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1
Estimation of $$Delta$$${it R}$/${it R}$ values by benchmark study of the M$"o$ssbauer Isomer shifts for Ru, Os complexes using relativistic DFT calculations
金子 政志; 安原 大樹*; 宮下 直*; 中島 覚*
Hyperfine Interactions, 238(1), p.36_1 - 36_9, 2017/11
Ru, Os錯体の結合状態に対する密度汎関数計算の妥当性を評価することを目的として、$$^{99}$$Ru, $$^{189}$$Osのメスバウアー異性体シフト実験値を用いて理論計算手法のベンチマークを行った。結果、Ru錯体およびOs錯体の原子核位置での電子密度の計算値はメスバウアー異性体シフト実験値とよく相関した。
2
Development of a short-term emergency assessment system of the marine environmental radioactivity around Japan
小林 卓也; 川村 英之; 藤井 克治*; 上平 雄基
Journal of Nuclear Science and Technology, 54(5), p.609 - 616, 2017/05
 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)
東京電力福島第一原子力発電所事故により環境中に放出された放射性物質は、北太平洋、特に本州北東部の沿岸海域に深刻な海洋汚染を引き起こした。このようなシビアアクシデントにより海洋に放出される放射性物質の海洋中移行を調べるために、日本原子力研究開発機構は日本周辺海域における放射性物質濃度を予測する緊急時海洋環境放射能評価システム(STEAMER)を開発した。STEAMERを緊急時環境線量情報予測システム(世界版)WSPEEDI-IIと結合して用いることで、大気および海洋環境中における正確な放射能汚染予測が可能となる。本論文では、STEAMERに海洋データの入力として用いる2種類の3次元海流場、海洋中放射性物質拡散モデル、モデルの適用例、そしてSTEAMERの機能について記述した。
3
Oxidation and reduction behaviors of a prototypic MgO-PuO$$_{2-x}$$ inert matrix fuel
三輪 周平; 逢坂 正彦
Journal of Nuclear Materials, 487, p.1 - 4, 2017/04
 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)
MgOを母材としたPuO$$_{2-x}$$含有イナートマトリックス原型燃料の酸化還元挙動を熱分析により調べ、MgO-PuO$$_{2-x}$$試料の酸化還元速度を実験的に決定した。MgO-PuO$$_{2-x}$$試料の酸化還元速度はPuO$$_{2-x}$$試料に比べ低くなった。また、高い酸素分圧条件において、MgO-PuO$$_{2-x}$$試料の定比からのO/Pu比の変化はPuO$$_{2-x}$$試料に比べ小さくなることがわかった。これより、MgOを母材にすることによりイナートマトリックス燃料からの酸素供給及び放出が抑制されることがわかり、被覆管酸化等の観点で懸念となる高い酸素ポテンシャルを有するマイナーアクチニド酸化物の母材としてMgOが有効であることがわかった。
4
Magnetic structure and quadrupolar order parameter driven by geometrical frustration effect in NdB$$_4$$
山内 宏樹; 目時 直人; 綿貫 竜太*; 鈴木 和也*; 深澤 裕; Chi, S.*; Fernandez-Baca, J. A.*
Journal of the Physical Society of Japan, 86(4), p.044705_1 - 044705_9, 2017/04
 パーセンタイル:100(Physics, Multidisciplinary)
$$T_{rm 0}=17.2$$K、$$T_{rm N1}=7.0$$K、and $$T_{rm N2}=4.8$$Kで相転移を示すNdB$$_4$$の中間秩序相の磁気構造、および、秩序変数を決定するために、中性子回折実験を行った。II相($$T_{rm N1} < T < T_{rm 0}$$)で観測された回折パターンは、正方晶$$ab$$面内の静的磁気モーメントによる秩序構造を仮定することでよく説明できた。また、II相の磁気構造が二つのノンコリニアな反強磁性構造("all-in/all-out"型と"vortex"型)の線形結合で一意的に説明できることを見出した。この特異な磁気構造が実現する主要素として、我々は、「(1)磁気相互作用の優位性を抑制する幾何学的フラストレーションの効果、(2)ノンコリニアな磁気構造と四極子秩序を安定化させる四極子相互作用の重要性」の二つを提唱した。
5
Influence of mesh non-orthogonality on numerical simulation of buoyant jet flows
石垣 将宏; 安部 諭; 柴本 泰照; 与能本 泰介
Nuclear Engineering and Design, 314, p.326 - 337, 2017/04
 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)
本研究では浮力が支配的なジェット流れに対するメッシュの非直交性の影響を調査した。解析には三角形要素のメッシュと四角形要素のメッシュを用い、CFDコードOpenFOAMを適用した。非直交性補正を適用しない場合、三角形要素メッシュを用いて解析したジェットでは四角形要素メッシュを用いた場合よりも流れの不安定性が過大評価されることが分かった。一般に非直交補正によりメッシュの非直交性の影響は緩和されるが、計算時間が増大する。そこで、非直交補正を用いずにメッシュの非直交性の影響を緩和するための改良型ソルバを提案した。
6
Intruder configurations in the ground state of $$^{30}$$Ne
Liu, H. N.*; Lee, J.*; Doornenbal, P.*; Scheit, H.*; 武内 聡*; 青井 考*; Li, K. A.*; 松下 昌史*; Steppenbeck, D.*; Wang, H.*; et al.
Physics Letters B, 767, p.58 - 62, 2017/04
 被引用回数:1 パーセンタイル:15.14(Astronomy & Astrophysics)
理化学研究所のRIBFにて、中性子過剰核$$^{30}$$Neビームを生成し、それを用いた$$^{12}$$C($$^{30}$$Ne, $$^{29}$$Ne+$$gamma$$)$$X$$陽子ノックアウト反応にて$$^{29}$$Neの励起状態を調べた。また、運動量分布も調べることにより、生成された状態のスピン・パリティを推定した。得られた励起準位の構造は、中性子数20が魔法数であると仮定したものとは大きく異なり、この原子核で侵入者配位(殻ギャップを超えて励起した状態)が基底状態および低励起状態が支配的となっていることがわかった。$$sd$$殻と$$pf$$殻の下半分の軌道を取り入れた大規模殻模型計算はこうした準位構造の性質自体は再現するものの、より定量的な一致を得るには$$pf$$殻を完全に取り入れた計算が必要であることがわかった。
7
Selective extraction of Pt(IV) over Fe(III) from HCl with an amide-containing tertiary amine compound
前田 泰生*; 成田 弘一*; 所 千晴*; 田中 幹也*; 元川 竜平; 塩飽 秀啓; 矢板 毅
Separation and Purification Technology, 177, p.176 - 181, 2017/04
The separation properties of Pt(IV) over Fe(III) in HCl solutions using $$N$$-2-ethylhexyl-bis($$N$$-di-2-ethylhexyl-ethylamide)amine (EHBAA) were investigated and then compared with those using the conventional extractant tri-$$n$$-octylamine (TOA). Also, the structural analyses of Pt(IV) in both of the aqueous (HCl solution) and organic (EHBAA in $$n$$-dodecane-2-ethylhexanol solution) phases were performed with EXAFS spectroscopy. The extractability of Pt(IV) was much higher with EHBAA than with TOA in the studied HCl concentration range (0.2-0.8 M HCl); additionally, EHBAA selectively extracted Pt(IV) over Fe(III) under the condition of [EHBAA] $$leq$$ 0.1 M and [HCl] $$leq$$ 1 M. The Pt(IV) loading capacity of 0.1 M EHBAA was about 9.2 g/L (about 0.05 M). Most of the Pt(IV) extracted with 0.1 M EHBAA from 1 M HCl was stripped with 0.1 M NaOH; the co-extracted Fe(III) was selectively scrubbed with distilled water. The structural studies indicated that the Pt(IV) extracted with EHBAA from 1 M HCl formed an ion-pair complex, [PtCl$$_{6}$$]$$cdot$$(EHBAA$$cdot$$H)$$_{2}$$.
8
Effect of flavin compounds on uranium(VI) reduction- kinetic study using electrochemical methods with UV-vis spectroscopy
山崎 信哉*; 田中 万也; 香西 直文; 大貫 敏彦
Applied Geochemistry, 78, p.279 - 286, 2017/03
 パーセンタイル:100(Geochemistry & Geophysics)
環境中において、水溶性の六価ウランから難溶性の四価ウランへの還元反応はウランの移動度が劇的に変化するため、重要な反応である。本研究では、嫌気性微生物に由来し酸化還元能を有するフラビン化合物が六価ウラン還元反応に与える影響を電気化学的手法を用いて検討した。フラビンを電気化学的に還元すると、フラビンから六価ウランに電子が移動して四価ウランになることが紫外可視吸収スペクトルから確かめられた。また電気化学測定の結果から、フラビンから六価ウランへの電子移動速度を決定した。また、フラビン化合物が存在することで、六価ウランの見かけ上の還元電位が0.2V上昇し、より還元されやすくなることが新たに分かった。
9
Reaction path and product analysis of sodium-water chemical reactions using laser diagnostics
出口 祥啓*; 村中 亮太*; 神本 崇博*; 高木 琢*; 菊地 晋; 栗原 成計
Applied Thermal Engineering, 114, p.1319 - 1324, 2017/03
本研究の目的はナトリウム-水反応(気相反応)の反応経路および反応生成物を定量的に明らかにすることである。反応経路および反応生成物を分析するために、対向流火炎装置を用いた。測定の結果、反応場における主要な生成物はNaOHであり、Na酸化物はNaOHに対して無視し得るレベルであることが明らかになった。
10
Development of the Eulerian atmospheric transport model GEARN-FDM; Validation against the European tracer experiment
門脇 正尚; 堅田 元喜; 寺田 宏明; 永井 晴康
Atmospheric Pollution Research, 8(2), p.394 - 402, 2017/03
 パーセンタイル:100(Environmental Sciences)
世界版緊急時環境線量情報予測システム(WSPEEDI)は、粒子法による大気拡散モデルGEARNを用いている。総観規模より大きな計算対象領域においては粒子法のもつ統計誤差や計算機資源の確保が問題となる。本研究では、WSPEEDIの長距離の大気拡散シミュレーションにおける性能向上のために、有限差分法に基づく大気拡散モデルGEARN-FDMを開発した。移流拡散方程式は質量保存を満たす移流スキームとクランクニコルソン法で解かれる。水平拡散を計算するために、サブグリッドスケールの水平拡散の効果をパラメタリゼーションとして導入した。モデルの妥当性を欧州大気拡散実験データを用いて検証した結果、濃度分布や最大濃度の観測時刻、プリューム到達時刻は良好に再現された。計算による測定値の再現度を評価する統計値も、従来モデル同等以上の結果が得られ、モデルの妥当性を確認した。シミュレートされた水平拡散係数は沿岸や山岳で大きく、それらの場所をプリュームが通過するときに強い拡散が生じていた。水平拡散による輸送を正確にモデル化することは、放射性核種輸送計算をするうえで重要であることが示唆される。
