5}$$と同程度以下となり、圧縮破壊荷重はHTTR規格の4,900Nを上回った。以上の結果より、高充填率の燃料コンパクトについて製作性と性能を確認した。
38
J-PARC核変換実験施設技術設計書; ADSターゲット試験施設(TEF-T)
J-PARCセンター 核変換ディビジョン
JAEA-Technology 2017-003, 539 Pages, 2017/03
原子力機構では、平成26年4月に公表された「エネルギー基本計画」等を踏まえ、高レベル放射性廃棄物の減容化及び有害度低減のための研究開発を推進している。このうち、加速器駆動システム(ADS)を用いた核変換に係る研究開発を促進するため、大強度陽子加速器施設(J-PARC)の二期計画として、核変換実験施設(TEF)の建設が計画されている。TEFは、大強度陽子ビームを鉛ビスマスターゲットに入射して核破砕ターゲットの技術開発および材料の研究開発を行うADSターゲット試験施設(TEF-T)と、陽子ビームをマイナーアクチノイド装荷未臨界炉心に導入して炉心の物理的特性探索とADSの運転制御経験を蓄積するための核変換物理実験施設(TEF-P)で構成される。本報告書は2つのTEF施設のうちTEF-Tについて、その建設を目指して行った施設の技術設計の内容についてまとめたものである。
39
東日本大震災に伴い被災した保管体の復旧作業について
石原 圭輔; 金澤 真吾; 小澤 政千代; 森 優和; 川原 孝宏
JAEA-Technology 2017-002, 27 Pages, 2017/03
原子力科学研究所の保管廃棄施設(廃棄物保管棟・I、廃棄物保管棟・II及び解体分別保管棟)では、鋼製のパレットに200Lドラム缶等の放射性廃棄物保管体(以下、「保管体」という。)を積載し、高さ方向に2段積から4段積で保管を行っている。平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、この保管廃棄施設において、パレットが横滑りし、保管体が斜めに傾いて折り重なり(以下、「荷崩れ」という。)、床に落下する等の被害が生じた。荷崩れ・転倒した保管体を原状に復旧する作業は、これまでに経験の無いものであり、放射線災害や労働災害防止の観点から、本件に特化した、綿密な作業工程や作業手順の立案が必要となった。このため、詳細な作業要領書を作成し、予めモックアップ試験を重ね、作業者の習熟及び作業手順を確立した上で、平成23年4月から再配置作業に着手した。最終的に、保管廃棄施設の運用を継続しつつ、平成27年9月に約4年半にわたる再配置作業を無事故で終了し、すべての保管体について原状復旧を完了できた。本稿は、原状復旧を行うにあたり実施した放射線災害防止対策や労働災害防止対策等を中心に報告を行うものである。
40
溶出モデルを用いたトレンチ処分施設における核種移行評価
戸塚 真義; 黒澤 亮平*; 坂井 章浩; 仲田 久和; 林 宏一; 天澤 弘也
JAEA-Technology 2017-001, 40 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構では、国内の研究施設などから発生する低レベルの放射性廃棄物(以下、「研究施設等廃棄物」という)の浅地中埋設処分を計画している。本稿は、研究施設等廃棄物のトレンチ処分施設における地下水シナリオの評価において、トレンチ処分施設からの放射性物質の浸出モデルとして、放射性物質が廃棄物から一定の溶出率で処分施設内の充填土層へ溶出するモデルを開発し、これを用いて線量及び基準線量相当濃度の評価を実施した。この線量評価結果とこれまで用いられてきた分配平衡モデルの線量を比較し溶出の影響を評価した。また、トレンチ処分対象で安定5品目以外のセメント固化体等は、遮水層を設置したトレンチ処分施設に処分することを想定しており、この遮水層による浸透水量の低減効果をパラメータとしてトレンチ処分施設における地下水シナリオの線量及び基準線量相当濃度への影響を評価した。
41
3Dプリンタによる照射後試験治具の造形
宮井 博充; 鈴木 美穂; 金沢 浩之
JAEA-Technology 2016-041, 46 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構の燃料試験施設では、原子力発電所で照射された燃料の健全性や安全性評価のための照射後試験を実施している。照射後試験の試料は小さく形も様々であることから、マニプレータによる試料の取扱いを容易にするため、試料形状に合わせて作られた様々な治具が用いられている。冶具は従来機械加工により作られている。今回、治具の寸法精度を向上させるとともに製作時間を短縮することを目的として、3Dプリンタを用いたPLA樹脂製の治具の造形を試みた。当該3Dプリンタの造形精度については、造形物寸法は設計寸法より凹部では小さく、凸部では大きくなる傾向のあることが分かった。このことから目的とする寸法の造形物を作る際は、この傾向を考慮した設計寸法にする必要がある。また、治具へのカーボン蒸着性は良好で、治具は走査型電子顕微鏡(SEM)観察にも適用できることが分かった。そして治具は研磨やエッチング工程に対しても問題はなく、金相試験用の治具としても用いることができることが分かった。
42
Neutronic characteristic of HTTR fuel compact with various packing models of coated fuel particle
Ho, H. Q.; 本多 友貴; 後藤 実; 高田 昌二
JAEA-Technology 2016-040, 16 Pages, 2017/03
高温工学試験研究炉(HTTR)の臨界特性に対する被覆粒子燃料(CFP)のトランケーション(切欠き)の影響を調べるため、燃料コンパクト中のCFPの配列に関する4つの異なるモデル、すなわち、規則配列でトランケーションの有無のモデル、不規則配列でトランケーションの有無のモデルを作り、モンテカルロコードMCNP6、ENDF/B-VII.1ライブラリを使って臨界計算を実施した。この結果、トランケーションありのモデルの無限実効増倍率は、k$$_{rm inf}$$トランケーション無しの場合と比較して小さくなり、規則・不規則配列に関係しないことを明らかにした。さらに、4因子公式の4因子の比較により、k$$_{rm inf}$$の違いが主に共鳴を逃れる確率によるものであることを明らかにした。また、共鳴を逃れる確率の違いはCFPのトランケーションモデルの等価直径が小さくなり、自己遮蔽効果の影響により共鳴領域で捕獲反応が増加するために生じることを明かにした。
43
プルトニウム研究1棟廃止措置準備作業
瀬川 優佳里; 堀田 拓摩; 北辻 章浩; 熊谷 友多; 青柳 登; 中田 正美; 音部 治幹; 田村 行人*; 岡本 久人; 大友 隆; et al.
JAEA-Technology 2016-039, 64 Pages, 2017/03
本報告書は、プルトニウム研究1棟の廃止措置に関して施設利用者である研究グループが主体的に取り組んだ準備作業についてまとめたものである。プルトニウム研究1棟は、平成25年度から推進された原子力機構改革において、廃止措置対象施設の一つに選定された。廃止措置の決定により、それまで施設を利用してきた研究グループは、実験器具及び測定機器を撤去し、核燃料物質の一部及び放射性同位元素を他施設へ運搬する必要が生じた。放射化学研究グループでは、廃止措置準備を円滑に実施するため平成27年4月に「プルトニウム研究1棟使用機器撤去作業チーム」を立ち上げ、使用機器の撤去、薬品の処分、放射能汚染した可能性がある水銀の安定化処理、核燃料物質の安定化処理、核燃料物質・放射性同位元素の他施設への運搬グローブボックス汚染状況の調査について計画を立案し実施した。核燃料物質の使用の許可に関わる作業を除き、作業は平成27年12月に完了した。本報告書では、今後の老朽化施設廃止の際に役立てられるように、これらの作業について細目立てし、詳細に報告する。
44
セシウムスパッターイオン源を利用した電子付着によるC$$_{60}$$負イオン生成技術の開発
薄井 絢; 千葉 敦也; 山田 圭介
JAEA-Technology 2016-034, 21 Pages, 2017/03
高崎量子応用研究所では、タンデム加速器を用いた高速(MeV級)クラスターイオンの照射効果に関する研究を加速するために、クラスターイオンの中でも特に大きな照射効果を持つC$$_{60}$$イオンビームの高強度化に取り組んだ。既存のセシウムスパッター型負イオン源(SNICS,米国National Electrostatics Corp.製)を利用し、従来のスパッター方式に変わる新たな負イオン生成法として電子付着による負イオン化機構をこれに組み込んだ。その結果、従来の1,000倍の強度のC$$_{60}$$負イオンを12時間安定に生成することに成功した。本報告書では、従来の生成方法の課題を示し、SNICSの簡便な改造でそれを解決する電子付着方式について詳説する。
45
JMTR及び関連施設を活用した実践型オンサイト研修; 2016年度
江口 祥平; 竹本 紀之; 柴田 裕司; 谷本 政隆; 楠 剛
JAEA-Review 2017-007, 32 Pages, 2017/03
照射試験炉センターでは、発電用原子炉の導入を検討しているアジア諸国をはじめとした海外の原子力人材育成及び将来の照射利用拡大、並びに国内の原子力人材の育成及び確保を目的とし、国内外の若手研究者・技術者を対象に、JMTR等の研究基盤施設を活用した実践型の実務研修を実施している。本年度は、2016年7月25日から8月5日に実施し、7か国から13名の若手研究者・技術者が参加した。研修では、原子力エネルギー、照射試験研究、原子炉施設の安全管理、原子炉の核特性等に関する講義を行うとともに、シミュレータを用いた運転等の実習及びJMTR等の施設見学を行った。研修最終日には、各国のエネルギー政策や展望、参加者の出身国が有する研究炉の概要、参加者の現在の研究内容等について、各参加者による発表と討論を行った。本報告書は、2016年度に実施した研修についてまとめたものである。
46
内閣府除染モデル実証事業後の空間線量率の推移に関する調査結果; 第1回$$sim$$第11回調査結果概要(受託調査)