11
クラウンエーテル誘導体を担持した$$^{90}$$Sr分析用吸着繊維の作製
堀田 拓摩; 浅井 志保; 今田 未来; 半澤 有希子; 斎藤 恭一*; 藤原 邦夫*; 須郷 高信*; 北辻 章浩
分析化学, 66(3), p.189 - 193, 2017/03
放射性ストロンチウム($$^{90}$$Sr)分析の迅速化のため、放射線エマルショングラフト重合法により$$^{90}$$Sr分析用分離材料を作製した。最初に、直径13$$mu$$mのポリエチレン繊維を基材として、エポキシ基を有したビニルモノマーであるメタクリル酸グリシジル(GMA)を繊維表層部にエマルジョングラフト重合した。次に、得られた繊維の表層部に疎水場を構築するため、オクタデシルアミンをエポキシ開環反応により導入した。最後に、疎水性相互作用によりSr$$^{2+}$$の抽出剤である18-クラウン-6-エーテル誘導体を得られた高分子鎖上に担持した。作製したSr分離材料は、市販のSr分離材料(Sr Resin)よりも100倍ほど速い吸着速度を有しており、$$^{90}$$Sr分析の迅速化に適用可能であることを示した。
12
Molecular dynamics simulations of cesium adsorption on illite nanoparticles
Lammers, L.*; Bourg, I. C.*; 奥村 雅彦; Kolluri, K.*; Sposito, G.*; 町田 昌彦
Journal of Colloid and Interface Science, 490, p.608 - 620, 2017/03
 被引用回数:3 パーセンタイル:2.66(Chemistry, Physical)
分子動力学法を用いる粘土鉱物シミュレーションは、これまで、無限系がほとんどであったが、本研究では、初めて粘土鉱物の微粒子の模型を作成し、セシウム吸着のシミュレーションを行った。その結果、微粒子のエッジ表面において、基盤表面では見られない強い吸着が起こることがわかった。特に、セシウムイオンとナトリウムイオンの強豪吸着では、エッジサイトはセシウムを選択的に吸着することがわかった。また、本研究で開発したエッジサイトの力場の構成法についても解説した。
13
Separation of Zr in the rubble waste generated at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station
島田 亜佐子; 亀尾 裕
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 311(3), p.1613 - 1618, 2017/03
 パーセンタイル:100(Chemistry, Analytical)
福島第一原子力発電所の事故で発生したガレキ中の$$^{93}$$Zrを分析するために、ガレキ中のZrの分離法を開発した。ほぼ100%のZrとNb, Bi, Th, UとMoの一部は3M硝酸溶液からTRUレジンに抽出され、LiやBe, Mg, Al, Ca, V, Cr, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Ga, As, Se, Rb, Sr, Ag, Cd, In, Cs, Baは溶出することでこれらの元素が分離された。ほぼ100%のZrとNb, U、10%のMo、7.1%のHg、77%のBi、20%のThが0.01Mフッ化水素酸により回収された。超寿命核種である$$^{93}$$ZrをICP-MSにより定量するためには、ZrはNbやMoから分離されなければならない。そのため、この回収フラクションを一度乾固した後、0.1Mフッ化水素酸溶液に調製してTEVAレジンに通液し、ZrをNbやMoから分離した。模擬ガレキ試料の溶解液を用いてこの手法の妥当性を検証した。
14
Neutron powder diffraction study on the magnetic structure of NdPd$$_5$$Al$$_2$$
目時 直人; 山内 宏樹; 北澤 英明*; 鈴木 博之*; 萩原 正人*; Frontzek, M. D.*; 松田 雅昌*; Fernandez-Baca, J. A.*
Journal of the Physical Society of Japan, 86(3), p.034710_1 - 034710_5, 2017/03
 パーセンタイル:100(Physics, Multidisciplinary)
中性子回折実験によりNdPd$$_5$$Al$$_2$$の磁気構造を研究した。$$q$$=(1/2 0 0)の変調ベクトルで説明できる顕著な反強磁性ピークを磁気転移温度$$T_textrm{N}$$=1.2K以下で観察した。c軸に平行なNdの磁気モーメントは0.3Kで2.9(1)$${mu}_{rm B}$$の大きさであり、a面内で強磁性的に整列した層がa軸方向に++--と4枚周期で配列する。各Nd層の面間隔はa/2である。この構造は$$q$$=(0.23 0.23 0)であるCePd$$_5$$Al$$_2$$によく似ていて、面内成分$$q_{|}$$のみの変調構造は、これらの物質の2次元的なフェルミ面によって生じていると理解できる。その2次元性は、これらの物質の縦長のとてもユニークな形のユニットセルと、2枚PdとAl層によって隔てられたNdの原子間距離がc軸方向に7${AA}$以上ととても大きいことに起因している。
15
Development of multi-colored neutron talbot-lau interferometer with absorption grating fabricated by imprinting method of metallic glass
關 義親; 篠原 武尚; Parker, J. D.*; 矢代 航*; 百生 敦*; 加藤 宏祐*; 加藤 秀実*; Sadeghilaridjani, M.*; 大竹 淑恵*; 鬼柳 善明*
Journal of the Physical Society of Japan, 86(4), p.044001_1 - 044001_5, 2017/03
 被引用回数:1 パーセンタイル:100(Physics, Multidisciplinary)
パルス中性子源において効率的な位相イメージングを行うために、複数波長で機能する多色Talbot-Lau干渉計を設計・開発した。J-PARC物質・生命科学実験施設のエネルギー分解型中性子イメージング装置「螺鈿」において、中心波長0.25, 0.50, 0.75nmそれぞれに由来する異なるビジビリティーのモアレ縞を同一セットアップで確認することで、その動作原理の実証を行った。さらに、入射波長の波長分解能を18%から50%まで変化させながら、モアレ縞のビジビリティーの減衰を測定し、高波長分解能が実現できるパルスビームの利点を示した。さらに、中心波長0.5nmを用いて、アルミニウム、鉛、銅のロッドをテストサンプルとしたイメージングも行い、吸収像に加えて、境界がエンハンスされた微分位相像、ビジビリティー像も取得することに成功した。この干渉計では、アナライザー用吸収格子の製作方法として、初めて金属ガラスのインプリント法を採用した。中心波長でのモアレ縞のコントラストは68%と良好であり、従来のガドリニウムの斜め蒸着法を用いた格子と比較すると、形状の精密なコントロールが可能である。
16
派生断層の成長による地層処分システム周辺の地下水流動への影響評価
高井 静霞; 武田 聖司; 酒井 隆太郎*; 島田 太郎; 宗像 雅広; 田中 忠夫
日本原子力学会和文論文誌, 16(1), p.34 - 48, 2017/03
地層処分では、活断層による処分施設への直接的影響は立地選定の段階で回避することとされている。しかし、地下深部において活断層から派生した断層については事前に検知するのが困難なため、回避できない可能性が残されている。本研究では、検知できなかった分岐断層が将来成長し処分施設を直撃した場合に、地層処分システムの天然バリアに与える影響を評価した。まず国内における派生断層の事例調査を行い、断層成長に対する条件設定を行った。さらに、仮想的な堆積岩サイトにおいて派生断層の成長を仮定した水理・地質構造モデルを作成した。そして、処分施設の位置や深度および断層の成長速度をパラメータとして、地下水流動解析を実施した。その結果、処分施設からの移行経路は分岐断層の成長に伴い断層に沿って上昇する経路に変化し、地表到達までの平均流速が1-2桁程度上昇することが確認された。また、断層成長に伴い断層に沿った下向きの流れが形成することで、地表付近の酸化性地下水が処分施設へ流入する可能性があることが確かめられた。
17
隆起・侵食による地質・地表環境の長期的変動を考慮した地層処分の安全評価手法の開発
若杉 圭一郎; 山口 正秋; 小尾 繁*; 長尾 郁弥; 加藤 智子; 鈴木 祐二*; 江橋 健; 梅木 博之*; 新堀 雄一*
日本原子力学会和文論文誌, 16(1), p.15 - 33, 2017/03
本研究では、我が国の幅広い地域で確認されており、かつサイト選定で影響を回避することが困難な隆起・侵食に着目し、これが高レベル放射性廃棄物地層処分に与える影響を定量的に把握するための安全評価手法を開発した。従来は、隆起速度と侵食速度が等しいとの仮定の下、処分場が一定の速度で地表に接近するという簡易な評価が行われていたが、本研究では、我が国で多く確認されている隆起速度と侵食速度が異なるケースを取り扱うことが可能なモデルを開発し、隆起・侵食に伴う起伏や処分場深度の時間変化、廃棄体ごとの風化帯/地表に到達する時間などを、地形発達モデルに基づき評価した。さらに、このモデルを用いて隆起・侵食を考慮した安全評価を試行した結果、我が国の最頻値の隆起速度(0.3mm/y)を想定したケースの総線量の最大値は、国際機関で示されている放射線防護基準のめやす値(300$$mu$$Sv/y)を下回った。さらに、既往のモデルによる評価との比較により、地表の起伏に起因して廃棄体が風化帯へ分散して侵入する効果を定量的に把握した。以上のことから、本評価手法を用いることにより、隆起・侵食を現象に即して取り扱うことが可能になったとともに、既往の評価の安全裕度を定量的に把握することが可能となった。
18
福島の環境影響・健康影響研究の新たな展開
廣内 淳; 大倉 毅史; 佐藤 大樹
日本原子力学会誌, 59(3), p.152 - 155, 2017/03
本報告は、日本原子力学会2016年秋の大会において行われた保健物理・環境科学部会企画セッションのとりまとめである。環境測定、環境影響、健康影響の各テーマで、福島第一原子力発電所事故から今まで得られた知見、今後の研究の展開・課題に関する講演が行われた。講演後に会場全体でディスカッションが行われ、今後事故が起きた際に、今回の事故よりも迅速かつ適切に対応するためには今何をすべきか、幅広い分野とのつながりの重要性が主に議論された。
19
低温と積雪の重畳事象に対する確率論的リスク評価手法の開発
西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一
日本機械学会論文集(インターネット), 83(847), p.16-00392_1 - 16-00392_13, 2017/03
The objective of this study is to develop probabilistic risk assessment (PRA) methodology for combination event of low temperature and snow by focusing on decay heat removal system (DHRS) of sodium-cooled fast reactor. For this combination event, annual excess probability depending on the hazard intensity was statistically estimated based on the meteorological data. Event tree was developed by considering the impact of low temperature and snow on DHRS: e.g., plug at the air intake of ultimate heat sink and of emergency diesel generator and unopenable door for access route due to accumulated snow, failure of air intake filter due to deposited snow, possibility of freezing of cooling circuits. Recovery actions (i.e., snow removal and filter replacement) were considered in the event tree. By using annual excess probability and failure probabilities, the event tree was quantified and the quantified event tree showed that dominant core damage sequence is loss of access route for snow removal against the combination event at daily snowfall of 3m/day continued during 24h.