川瀬 啓一; 北野 光昭; 渡邊 雅範; 吉村 修一; 菊池 四郎; 西野 克己*
JAEA-Review 2017-006, 173 Pages, 2017/03
環境省からの依頼により内閣府除染モデル実証事業を行った地区の空間線量率の推移調査として、環境省の了解が得られた地区(9市町村15地区)を対象とした空間線量率の推移に関する調査(モニタリング)を平成24年10月から11回(平成27年10月現在)実施してきた。本調査における空間線量率の測定は、NaIシンチレーション式サーベイメータ等を用いた定点測定とガンマプロッタHを用いた測定の2方法で行った。
47
PASCAL信頼性向上ワーキンググループ活動報告; 平成27年度
Li, Y.; 林 翔太郎*; 板橋 遊*; 永井 政貴*; 関東 康祐*; 鈴木 雅秀*; 眞崎 浩一*
JAEA-Review 2017-005, 80 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構では、原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性評価手法の高度化を目的に、中性子照射脆化を考慮して、加圧熱衝撃等の過渡事象が発生した場合のRPVの破損確率や破損頻度を評価する確率論的破壊力学解析コードPASCALを開発し、最新知見に基づきその機能の高度化を進めてきた。RPVの構造健全性評価において確率論的手法の活用が期待される中で、RPVの健全性評価に係る取組みを促進するためには、PASCALの確率変数、評価機能、評価モデル等を含めた機能検証を行い、その検証過程を整理するとともに、検証結果を取りまとめておくことが必要不可欠である。こうした背景を踏まえ、開発機関以外の当該分野に関する専門家の下で、PASCALの確率論的破壊力学ソルバーであるPASCAL3をソースコードレベルで機能検証することにより、本コードの信頼性を向上させることを目的として、PASCAL信頼性向上WGを設立した。一年の活動を通じて、PASCAL3が十分な信頼性を有することが確認された。本報は、PASCAL信頼性向上WGの平成27年度における活動内容及び活動結果についてまとめたものである。
48
Proceedings of the Research Conference on Post-accident Waste Management Safety (RCWM2016) and the Technical Seminar on Safety Research for Radioactive Waste Storage; November 7th and 8th 2016, LATOV, Iwaki, Fukushima, Japan
本岡 隆文; 山岸 功
JAEA-Review 2017-004, 157 Pages, 2017/03
廃炉国際共同研究センター(CLADS)では、福島第一原子力発電所の廃止措置の加速化や人材育成に資するため、国内外の研究協力を進めている。CLADSでは、「事故廃棄物の安全管理に関する研究カンファレンス(RCWM2016)」を2016年11月7日に、「放射性廃棄物保管の安全性研究に関する技術セミナー」11月8日に開催した。本報告書は上記研究カンファレンスと技術セミナーの講演要旨と発表資料を収録したものである。
49
Collaboration between SCK$$cdot$$CEN and JAEA for Partitioning and Transmutation through Accelerator-Driven System
ADS用いた分離変換に関するSCK・CENとJAEA間の協力のためのワーキンググループ
JAEA-Review 2017-003, 44 Pages, 2017/03
本報では、ベルギー原子力研究センター(SCK$$cdot$$CEN)と日本原子力研究開発機構における加速器駆動システム(ADS)を用いた分離変換(P&T)技術の研究開発プログラムをレビューする。また、ADSのための現行の2機関間の協力取り決めを取りまとめると共に、将来における更なる協力可能性とその実現について概要を述べる。
50
日本-IAEA合同原子力エネルギーマネジメントスクールの概要; 2016年
山口 美佳; 日高 昭秀; 生田 優子; 村上 健太*; 富田 明*; 広瀬 大也*; 渡邉 正則*; 上田 欽一*; 生井澤 賢*; 小野瀬 貴利*; et al.
JAEA-Review 2017-002, 60 Pages, 2017/03
IAEAは、将来原子力エネルギー計画を運営管理するリーダーとなる人材の育成を目的とした原子力エネルギーマネジメントスクールを2010年より世界各国で開催している。原子力機構は、日本原子力人材育成ネットワークの事務局として、同ネットワークに参加している東京大学、日本原子力産業協会及び原子力国際協力センターとともに、2012年よりIAEAと共催という運営形態で上記スクールを日本で継続的に開催している。2016年は、IAEAの専門家を講師とした講義とともに、日本開催の特徴を生かしつつ、日本人専門家の協力を得て、福島第一原子力発電所事故の教訓、日本の原子力分野における経験・技術の紹介などを含む独自性のある講義を提供した。施設見学では、多様な原子力関連施設の見学を福井県及び神戸市で実施した。本スクールの開催を通して、我が国の若手人材の国際化および新規原子力導入国等の人材育成へ貢献することができ、また、我が国とIAEAとの協力関係の促進に資することができた。加えて、関係機関が一体となって協力し合い開催することにより、国内の原子力人材育成ネットワークの協力関係を強化することができた。
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平成27年度核燃料サイクル工学研究所放出管理業務報告書(排水)
中野 政尚; 藤田 博喜; 河野 恭彦; 永岡 美佳; 井上 和美; 吉井 秀樹*; 大谷 和義*; 檜山 佳典*; 菊地 政昭*; 坂内 信行*; et al.
JAEA-Review 2017-001, 115 Pages, 2017/03
本報告書は、原子力規制関係法令を受けた「再処理施設保安規定」、「核燃料物質使用施設保安規定」、「放射線障害予防規程」、「放射線保安規則」及び「茨城県等との原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書」、「水質汚濁防止法」並びに「茨城県条例」に基づき、平成27年4月1日から平成28年3月31日までの期間に日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所から環境へ放出した放射性排水の放出管理結果をとりまとめたものである。再処理施設、プルトニウム燃料開発施設をはじめとする各施設からの放射性液体廃棄物は、濃度及び放出量ともに保安規定及び協定書等に定められた基準値を十分に下回った。
52
原子力における水素安全対策高度化ハンドブック(第1版)
日野 竜太郎; 竹上 弘彰; 山崎 幸恵; 小川 徹
JAEA-Review 2016-038, 294 Pages, 2017/03
福島第一原子力発電所事故後に、シビアアクシデント時の水素対策は、我が国において大きな技術的課題として認識されるにいたった。しかし、原子力技術者と燃焼・爆発の専門家との間で共通の知識基盤を形成し、将来の原子力安全を確保、向上させていく努力は始まったばかりである。そのような活動の一つとして、「原子力における水素安全対策高度化ハンドブック」を、資源エネルギー庁受託事業「水素安全対策高度化」の一環として作成した。本ハンドブックでは以下を目指した:(1)原子力の技術者が理解しておくべき水素安全技術の先端を示す、(2)原子力技術者に協力すべき燃焼、爆発専門家向けに、原子力における水素安全の要点が示されているものとする、(3)事故後廃棄物管理までを視野に入れて、放射線分解水素に関する情報を拡充する、(4)過酷事故解析等の特定・狭義の専門家を対象にするものではなく、高度な解析式なしに迅速に図表で判断を助けるものとする、(5)解析技術者にも役立つように、詳細なデータベースの所在や、最新の解析ツールのオーバービューを添える。
53
「原子力機構2016」環境報告関連データのまとめ
安全・核セキュリティ統括部 安全・環境課
JAEA-Review 2016-037, 218 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構(以下「原子力機構」という。)は、2015年度の原子力機構の活動を総合的に報告するレポートである「原子力機構2016」を作成した。その中で2015年度の環境配慮活動について取りまとめた結果を掲載しており、この環境配慮活動報告の部分は「環境情報の提供の促進等による特定事業者等の環境に配慮した事業活動の促進に関する法律」に基づき2016年9月に公表した。本報告書は、環境報告の信頼性を高めるためにその情報の検証可能性を確保し、また、原子力機構における環境配慮活動の取組を推進する手段として、「原子力機構2016」に掲載した環境報告の部分に記載した環境関連情報の根拠となる2015年度の環境報告関連データと、他のさまざまな環境配慮活動の関連情報を取りまとめたものである。
54
HTTR(高温工学試験研究炉)の試験・運転と技術開発; 2015年度
高温工学試験研究炉部
JAEA-Review 2016-036, 95 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターのHTTRは、2001年12月に熱出力30MWを達成、2004年に6月には原子炉出口冷却材温度950$$^{circ}$$Cに到達した我が国初の高温ガス炉である。本報告書は、2015年度のHTTRの運転と保守及び各種技術開発の状況等についてまとめたものである。
55
東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果; 2015年度
中野 政尚; 藤田 博喜; 水谷 朋子; 細見 健二; 永岡 美佳; 外間 智規; 横山 裕也; 西村 朋紘; 松原 菜摘; 前原 勇志; et al.