20
Applicability of the two-angle differential method to response measurement of neutron-sensitive devices at the RCNP high-energy neutron facility
増田 明彦*; 松本 哲郎*; 岩元 洋介; 萩原 雅之*; 佐藤 大樹; 佐藤 達彦; 岩瀬 広*; 八島 浩*; 中根 佳弘; 西山 潤*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 849, p.94 - 101, 2017/03
 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)
大阪大学核物理研究センターRCNPの陽子-リチウム核反応を用いた高エネルギー準単色中性子場は、放射線測定器の特性試験や校正などに利用されている。この中性子場のエネルギースペクトルは、0度方向に放出される中性子によるピーク部とそれ以外の角度に放出される連続部からなる。このうち、各試験で対象とするエネルギーはピーク部であるが、われわれは、これまでに0度と他角度方向に設置した検出器応答から、連続部の寄与を差し引く二角度差分法を開発してきた。本研究では、高密度ポリエチレン(HDPE)減速材付属のボナー球検出器に対する本手法の適用性を、96-387MeVの準単色中性子を用いて調査した。その結果、様々な大きさのHDPEに対して本手法は適応可能であることを検証できた。一方で、小型のHDPEは、中性子場のコリメータ,壁等による低エネルギー散乱中性子に感度を有するため、二角度差分法の他に、検出器の設置角度毎に低エネルギー散乱中性子に対する検出器応答の補正が必要である等、本中性子場を利用するユーザーに対する有益な指針を示すことができた。
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Gas retention behavior of carbonate slurry under $$gamma$$-ray irradiation
本岡 隆文; 永石 隆二; 山岸 功
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 95, 2017/03
福島第一原発での汚染水処理で炭酸塩スラリーが発生し高性能容器(HIC)に保管されている。HIC上のたまり水発生原因を推察するため、高崎量子応用研究所のコバルト照射施設で模擬炭酸塩スラリーに実機HICよりも高吸収線量率で$$gamma$$線を照射した。炭酸塩濃度95g/Lのスラリーに$$gamma$$線を8.5kGy/h照射すると、水位上昇、スラリー内の気泡発生、上澄液の出現、ガス放出を観察した。本試験結果より、水位上昇の原因はスラリー内のガス蓄積による体積増加と推察された。HIC上のたまり水発生に、ガス蓄積によるスラリーの体積増加が示唆された。
22
Degradation behavior of surface-mounted LED by $$gamma$$ irradiation
武内 伴照; 大塚 紀彰; 上原 聡明; 熊原 肇*; 土谷 邦彦
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 80, 2017/03
水中でも伝送可能かつ耐放射線性をもつ可視光無線伝送システムの構築を目指して、発光素子の候補である発光ダイオード(LED)の$$gamma$$線照射効果の評価を行った。照射劣化を評価するため、電流電圧特性及び全光束を測定した。その結果、照射後に、LEDは全光束が減少するとともに樹脂レンズ部が着色したが、電流電圧特性はほとんど変化は無かった。結果から、両素子の特性劣化の主因は半導体部分の劣化ではなく、樹脂の着色によるものであることが示唆された。一方、砲弾型よりも表面実装型LEDのほうが、照射量に対する全光束の減少速度が小さかったことから、開発中の無線伝送システムの発光素子に適することが分かった。
23
高エネルギー電子線により水中で生成された2次電子の動的挙動
甲斐 健師; 横谷 明徳*; 藤井 健太郎*; 渡邊 立子*
陽電子科学, (8), p.11 - 17, 2017/03
放射線により、DNAの数nm以内に複数の損傷部位が生成されると、細胞死や染色体異常のような生物影響が誘発されると考えられている。著者らは、DNA損傷生成の機構に関係すると考えられる細胞内の放射線作用の解析として、細胞と組成の近い水中で高エネルギーの1次電子線・陽電子線により生成される2次電子の動的挙動を計算した。その結果、2次電子は、親イオン近傍で電離・電子的励起を誘発しやすく、減速した電子の約10%は、クーロン引力により親イオン付近に分布することが分かった。続いて、これらの計算結果から、以下のように複雑なDNA損傷の生成機構を推定した。DNA内部から電離した2次電子は、DNA外部に飛び出す前に、DNA内部で電離・電子的励起を誘発可能である。さらに、クーロン力により引き戻された電子は、DNAの水和層で水和前電子になり、解離性電子移行によりDNA損傷を誘発可能である。結果として、1次電子線・陽電子線のみならず2次電子の作用により、1nm以内に複雑DNA損傷が生成され得る。
24
Mechanism of Cs removal from Fukushima weathered biotite by heat treatment with a NaCl-CaCl$$_{2}$$ mixed salt
本田 充紀; 岡本 芳浩; 下山 巖; 塩飽 秀啓; 鈴木 伸一; 矢板 毅
ACS Omega (Internet), 2(2), p.721 - 727, 2017/02
An in situ extended X-ray absorption fine structure (in situ EXAFS) spectroscopic analysis at high temperature was conducted to investigate the mechanism of Cs removal from weathered biotite (WB) from Fukushima, induced by heating with a mixed salt of NaCl and CaCl$$_{2}$$. This indicated that most Cs remained in WB during heating at 200-700$$^{circ}$$C. In addition, the in situ EXAFS spectra gradually changed on heating with the mixed salt and a completely different spectrum was observed for the sample after cooling from 700$$^{circ}$$C to room temperature. Ex situ EXAFS measurements and X-ray fluorescence analyses were also conducted on samples after heat treatment and removal of the mixed salt to clarify the temperature dependence of the Cs removal ratio. Based on the results of radial structure function analysis obtained from in situ EXAFS, we concluded that almost all Cs was removed from WB by heating at 700$$^{circ}$$C with the mixed salt, and that Cs formed CsCl bonds after cooling to room temperature from 700$$^{circ}$$C. In contrast, although more than half of the Cs present was removed from WB by heat treatment at 500$$^{circ}$$C, most Cs was surrounded by silica tetrahedrons, maintained by Cs-O bonds. On the basis of these results, different Cs removal processes are suggested for the high-temperature (600-700$$^{circ}$$C) and low-temperature (400-500$$^{circ}$$C) regions.
25
Gyroscopic $$g$$ factor of rare earth metals
緒方 裕大; 中堂 博之; 小野 正雄; 針井 一哉; 松尾 衛; 前川 禎通; 齊藤 英治
Applied Physics Letters, 110(7), p.072409_1 - 072409_4, 2017/02
 被引用回数:2 パーセンタイル:100(Physics, Applied)
We develop the $$in$$ $$situ$$ magnetization measurement apparatus for observing the Barnett effect consisting of a fluxgate sensor, high speed rotor with frequencies of up to 1.5 kHz, and magnetic shield at room temperature. The effective magnetic field (Barnett field) in a sample arising from rotation magnetizes the sample and is proportional to the rotational frequency. The gyroscopic $$g$$ factor, $$g'$$, of rare earth metals, in particular, Gd, Tb and Dy were estimated to be 2.00$$pm$$0.08, 1.53$$pm$$0.17, and 1.15$$pm$$0.32, respectively, from the slopes of the rotation dependence of the Barnett field. This study provides a technique to determine the $$g'$$ factor even in samples where the spectroscopic method may not be available.
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吸光-蛍光検出系キャピラリー電気泳動法による放射性試料迅速分析法の開発
原賀 智子
分析化学, 66(2), p.123 - 124, 2017/02
本研究は、放射性試料に対する迅速分析法の開発を目的として、キャピラリー電気泳動法に着目し、アクチノイドおよびランタノイドに対する迅速分析法を検討したものである。本検討により、放射性試料中の極微量のアクチノイドイオンを高感度に分析するための蛍光プローブの開発に成功するとともに、廃棄物試料への適用を目指した性能向上に取り組み、本法を放射性試料の分析に適用できることを実証した。本法は従来法と比較して作業時間の大幅短縮、分析者の被ばく量の低減が期待でき、従来法では対応が困難であった放射線量の高い試料にも適用可能な有望な分析法であると考えられる。
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The Peak structure in the in-flight $$^{3}$$He$$(K^{-}, Lambda p) n$$ reaction around the $$bar{K} N N$$ Threshold
関原 隆泰; Oset, E.*; Ramos, A.*
JPS Conference Proceedings (Internet), 13, p.020002_1 - 020002_5, 2017/02
In this contribution we theoretically investigate what is the origin of the peak structure observed in the E15 experiment at J-PARC. Since the peak exists near the $$K^{-} p p$$ threshold, we expect two scenarios to produce the peak. One is that the $$Lambda (1405)$$ is generated but it does not correlate with $$p$$, and the uncorrelated $$Lambda (1405)$$-$$p$$ system subsequently decays into $$Lambda p$$. The other is that the $$bar{K} N N$$ quasi-bound state is indeed generated and decays into $$Lambda p$$. We calculate the $$Lambda p$$ invariant mass spectrum of the reaction with these two scenarios and compare it with the experimental one to interpret the experimental peak structure.
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Experimental investigation of the influence of Mo contained in stainless steel on Cs chemisorption behavior
Di Lemma, F. G.; 中島 邦久; 山下 真一郎; 逢坂 正彦
Journal of Nuclear Materials, 484, p.174 - 182, 2017/02
 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)
シビアアクシデント(SA)時における化学吸着現象は、原子炉反応容器内でのFPの沈着挙動に影響すると予想される。本論文では、Cs化学吸着に対するモリブデンの影響について研究した結果を報告する。モリブデンは、SUS316の構成元素のひとつである。SUS316を用いた実験では、SUS304で見つかったCsFeSiO$$_{4}$$のほかにCs-Mo化合物が生成することが分かった。さらに、化学吸着物の高温安定性を調べるための試験では、Cs-Mo化合物が再蒸発することが分かった。そのため、このCs-Mo化合物については、SA時のソースターム評価において、放射性物質の遅発的な放出源になりうると考えられた。
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Positron annihilation in the near surface of room temperature ionic liquids
平出 哲也; O'Rourke, B. E.*; 小林 慶規*
Journal of Physics; Conference Series, 791(1), p.012029_1 - 012029_4, 2017/02
イオン液体である、N,N,N-trimethyl-N-propylammonium bis(trifluoromethanesulfonyl)imide (TMPA-TFSI)について、産総研に整備された垂直型の低速陽電子ビームを用いて、液面近傍における陽電子消滅率の測定を試みた。イオン液体の蒸気圧は非常に小さく、真空容器内にそのままイオン液体を配置することで、液面表面近傍の陽電子消滅率の測定を行うことが可能である。本測定は、イオン液体表面近傍における最初の陽電子消滅率の測定となる。その結果、三重項ポジトロニウムの消滅率が表面に近いほど大きくなることが分かった。
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Structure of nitride layer formed on titanium alloy surface by N$$_{2}$$-gas exposure at high temperatures
武田 裕介; 飯田 清*; 佐東 信司*; 松尾 忠利*; 長嶋 泰之*; 大久保 成彰; 近藤 啓悦; 平出 哲也
Journal of Physics; Conference Series, 791(1), p.012022_1 - 012022_4, 2017/02
ゴルフクラブや、航空機用構造材料等に広く用いられているチタン合金は、表面を窒化処理することで硬さを飛躍的に増すことが知られているが、熱処理温度または時間によっては表面に形成された窒化層が負荷により簡単に剥離してしまい、実用性に欠く場合がある。そこでわれわれは2つの窒化条件、(1)810$$^{circ}$$C 600minと(2) 850$$^{circ}$$C 720minで処理した試料を準備し、その表面に形成された窒化層を、陽電子消滅$$gamma$$線ドップラー広がり(DB)測定で評価した。窒素の拡散のみ考慮して評価すると0.05-0.1$$mu$$mまで窒化されると予想されるが、DBによる評価では窒化によって導入される欠陥層は0.5$$mu$$mを超える領域まで達していることがわかった。
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Research progress at the Slow Positron Facility in the Institute of Materials Structure Science, KEK
兵頭 俊夫*; 和田 健*; 望月 出海*; 木村 正雄*; 峠 暢一*; 設楽 哲夫*; 深谷 有喜; 前川 雅樹*; 河裾 厚男*; 飯田 進平*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 791(1), p.012003_1 - 012003_8, 2017/02
本論文では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS)低速陽電子実験施設(SPF)で得られた最近の成果を報告する。全反射高速陽電子回折(TRHEPD)実験では、ルチル型TiO$$_{2}$$(110)($$1times2$$)表面、Cu(111)およびCo(0001)基板上のグラフェン、Al(111)基板上のゲルマネンの構造を明らかにした。ポジトロニウム負イオン(Ps$$^{-}$$)ステーションでは、Ps$$^{-}$$の共鳴状態の観測に成功した。ポジトロニウム飛行時間測定(Ps-TOF)ステーションでは、ポジトロニウムの生成効率の増大とポジトロニウム生成・放出過程におけるエネルギー損失を観測した。陽電子ビームラインにパルスストレッチングセクションが導入され、陽電子ビームのパルス幅が1.2$$mu$$sから20msまで可変になった。
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Dissolved radiocaesium in seawater off the coast of Fukushima during 2013-2015
福田 美保*; 青野 辰夫*; 山崎 慎之介*; 西川 淳*; 乙坂 重嘉; 石丸 隆*; 神田 譲太*
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 311(2), p.1479 - 1484, 2017/02
 パーセンタイル:100(Chemistry, Analytical)
福島第一原子力発電所(福島第一原発)近傍における海水中の放射性セシウム分布の決定要因を明らかにするため、2013年から2015年にかけて福島第一原発から10km圏内の7観測点で得られた海水中の$$^{137}$$Cs濃度と、海水の特性(塩分、水温、ポテンシャル密度)との関係についてまとめた。海水中の$$^{137}$$Cs濃度は原発近傍で高く、また比較的低密度の海水で高かった。この結果から、河川水や福島第一原発港湾内からの海水の流入が、局所的に高い$$^{137}$$Cs濃度の増加をもたらしたと推測される。なお、これらの比較的高い$$^{137}$$Cs濃度を持つ海水は、より低密度の海水の下層へと貫入することにより、水深20$$sim$$50m付近まで運ばれる場合があることが明らかになった。
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Application of $$^{67}$$Cu produced by $$^{68}$$Zn($$n,n'p+d$$)$$^{67}$$Cu to biodistribution study in tumor-bearing mice
須郷 由美*; 橋本 和幸*; 川端 方子*; 佐伯 秀也*; 佐藤 俊一*; 塚田 和明; 永井 泰樹*
Journal of the Physical Society of Japan, 86(2), p.023201_1 - 023201_3, 2017/02
 パーセンタイル:100(Physics, Multidisciplinary)
$$^{68}$$Zn($$n,n'p+d$$)$$^{67}$$Cu反応により合成した$$^{67}$$Cuを利用し、結腸直腸の腫瘍を有するマウスにおける$$^{67}$$CuCl$$_{2}$$の生体内分布を初めて観測した。その結果、$$^{67}$$Cuの高い取り込みが、腫瘍ならびに銅代謝のための主要な器官である肝臓と腎臓で観察された。これは腫瘍に対する$$^{67}$$Cuの蓄積を示す結果であり、$$^{67}$$CuCl$$_{2}$$が癌放射線治療のための潜在的な放射性核種薬剤であることを示唆している。また、現状で入手可能な強い中性子を用いた$$^{68}$$Zn($$n,n'p+d$$)$$^{67}$$Cu反応を利用することでもたらされた$$^{67}$$Cuの生成量の増加は、小動物を用いた治療効果について更なる研究の進展もまた約束するものである。
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Influence of inlet velocity condition on unsteady flow characteristics in piping with a short elbow under a high-Reynolds-number condition
小野 綾子; 田中 正暁; 小林 順; 上出 英樹
Mechanical Engineering Journal (Internet), 4(1), p.16-00217_1 - 16-00217_15, 2017/02
次世代型ナトリウム炉では、炉容器コンパクト化や建設コスト削減のため、主冷系が2ループになることや曲がりの強いショートエルボが配管の一部に採用される設計である。この場合、ホットレグ配管の直径は約1.27mとなり、その中を9m/sでナトリウムが流れる設計となる。このとき、レイノルズ数は4.7$$times$$10$$^{7}$$に到達する。このような状況下では、ショートエルボ部で発生する圧力変動が加振力となる流力振動の発生が考えられる。本論文では、ショートエルボ内の非定常流動挙動に配管の入口条件が与える影響について研究された。実験では、バッフル板を用いて、エルボの上流の流動条件を設定した。粒子画像計測法により取得した速度ベクトル図より、入口条件は周囲二次流れに影響を与えることや、低周波数の乱れ成分はエルボの下流まで残存することを明らかにした。
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Progress of thermal hydraulic evaluation methods and experimental studies on a sodium-cooled fast reactor and its safety in Japan
上出 英樹; 大島 宏之; 堺 公明; 田中 正暁
Nuclear Engineering and Design, 312, p.30 - 41, 2017/02
 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)
第4世代原子炉システム国際フォーラムにおいて構築されている安全設計基準では、福島第一原子力発電所事故の教訓や革新技術と関連する研究開発成果を取り入れ、第4世代炉としてのナトリウム冷却高速炉の機器、構造、システムの安全設計にかかる基準を具体化している。この活動には多くの熱流動現象の評価が必要とされる。本論文はこの中から4つの現象として集合体熱流動、自然循環崩壊熱除去、炉心崩壊事故、高サイクル熱疲労を取り上げ、熱流動評価手法の進展を解析コードの検証、実験研究と合わせて示す。これらの手法は高速炉で生じ得る様々な熱流動現象の評価に適用できる包括的な評価手法に統合化され、人的資源の発展や熱流動知見の集約にも役立てられることが期待できる。
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Influence of lattice structure on multipole interactions in $$Gamma_3$$ non-Kramers doublet systems
久保 勝規; 堀田 貴嗣*
Physical Review B, 95(5), p.054425_1 - 054425_6, 2017/02
 被引用回数:1 パーセンタイル:100(Physics, Condensed Matter)
We study the multipole interactions between $$f^2$$ ions with the $$Gamma_3$$ non-Kramers doublet ground state under a cubic crystalline electric field. We construct the $$Gamma_3$$ doublet state of the electrons with the total angular momentum $$j=5/2$$. By applying the second-order perturbation theory with respect to the intersite hopping, we derive the multipole interactions. We obtain a quadrupole interaction for a simple cubic lattice, an octupole interaction for a bcc lattice, and both quadrupole and octupole interactions for an fcc lattice. We also discuss general tendencies of the multipole interactions depending on the lattice structure by comparing the results with those for the $$Gamma_8$$ quartet systems of $$f^1$$ ions.
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Dislocations near elastic instability in high-pressure body-centered-cubic magnesium
Winter, I. S.*; Poschmann, M.*; 都留 智仁; Chrzan, D. C.*
Physical Review B, 95(6), p.064107_1 - 064107_9, 2017/02
 パーセンタイル:100(Physics, Condensed Matter)
高圧下でMgはBCCに相変態する。我々は第一原理計算を用いて、BCC-Mgの$$langle 111 rangle$$タイプの転位芯の構造を圧力の関数として評価した。BCC相が安定な圧力から減圧すると転位芯は広がることがわかった。転位芯が原子列の変位にオーバーラップする状況はゴムメタルとして知られるTiNb合金と類似している。また、BCC-Mgの理想引張強度を同様に圧力の関数として計算した結果、低いせん断弾性係数にもかかわらずBCC-Mgは本質的に脆性的であることを明らかにした。
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$$beta$$ decay of $$^{38,40}$$Si ($$T_z$$ = +5, +6) to low-lying core excited states in odd-odd $$^{38,40}$$P isotopes
Tripathi, V.*; Lubna, R. S.*; Abromeit, B.*; Crawford, H. L.*; Liddick, S. N.*; 宇都野 穣; Bender, P. C.*; Crider, B. P.*; Dungan, R.*; Fallon, P.*; et al.
Physical Review C, 95(2), p.024308_1 - 024308_7, 2017/02
 パーセンタイル:100(Physics, Nuclear)
ミシガン州立大の超伝導サイクロトロン施設にて中性子過剰核$$^{38,40}$$Siから$$^{38,40}$$Pへのベータ崩壊を測定した。親核の基底状態$$0^+$$からガモフテラー遷移で強く遷移する$$^{38,40}$$Pの$$1^+$$状態を下から3本観測することができた。これらの$$1^+$$状態はコア励起を伴う異常パリティ状態であるにも関わらず、励起エネルギーが1-2MeV領域と低く出現することがわかった。これらの$$1^+$$状態の励起エネルギーおよび$$log ft$$値は殻模型計算によってよく再現できた。$$1^+_1$$状態よりも$$1^+_{2,3}$$状態でガモフテラー遷移強度が大きくなるという実験結果を、これらの原子核の殻構造の観点から理解できることを示した。
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Two-body wave functions and compositeness from scattering amplitudes; General properties with schematic models
関原 隆泰
Physical Review C, 95(2), p.025206_1 - 025206_16, 2017/02
 パーセンタイル:100(Physics, Nuclear)
For a general two-body bound state in quantum mechanics, both in the stable and decaying cases, we establish a way to extract its two-body wave function in momentum space from the scattering amplitude of the constituent two particles. As a result, the two-body wave functions from the Lippmann-Schwinger equation coincides with that from the Schrodinger equation for an energy-independent interaction. Of special interest is that the two-body wave function from the scattering amplitude is automatically scaled; the norm of the two-body wave function, to which we refer as the compositeness, is unity for an energy-independent interaction, while the compositeness deviates from unity for an energy-dependent interaction, which can be interpreted to implement missing channel contributions.
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The Recent improvements on circulation of research results at the Japan Atomic Energy Agency (JAEA)
稲垣 理美; 早川 美彩; 海老澤 直美; 權田 真幸; 野澤 隆; 板橋 慶造
Proceedings of 18th International Conference on Grey Literature (GL-18), p.24 - 31, 2017/02
インターネットを通じた研究成果情報の共有は全世界的に進歩を続けている。例えば、機関リポジトリによる論文のアーカイブや普及、研究データの公開促進などがある。しかしインターネット上には膨大な情報があるため、これらの研究成果情報への到達可能性が低くなりうるという課題がある。この流通性の課題に対して原子力機構図書館では、次の3点を中心に研究成果の普及に向けて、研究開発成果検索・閲覧システム(JOPSS)の改修を行った。(1)JOPSSのコンテンツへのアクセス方法を強化する、(2)ターゲットとなる利用者にコンテンツを広める、(3)ユーザーインターフェースの改善である。今後も原子力機構の研究開発成果にかかわる様々な情報をより効果的に普及することを目指して、システム改修を継続していく。
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Unitization for portability of emergency response surveillance robot system; Experiences and lessons learned from the deployment of the JAEA-3 emergency response robot at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plants
川妻 伸二; 三村 竜二; 淺間 一*
ROBOMECH Journal (Internet), 4, p.6_1 - 6_7, 2017/02
緊急時対応偵察ロボットの可搬性が重要であることは明らかであった。そのため、日本原子力研究所(現日本原子力研究開発機構: JAEA)が開発したRESQ-Aロボットも可搬性の考慮がなされていた。福島第一原子力発電所事故の発生後、JAEAが当初想定した現場状況に合うようにRESQ-Aロボットを改造した。しかしながら、実際の現場状況は想定を超えており、福島第一原子力発電所の操作員から情報を得て、更なる改造が必要となった。実際の状況は混乱していて、原子炉建屋内には瓦礫が飛散し、仮設のケーブルやホースが敷設されていたため、偵察ロボットは制限された通路を操作員が運べ、短時間で再組み立てを行え、更に保守時の操作員の被爆量提言のため、ケーブルやタイヤもはずせるようにしなければならなかった。JAEAは福島第一原子力発電所操作員の協力を得て、JAEA-3ロボットシステムの再改造を行なった。緊急時対応偵察ロボットが可搬性の観点から分割できるようにしなければいけないというのが教訓であり、緊急時対応偵察ロボットの分割に関する基本方針を策定した。
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J-PARCチョッパー分光器による非晶質・超イオン伝導体のダイナミクス研究
中村 充孝
Radioisotopes, 66(2), p.93 - 99, 2017/02
粉末試料や非晶質などといった等方的試料のダイナミクスを研究対象とする場合、チョッパー分光器による中性子非弾性散乱測定は、定常炉の三軸分光器と比較して圧倒的な優位性を示す。特異な物性を発現する新規物質を発見した場合、研究の初期段階にあっては、単結晶を育成することができず、粉末試料しか得られないことも多いが、J-PARCの強力なパルス中性子ビームを用いることで、早々とダイナミクスに関する研究を展開することが可能である。すでにJ-PARCで稼働中の3台のチョッパー分光器は、今もなお装置高度化や新規解析手法の開発を継続しており、今後、革新的な研究成果を創出しうるポテンシャルを十分備えている。
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改良9Cr-1Mo鋼のクリープ特性に及ぼす試験片寸法および酸素分圧の影響
金山 英幸; 旭吉 雅健*; 伊藤 隆基*; 小川 文男*; 若井 隆純
材料, 66(2), p.86 - 92, 2017/02
本研究では、改良9Cr-1Mo鋼を供試材として、直径6mmの中実丸棒型試験片、直径2mmの小型中実丸棒型試験片および試験片厚さ0.76mm薄板型試験片の寸法が異なる3種類の試験片を用いて、大気中、純度99.99%のArガス雰囲気中および真空中の3種類の異なる雰囲気でクリープ試験を行った。873K、160MPaでの改良9Cr-1Mo鋼のクリープ破断時間は同じ試験雰囲気では試験片寸法の違いに拘わらず同程度の値を取った。同じ試験片寸法のクリープ破断寿命は、大気中と真空中では同程度となり、Arガス中では大気中の半分以下となった。大気中試験およびArガス中試験では試験片表面にCr酸化物を形成したが、真空中試験ではCr酸化物が形成されなかった。クリープ破断寿命を決定するのはCr酸化物サイズのみが支配要因ではないことが示唆された。Arガス中で行ったミニチュア試験片の試験片表面近傍にはCr酸化物が表面から割れて、粒界に沿って母材内部へ進展したき裂が観察され、クリープ破断寿命の低下に寄与した可能性がある。き裂進展による減肉量からArガス中での試験片寸法が及ぼすクリープ破断時間への影響を算出する式を提案した。
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改良9Cr-1Mo鋼の高温強度に及ぼす繰返し軟化の影響
鬼澤 高志; 永江 勇二; 加藤 章一; 若井 隆純
材料, 66(2), p.122 - 129, 2017/02
次世代ナトリウム冷却高速炉では、配管の短縮化などによる物量削減を図り、優れた経済性を達成するために、高温強度と熱的特性に優れる改良9Cr-1Mo鋼を冷却系全般に適用することを検討している。改良9Cr-1Mo鋼は、繰返し負荷に伴い軟化挙動を示す材料であり、繰返し軟化により引張特性やクリープ特性に影響があることが報告されている。しかしながら、繰返し軟化条件をパラメータとして、系統的に高温材料特性への影響を検討した例はない。このため、改良9Cr-1Mo鋼について、繰返し軟化条件をパラメータとした繰返し軟化材を製作し、それらの引張試験およびクリープ試験を実施し、繰返し軟化条件と高温材料特性が受ける影響の関係を評価した。加えて、それら評価に基づき、高速炉設計における繰返し軟化効果の取扱いについて検討を実施した。
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A Spin-crossover phenomenon depending on the environment around an iron atom for the assembled coordination polymers
中島 覚*; 金子 政志
Advances in Chemistry Research, Vol.36, p.171 - 195, 2017/01
集積型配位高分子のスピンクロスオーバー(SCO)現象について紹介する。1,2-ビス(4-ピリジル)エタンや1,3-ビス(4-ピリジル)プロパンのように構造異性体を有する架橋配位子を用いた場合、多様な集積構造が得られる。SCO現象は、集積型錯体のゲスト吸脱着に依存することを明らかにした。その原因を明らかにするため、密度汎関数法を適用し、SCOが起こるか否かが鉄イオン周りの局所構造に依存することを見出した。
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Inferring partial orders of nodes for hierarchical network layout
Wu, H.-Y.*; 高橋 成雄*; 宮村 浩子; 大坐畠 智*; 中尾 彰宏*
Electronic Imaging, 2017(1), p.118 - 130, 2017/01
複雑なネットワークデータから階層構造を抜き出すのは、例えばネットワークトラフィックや分散の解析に有用である。本論文では山なりのパスに従ってノードを配置するようにノードの半順序関係を推定する手法を提案する。提案手法の有効性を検証するために、コース依存状態チャート、鉄道ネットワーク、およびピアツーピア(P2P)ネットワークに適用した例を示す。
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Comprehensive study on initial thermal oxidation of GaN(0001) surface and subsequent oxide growth in dry oxygen ambient
山田 高寛*; 伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 渡邉 健太*; 野崎 幹人*; 中澤 敏志*; 按田 義治*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; et al.