JAEA-Review 2016-035, 179 Pages, 2017/03
核燃料サイクル工学研究所では、「日本原子力研究開発機構核燃料サイクル工学研究所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2015年4月から2016年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果、及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量算出結果について、取りまとめたものであり、2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の影響が多くの項目でみられた。なお、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響による平常の変動幅を外れた値の評価について付録として収録した。
56
人形峠環境技術センターにおける廃止措置業務マネジメントシステムの運用実績; 平成27年度報告
江間 晃; 石森 有
JAEA-Review 2016-034, 84 Pages, 2017/03
人形峠環境技術センターでは、廃止措置プロジェクトの計画管理を強化し、廃止措置計画を着実に進めるため、平成25年度より新たな廃止措置プロジェクトの計画管理の運用を開始した。平成27年度からは、センターの組織業務として廃止措置プロジェクトの計画管理を推進するための、「業務マネジメントシステム(EMS)」を構築し運用を開始した。平成27年度は、前年度の課題対応を行いながら各廃止措置プロジェクトを管理してきた。本稿では、業務マネジメントシステムの平成27年度実績を報告する。
57
原子力科学研究所等の放射線管理; 2015年度
原子力科学研究所 放射線管理部; 高崎量子応用研究所 管理部 保安管理課; 関西光科学研究所 管理部 保安工務課; 青森研究開発センター むつ事務所 保安管理課; 那珂核融合研究所 管理部 保安管理課
JAEA-Review 2016-033, 180 Pages, 2017/03
本報告書は、日本原子力研究開発機構の原子力科学研究部門原子力科学研究所、高崎量子応用研究所、関西光科学研究所、青森研究開発センター及び那珂核融合研究所における放射線管理に関する2015年度の活動をまとめたものである。
58
平成27年度工務技術部年報
工務技術部
JAEA-Review 2016-030, 107 Pages, 2017/03
工務技術部は、原子力科学研究所及びJ-PARCの水, 電気, 蒸気, 排水等のユーティリティ施設、原子炉施設及び核燃料物質取扱施設内の特定施設(受変電設備, 非常用電源設備, 気体・液体廃棄設備, 圧縮空気設備)並びに一般施設内のユーティリティ設備の運転、保守管理を担っている。さらに、建物・設備の補修・改修工事及び点検・整備業務、電子装置及び機械装置の工作業務を行ってきた。本報告書は、平成27年度の工務技術部の業務実績の概要と、主な管理データ、技術開発の概要を記録したものであり、今後の業務の推進に役立てられることを期待する。
59
再冠水試験に伴う坑道周辺岩盤の変位計測結果
桑原 和道*; 青柳 芳明; 尾崎 裕介; 松井 裕哉
JAEA-Research 2017-002, 39 Pages, 2017/03
深度500m冠水試験抗道における再冠水試験によって生じると予測される、坑道周辺岩盤の地中変位を捉えるため、高精度で耐久性のある光ファイバ式岩盤変位計を開発し、冠水坑道内の岩盤変位観測孔に設置した。冠水・水圧回復試験の第一回目は2015年9月に開始されたが、本計測は試験開始前から行い、大きなトラブルもなくデータ収集を継続している。第一回目の冠水試験および第二回目の試験(2016年1月に開始)で冠水坑道内の水圧が上昇すると、冠水坑道壁面近傍の変位計では、縮み側への変位が観測された。計測された変位量と、岩盤を等方均質弾性的挙動をすると仮定して試算した結果と比較すると、抗壁面ではある程度は一致するが、壁面から離れると測定結果は、試算よりも小さかった。これらの結果は、実際の岩盤では割れ目や不均質性が存在するため冠水坑道壁面に作用している水圧がそのまま内部に作用していないためと考えられる。
60
Verification of alternative dew point hygrometer for CV-LRT in MONJU; Short- and long-term verification for capacitance-type dew point hygrometer (Translated document)
市川 正一; 千葉 悠介; 大野 史靖; 羽鳥 雅一; 小林 孝典; 上倉 亮一; 走利 信男*; 犬塚 泰輔*; 北野 寛*; 阿部 恒*
JAEA-Research 2017-001, 40 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構は、高速増殖原型炉もんじゅのプラント工程への影響を低減するため、現在、原子炉格納容器全体漏えい率試験で用いている塩化リチウム式露点検出器の代替品として、静電容量式露点検出器の検証試験を実施した。原子炉格納容器全体漏えい率試験(試験条件: 窒素雰囲気、24時間)における静電容量式露点検出器の測定結果は、既存の塩化リチウム式検出器と比較して有意な差は無かった。また、長期検証試験(試験条件:空気雰囲気、2年間)においては、静電容量式露点検出器は、高精度鏡面式露点検出器との比較の結果、「電気技術規程(原子力編)」の「原子炉格納容器の漏えい試験規定」に基づく使用前検査時に要求される機器精度(精度:$$pm$$2.04$$^{circ}$$C)を長期間にわたり有することを確認した。
61
$$gamma$$線スペクトロメトリーによる淡水中の低濃度ラジウム(Ra)同位体分析法; Powdex樹脂を用いた現地における大容量水試料の前処理及び硫酸バリウム共沈法の適用
富田 純平; 阿部 琢也
JAEA-Research 2016-026, 12 Pages, 2017/03
本研究では、現地において大容量の淡水試料($$sim$$170 L)からRa同位体を回収する前処理法と実験室における単純な共沈法を組み合わせた$$gamma$$線スペクトロメトリーによる淡水試料中の低濃度Ra同位体分析法を開発した。運搬する試料量を減容するための現地における前処理法として、Powdex樹脂によるバッチ法を検討し、Ra同位体の回収に必要な樹脂量は、水試料の電気伝導度から評価可能であることを明らかにした。また、Ra同位体を硫酸バリウム共沈法により回収することで、バックグラウンドを上昇させるKを96%以上除去できた。既知量のRa同位体を含む電気伝導度が異なる170 Lの淡水模擬試料を本手法により分析し、分析法の妥当性を確認した。この時のRaの回収率は、平均98%、$$^{226}$$Ra及び$$^{228}$$Raの検出限界値は、それぞれ約0.3及び0.5mBq L$$^{-1}$$であった。
62
幌延深地層研究計画における坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階:深度350mまで)研究成果報告書
佐藤 稔紀; 笹本 広; 石井 英一; 松岡 稔幸; 早野 明; 宮川 和也; 藤田 朝雄*; 棚井 憲治; 中山 雅; 武田 匡樹; et al.
JAEA-Research 2016-025, 313 Pages, 2017/03
幌延深地層研究計画は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関わる研究開発の一環として、日本原子力研究開発機構が北海道幌延町で進めているプロジェクトである。本報告書は、深度350mの研究坑道掘削終了までの期間(2005年4月から2014年6月)に行われた第2段階における調査研究の成果を取りまとめたものである。第2段階における深地層の科学的研究では、「地質環境調査技術開発」、「深地層における工学的技術の基礎の開発」、「地質環境の長期安定性に関する研究」を、地層処分研究開発では、「処分技術の信頼性向上」、「安全手法の高度化」を実施し、これらに加えて「地下施設の建設」、「環境モニタリング」を実施し、当初の目標どおりの成果を得た。「地質環境調査技術開発」では、坑道掘削中の地質環境の変化を把握するとともに、第1段階で予測した結果の妥当性を確認した。「深地層における工学的技術の基礎の開発」においては、地下施設の建設に適用した工学的技術の有効性を確認した。「地質環境の長期安定性に関する研究」ならびに地層処分研究開発の「処分技術の信頼性向上」と「安全手法の高度化」では、この期間の研究成果をまとめた。「地下施設の建設」では坑道掘削の実績を整理した。「環境モニタリング」では、環境調査などを継続し、地上及び地下施設の建設に伴う影響の低減を図る措置が適切であることを確認した。
63
超深地層研究所計画における地下水の地球化学に関する調査研究; 瑞浪層群・土岐花崗岩の地下水の地球化学特性データ集(2015年度)
林田 一貴; 加藤 利弘; 宗本 隆志; 青才 大介*; 乾 道春*; 久保田 満; 岩月 輝希
JAEA-Data/Code 2017-008, 52 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構は岐阜県瑞浪市で進めている超深地層研究所計画において、研究坑道の掘削・維持管理が周辺の地下水の地球化学特性に与える影響の把握を目的とした調査研究を行っている。本データ集は、超深地層研究所計画において、2015年度に実施した地下水の採水調査によって得られた地球化学データを取りまとめたものである。データの追跡性を確保するため、試料採取場所、試料採取時間、採取方法および分析方法などを示し、あわせてデータの品質管理方法について示した。
64
ICSBEPハンドブックを用いたJENDL-4.0のU-233体系に対する積分ベンチマークテスト
桑垣 一紀*; 長家 康展
JAEA-Data/Code 2017-007, 27 Pages, 2017/03
これまでJENDL-4.0のU-233体系に対する積分ベンチマークテストは、連続エネルギーモンテカルロコードMVPを使用して、国際臨界安全ベンチマーク評価プロジェクト(ICSBEP)ハンドブックに掲載されている金属燃料高速体系、溶液燃料体系の一部のみで行われていた。本研究では、U-233体系に対する包括的な積分ベンチマークテストを行うため、化合物燃料熱体系(主に格子体系)を含むMVP入力データが未整備の体系についてその入力データを作成し、JENDL-4.0の臨界性に対する予測精度を評価した。その結果、すべての体系において実験値に対して過小評価する傾向があることが分かった。また、ENDF/B-VII.1のU-233熱体系に対する積分テストでは、炉特性パラメータATFF(Above-Thermal Fission Fraction)に対するC/E値の依存性の問題が指摘されており、JENDL-4.0を用いた積分ベンチマークテストにおいてもATFFを計算し、C/E値との依存性を調べた。その結果、JENDL-4.0にENDF/B-VII.1と同様の傾向があることが確認された。
65
幌延深地層研究計画(第1段階)における深層ボーリング調査の物理検層データ集
宮良 信勝; 松岡 稔幸
JAEA-Data/Code 2017-005, 34 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構では、堆積岩を対象とした深地層の研究施設計画を北海道幌延町において進めている。本データ集は、幌延深地層研究計画(第1段階)において実施した深層ボーリング調査(HDB-1$$sim$$HDB-11)のうち、物理検層のデータを取りまとめたものである。
66
原子力施設等の緊急時における被ばく評価事例集
川崎 将亜; 中嶌 純也; 吉田 圭佑; 加藤 小織; 西野 翔; 野崎 天生; 中川 雅博; 角田 潤一; 菅谷 雄基; 長谷川 里絵; et al.
JAEA-Data/Code 2017-004, 57 Pages, 2017/03
原子力施設の事故発生時においては、事故による影響及びその範囲を迅速に把握するために、放出された放射性物質による一般公衆への影響や事故による作業者の個人被ばく線量を早期に評価し報告することが求められる。そのため、原子力科学研究所放射線管理部においては、事故発生時の迅速な対応に資するために、一般公衆及び作業者の被ばく線量評価について、評価方法及び必要となる各種パラメータ等を想定される事故事例ごとにまとめ、事例集を整備した。本事例集では、原子力科学研究所で想定される各種事故に加え、過去の原子力事故で放出された放射性物質による被ばく評価について扱っており、これらは緊急時における被ばく評価についての知見・技術の継承にも用いることができる。
67
超深地層研究所計画における研究坑道での湧水量計測データ集; 2014$$sim$$2015年度
上野 哲朗; 竹内 竜史
JAEA-Data/Code 2017-003, 46 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、岐阜県瑞浪市において結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。この計画は、「地表からの調査予測研究段階(第1段階)」、「研究坑道の掘削を伴う研究段階(第2段階)」、「研究坑道を利用した研究段階(第3段階)」の3段階からなる。研究所用地における第1段階の調査研究は、2002年度から2004年度まで実施され、2004年度からは第2段階の調査研究が、2010年度からは第3段階の調査研究が開始されている。研究坑道内に湧出する地下水については、超深地層研究所計画の「研究坑道の掘削を伴う研究段階(第2段階)」における岩盤の水理に関する調査研究の一環として計測体制が整備されて計測を開始し、2013年度に第2段階が一旦終了した後も、湧水量計測を継続している。本データ集は、2014-2015年度に実施した研究坑道内での湧水量計測で取得したデータを取りまとめたものである。
68
高温ガス炉用燃料温度計算コードFTCCの開発
稲葉 良知; 井坂 和義; 柴田 大受
JAEA-Data/Code 2017-002, 74 Pages, 2017/03
高温ガス炉燃料の熱的健全性を確保するために、通常運転時の燃料最高温度は設計目標値以下にする必要がある。ブロック型高温ガス炉の炉心熱流動設計において燃料最高温度は、炉心の形状や仕様、出力分布と照射量分布及び炉心冷却材流量配分を考慮して評価される。高温工学試験研究炉(HTTR)の設計段階で使用された燃料温度計算コードは、UNIXシステム上での動作を前提としており、その操作と実行手順は複雑で、ユーザーフレンドリーではなかった。それゆえ、簡便な操作と実行手順のようなユーザーフレンドリーなシステムを持つ新しい燃料温度計算コードFTCCを開発した。本報告書では、FTCCの計算対象とモデル、基礎式、特長(HTTR設計コードからの改良点)、コード構成、使用方法及びFTCCによる検証計算の結果について示した。FTCCによる計算結果は、HTTR設計コードの結果とよく一致し、FTCCは今後、高温ガス炉用設計コードの1つとしてとして使用される。また、FTCCを用いて、工学的安全係数及び燃料冷却形態の違いが燃料最高温度の低減化に与える効果について調べた。その結果、燃料コンパクトの中心孔冷却及び一体型燃料を用いたギャップレス冷却による効果が、非常に高いことがわかった。
69
東京電力福島第一原子力発電所において採取された汚染水および瓦礫等の分析データ集
浅見 誠*; 高畠 容子; 明道 栄人; 飛田 剛志; 小林 究; 早川 美彩; 薄井 由香; 綿引 博美; 柴田 淳広; 野村 和則; et al.
JAEA-Data/Code 2017-001, 78 Pages, 2017/03
東京電力ホールディングス(東京電力)福島第一原子力発電所において採取された汚染水(滞留水, 処理水)、汚染水処理二次廃棄物、瓦礫、土壌が分析され、放射性核種濃度等の分析データが報告されている。そこで、東京電力, 日本原子力研究開発機構, 国際廃炉研究開発機構により2016年3月末までに公開されたデータを収集し、データ集としてとりまとめた。また分析試料についての情報、分析により得られた放射性核種濃度等の値を表としてまとめるとともに、主な放射性核種濃度の時間変化を表す図を作成して収録した。電子情報として英訳と収録した分析データを提供する。
70
幌延深地層研究センターの350m周回坑道(東)における初期地圧測定
青柳 和平; 櫻井 彰孝; 丹生屋 純夫*
JAEA-Data/Code 2016-022, 91 Pages, 2017/03
幌延深地層研究センターの地下施設周辺岩盤の応力場を把握することを目的として、350m周回坑道(東)にて水圧破砕法による3次元初期地圧測定を実施した。掘削方向の異なるボーリング孔3孔において、合計26深度で、コンプライアンスCの小さい高剛性水圧破砕試験装置を用いた水圧破砕法により初期地圧測定をおこなった。23深度で観測されたき裂に作用する法線応力、11深度で生じた縦き裂の開口圧および2深度で生じた縦き裂の初生する位置に関する観測方程式を用いて、深度350m周回坑道(東)の初期地圧を評価した。その結果、最大主応力は岩石の密度を17kN/m$$^{3}$$と見積もって求められる深度350mの土被り圧約6.0MPaと比較して、大幅に小さい値である3.73MPaであり、鉛直方向に近い方位であった。また、応力環境は正断層型であった。ただし、主応力の確率誤差を考慮するとそれらの方位は入れ替わる可能性があった。
71
幌延深地層研究計画に関わるガス組成データ
宮川 和也; 玉村 修司*; 中田 弘太郎*; 長谷川 琢磨*
JAEA-Data/Code 2016-021, 60 Pages, 2017/03
日本原子力研究開発機構幌延深地層研究センターでは、平成13年3月より、北海道の幌延町において幌延深地層研究計画を進めている。本計画における堆積岩を対象とした地層科学研究では、ボーリング孔の地下水などの水質分析を実施しており、これと同時に、地下水溶存ガスの分析を実施してきた。一方、幌延地圏環境研究所では、微生物を活用した資源開発の一環として、幌延地域を含む北海道に産する石炭層の有効活用を目的とした調査研究を行っており、幌延深地層研究センターとの研究協力の一環として幌延の地下水溶存ガスの分析を実施してきた。また、電力中央研究所では、幌延深地層研究センターとの共同研究の一環として、幌延の地下水中の希ガスの分析を実施してきた。本報告書は、幌延深地層研究計画に関わる平成13年度から平成27年度までの地下水溶存ガスデータを取りまとめたデータ集である。
72
地層処分の工学技術の適用に関連したシナリオ設定手法の整備; 処分場の建設・操業・閉鎖段階における地震の発生による閉鎖後の安全機能への影響についての整理(受託研究)
高井 静霞; 高山 秀樹*; 武田 聖司
JAEA-Data/Code 2016-020, 40 Pages, 2017/03
本研究では、地質・気候関連事象のうち処分場の建設から閉鎖段階における地震の発生が長期安全性に与える影響をシナリオとして設定するための検討を行った。まず、地震による地下施設の被害事例を収集し、被害をもたらす条件について分析した。その調査結果に加え、既往のバリア材の熱・水・応力・化学に関する特性への影響に関するFEP(Feature、Event、Process)の情報を踏まえて、地震による影響要因を特定した。さらに、工学技術適用上の事故・人的要因の検討結果を参考にして、地震発生により起こりうる人工バリア・天然バリアの設計上想定される状態から逸脱した状態(逸脱事象)を特定した。そして、逸脱事象により起こりうるバリア特性の変化および安全機能の喪失・低下につながる影響の連鎖をシナリオとして提示し、一連の結果を地層処分工学技術の適用に関連したシナリオ構築のためのデータベースとして整備した。
73
MVP/GMVP第3版; 連続エネルギー法及び多群法に基づく汎用中性子・光子輸送計算モンテカルロコード(翻訳資料)
長家 康展; 奥村 啓介; 櫻井 健; 森 貴正
JAEA-Data/Code 2016-019, 450 Pages, 2017/03
高速かつ高精度な中性子・光子輸送モンテカルロ計算を実現するため、日本原子力研究開発機構において、2つのモンテカルロコードMVP(連続エネルギー法)とGMVP(多群法)が開発されてきた。これらのコードはベクトル型アルゴリズムを採用し、ベクトル計算機用に開発されてきたが、標準並列化ライブラリーMPIを用いた並列計算にも対応しており、一般の計算機環境でもモンテカルロ計算の高速化が可能である。両コードは正確な物理モデル、詳細な幾何形状表現法、分散低減法等、実用コードとして十分な機能を有している。これらコードの第1版は1994年、第2版は2005年に公開され、それ以降も様々な改良と機能拡張が行われてきた。第2版公開以降の主な改良点と新機能は、(1)実効増倍率に対する摂動計算手法、(2)厳密共鳴弾性散乱モデル、(3)動特性パラメータ計算機能、(4)光核反応モデル、(5)遅発中性子のシミュレーション、(6)多群定数生成機能等である。本報告書では2つのコードで用いられている物理モデル、幾何形状表現法、新たな機能及びそれらの使用法が記載されている。
74
MVP/GMVP version 3; General purpose Monte Carlo codes for neutron and photon transport calculations based on continuous energy and multigroup methods
長家 康展; 奥村 啓介; 櫻井 健; 森 貴正
JAEA-Data/Code 2016-018, 421 Pages, 2017/03
高速かつ高精度な中性子・光子輸送モンテカルロ計算を実現するため、日本原子力研究開発機構において、2つのモンテカルロコードMVP(連続エネルギー法)とGMVP(多群法)が開発されてきた。これらのコードはベクトル型アルゴリズムを採用し、ベクトル計算機用に開発されてきたが、標準並列化ライブラリーMPIを用いた並列計算にも対応しており、一般の計算機環境でもモンテカルロ計算の高速化が可能である。両コードは正確な物理モデル、詳細な幾何形状表現法、分散低減法等、実用コードとして十分な機能を有している。これらコードの第1版は1994年、第2版は2005年に公開され、それ以降も様々な改良と機能拡張が行われてきた。第2版公開以降の主な改良点と新機能は、(1)実効増倍率に対する摂動計算手法、(2)厳密共鳴弾性散乱モデル、(3)動特性パラメータ計算機能、(4)光核反応モデル、(5)遅発中性子のシミュレーション、(6)多群定数生成機能等である。本報告書では2つのコードで用いられている物理モデル、幾何形状表現法、新たな機能及びそれらの使用法が記載されている。
75
日本列島の過去約十万年間の隆起量に関する情報整理
野村 勝弘; 谷川 晋一*; 雨宮 浩樹; 安江 健一
JAEA-Data/Code 2016-015, 49 Pages, 2017/03
隆起は、侵食と合わさり、生活環境と処分施設との離間距離を短縮させることから、高レベル放射性廃棄物の地層処分を考える上で重要な自然現象である。これまで日本列島の過去十数万年間の隆起量は、海成段丘や河成段丘などを指標に取得されてきた。本資料では、過去十数万年間の隆起量に関連する情報として、位置座標、比高、比高の指標、指標の形成時期、比高の形成期間、隆起速度などを既存文献に基づいて抽出し、表形式で整理した。これらの情報は、隆起・沈降に関する調査技術の高度化・体系化や日本列島における大局的な地形発達の検討の基礎的な情報の一つになると考えられる。
76
東濃地科学センターにおける蛍光X線分析装置を用いた岩石試料の主要元素および微量元素の定量分析
清水 麻由子; 佐野 直美; 柴田 健二*
JAEA-Testing 2016-004, 40 Pages, 2017/02
蛍光X線分析法(X-ray Fluorescence Analysis)は、岩石試料の基本的な情報である全岩化学組成を知る分析方法として、幅広く利用されている方法のひとつである。本報告は、東濃地科学センターに設置されている蛍光X線分析装置(XRF)(リガク製: ZSX PrimusII)を用いたガラスビード法による分析方法およびその分析精度の評価についてまとめたものである。
77