Journal of Applied Physics, 121(3), p.035303_1 - 035303_9, 2017/01
 被引用回数:4 パーセンタイル:100(Physics, Applied)
GaNは高耐圧、大電流、低損失の次世代パワーデバイス材料として注目されている。GaN表面の酸化処理技術には、表面パッシベーション技術や、アイソレーション技術、ゲート絶縁膜技術などがあり、デバイス特性向上のための重要な要素技術となっている。そのため、GaN表面の熱酸化処理はこれまで詳細な検討が行われてきている。しかし、その酸化物形成過程は十分解明されていない。例えば、これまで厚いGaN酸化物の形成については多くの報告があるが、初期酸化過程については少ない。また、X線光電子分光(XPS)分析は、そのGaN表面の初期酸化過程の評価によく利用されているが、Ga-NやGa-O結合成分の正確な特定には至っていない。さらに、形成されたGaN酸化物の構造特性評価も十分な検討は行われていない。本研究では、GaN表面の熱酸化過程をXPS、分光エリプソメトリ(SE)、原子間力顕微鏡(AFM)、X線回折(XRD)測定を用いて評価した。特に、異なる転位密度を有するエピGaN層の酸化物形成過程について調べた。本実験には、Si基板上および自立GaN基板上にエピ成長した2種類のGaN試料を用いた。GaN/SiとGaN/GaN試料の転位密度は108と105cm-2台になるとそれぞれ見積もられている。両試料は大気圧O$$_{2}$$雰囲気中において700$$sim$$1000$$^{circ}$$Cの温度範囲で30分間熱酸化した。800$$^{circ}$$C以下の熱酸化では、表面近傍に存在する欠陥の酸化によると考えられる厚さ1nm以下の薄い酸化層が形成された。この酸化層の膜厚は酸化温度とは無関係にほとんど変化していなかったことから、酸化が飽和傾向にあると考えられた。また、GaN/Siで観察された転位部では微小な酸化物結晶の形成が確認されており、転位部において優先的に酸化が進行することがわかった。900$$^{circ}$$C以上の更なる酸化温度の増加では、$$alpha$$-と$$beta$$- Ga$$_{2}$$O$$_{3}$$結晶粒が両エピGaN層上にエピタキシャリに成長した。GaN/Siでは、転位部で顕著にGa$$_{2}$$O$$_{3}$$結晶が成長したため、荒れた表面形状が観察された。一方、GaN/GaNでもGa$$_{2}$$O$$_{3}$$微結晶粒が観察領域全面に渡って形成されたが、比較的平坦な表面形状が維持されていることがわかった。
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Vertical distributions of global fallout $$^{137}$$Cs and $$^{14}$$C in a Japanese forest soil profile and their implications for the fate and migration processes of Fukushima-derived $$^{137}$$Cs
小嵐 淳; 安藤 麻里子; 天野 光*; 松永 武
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 311(1), p.473 - 481, 2017/01
 パーセンタイル:100(Chemistry, Analytical)
核実験由来の$$^{137}$$Csと$$^{14}$$Cの、2001年における日本の森林土壌中の深さ分布を調査した。その結果、$$^{137}$$Csの多くは沈着から38年後もなお鉱物土壌層表層に存在していた。一方で、土壌特性の変化するA層とB層の境界層における$$^{137}$$Csの特異的な蓄積を発見した。この蓄積から、$$^{137}$$Csが年間0.20%の割合で有機物が豊富なA層を経由して下方へ移行したこと、及び層位境界層が$$^{137}$$Csの移行を妨げるバリアとして働くことを見出した。炭素14は$$^{137}$$Csと同様の深さ分布を示したことから、両核種が数十年の時間スケールで、同様の物理的経路を経て土壌中を移行したことが示唆された。
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海洋観測に向けた海中ランドマークの生成手法
高橋 悟*; 野田 祥希*; 松田 朝陽*; 川端 邦明; 鈴木 剛*; 武村 史朗*; 小笠原 敬*; 金子 俊一*
Journal of Signal Processing, 21(1), p.15 - 24, 2017/01
地球環境の変動に伴う海洋生態系の変化を中長期的に渡り自動観測を行う装置の開発は重要である。特に、多様な海洋生態系に対して重要な役割を担うサンゴ礁は地球環境変動の影響を多大に受けていることが認知されている。本論文では、方向符号の情報量を評価する豊富度に基づき海中ランドマークの生成方法と、方向符号照合法に複数枚テンプレートマッチングかつ粒子フィルタによる海中ランドマークの位置推定を施すことにより、海中ランドマークの位置決定を行う手法を提案する。そして、海中ランドマークの時系列的な位置計測を実施した。
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Excited configurations of hydrogen in the BaTiO$$_{3-x}$$H$$_x$$ perovskite lattice associated with hydrogen exchange and transport
伊藤 孝; 幸田 章宏*; 下村 浩一郎*; 髭本 亘; 松崎 禎市郎*; 小林 洋治*; 陰山 洋*
Physical Review B, 95(2), p.020301_1 - 020301_5, 2017/01
 パーセンタイル:100(Physics, Condensed Matter)
Excited configurations of hydrogen in the oxyhydride BaTiO$$_{3-x}$$H$$_x$$ ($$x=0.1-0.5$$), which are considered to be involved in its hydrogen transport and exchange processes, were investigated by $$mu^+$$SR spectroscopy using muonium (Mu) as a pseudoisotope of hydrogen. Muons implanted into BaTiO$$_{3-x}$$H$$_x$$ were mainly found in two metastable states. One was assigned to a highly mobile interstitial protonic state, which is commonly observed in perovskite oxides. The other was found to form an entangled two spin-$$frac{1}{2}$$ system with the nuclear spin of an H$$^-$$ ion at the anion site. The structure of the (H,Mu) complex agrees well with that of a neutralized center containing two H$$^-$$ ions at a doubly charged oxygen vacancy, which was predicted to form in SrTiO$$_{3-delta}$$ by a computational study. Above 100 K, interstitial Mu$$^+$$ diffusion and retrapping to a deep defect were observed, which could be a rate-limiting step of macroscopic Mu/H transport in BaTiO$$_{3-x}$$H$$_x$$.
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Effect of storage environment on hydrogen generation by the reaction of Al with water
Wang, Y.-Q.*; Gai, W.-Z.*; Zhang, X.-Y.*; Pan, H.-Y.*; Cheng, Z.-X.*; 徐 平光; Deng, Z.-Y.*
RSC Advances (Internet), 7(4), p.2103 - 2109, 2017/01
 パーセンタイル:100(Chemistry, Multidisciplinary)
Al powder was stored in saturated water vapor, oxygen, nitrogen and drying air separately for a time period up to about six months, the degradation behavior of Al activity was characterized by the reaction of Al with water. It was found that water vapor decreased the induction time for the beginning of Al-water reaction and reduced the total hydrogen generation per unit weight of Al, while oxygen increased the induction time and retarded the Al-water reaction. In contrast, the effect of nitrogen and drying air on Al activity was weak. The mechanism analyses indicated that water vapor promoted the hydration of Al surface passive oxide film and speeded up the reaction of Al with water, while oxygen thickened the passive oxide film of Al surface and prolonged its hydration process. These imply that water vapor rather than oxygen is responsible for the degradation of Al activity during storage under ambient condition.
52
One-year measurements of $$gamma$$-ray background using a high-purity germanium detector
迫田 晃弘; 田中 裕史; 石森 有
保健物理, 51(4), p.245 - 250, 2016/12
本研究では、高純度ゲルマニウム半導体検出器による$$gamma$$線バックグラウンドを年間測定した。この結果、$$gamma$$線カウント($$^{214}$$Pb, $$^{214}$$Bi)と室内ラドン濃度の間に相関はなかった。これは、窒素ガスを検出器周辺へ導入することで、ラドンが十分に除去されていることを示している。また、主な天然核種のカウントは、年間を通じて数%$$sim$$数十%変動していたが、特徴的な季節変動はみられなかった。さらに、一年間で得られた全ての$$gamma$$線スペクトルを加算すると、通常の短時間測定では検出されない中性子誘導$$gamma$$線のピークが観察された。本研究で得られたデータは、$$gamma$$線スペクトロメトリの実践に有用な情報を与えると考えられる。
53
イオン液体を用いた溶媒抽出法と協同効果
岡村 浩之; 下条 晃司郎
イオン液体研究最前線と社会実装, p.220 - 227, 2016/12
溶媒抽出法は、二液相間における溶質の分配性の違いを利用した分離法である。近年、新たな抽出媒体としてイオン液体が広く研究されている。イオン液体は、カチオンおよびアニオン成分の組み合わせによって溶媒特性を調節することが可能であり、抽出媒体として魅力的な反応場を提供することができる。本稿では、金属イオンのイオン液体抽出系で起こる特異的な抽出現象について紹介した。
54
Phase transitions and polymerization of C$$_{6}$$H$$_{6}$$-C$$_{6}$$F$$_{6}$$ cocrystal under extreme conditions
Wang, Y.*; Wang, L.*; Zheng, H.*; Li, K.*; Andrzejewski, M.*; 服部 高典; 佐野 亜沙美; Katrusiak, A.*; Meng, Y.*; Liao, F.*; et al.