HTTR起動用中性子源用の輸送容器の開発
島崎 洋祐; 澤畑 洋明; 柳田 佳徳; 篠原 正憲; 川本 大樹; 高田 昌二
JAEA-Technology 2016-038, 36 Pages, 2017/02
HTTR(高温工学試験研究炉)では起動用中性子源として、$$^{252}$$Cf(3.7GBq$$times$$3個)を炉内に装荷し、約7年を目途に交換している。中性子源の中性子源ホルダへの装荷及び輸送物の製作は、販売業者のホットセル内で行われ、その後、HTTRまで輸送される。中性子源ホルダの制御棒案内ブロックからの取出・装荷は、HTTRのメンテナンスピット内で行う。前回までの中性子源交換作業において、輸送容器に係る中性子源ホルダの取扱い上のリスクとして以下が確認された。(1)作業員の被ばくのリスク、(2)中性子源ホルダの誤落下リスク。そこで、そのリスクを低減し、かつ、製造から20年経過した従来の輸送容器をオーバーホールして使用し続ける場合と同程度のコストで、従来の輸送容器と同じA型輸送物の基準を満足することができる、HTTRの中性子源専用の新たな輸送容器を製作した。
78
物質移動に関わるパラメータ値の取得
岩崎 理代*; 濱 克宏; 森川 佳太*; 細谷 真一*
JAEA-Technology 2016-037, 62 Pages, 2017/02
超深地層研究所計画における物質移動に関する調査研究は、研究坑道周辺の数mから100m程度のブロックスケールを対象にして、岩盤中の物質移動に関わる現象の理解を進めつつ、物質移動に関わるパラメータ値の測定技術および物質移動に関わるモデル化、解析、評価技術を体系的に整備することを目標として実施している。物質移動に関する調査研究の一環として、割れ目の地質学的特徴と物質移動に関するパラメータ値の関係の把握を目的とした試験を行った。本報告書は、これらの試験結果について取りまとめたものである。
79
ウラン及び長半減期核種を含んだ研究施設等廃棄物を対象とした処分方策に関する技術的検討
菅谷 敏克; 中谷 隆良; 佐々木 利久*; 中村 康雄*; 坂井 章浩; 坂本 義昭
JAEA-Technology 2016-036, 126 Pages, 2017/02
ウラン及び長半減期核種を含んだ廃棄物の処分における特徴としては、処分施設の管理期間終了後の安全評価において、数万年以降に被ばく線量の最大線量が出現することにある。これらの特徴を持つ幅広い放射能濃度範囲のウラン及び長半減期核種を含んだ研究施設等廃棄物の処分の方策は未だ決定されていないことから、処分方策の決定に資することを目的とした処分に係る技術的な検討を行った。本報告書は、ウランを含んだ比較的放射能濃度の低い廃棄物に対して、トレンチ処分とクリアランスについての技術的検討を行うとともに、ウラン及び長半減期核種を含んだ中深度処分対象の濃度範囲となる廃棄物に対しては、濃度制限シナリオによる技術的検討を行った。
80
瑞浪超深地層研究所における工学技術に関する検討(平成27年度); 掘削影響の修復・軽減技術の開発(委託研究)
深谷 正明*; 竹田 宣典*; 三浦 律彦*; 石田 知子*; 畑 浩二*; 鵜山 雅夫*; 佐藤 伸*; 大熊 史子*; 早金 沙綾香*; 松井 裕哉; et al.
JAEA-Technology 2016-035, 153 Pages, 2017/02
超深地層研究所計画における平成27年度の工学技術に関する検討のうち、「掘削影響の修復・軽減技術の開発」の研究の一環として、現在実施中の再冠水試験に伴う止水壁や冠水坑道周辺岩盤の挙動に関する詳細検討を行った。その結果、特に止水壁の温度変化については、解析結果と止水壁内の計測結果がよく一致しており、設計時に検討したクーリング対策工により温度応力によるひび割れの発生は防止できたと考えられる。また、冠水に伴う止水壁と岩盤境界の挙動についても、水-応力連成解析結果と種々の計測結果との比較検討により、解析で設定したモデルは概ね適切との結論を得た。
81
浅地中処分施設の周辺環境における予備的な三次元地下水流動解析
坂井 章浩; 黒澤 亮平*; 戸塚 真義; 仲田 久和; 天澤 弘也
JAEA-Technology 2016-032, 117 Pages, 2017/02
原子力機構廃棄物対策・埋設事業統括部では、原子力機構及び国内の研究施設などから発生する低レベルの放射性廃棄物(研究施設等廃棄物)の浅地中埋設処分を計画している。研究施設等廃棄物の浅地中処分では、放射性物質の移行評価のモデルを構築するため、立地環境をモデル化した3次元地下水流動解析を行うこととしている。しかし、現在、立地場所が決定していないことから、立地場所を対象とした評価はできない状況にある。一方、平成10年度に原子力機構の原子力科学研究所の敷地内における極低レベルコンクリート廃棄物の埋設実地試験において、3次元地下水流動解析が実施されている。当解析は処分施設周辺の地質環境をモデル化して有限要素法による計算コード3D-SEEPコードを用いて評価されている。本報告書は、浅地中処分を対象とする3次元地下水流動解析の予備的評価として、埋設実地試験に対して行われた評価に基づき、最新の知見を用いて3D-SEEPコードでモデルを再構築し、評価を実施した。この結果、適切な評価体系モデルの構築で、将来の研究施設等廃棄物の浅地中処分環境における3次元地下水流動解析は、十分に実施可能であると考えられる。
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人形峠鉱山における坑廃水処理の沿革と現状
長安 孝明; 瀧 富弘; 福嶋 繁
JAEA-Technology 2016-031, 53 Pages, 2017/02
人形峠鉱山では人形峠産鉱石を対象に、国産ウラン鉱石から四フッ化ウランまでの湿式一貫製錬法の工業化試験を行うために、鉱山保安法に基づく認可を得て昭和39年(1964年)に製錬所を建設して、技術開発に取組んだ。製錬所の操業に伴い発生する鉱さい等をたい積する目的で鉱さいたい積場を設置し、鉱さいたい積場からの上澄水は、同たい積場下流側に設けられた坑廃水処理施設で適切に処理を行ってきた。昭和57年(1982年)製錬所の工業化試験は終了し、その後は主に旧坑道から発生する坑水の一時貯留場として、鉱さいたい積場を活用している。人形峠環境技術センターではこれまで、核原料物質鉱山特有の課題である坑廃水中に含まれる微量のウランやラジウムの処理技術開発に取組み、安全な処理に努めてきた。現在も鉱さいたい積場からの上澄水は坑廃水処理施設で処理を行った後に吉井川水系池河川(いけごうがわ)へ排出しているが、処理水の水質は、当センターで定める河川への排出基準を十分満足しており、安定した処理を継続している。本資料は、人形峠鉱山における坑廃水処理の沿革、処理技術開発の取組みおよび坑廃水処理の現状についてまとめたものである。
83
J-PARC安全管理年報; 2015年度
J-PARCセンター 安全ディビジョン 放射線安全セクション
JAEA-Review 2016-032, 134 Pages, 2017/02
本報告書は、「J-PARC放射線管理年報(2011年度)」及び「J-PARC安全管理年報(2014年度)」に続き、大強度陽子加速器施設(J-PARC)の安全管理(放射線安全及び一般安全)について2015年度の活動をとりまとめたものである。放射線管理については、施設及び周辺環境の放射線管理、個人線量の管理、放射線安全管理設備の維持・管理等の業務の概要、その他の関連業務について記述した。一般安全については、検討会及び各種専門部会、安全衛生会議、教育・講習会、訓練、さらに安全巡視等について記述している。また、放射線安全と一般安全に関連して行った技術開発・研究について記述した。加えて「2015年度版」では「安全文化醸成活動」についても新たに章を起こして記述している。
84
「平成28年度東濃地科学センター地層科学研究情報・意見交換会」資料集
西尾 和久*; 弥富 洋介
JAEA-Review 2016-031, 75 Pages, 2017/02
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターにおいては、「地層処分技術に関する研究開発」のうち深地層の科学的研究(以下、地層科学研究)を実施している。地層科学研究を適正かつ効率的に進めていくため、研究開発の状況や成果、さらに今後の研究開発の方向性について、大学, 研究機関, 企業の研究者・技術者等に広く紹介し、情報・意見交換を行うことを目的とした「情報・意見交換会」を毎年開催している。本報告書は、平成28年10月3日に岐阜県瑞浪市で開催した「平成28年度東濃地科学センター 地層科学研究情報・意見交換会」で用いた発表資料を取りまとめたものである。
85
バックエンド技術部年報; 2015年度
バックエンド技術部
JAEA-Review 2016-029, 90 Pages, 2017/02
本報告書は、日本原子力研究開発機構原子力科学研究所バックエンド技術部における2015年度(2015年4月1日から2016年3月31日まで)の活動をまとめたものであり、所掌する施設の運転・管理、放射性廃棄物の処理と管理、施設の廃止措置に関する業務、関連する技術開発及び研究成果の概要を取りまとめた。
86
平成26年度研究炉加速器管理部年報; JRR-3, JRR-4, NSRR, タンデム加速器及びRI製造棟の運転,利用及び技術開発
研究炉加速器管理部
JAEA-Review 2016-028, 163 Pages, 2017/02
研究炉加速器管理部は、JRR-3、JRR-4、NSRRの研究炉、タンデム加速器およびRI製造棟を運転管理し、それらを利用に供するとともに関連する技術開発を行っている。本年次報告書は2014年4月1日から2015年3月31日までの研究炉加速器管理部において実施した業務活動をまとめたものである。
87
瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事,6; 平成26年度、27年度建設工事記録
東濃地科学センター 施設建設課
JAEA-Review 2016-027, 190 Pages, 2017/02
本工事記録は、瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事(その6)の平成26年度、27年度の工事概要、仕様、工程、主な出来事及び安全に関する記録などを取りまとめたものである。工事の実績については、平成26年3月16日着工、平成28年3月15日竣工の瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事(その6)を対象に、平成26年4月1日から平成28年3月15日までの工事完了部分について主に記載した。平成28年3月16日以降の実績については、瑞浪超深地層研究所研究坑道掘削工事(その7)の建設工事記録に記載するものとする。
88
遠心抽出器によるTDdDGA溶媒系での向流多段抽出/逆抽出試験,2; 改良型MA回収フローシートを対象とした評価
木部 智; 藤咲 和彦*; 坂本 淳志; 佐野 雄一; 竹内 正行; 鈴木 英哉; 津幡 靖宏; 松村 達郎
JAEA-Research 2016-024, 40 Pages, 2017/02
高レベル廃液からマイナーアクチノイド(以下、MAという)を回収するプロセス開発の一環として、抽出剤にTDdDGAを用いたフローシートの開発を進めている。本試験ではこれまでのフローシートにおける沈殿物の生成等の課題に対して抽出溶媒へのアルコール添加等の改良を加えたフローシートを対象に、遠心抽出器を用いた際の抽出・逆抽出挙動を評価し、先に実施されているミキサセトラを用いた際の同挙動との違いについて比較・評価した。本試験を通して、異相混入やオーバーフロー等の異常は認められず、相分離性も良好であった。MAと類似の挙動を示す希土類元素では、抽出段及び洗浄段においてミキサセトラを適用した場合と同等の挙動が得られるとともに、逆抽出段においては逆抽出効率の向上が確認された。これは主に遠心抽出器の高い相分離性に起因するものと推定される。
89
地質環境の長期安定性に関する研究,年度報告書; 平成27年度
石丸 恒存; 梅田 浩司*; 安江 健一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 渡邊 隆広; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 清水 麻由子; et al.
JAEA-Research 2016-023, 91 Pages, 2017/02
本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$平成33年度)における平成27年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等について述べる。
90
原子炉圧力容器を対象とした確率論的破壊力学に基づく健全性評価に関する標準的解析要領(受託研究)
勝山 仁哉; 小坂部 和也*; 宇野 隼平; Li, Y.
JAEA-Research 2016-022, 40 Pages, 2017/02
国内では、原子炉圧力容器(RPV)の中性子照射脆化に伴う非延性破壊を防止するため、健全性評価上最も厳しい加圧熱衝撃事象(PTS)を考慮して、決定論的手法による健全性評価が行われている。一方、長期供用に伴う機器の経年劣化に関連する様々な因子の統計的な不確実さ等を考慮して、合理的に機器の破損頻度等を算出する確率論的破壊力学(PFM)に基づく健全性評価手法が、近年欧米において規制への導入が進められている。本報告書は、国内のRPVに対するPFMに基づく健全性評価の実施を念頭に、国内外の最新知見や専門家の意見等を反映し、整備された標準的解析要領を取りまとめたものである。
91
「もんじゅ」の原子炉格納容器全体漏えい率試験に対する代替露点検出器の実証試験
市川 正一; 千葉 悠介; 大野 史靖; 羽鳥 雅一; 小林 孝典; 上倉 亮一; 走利 信男*; 犬塚 泰輔*; 北野 寛*; 阿部 恒*
JAEA-Research 2016-021, 32 Pages, 2017/02
日本原子力研究開発機構は、高速増殖原型炉もんじゅのプラント工程への影響を低減するため、現在、原子炉格納容器全体漏えい率試験で用いている塩化リチウム式露点検出器の代替品として、静電容量式露点検出器の検証試験を実施した。原子炉格納容器全体漏えい率試験(試験条件: 窒素雰囲気、24時間)における静電容量式露点検出器の測定結果は、既存の塩化リチウム式検出器と比較して有意な差は無かった。また、長期検証試験(試験条件: 空気雰囲気、2年間)においては、静電容量式露点検出器は、高精度鏡面式露点検出器との比較の結果、「電気技術規程(原子力編)」の「原子炉格納容器の漏えい率試験規程」に基づく使用前検査時に要求される機器精度(精度: $$pm$$2.04$$^{circ}$$C)を長期間にわたり有することを確認した。
92
「ふげん」から採取した金属配管試料の放射能分析,5
原賀 智子; 飛田 実*; 高橋 重実*; 関 晃太郎*; 出雲 沙理; 下村 祐介; 石森 健一郎; 亀尾 裕
JAEA-Data/Code 2016-017, 53 Pages, 2017/02
日本原子力研究開発機構原子炉廃止措置研究開発センターでは、新型転換炉原型炉「ふげん」の廃止措置が進められており、解体撤去物等のクリアランス申請や廃棄確認のためのスケーリングファクタ法の確立に向けて、解体撤去物等から採取した試料の放射能データの収集を進めている。一方、原子力科学研究部門 バックエンド技術部 放射性廃棄物管理技術課では、バックエンド推進部門 廃棄物確認技術開発グループ(現 放射性廃棄物管理技術課)が開発した廃棄物放射能データの収集を効率よく行うための簡易・迅速分析法の実証試験を進めている。本報告では、実放射性廃棄物試料として、「ふげん」の重水系統及び炭酸ガス系統の金属配管から採取した試料を用い、これまでに報告した試料と核種組成の異なる金属配管試料に対して、開発した簡易・迅速分析法を適用できることを示すとともに、「ふげん」の金属配管試料に対する放射能データを整備した。
93
島根県内における原子力災害時の避難施設に関する調査(受託研究)
高原 省五; 渡邊 正敏; 小栗 朋美; 木村 仁宣; 廣内 淳; 宗像 雅広; 本間 俊充
JAEA-Data/Code 2016-016, 65 Pages, 2017/02
本調査では島根県からの委託を受けて、原子力事故時の避難施設の被ばく低減効果の評価に資するため、島根県松江市において、避難施設の構造と材質に関するデータを調査した。調査の対象となった施設は合計22施設(290部屋)であり、教育施設(12施設、235部屋(付属の体育館等を含む))、公共施設(7施設、42部屋)と体育館(3施設、13部屋)が含まれている。各施設の構造や規模、用途を考慮して、教育施設の一般教室、教育施設のその他の特別教室(一般教室以外)、公共施設(公民館、福祉センターなど)、体育館の運動場、体育館の運動場以外という施設分類を設定し、構造と材質の調査結果を整理した。また、材質については密度も調査し、重量厚さを算出して整理した。先行研究と比較すると、本調査での調査結果は過去の日本国内及び欧米のコンクリート建物に対する調査データと整合性のある結果となった。ただし、体育館運動場の屋根についてはコンクリートではなく薄い金属板が使われている場合がほとんどであり、コンクリート施設や瓦を使った木造家屋よりも屋根の重量厚さは小さくなる傾向が見られた。
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PHITSコードを用いたHTTR原子炉起動用中性子源の交換作業に伴う遮蔽計算
篠原 正憲; 石塚 悦男; 島崎 洋祐; 澤畑 洋明
JAEA-Technology 2016-033, 65 Pages, 2017/01
高温工学試験研究炉の起動用中性子源交換作業において、中性子線による作業員の被ばくを低減させるため、燃料交換機遮蔽キャスク下部に仮設中性子遮蔽体を設置した場合の線量当量率をPHITSコードで計算した。この結果、仮設中性子遮蔽体を燃料交換機遮蔽キャスク下部に設置することによって、中性子線による線量当量率を約1桁程度低くできることが明らかとなった。また、実際の交換作業において、仮設中性子遮蔽体を設置した結果、作業員の被ばく積算線量は0.3mSv人となり、前回の0.7mSv人と比較して半減させることができた。
95
平成27年度大型計算機システム利用による研究成果報告集
情報システム管理室
JAEA-Review 2016-024, 259 Pages, 2017/01
日本原子力研究開発機構では、原子力の総合的研究開発機関として原子力に係わるさまざまな分野の研究開発を行っている。これらの研究開発の多くにおいて計算科学技術が活用されている。計算科学技術活用の高まりは著しく、日本原子力研究開発機構における計算科学技術を活用した研究開発の成果は、全体の約2割を占めており、大型計算機システムはこの計算科学技術を支える重要なインフラとなっている。大型計算機システムは、優先課題として位置付けられた福島復興(発電所の廃止措置・環境修復)に向けた研究開発や、高速増殖炉サイクル研究開発、核融合研究開発及び量子ビーム応用研究開発等といった主要事業に利用された。本報告は、平成27年度における大型計算機システムを利用した研究開発の成果を中心に、それを支える利用支援、利用実績、システムの概要等をまとめたものである。
96
放射性物質の環境動態に伴う被ばく経路を考慮したコンパートメントモデルの構築
操上 広志; 新里 忠史; 鶴田 忠彦; 加藤 智子; 北村 哲浩; 菅野 光大*; 黒澤 直弘*
JAEA-Research 2016-020, 50 Pages, 2017/01
本報告では、河川(二級河川)流域規模での放射性物質(特に放射性セシウム)の動態に伴う被ばく経路を考慮したコンパートメントモデルを構築し、試行的な解析を行った。その結果、各コンパートメントのインベントリや濃度、コンパートメント間のフラックスはおおよそ現実的な値となった。一方で、堆積物や外洋への移行、農林水産物への移行について実測値との比較によるモデル検証は十分でなく、今後、実測値との比較を詳細に実施し、コンパートメント設定やパラメータの設定の妥当性を確認していく必要がある。
97
Application of probability generating function to the essentials of nondestructive nuclear materials assay system using neutron correlation
細馬 隆
JAEA-Research 2016-019, 53 Pages, 2017/01
核物質非破壊測定システムの基礎への確率母関数の適用について研究を行った。最初に、高次の中性子相関を七重相関まで代数的に導出し、その基本的な性格を調べた。高次の中性子相関は、漏れ増倍率の増大に応じて急速に増大し、検出器の効率や設定によるが漏れ増倍率が1.3を超えると、より低次の中性子相関と交わり追い越してゆくことを見出した。続いて、高速中性子と熱中性子が共存する系において、高速中性子による核分裂数と二重相関計数率及び熱中性子による核分裂数と二重相関計数率を、代数的に導出した。従来の測定法と、differential die-away self-interrogation法によって得られるRossi-alpha結合分布と各エリアの面積比を用いれば、高速中性子と熱中性子それぞれの単位時間あたりの誘導核分裂数、ソース中性子1個あたりそれぞれの誘導核分裂数(1未満)及びそれぞれの二重相関計数率を、推定可能であることを見出した。
98
リスクコミュニケーション実施上の課題の研究(委託研究)
田中 勝*; 青山 勲*; 石坂 薫*; 大畑 ゆき*; 福池 伊織*; 宮川 洋*; 石森 有
JAEA-Research 2016-017, 76 Pages, 2017/01
日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターでは、1955年のウラン鉱床露頭発見以降、ウランの探鉱、採鉱、製錬・転換、濃縮に係る研究技術開発事業や、2001年以降の廃止措置事業を通じて、50年以上にわたって地域とのコミュニケーションの経験を重ねてきた。数十年を超える長期に展開するようなウラン鉱山跡措置を含む廃止措置事業が主要業務となっているセンターにとって、地域とどのような関係を築き、さらにそれを形骸化させず、どのように継続できるかが特に重要なリスクコミュニケーション上の課題であると考えている。このような課題解決に資するため、センターの事業と類似した国内の事例を調査し、センターで現在行われている取組と比較して、今後センターで必要になる取組などについて検討した。