Journal of Physical Chemistry C, 120(51), p.29510 - 29519, 2016/12
 被引用回数:2 パーセンタイル:40.31(Chemistry, Physical)
芳香族分子を加圧重合(PIP)すると飽和炭素ナノ構造を作ることができる。強く$$pi$$-$$pi$$結合した積層ユニットとしてC$$_{6}$$H$$_{6}$$-C$$_{6}$$F$$_{6}$$不可物は超分子化学に広く適用され、PIPのよい事前構造体を提供する。本研究では、高圧下におけるC$$_{6}$$H$$_{6}$$-C$$_{6}$$F$$_{6}$$共結晶の構造変化とその後のPIPプロセスを調べた。ラマン分光、IR、シンクロトロンX線および中性子回折によって、4つの新しい分子複合体相V、VI、VIIおよびVIIIが同定され、特徴づけられた。V相は、低温で観察される相とは異なり、傾斜した柱状構造を有する。VI相およびVII相は、V相と類似の構造を有する。VIII相は、触媒なしで25GPa以上で不可逆的に重合し、sp$$^{3}$$(CH/F)$$_{n}$$物質を生成する。$$pi$$-$$pi$$の相互作用は、0.5GPa以下でも依然として支配的であるが、さらに高圧下では過度に進行する。この現象は、超分子相転移および重合プロセスを議論するために重要である。
55
Effect of dissolved gas on mechanical property of sheath material of mineral insulated cables under high temperature and pressure water
武内 伴照; 中野 寛子; 上原 聡明; 土谷 邦彦
Nuclear Materials and Energy (Internet), 9, p.451 - 454, 2016/12
無機絶縁(MI)ケーブルは、耐熱性,絶縁性及び機械的強度に優れ、原子力用計測機器の計測線として使用されている。日本が提案する核融合炉ブランケットは高温高圧水で冷却する方式であるが、軽水炉及び核融合炉の運転時には、水の放射線分解により、溶存ガス量が変化し、シース材に影響を与えることが懸念されている。本研究は、シース材としてSUS304及びSUS316を選定し、高温高圧水中の溶存酸素,水素及び窒素量の変化による機械的特性への影響をSSRT試験により調べた。まず、PWRの高温高圧水環境下325$$^{circ}$$C$$times$$15MPaで溶存酸素量約6ppmの条件下において、ひずみ速度の影響を調べた。その結果、両鋼材ともに、ひずみ速度が遅いほうが引張強度が高かった。一方、溶存窒素量約20ppm程度の試験では、ひずみ速度が遅いほうが引張強度は低く、破断伸びが小さかった。破断面のSEM観察を行ったところ、試料表面部に脆性的破面が見られ、その表面深さは、ひずみ速度が遅いもの、すなわち高溶存窒素環境をより長時間経験した試料のほうが深かった。さらに、窒素に加えて溶存水素量を約50ppbにして行った試験では、窒素単独時よりもわずかに脆性破面率が高く、引張強度が低かった。以上から、高温高圧水環境において、溶存水素とともに、溶存窒素もステンレス鋼の機械的特性に影響を与えることが分かった。
56
Flow-sheet study of MA recovery by extraction chromatography for SmART cycle project
渡部 創; 野村 和則; 北脇 慎一; 柴田 淳広; 小藤 博英; 佐野 雄一; 竹内 正行
Procedia Chemistry, 21, p.101 - 108, 2016/12
Optimization in a flow-sheet of the extraction chromatography process for minor actinides (MA(III); Am and Cm) recovery from high level liquid waste (HLLW) were carried out through batch-wise adsorption/elution experiments on diluted HLLW and column separation experiments on genuine HLLW. Separation experiments using CMPO/SiO$$_{2}$$-P and HDEHP/SiO$$_{2}$$-P adsorbent columns with an improved flow-sheet successfully achieved more than 70 % recovery yields of MA(III) with decontamination factors of Ln(III) $$>$$ 10$$^{3}$$, and a modified flow-sheet for less contamination with fission products was proposed consequently. These results will contribute to MA(III) recovery operations for SmART Cycle project in Japan Atomic Energy Agency which is planned to demonstrates FR fuel cycle with more than 1g of Am.
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Synthesis and characteristics of ternary Be-Ti-V beryllide pebbles as advanced neutron multipliers
金 宰煥; 中道 勝
Fusion Engineering and Design, 109-111(Part.B), p.1764 - 1768, 2016/11
 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)
Beryllium intermetallic compounds (beryllides) are the most promising advanced neutron multipliers in demonstration fusion power reactors. Advanced neutron multipliers are being developed by Japan and the EU as part of their BA activities. Beryllides are too brittle to fabricate into pebble- or rod-like shapes using conventional methods such as arc melting and hot isostatic pressing. To overcome this issue, we developed a new combined plasma sintering and rotating electrode method for the fabrication of beryllide rods and pebbles. By using these methods, preliminary synthesis of the ternary beryllide pebbles with different chemical compositions, Be$$_{12}$$Ti$$_{1-x}$$V$$_{x}$$ (x=0.0-1.0) was successful. Scanning electron microscopic observation revealed that grain size on the surface decreased while area fraction of Be phase on cross-section decreased as V amount increased. These decreases may be contributed by the fact that the chemical composition of the pebble was closely varied to single-phase Be$$_{12}$$V with no peritectic reaction as V amount increased while Be, Be$$_{12}$$Ti and Be$$_{17}$$Ti$$_{2}$$ phases were formed with large grain due to peritecic reaction in the Be$$_{12}$$Ti. This feature influenced to variation of reactivity with 1% water vapor at high temperature. It was concluded that weight gain as well as H$$_{2}$$ generation decreased due to decreases of grain size as well as Be phase on the surface as V amount increased in Be$$_{12}$$Ti$$_{1-x}$$V$$_{x}$$.
58
Influence of temperature histories during reactor startup periods on microstructural evolution and mechanical properties of austenitic stainless steel irradiated with neutrons
笠原 茂樹; 橘内 裕寿*; 知見 康弘; 茶谷 一宏*; 越石 正人*; 西山 裕孝
Journal of Nuclear Materials, 480, p.386 - 392, 2016/11
 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)
BWR炉内構造物用オーステナイト系ステンレス鋼の中性子照射温度は、炉の起動時に室温近傍から約290$$^{circ}$$Cに遷移するのに対し、近年のJMTRを用いたBWR模擬照射では、150$$^{circ}$$C程度まで昇温した後に照射を開始する制御方法が採用されている。このような温度履歴の違いがステンレス鋼のミクロ組織変化と機械的特性に及ぼす影響を検討するため、BWR起動時の温度履歴を模擬したJMTR照射材と昇温後に照射を開始した材料に対して、290$$^{circ}$$Cでの引張試験、室温でのビッカース硬さ試験、及びFEG-TEMを用いたミクロ組織観察を行った。その結果、温度履歴の相違は格子間原子クラスターの形成に影響し、特にBWR温度履歴模擬材のフランクループ径は昇温後に照射した場合に比べて大きいことが判った。また温度履歴の相違の影響は、0.2%耐力と硬さの上昇よりもひずみ硬化能と延性低下において明確に観察された。以上の結果から、原子炉起動時の温度履歴の相違は損傷量1 dpa以上のステンレス鋼においても認められ、特にフランクループとマクロな変形挙動の関係を考慮する必要性が示唆された。
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Effect of hydrocarbons on the efficiency of catalytic reactor of detritiation system in an event of fire
枝尾 祐希; 佐藤 克美; 岩井 保則; 林 巧
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(11), p.1831 - 1838, 2016/11
 被引用回数:2 パーセンタイル:14.88(Nuclear Science & Technology)
Detritiation system of a nuclear fusion plant is mandatory to be designed and qualified taking all the possible extraordinary situations in addition to that in a normal condition carefully into consideration. We focused on the change in efficiency of tritium oxidation of a catalytic reactor in an event of fire where the air accompanied with hydrocarbons, water vapor and tritium is fed into a catalytic reactor at the same time. Our test results indicated; (1) tritiated hydrocarbon produces significantly by reaction between tritium and hydrocarbons in a catalytic reactor; (2) there is little possibility of degradation in detritiation performance due to tritiated hydrocarbons produced in the catalyst reactor are combusted; (3) there is no possibility of uncontrollable rise in temperature of the catalytic reactor by heat of reactions; and (4) saturated water vapor enables to poison the catalyst temporarily and degrades the detritiation performance. Our investigation indicated a saturated water vapor condition without hydrocarbons would be the dominant scenario to determine the amount of catalyst for the design of catalytic reactor of the detritiation system.
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CFD simulation of a CIGMA experiment CC-PL-04 on the containment thermal hydraulics affected by the outer surface cooling
石垣 将宏; 安部 諭; 柴本 泰照; 与能本 泰介
Proceedings of 10th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-10) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2016/11
原子力機構ではシビアアクシデント時の格納容器内熱水力挙動把握のため、大型格納容器実験装置CIGMAを製作し、実験を行っている。本発表では、蒸気及び空気の混合気体を封入した容器における外面冷却実験CC-PL-04についてCFDコードOpenFOAMにより解析した結果を報告する。
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J-PARC 3MeVリニアックにおけるレーザ荷電変換試験の結果(速報)
武井 早憲; 平野 耕一郎; 堤 和昌; 千代 悦司; 三浦 昭彦; 近藤 恭弘; 森下 卓俊; 小栗 英知; 明午 伸一郎
Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.987 - 991, 2016/11
加速器駆動システム(ADS)は、原子炉で発生するマイナーアクチノイド(MA)などの長寿命放射性核種を核変換する一つの候補である。このMAを効率よく核変換するためには、ADS炉心における中性子分布を精度よく予想することが必要不可欠である。ADS用の中性子データを収集するために、J-PARCでは核変換物理実験施設(TEF-P)の建設を計画している。TEF-Pは、未臨界炉の熱出力が500W以上にならないように、安定な陽子ビーム(最大10W)を必要とする。このため、大強度負水素イオン(H$$^{-}$$)ビーム(エネルギー400MeV、出力250kW)から微弱なビームを安定かつ精度よく切り出す方法を開発しなければならない。この要求を満たすために、レーザー荷電変換技術(LCE)を開発している。開発しているLCE装置は、1パルス当たり1.6J、繰り返し数25HzのYAGレーザー、及びレーザー光の位置を精度良く制御する制御系から構成されている。そして、陽子ビーム輸送系の偏向電磁石中で、レーザー光によってH$$^{-}$$ビームの電子を剥ぎ取り、H$$^{0}$$を分離している。現在、レーザー光を用いてH$$^{-}$$ビームの荷電を変換することを確認するため、J-PARCのRFQテストスタンドでエネルギー3MeVのH$$^{-}$$ビームを用いてLCE試験を実施している。本論文では、LCE試験の現状について報告する。
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放射性廃棄物中のU-235濃縮度の定量手法の検証
横山 薫; 佐藤 克典*; 山中 貴志*; 石森 有
Radioisotopes, 65(11), p.441 - 450, 2016/11
ウラン燃料を製造する加工メーカでは、測定によるU-235量や濃縮度の定量が重要になる。本研究では、U-235から放出された186keVの$$gamma$$線の測定から評価したU-235の含有量は、U-238の不均一な分布を定量化した遮蔽因子Xgeometryで補正できることを示す。Xgeometryは、Pa-234mから放出される1001keVの$$gamma$$線と、1001keVに由来する散乱$$gamma$$線を用いて定量化した。Xgeometryは、もともとU-238の測定のために導入した。U-235はU-238と共存するので、この因子は、U-235の測定値に適用することも可能である。模擬充填物や線源をセットしたドラム缶を用いた試験で、U-235の含有量および濃縮の定量誤差は遮蔽因子を考慮することで低減することを実証した。
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Effect of nitrogen incorporation into Al-based gate insulators in AlON/AlGaN/GaN metal-oxide-semiconductor structures
淺原 亮平*; 野崎 幹人*; 山田 高寛*; 伊藤 丈予*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; et al.