99
平成27年度計算科学技術研究実績評価報告
システム計算科学センター
JAEA-Evaluation 2016-003, 38 Pages, 2017/01
システム計算科学センターにおいては、「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の中長期目標を達成するための計画(中長期計画)」に基づき、原子力分野における計算科学技術研究に関する研究開発を実施してきた。この研究開発は原子力基礎基盤研究のうちの1分野として位置づけられていることから、原子力基礎工学研究・評価委員会による助言と評価がなされるが、計算科学技術研究については、それを支援するために原子力基礎工学研究・評価委員会の下に計算科学技術研究専門部会が設置され、課題の詳細な内容等を評価することとなった。本報告は、平成27年度にシステム計算科学センターにおいて実施された計算科学技術研究の実績と、それに対する計算科学技術研究専門部会による評価をとりまとめたものである。
100
A Terrestrial ecosystem model (SOLVEG) coupled with atmospheric gas and aerosol exchange processes
堅田 元喜; 太田 雅和
JAEA-Data/Code 2016-014, 35 Pages, 2017/01
自然および人為起源の大気汚染物質(ガス・エアロゾル)の陸域生態系への移行過程を評価するために、大気中ガスやエアロゾルの乾性沈着とそれに関連する過程(氷相、植物成長、土壌有機物分解)の新しいスキームを、著者らの多層大気-土壌-植生1次元モデルSOLVEGに導入し、これらのスキームの検証試験を様々な植生地で行ってきた。本報告では、新たにモデル化したそれぞれの過程と、改良したモデルの利用方法の詳細を記述した。この改良によって、地球温暖化や大気汚染に伴う大気-陸面間の水・エネルギー・物質循環の変化と、それが生態系に及ぼす影響の評価を調べるための「陸域生態系モデル」の基盤が完成した。
101
土壌流亡予測式USLEを用いた土砂及びCs移動解析プログラムSACT(Soil and Cesium Transport)利用マニュアル
齊藤 宏; 山口 正秋; 北村 哲浩
JAEA-Testing 2016-003, 68 Pages, 2016/12
SACT(Soil and Cesium Transport)は、福島第一原子力発電所事故後に地表に降下した$$^{137}$$Csを長期移行評価することを目的に、原子力機構が開発した土砂及びCs移行解析プログラムである。本プログラムは、既往のソフトウェア"ArcGIS"上で動作し、米国農務省を中心に開発された土壌流亡予測式"USLE"を用いて土砂の流亡土量を計算したのち、既往の計算式を用いて、砂に対して掃流砂の計算を、シルト及び粘土に対して浮流砂の計算を行う。さらに、各粒度の土粒子に吸着した$$^{137}$$Csの濃度比を考慮することで$$^{137}$$Csの移動量を計算する。SACTは、迅速に広範囲かつ長期の計算を行うことができるという特徴を有するとともに、着目する領域の土地利用や土壌、降雨特性等の地域性を考慮してパラメータの値を設定することにより、別途現場で取得されたデータを反映した計算を行うことも可能である。当マニュアルは、SACTが広く利用されるよう促進するとともに、利用方法、手順、注意点や最低限必要となる情報を提供するものである。
102
高クロム鋼伝熱管の急速加熱ラプチャ実験
梅田 良太; 栗原 成計; 下山 一仁
JAEA-Technology 2016-030, 50 Pages, 2016/12
ナトリウム冷却高速炉の蒸気発生器において伝熱管が貫通破損した場合、高温・高速かつ高アルカリ雰囲気の反応ジェットが生成される(ナトリウム-水反応)。反応ジェットが隣接する伝熱管全体を覆うと、伝熱管の高温化によって機械的強度が低下し、伝熱管内圧で膨出破損に至ることがある(高温ラプチャ)。高温ラプチャの評価では、伝熱管温度に相当する伝熱管材料のクリープ強度を材料強度の基準値(破損クライテリア)としており、内圧による管壁のフープ応力と当該破損クライテリアを比較することで破損を判断する。このため、高温ラプチャ現象を模擬した伝熱管破損実験から得られる知見を踏まえて、破損クライテリアの妥当性を確認することが非常に重要である。本報告書では、原子力機構が所有する伝熱管破損模擬試験装置(TRUST-2)を用いて、高クロム系鋼の細径伝熱管の単管試験体及び密着型の二重試験体を対象に、最高1500Kまでの超高温条件で内圧加圧型の急速加熱伝熱管ラプチャ実験を行い、破損形態や破損強度特性などを明らかにするとともに、破損クライテリアの妥当性を検討した。
103
MA燃料遠隔取扱試験設備の製作及び試験結果,3; 燃料装填試験装置
田澤 勇次郎; 西原 健司; 菅原 隆徳; 辻本 和文; 佐々 敏信; 江口 悠太; 菊地 将司*; 井上 昭*
JAEA-Technology 2016-029, 52 Pages, 2016/12
大強度陽子加速器施設J-PARCに建設が予定されている核変換物理実験施設(TEF-P: Transmutation Physics Experimental Facility)ではマイナーアクチノイド(MA)を含む燃料を用いた実験が計画されている。MA含有燃料は高い放射能を有するため、燃料取扱設備は遠隔操作によるシステムとする必要がある。これらの設備の設計製作に必要なデータを取得する試験装置群(MA燃料遠隔取扱試験設備)のうち、燃料装填試験装置の製作及び試験結果について報告する。燃料装填装置で要求される遠隔操作を模擬した試験装置を製作し、模擬炉心に対するMA燃料ピン模擬体の装荷、取出し試験を実施した。製作、試験により、MA燃料を取扱う燃料装填装置の基本概念の成立性が確認された。
104
直流アーク放電発光分光法によるMOX粉末中の金属不純物元素の定量; 粉末試料直接定量のための標準添加法の適用
古瀬 貴広*; 田口 茂郎; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
JAEA-Technology 2016-028, 19 Pages, 2016/12
使用済核燃料の再処理過程を経て得られたMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)粉末は、キャラクタリゼーションのために金属不純物元素の定量分析が必要となる。本分析には、粉末試料を溶解することなく直接定量が可能となる直流アーク放電発光分光法が有用とされるが、検量線を作成する際にマトリックスマッチングなどの問題を克服できる標準物質の選択が最も重要な課題であった。本報告では、試料マトリックスの影響を考慮して既知量の不純物金属を含む八酸化三ウランを標準物質として用いた標準添加法を適用することによって、比較的有意量が試料中に含まれる鉄, クロム, ニッケルの定量を試み、良好な結果が得られることを明らかにした。
105
アルミナ吸着剤のMo吸着/溶離に関する予備試験
鈴木 善貴; 石田 卓也*; 鈴木 祐未*; 松倉 実*; 黒崎 文雄*; 西方 香緒里; 三村 均*; 土谷 邦彦
JAEA-Technology 2016-027, 24 Pages, 2016/12
照射試験炉センターでは、(n,$$gamma$$)法による$$^{99}$$Mo製造に関する技術開発を行っている。(n,$$gamma$$)反応による$$^{99}$$Mo製造は簡便な方法であり、核不拡散や廃棄物管理の観点からも有利である。しかしながら、本方法による$$^{99}$$Moの比放射能が低いことから、高い放射能濃度を有する$$^{99m}$$Tc製品の製造が困難である。これまで、高いMo吸着効率を持つ無機高分子ジルコニウム化合物(Polyzirconium Compound: PZC)及び無機高分子チタニウム化合物(Polytitanium Compound: PTC)のようなMo吸着剤の開発が進められている。これらのMo吸着剤のジェネレータへの利用のためには、Mo吸着剤に含まれる構成元素の影響を評価し、$$^{99m}$$Tc製品の品質を保証することが必要である。本報告書において、Mo吸着剤の開発の現状調査を行い、医療用$$^{99}$$Mo/$$^{99m}$$Tcジェネレータに使用されているアルミナに着目し、結晶構造や比表面積のような異なった特性による3種類のアルミナのMo吸着特性/Mo溶離特性を調べた。
106
プルトニウム転換技術開発施設における硝酸プルトニウム溶液の安定化処理に係る分析業務報告; 平成26年4月$$sim$$平成27年12月
堀籠 和志; 鈴木 久規; 鈴木 快昌; 石橋 篤; 田口 茂郎; 稲田 聡; 久野 剛彦; 駿河谷 直樹
JAEA-Technology 2016-026, 21 Pages, 2016/12
東海再処理施設のプルトニウム転換技術開発施設では、平成26年4月から硝酸プルトニウム溶液を安定な形態のウラン・プルトニウム混合酸化物に転換し、硝酸プルトニウム溶液が有する水素発生などの潜在的ハザードを低減するための安定化処理を実施してきた。本処理を円滑に進めるため、同分析設備では、ウラン・プルトニウム混合酸化物粉末及びその原料となる硝酸ウラニル溶液、硝酸プルトニウム溶液を試料とした各種の分析業務を実施してきた。本報告書は、平成26年4月から平成27年12月までに実施した約3,500件の分析及び分析設備の保守・点検などの関連する業務の実績についてまとめたものである。
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研究施設等廃棄物の処理・処分のための前処理作業について,1
石原 圭輔; 横田 顕; 金澤 真吾; 池谷 正太郎; 須藤 智之; 明道 栄人; 入江 博文; 加藤 貢; 伊勢田 浩克; 岸本 克己; et al.