Applied Physics Express, 9(10), p.101002_1 - 101002_4, 2016/10
 被引用回数:3 パーセンタイル:54.35(Physics, Applied)
熱安定性,信頼性および界面特性の観点でALGaN/GaN上のAlONゲート絶縁物の優れた物理的および電気的特性が、AlON堆積後のアニールによって得られた。アルミナへの窒素混入によって絶縁物/AlGaN界面におけるインターミキシングを抑えるとともにAl$$_{2}$$O$$_{3}$$膜中の電気的な欠陥の数を減少させることが示された。結果として、電荷注入に対する安定性をもたらすとともに界面欠陥密度を1.2$$times$$10$$^{11}$$cm$$^{-2}$$ eV$$^{-1}$$に抑えた高品質AlON/AlGaN/GaN金属-絶縁物-半導体キャパシターを得ることができた。絶縁物への窒素取り込みの重要性を実験結果から議論した。
64
Synchrotron radiation X-ray photoelectron spectroscopy of Ti/Al ohmic contacts to n-type GaN; Key role of Al capping layers in interface scavenging reactions
野崎 幹人*; 伊藤 丈予*; 淺原 亮平*; 中澤 敏志*; 石田 昌宏*; 上田 哲三*; 吉越 章隆; 細井 卓治*; 志村 考功*; 渡部 平司*
Applied Physics Express, 9(10), p.105801_1 - 105801_4, 2016/10
 被引用回数:1 パーセンタイル:54.35(Physics, Applied)
n型GaNエピ層とTiベース電極間の界面反応は、放射光X線光電子分光によって調べた。金属的Gaと薄膜TiN合金が、Alキャッピング層を堆積した界面において室温でも形成された。積層Ti/AlとTiのみの電極の比較から、反応性Ti下地層を形成する酸素捕捉元素としてAlキャッピング層が本質的に機能することが示された。アニール中金属的中間層の成長が観測された。低温プロセスを伴うn型GaN低抵抗オーミック接触を達成するための指針を議論する。
65
Development of radiation-resistant in-water wireless transmission system using light emitting diodes and photo diodes
武内 伴照; 柴田 裕司; 大塚 紀彰; 上原 聡明; 土谷 邦彦; 柴垣 太郎*; 駒野目 裕久*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 63(5), p.2698 - 2702, 2016/10
 パーセンタイル:100(Engineering, Electrical & Electronic)
福島第一原子力発電所事故の教訓から、耐放射線性を有する水中無線伝送システムの開発を開始した。本研究では、$$gamma$$線照射下におけるLEDとフォトダイオード(PD)の発光及び受光素子としての適用性を調べた。この結果、市販のLED及びPDに対する1MGyまでの$$gamma$$線照射試験から、光学的特性の劣化主因は、半導体部の照射損傷ではなく、樹脂レンズ部の放射線着色であることが示唆された。一方、使用候補であるLED及びPDを用いた水中5mにおける光伝送を検討したところ、光吸収や1MGy時の暗電流増加を考慮しても受光が可能な信号レベルであると見積もられた。以上より、LED及びPDを用いた耐放射線性を有する水中無線伝送システムの構築に見通しが得られた。
66
Magnetic scattering in the simultaneous measurement of small-angle neutron scattering and Bragg edge transmission from steel
大場 洋次郎*; 諸岡 聡; 大石 一城*; 佐藤 信浩*; 井上 倫太郎*; 足立 望*; 鈴木 淳市*; 土山 聡宏*; Gilbert, E. P.*; 杉山 正明*
Journal of Applied Crystallography, 49(5), p.1659 - 1664, 2016/10
 被引用回数:2 パーセンタイル:27.98(Chemistry, Multidisciplinary)
Pulsed neutron sources enable the simultaneous measurement of small-angle neutron scattering (SANS) and Bragg edge transmission. This simultaneous measurement is useful for microstructural characterization in steel. Since most steels are ferromagnetic, magnetic scattering contributions should be considered in both SANS and Bragg edge transmission analyses. An expression for the magnetic scattering contribution to Bragg edge transmission analysis has been derived. The analysis using this expression was applied to Cu steel. The ferrite crystallite size estimated from this Bragg edge transmission analysis with the magnetic scattering contribution was larger than that estimated using conventional expressions. This result indicates that magnetic scattering has to be taken into account for quantitative Bragg edge transmission analysis. In the SANS analysis, the ratio of magnetic to nuclear scattering contributions revealed that the precipitates consist of body-centered cubic Cu$$_{0.7}$$Fe$$_{0.3}$$ and pure Cu, which probably has 9R structure including elastic strain and vacancies. These results show that effective use of the magnetic scattering contribution allows detailed analyses of steel microstructure.
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Domain structure and electronic state in P3HT:PCBM blend thin films by soft X-ray resonant scattering
久保田 正人; 櫻井 岳暁*; 宮寺 哲彦*; 中尾 裕則*; 杉田 武*; 吉田 郵司*
Journal of Applied Physics, 120(16), p.165501_1 - 165501_5, 2016/10
 パーセンタイル:100(Physics, Applied)
有機薄膜太陽電池を高効率化するためには、適切なドメイン構造形成、並びにその物性評価が重要である。2成分有機分子凝集系の有機太陽電池薄膜で見られる構造や電子状態の特徴を捉えるために、成膜過程に用いる溶媒を変えた試料の放射光実験を行った。ドメインが成長し、分子自体の配向度が高い方が機能性が高いという特徴があることを明らかにした。
68
米国の対外原子力政策における同盟国の役割; 包括的事前同意制度の成立、一九七七 - 一九八二
武田 悠
国際政治, (185), p.114 - 125, 2016/10
米国が現在とっている包括的事前同意制度は、先進的な原子力利用計画を持ち核拡散リスクもない国に対して、米国起源の核燃料の再処理とプルトニウム利用を包括的・長期的に認めるというものである。この制度が1982年に採用されるまでには、核不拡散のためのプルトニウム利用の中止を主張したカーター政権の主張と、それに対する同盟国の反発があった。特に日本は、カーター政権が同盟国による再処理と使用済燃料の輸送への同意を厳格かつ個別に審査する方針をとったことに反発し、米国と協議を続けつつもより長期的・安定的な事前同意権行使を求めた。西欧諸国から激しい反発を受けていた米国は、日本の提案をきっかけに政策の再検討を実施した。結果としてカーター政権期に政策転換はなされなかったものの、その結果はレーガン政権に引き継がれ、1982年の決定につながった。このように米国が原子力政策のごく一部の要素にこだわったことは、同盟国に深刻な問題をもたらすとともに、国際協調体制の再構築に関与する機会も提供した。
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Bayesian nonparametric analysis of crack growth rates in irradiated austenitic stainless steels in simulated BWR environments
知見 康弘; 高見澤 悠; 笠原 茂樹*; 岩田 景子; 西山 裕孝
Nuclear Engineering and Design, 307, p.411 - 417, 2016/10
 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)進展挙動に影響を及ぼすパラメータを調べるため、ノンパラメトリックベイズ(BNP)法を用いて、照射されたオーステナイト系ステンレス鋼の沸騰水型軽水炉(BWR)環境におけるき裂進展速度に関する既存データの統計解析を試みた。き裂進展速度と照射材の降伏応力($$sigma$$$$_{rm YS-irr}$$)、応力拡大係数($$K$$)、腐食電位(ECP)、及び高速中性子照射量といった入力パラメータの確率分布から、き裂進展速度の中央値を計算し、き裂進展速度の実測値と比較した。解析結果はき裂進展速度の実測値をよく再現するとともに、き裂進展速度が高い領域(すなわち高中性子照射量条件)では、照射誘起偏析(RIS)や局所変形など照射硬化とは異なるメカニズムにより、中性子照射量がき裂進展速度に影響を及ぼす可能性を示している。
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地中レーダを用いた坑道近傍の岩盤内の水みちとしての割れ目の評価
升元 一彦*; 竹内 竜史
応用地質, 57(4), p.154 - 161, 2016/10
岩盤内に掘削した坑道周辺の割れ目群は地下水の透水経路としての問題を生じさせることから、坑道周辺に分布する水みちとなる割れ目を把握することが重要となる。われわれは、坑道周辺に分布する割れ目の地下水状況の面的な評価を非破壊的に行う方法として地中レーダに着目し、地中レーダによる割れ目の幾何学的な分布情報および割れ目内の地下水の状態の評価を進めている。本研究では、地中レーダによる割れ目中の地下水浸透状況の評価方法の検証を目的として瑞浪超深地層研究所の深度500m研究アクセス南坑道での原位置試験を実施した。その結果、本評価手法により坑道周辺の水みちとなる割れ目の評価が可能であることを確認するとともに、水みちとなる割れ目での塩水の浸透過程を地中レーダの反射波形や卓越波数の変化で評価できることを示した。
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Evaluation of annealing and double ion beam irradiation by a laser-induced and laser-detected surface acoustic wave diagnostic system
北澤 真一*; 若井 栄一; 青砥 紀身
Radiation Physics and Chemistry, 127, p.264 - 268, 2016/10
 パーセンタイル:100(Chemistry, Physical)
新しい非破壊・非接触型の測定法によって原子力構造材料の熱時効やイオン照射の効果を調べた。レーザ誘起とレーザ検出用の表面弾性波(SAW)をこの計測システムに採用した。対象とする物質の強度特性を調べるために、表面に沿ったSAWの伝播速度とその振動速度を測定した。熱時効した材料では、せん断弾性率の変化が測定された。2重イオン照射した材料では、励起したSAWの振幅に関する非線形効果が観察された。これらの結果から原子力構造材料等の欠陥計測のために、SAW検出システム適用の重要性を示すことができた。
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The Two-step nucleation of G-phase in ferrite
松川 義孝*; 武内 伴照; 鹿窪 勇太*; 鈴土 知明; 渡辺 英雄*; 阿部 弘亨*; 外山 健*; 永井 康介*
Acta Materialia, 116, p.104 - 113, 2016/09
 被引用回数:5 パーセンタイル:8.48(Materials Science, Multidisciplinary)
673Kで等温時効したフェライト相中のG相(Ni$$_{16}$$Si$$_{7}$$Mn$$_{6}$$)析出に関し、溶質原子クラスタが母材と結晶学的に区別可能となる成長段階を見出すため、アトムプローブトモグラフィ(APT)と透過電子顕微鏡法(TEM)を組み合わせた解析を行った。その結果、G相の形成は、まず自発的に溶質原子が集まって直径2.6nm程度の臨界サイズとなった後に、組成が変化し閾値にまで達するという複数の成長段階を経ることを明らかにした。また、電子回折パターンの計算機シミュレーション結果から、しきい値の組成はNi$$_{16}$$Si$$_{3.5}$$(Fe,Cr)$$_{3.5}$$Mn$$_{6}$$と見積もられることが分かった。
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Si(111)7$$times$$7表面再構成過程のストレス変位
朝岡 秀人; 魚住 雄輝
表面科学, 37(9), p.446 - 450, 2016/09
表面に存在するストレスは成長原子の拡散、吸着過程などのカイネティクスを変化させるため、表面ストレスの解明・制御がナノ構造創製のために有力な手段となる。反射高速電子回折法と基板たわみ測定による、表面構造とストレスの同時観測により、水素終端Si(111)1$$times$$1表面へのGe成長に伴う水素脱離過程と、Si(111)7$$times$$7表面への水素原子の吸着過程のストレスをその場測定した。これらの結果、水素終端Si(111)1$$times$$1表面が、引っ張りストレスを有するSi(111)7$$times$$7表面から1.6-1.7N/m(=J/m$$^{2}$$)、or 1.3-1.4eV/(1$$times$$1 unit cell)表面エネルギーを緩和した状態であることが明らかとなり、表面数原子層で構成される微小領域の表面再構成構造に内在するストレスを捉えることに成功した。
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全反射高速陽電子回折(TRHEPD)法によるルチル型TiO$$_{2}$$(110)(1$$times$$2)表面の構造決定
望月 出海*; 有賀 寛子*; 深谷 有喜; 和田 健*; 前川 雅樹*; 河裾 厚男*; 設楽 哲夫*; 朝倉 清高*; 兵頭 俊夫*
表面科学, 37(9), p.451 - 456, 2016/09
本論文では、30年間構造が確定しなかった、触媒の担体として知られるルチル型の二酸化チタン表面の構造解析について報告する。全反射高速陽電子回折(TRHEPD)を用いて、陽電子の回折スポット強度の視射角依存性の測定および、動力学的回折理論に基づく強度解析を行った。その結果、最近Wangらが理論的に提唱した構造モデルを用いると実験結果をよく説明できることがわかった。
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Enhancement of SiO$$_{2}$$/Si(001) interfacial oxidation induced by thermal strain during rapid thermal oxidation
小川 修一*; Tang, J.*; 吉越 章隆; 石塚 眞治*; 高桑 雄二*
Journal of Chemical Physics, 145(11), p.114701_1 - 114701_7, 2016/09