JAEA-Technology 2016-024, 108 Pages, 2016/12
研究機関, 大学, 医療機関, 民間企業等において放射性同位元素や放射線発生装置, 核燃料物質等が使用され、多様な低レベル放射性廃棄物(以下「研究施設等廃棄物」という。)が発生しているが、これらの研究施設等廃棄物については、処分方策が確定されておらず、各事業者において長期間に亘り保管されている状況である。高減容処理施設は、研究施設等廃棄物のうち、主に、原子力科学研究所で発生する低レベルの$$beta$$$$gamma$$固体廃棄物を対象に、将来の浅地中埋設処分(以下「埋設処分」という。)に対応可能な廃棄体を作製することを目的として建設された施設である。埋設処分に対応可能な廃棄体を、安全、かつ、効率的に作製するためには、「予め廃棄物を材質ごとに仕分け、形状等を整えるとともに、埋設処分等に係る不適物等を除去すること」が極めて重要である。本稿では、この研究施設等廃棄物の処理・処分のための解体分別及び前処理について報告を行うものである。
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Results and progress of fundamental research on fission product chemistry; Progress report in 2015
逢坂 正彦; 三輪 周平; 中島 邦久; Di Lemma, F. G.*; 鈴木 知史; 宮原 直哉; 小畠 雅明; 岡根 哲夫; 鈴木 恵理子
JAEA-Review 2016-026, 32 Pages, 2016/12
シビアアクシデント時の軽水炉内の各領域における核分裂生成物(FP)化学に関するデータベースの構築、及びそれらに基づくFP化学モデルの改良を目的として、2012年度よりFP化学挙動の解明に向けた基礎研究を開始した。研究成果は福島第一原子力発電所(1F)廃炉研究開発及び軽水炉安全性向上のための基礎的知見として反映する。1F特有の課題やソースターム関連研究における優先度を考慮して、FP挙動に与えるホウ素(B)放出速度及び熱水力条件の影響、構造材へのセシウム(Cs)化学吸着・反応挙動、FP化合物の熱力学及び熱物性データベースの拡充、及びFP挙動再現及びFP含有化合物の化学形直接測定のための実験・解析技術確立の4つの研究項目を設定した。本報告書は、FP化学挙動の解明に向けた基礎研究の2015年の研究成果及び進捗を述べるものである。2015年の成果として、FP放出移行挙動再現実験装置の導入を完遂したことが挙げられる。また、Cs化学吸着に関しての有用な基礎的知見を取得した。4つの研究項目に加えて、1F炉外サンプル分析によりFP挙動を評価するための試みについても検討した。
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JAEA-Tokai tandem annual report 2013; April 1, 2013 - March 31, 2014
研究炉加速器管理部
JAEA-Review 2016-025, 101 Pages, 2016/12
原子力機構-東海タンデム加速器は、重イオンを用いた原子核科学や物質科学等様々な分野において原子力機構の職員をはじめ、大学や研究機関、民間企業の研究者に利用されている。本年次報告は、2013年4月1日から2014年3月31日までの期間に、当施設のタンデム加速器を用いて実施された研究活動の要約をまとめたものである。総数31件の要約を以下の7分野に分類した;(1)加速器の運転状況、(2)原子核構造、(3)原子核反応、(4)核化学、(5)原子核理論、(6)原子物理および固体物理、(7)材料の照射効果。また、発表論文と会議での口頭発表、タンデム加速器に関係する技術者と研究者, 委員会, 大学等との共同研究課題および施設共用課題等の一覧を掲載した。
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超深地層研究所計画,年度報告書; 2015年度
濱 克宏; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 見掛 信一郎; 石橋 正祐紀; 尾上 博則; 竹内 竜史; 野原 壯; 笹尾 英嗣; 池田 幸喜; et al.
JAEA-Review 2016-023, 65 Pages, 2016/12
日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本報告書は、2015年度に実施した超深地層研究所計画のそれぞれの研究分野における調査研究、共同研究、施設建設などの主な研究成果を示したものである。
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結晶質岩を対象とした連成現象が長期挙動におよぼす影響に関する研究; 2015年度(委託研究)
市川 康明*; 木本 和志*; 松井 裕哉; 桑原 和道; 尾崎 裕介
JAEA-Research 2016-018, 23 Pages, 2016/12
高レベル放射性廃棄物の地層処分坑道の力学的安定性は、建設・操業時から坑道埋戻し後の数千年$$sim$$数万年という長期にわたって要求される。時間依存的挙動を示す岩石や岩盤の長期的な挙動を把握することは重要な課題である。一方で、岩石中の地下水の化学的な反応も長期挙動に影響を及ぼすことが明らかになった。この力学と化学の連成現象にも影響を及ぼすマイクロクラックの評価については、かねてからの課題でもある。2015年度は、周波数帯域を20MHzまで拡張したレーザドップラ振動計を用い、花崗岩供試体を透過する表面波の計測と群速度の推定を行った。その結果、群速度は100kHz$$sim$$500kHzまで、振動しながら減少する傾向にあることを明らかにした。群遅延からの群速度推定は、空間的に平均化した波形を用いることで信頼性、推定可能周波数帯域が向上し、波数-周波数スペクトルによる推定よりも容易であることも示された。ここで得られた結果は、将来的に花崗岩の粘弾性理論によるモデル化や、マイクロクラック非破壊評価のための評価値を与える際に有用な情報であると考えられる。本研究の知見を利用するためには、今後、群速度の変動と亀裂や結晶粒といった媒体の微視的な性状との対応を明らかにする必要がある。
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平均的成人日本人女性ファントムを用いた光子及び電子比吸収割合の評価
真辺 健太郎; 佐藤 薫; 高橋 史明
JAEA-Data/Code 2016-013, 48 Pages, 2016/12
国際放射線防護委員会ICRPは、2007年勧告において、コーカソイドの身体的特性を備えた男女別のボクセルファントムに基づく等価線量の男女平均値に組織加重係数を適用し、実効線量を評価することとした。内部被ばくに対する線量評価で必須の比吸収割合SAFは、その算出に使用するファントムの体重や臓器質量に依存する。したがって、今後ICRPが公開する2007年勧告対応の線量係数(放射性核種1Bq摂取あたりの預託実効線量)は、コーカソイドの身体的特性が反映されたSAFに基づき評価され、かつ男女平均されたものとなる。一方、成人日本人は成人コーカソイドに比べて小柄であり、臓器質量の特徴も異なる。ICRPの線量係数を日本人の放射線防護の目的に利用するにあたり、人種による身体的特性の違いが線量係数に及ぼす影響について把握することは重要である。本研究では、平均的成人日本人女性ファントムJF-103を汎用放射線輸送計算コードMCNPX2.6.0に組み込み、67個の線源領域と42個の標的臓器の組合せについて、10keVから10MeVの範囲の25種類の単色光子及び電子に対するSAFを計算した。本報告書のデータと、先に公開した平均的成人日本人男性ファントムJM-103の光子及び電子SAFデータを用いることにより、光子及び電子以外の放射線を放出しない放射性核種の摂取に対し、成人日本人の平均的な特性を反映させた性別毎及び性平均の線量係数を算出するためのSAFデータが整備された。
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STACYにおけるMOX溶解試験残液の安定化処理
小林 冬実; 住谷 正人; 木田 孝; 石仙 順也; 内田 昇二; 神永 城太; 大木 恵一; 深谷 洋行; 曽野 浩樹
JAEA-Technology 2016-025, 42 Pages, 2016/11
日本原子力研究開発機構原子力科学研究所のSTACY施設では、平成12年から15年にかけて、プルトニウム溶液臨界実験に向けたMOX粉末燃料の溶解に関する基礎試験を実施した。溶解試験で生じた硝酸ウラニル溶液と硝酸プルトニウム溶液からなるMOX溶解試験残液を貯蔵設備にて貯蔵するにあたり、溶液の状態から酸化物へ転換する安定化処理が必要である。さらに、臨界安全の観点から、安定化処理後の酸化物に含まれる水分量を管理する必要がある。MOX溶解試験残液を安定化する方法として、溶液中のウランをアンモニアにより、プルトニウムをシュウ酸により沈殿させ、焙焼して酸化物とする方法を選定した。本報告書は、MOX溶解試験残液に含まれるウラン及びプルトニウムの安定化処理に係る検討及び作業の結果をまとめたものである。本報告書で示した手順に基づく実規模での安定化処理の結果、ウランの回収率は95.6%、プルトニウムの回収率は95.0%であった。また、安定化処理後の酸化物を窒素雰囲気下で再焙焼し、速やかにビニールバッグで溶封することで、酸化物の含水率を低く保つとともに水分の再付着を防止した。
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低アルカリ性セメント(HFSC)を使用したコンクリートの基本特性
瀬野 康弘*; 中山 雅; 杉田 裕; 棚井 憲治; 藤田 朝雄
JAEA-Data/Code 2016-011, 164 Pages, 2016/11
地下300m以深への地層処分が定められている高レベル放射性廃棄物(HLW)の処分場の坑道などの支保工にはコンクリートの使用が想定されている。一般に、OPCを用いたコンクリートの浸出水のpHは12$$sim$$13を呈する。一方、緩衝材に用いられているベントナイトはpH約11以上の高アルカリ環境で変質し膨潤性能が低下する恐れがあり、これらのバリア機能が阻害される可能性が指摘されている。したがって、HLW処分場の支保工に使用されるセメント系材料にはバリア機能は求められていないものの、他のバリア機能を阻害しないこと、すなわち、低アルカリ性が求められている。原子力機構では、セメント系材料の低アルカリ化を目指し、コンクリートの浸出水のpHを11程度以下にすることを目標とし、OPCにシリカフュームとフライアッシュを混合させた低アルカリ性セメント(HFSC)を開発した。HFSCのHLW処分場用支保工材料への適用性に関する研究は、幌延深地層研究センターの深度140m, 250mおよび350mの水平坑道において施工を行い適用の目途を得ている。本資料は、HFSCのこれまでに実施した種々の配合試験で得られたHFSCコンクリートのフレッシュ性状や硬化物性値等について整理した。