 パーセンタイル:100(Chemistry, Physical)
Si(001)表面の熱酸化プロセスにおいて界面に生じる歪が酸化促進を促すことを、高輝度・高エネルギー分解能放射光光電子分光によるその場観察から明らかにした。点欠陥生成を介した統合Si酸化反応モデルの有用性を示す結果を得ることに成功した。
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Boron effects on fission product behavior under severe accident conditions
三輪 周平; Di Lemma, F. G.; 中島 邦久; 逢坂 正彦
Proceedings of Annual Topical Meeting on LWR Fuels with Enhanced Safety and Performance (TopFuel 2016) (USB Flash Drive), p.861 - 868, 2016/09
過酷事故時に溶融崩落したBWR制御材からのホウ素(B)の放出及び、それがセシウム(Cs)及びヨウ素(I)の化学挙動に与える影響を評価するための基礎研究を実施している。溶融崩落時のBWR制御材からのB放出速度の変化を考慮して化学平衡計算によりCs及びIに与えるBの影響を予測した結果、水蒸気欠乏雰囲気における安定なFe-B合金の形成に起因してB放出割合が低下し、CsBO$$_{2}$$及びガス状ヨウ素の生成が抑制される可能性があることがわかった。この予測結果を検証するために基礎的な実験・解析研究を開始しており、炭化ホウ素/ステンレス鋼/ジルカロイ反応生成物からのB放出挙動の評価、複雑なCs-B-O系化合物の熱力学特性及び相状態の評価を進めている。また、FP放出移行再現実験を実施することにより、これらの評価結果を検証する予定である。
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第5章 核変換システム、5.4共通基盤技術、5.4.1核データ
岩本 修
分離変換技術総論, p.280 - 284, 2016/08
中性子と原子核の反応の起こりやすさを表す断面積などの核データは、核変換技術を支える基盤技術として重要である。核変換では通常の原子炉と比較し、大量のマイナーアクチニド(MA)を取り扱うため、これらの核データは核変換システムの核特性に大きく影響する。しかしながら、MAは放射性核種であり、核データの測定には困難さが伴うため、ウランなどの主要なアクチニド核種と比較し、現在の核データの精度は必ずしも十分とは言えない。本節ではMA核データの現状について概観する。
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第4章 核変換用燃料・ターゲット技術、4.1燃料製造技術、4.1.4窒化物燃料(ADS階層型概念)、4.1.5その他の燃料・ターゲット、4.2燃料ふるまい評価、4.2.4窒化物燃料(ADS階層型概念)、4.2.5その他の燃料・ターゲット
荒井 康夫
分離変換技術総論, p.134 - 146, 2016/08
日本原子力学会の「放射性廃棄物の分離変換」研究専門委員会の報告書「分離変換技術総論」の中で、窒化物燃料(ADS階層型概念)及びその他の燃料・ターゲットの製造技術、ならびに窒化物燃料(ADS階層型概念)及びその他の燃料・ターゲットのふるまい評価に関する研究開発状況について分担執筆するものである。
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Experimental and theoretical studies on oxidation of Cu-Au alloy surfaces; Effect of bulk Au concentration
岡田 美智雄*; 津田 泰孝*; 岡 耕平*; 小島 一希*; Di$~n$o, W. A.*; 吉越 章隆; 笠井 秀明*
Scientific Reports (Internet), 6, p.31101_1 - 31101_8, 2016/08
 被引用回数:1 パーセンタイル:59.81(Multidisciplinary Sciences)
超熱酸素分子ビームを使ったCu$$_{3}$$Au(111), CuAu(111)およびAu$$_{3}$$Cu(111)などのCu-Au合金表面酸化に関する実験および理論研究の結果を報告する。清浄(111)表面に対応する最表面層がAu偏析によって形成された。これが、バルク中へのさらなる酸化を抑制層として機能する。保護層中のAu濃度が高いほど、保護特性は優れていた。Cu-Au合金3種類のうちAu$$_{3}$$Cu(111)が超熱酸素分子ビームの場合も含めて解離吸着に対して安定であった。以上の保護特性が300K以上の酸化に対して崩壊することを見出した。
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Extending water retention curves to a quasi-saturated zone subjected to a high water pressure up to 1.5 Megapascals
榊 利博*; 小松 満*; 竹内 竜史
Vadose Zone Journal (Internet), 15(8), 7 Pages, 2016/08
 パーセンタイル:100(Environmental Sciences)
瑞浪超深地層研究所で実施される再冠水試験では、飽和度は回復プロセスを理解するために観測するキーパラメータの1つとなる。本報では、水圧上昇による気泡の圧縮に伴う準飽和帯での飽和度増加のプロセスを取りまとめた。砂試料を用いた室内試験によって水圧上昇と飽和度との関係を計測し飽和過程における気泡の圧縮効果について分析した結果、水圧-飽和曲線はボイルの法則を用いた気泡の圧縮を基に推定された関係に従うことを確認した。この観測結果に基づいて、正圧の範囲での水圧-飽和曲線を定義するための数学モデルを構築した。
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Correlation between locally deformed structure and oxide film properties in austenitic stainless steel irradiated with neutrons
知見 康弘; 橘内 裕寿*; 笠原 茂樹; 茶谷 一宏*; 越石 正人*; 西山 裕孝
Journal of Nuclear Materials, 475, p.71 - 80, 2016/07
 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)
中性子照射したオーステナイト系ステンレス鋼の高温水中での照射誘起応力腐食割れ(IASCC)機構を理解するため、局所変形組織とその上に生成された酸化皮膜、及びそれらの相関について調べた。照射した316Lステンレス鋼から製作した引張試験片に室温又は563Kで0.1%$$sim$$2%のひずみを与え、表面組織と結晶粒の局所方位差を評価した。ひずみ付与試験片を高温水中に浸漬し、局所変形領域上に生成された酸化皮膜のミクロ組織を観察した。表面ステップ組織は、中性子照射量及び付与ひずみ量に依存して変化した。粒界近傍での表面酸化皮膜は、中性子照射量及び粒界での局所的なひずみの増加に伴って厚くなる傾向が見られた。粒界や表面ステップに沿って優先的に酸化が進む様子は見られなかった。
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Specimen size effect on fracture toughness of reactor pressure vessel steel following warm pre-stressing
岩田 景子; 飛田 徹; 高見澤 悠; 知見 康弘; 吉本 賢太郎*; 西山 裕孝
Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 6 Pages, 2016/07
原子炉圧力容器の破壊靱性に対する高温予荷重効果について評価を行った。1T-CT試験片を用いて様々な熱力学的荷重負荷条件でWPS試験を実施した。得られた結果は4つのWPS工学モデルによる予測値と比較した。また1T-, 0.4T-, 0.16T-CT試験片を用いて予荷重負荷-除荷-冷却-低温再負荷条件で試験片寸法依存性について調査した。試験片寸法による塑性域分布や残留応力分布の違いを解析により明らかにした。
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Applicability evaluation of candidate technologies for nuclear material quantification in fuel debris at Fukushima Daiichi Nuclear Power Station; Active neutron technique (Interim report)
米田 政夫; 前田 亮; 古高 和禎; 飛田 浩; 服部 健太朗; 下総 太一; 大図 章; 呉田 昌俊
Proceedings of INMM 57th Annual Meeting (Internet), 10 Pages, 2016/07
FNDI法を用いた非破壊計量管理システムの開発を行っている。FNDI法はアクティブ法測定の一種であり、誘発核分裂核種(U-235, Pu-239, Pu-241)の総量を求めることができる。これまでに、TMIのキャニスタを仮定したデブリ計測システムの設計解析を実施しており、その結果はINMM-56において発表している。その後、福島第一原子力発電所燃料デブリ用キャニスタ及びデブリ組成の計算モデルの検討を行い、その結果を用いたデブリ計測システムの改良を進めてきた。本発表では、その新しいNDA計測システムを用いたデブリ測定の解析及び評価結果を示す。それに加え、多くの核物質を含むデブリが測定に与える影響について、解析による検討結果を示す。
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Investigation of segregation during oxidation of Ni-Cu alloy by ${{it in situ}}$ photoelectron spectroscopy
土井 教史*; 西山 佳孝*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
Surface and Interface Analysis, 48(7), p.685 - 688, 2016/07
 パーセンタイル:100(Chemistry, Physical)
Ni基合金は、強度および優れた酸化耐性から広く使われている。特に、Cuを混ぜることによって著しくメタルダスティング耐性を改善する。メタルダスティング環境中の合金表面にCuが偏析することが示されているが、詳細は未だ不明である。高温酸化環境下におけるNi-2Cu合金の振る舞いをその場X線光電子分光を使って調べた。酸化中Ni-2Cu表面にCuが偏析することを確認した。Cu偏析がメタルダスティング耐性を改善することを提唱する。
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Difference in the action mechanism of radon inhalation and radon hot spring water drinking in suppression of hyperuricemia in mice
恵谷 玲央*; 片岡 隆浩*; 神崎 訓枝*; 迫田 晃弘; 田中 裕史; 石森 有; 光延 文裕*; 山岡 聖典*
Journal of Radiation Research, 57(3), p.250 - 257, 2016/06
 被引用回数:2 パーセンタイル:49.06(Biology)
本研究では、ラドン療法の適応症である高尿酸血症について、吸入と飲泉による抑制効果を比較検討した。マウスにラドン吸入または飲泉させた後、オキソン酸カリウムを投与して高尿酸血症を誘導した。この結果、吸入と飲泉のいずれもキサンチンオキシダーゼ活性が抑制され、血清尿酸値の上昇も有意に抑えられた。また、ラドン吸入では肝臓と腎臓の抗酸化機能の亢進がみられた。高尿酸血症の抑制効果には、ラドン吸入では抗酸化機能の亢進が、飲泉では温泉水中の化学成分による薬理作用がそれぞれ寄与していることが示唆された。
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ASTRID nuclear island design; Advances in French-Japanese joint team development of decay heat removal systems
Hourcade, E.*; Curnier, F.*; 三原 隆嗣; Farges, B.*; Dirat, J.-F.*; 井手 章博*
Proceedings of 2016 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2016) (CD-ROM), p.1740 - 1745, 2016/04
2014年度に締結された協力協定のフレームワークの中で、仏国のCEAとAREVA-NP、日本の原子力機構と三菱重工業(MHI)及び三菱FBRシステムズ(MFBR)は崩壊熱除去系(DHRS)のような機器設計を共同で進めている。本ペーパーでは、ASTRIDのDHRSの現状の設計方針を紹介する。特に、原子炉容器内に配置される複数の熱交換器については設置位置を変えることで運転温度条件に関する多様性を確保することとしており、日本側が2014年から設計検討を開始しているコールドプール設置型の崩壊熱除去系は、過酷事故時のコアキャッチャー上の溶融物質炉心冷却機能にも活用可能となっている。
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Particle induced X-ray emission-computed tomography analysis of an adsorbent for extraction chromatography
佐藤 隆博; 横山 彰人; 喜多村 茜; 大久保 猛; 石井 保行; 高畠 容子; 渡部 創; 駒 義和; 加田 渉*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 371, p.419 - 423, 2016/03
 被引用回数:2 パーセンタイル:100(Instruments & Instrumentation)
The cross-sectional distribution of neodymium (Nd) simulating minor actinides (MA) in a minute globular adsorbent of less than 50 $$mu$$m in diameter was measured using PIXE (particle induced X-ray emission)-CT (computed tomography) with a 3-MeV proton microbeam for the investigation of residual MA in extraction chromatography of spent fast reactor fuel. The measurement area was 100 $$times$$ 100 $$mu$$m$$^2$$ corresponding to 128 $$times$$ 128 pixels of projection images. The adsorbent target was placed on an automatic rotation stage with 9$$^{circ}$$ step. Forty projections of the adsorbent were finally measured, and image reconstruction was carried out by the modified ML-EM (maximum likelihood expectation maximization) method. As a result, the cross-sectional distribution of Nd in the adsorbent was successfully observed, and it was first revealed that Nd remained in the region corresponding to internal cavities of the adsorbent even after an elution process. This fact implies that the internal structure of the adsorbent must be modified for the improvement of the recovery rate of MA.