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1
ボーリング孔を利用した比抵抗検層結果に基づく地下水水質の推定方法に関する検討
水野 崇; 岩月 輝希; 松崎 達二*
応用地質, 58(3), p.178 - 187, 2017/08
本研究では、北海道幌延地域に分布する新第三系堆積岩を対象に、ボーリング孔において実施される比抵抗検層結果から間隙水の水質を定量的に把握するための手法について検討を行った。比抵抗検層結果からの水質の推定については、Archieの式等を用いて等価NaCl濃度を算出した。この等価NaCl濃度と、ボーリングコアから抽出した間隙水中のNaCl濃度の分析値をt検定により比較した結果、対象としたボーリング孔11孔のうち7孔において有意差(有意水準5%)がないと判断できた。分析値と計算値が一致しなかったボーリング孔については、塩分濃度が低いためにArchieの式が適用できないことや、ボーリング孔掘削時の掘削水が孔壁から混入したことによる水質の変化が原因と考えられた。これらを踏まえ、一定の条件を満たせば比抵抗検層結果から間隙水のNaCl濃度が定量的に推定可能であることを示すとともに、実際の調査現場において必要となる手順を整理した。
2
Determination of dissolved natural thorium and uranium in Horonobe and Mizunami Underground Research Laboratory groundwater and its thermodynamic analysis
佐々木 隆之*; 鴻上 貴之*; 小林 大志*; 桐島 陽*; 村上 裕晃; 天野 由記; 水野 崇; 岩月 輝希; 笹本 広; 宮川 和也
Journal of Nuclear Science and Technology, 54(3), p.373 - 381, 2017/03
本研究では、幌延深地層研究センター及び瑞浪超深地層研究所の両地下施設を利用し、原位置の地下水中におけるウラン及びトリウムの存在状態について、ろ過径の異なるフィルターを用いて調査した。また、ろ過後の地下水の分析結果をもとに、熱力学的な解析を行い、溶解度制限固相について考察した。その結果、幌延の地下水では、ウラン及びトリウムともに溶存状態で存在する成分に加え、コロイドとしても存在していることがわかった。また、溶存状態で存在するウラン及びトリウムの濃度は、UO$$_{2}$$(cr)及びThO$$_{2}$$(cr)の溶解度でそれぞれ近似される可能性が示唆された。一方、瑞浪の地下水中のウラン・トリウムについては、幌延と比べるとコロイドとして存在する可能性は低く、地下水のウラン・トリウム濃度については、明確な制限固相を特定することが困難であった。これについては、さらなる研究が必要である。
3
Interaction of rare earth elements and components of the Horonobe deep groundwater
桐島 陽*; 久野 温*; 雨宮 浩樹; 窪田 卓見*; 紀室 辰伍*; 天野 由記; 宮川 和也; 岩月 輝希; 水野 崇; 佐々木 隆之*; et al.
Chemosphere, 168, p.798 - 806, 2017/02
 パーセンタイル:100(Environmental Sciences)
高レベル放射性廃棄物地層処分における性能評価上重要な核種である3価マイナーアクチニド(MA(III))は、天然の地下水中に存在する懸濁粒子や溶存イオン、コロイドなどと吸着反応や錯形成反応などの相互作用を起こし、見かけ上の溶解度が増加する可能性が知られている。このため、これらの放射性核種と地下水中に含まれる物質との相互作用を理解しておくことは、地層中でのこれらの放射性核種の移行評価を行う上で重要である。本研究では、堆積岩地域である幌延地域の深部地下水を用いて、MA(III)のナチュラルアナログである希土類元素(REEs)を添加し、フィルターでろ過することにより、REEsの天然地下水中における挙動を調べた。その結果、イオン半径の小さいREEsほど地下水中に多く溶存している傾向が明らかになった。また、比較的大部分のREEsはリン酸塩として存在している可能性が強く示唆された。この結果は、高レベル放射性廃棄物の廃棄体から遠い将来に放出されると予想されているMA(III)の移行挙動を予測する上で、リン酸陰イオンが重要な役割を果たすことを示唆している。
4
希土類元素・トリウムおよびウランの堆積岩中における保持状態; 北海道幌延地域における調査例
村上 拓馬; 笹本 広; 水野 崇
地球化学, 50(4), p.299 - 317, 2016/12
高レベル放射性廃棄物の地層処分の安全評価に関して、地層中における長期にわたる物質の移動現象を調査するための手法開発が重要である。本研究では、幌延地域の地下深部に分布する堆積岩(声問層および稚内層)を一例に、希土類元素、トリウムおよびウランの分布(保持)状態を調査した。また、水理地質特性や岩相の違いによるこれら元素の分布状態への影響についても検討した。その結果、声問層および稚内層中の希土類元素やトリウムは、陸域起源の砕屑物由来の鉱物や堆積物埋没後の続成作用の過程で生じた二次鉱物に保持されており、地層の違いに依らず比較的均質に分布していると考えられた。また、ウランは、堆積時あるいは続成作用の過程の中で有機物への吸着や有機物の分解に伴う還元環境の形成により地層中に固定され、現在に至るまで長期にわたり保持されてきたと推察された。さらに、水理地質特性・岩相の違いによるこれらの元素の分布状態への影響は認められなかった。
5
Deep microbial life in high-quality granitic groundwater from geochemically and geographically distinct underground boreholes
伊能 康平*; 今野 祐大*; 幸塚 麻里子*; 廣田 明成*; 東郷 洋子*; 福田 朱里*; 小松 大介*; 角皆 潤*; 田辺 章文*; 山本 智*; et al.
Environmental Microbiology Reports (Internet), 8(2), p.285 - 294, 2016/04
 被引用回数:3 パーセンタイル:69.62(Environmental Sciences)
瑞浪超深地層研究所の深度300mの花崗岩中の地下水を対象として、ボーリング孔を利用した微生物特性の調査を行った。ボーリング孔から得られた地下水は、当初、好気性の水素酸化に関わるHydrogenophaga spp.が優勢種であったが、3年後にはNitrospirae門の微生物が優勢種となった。後者の微生物種は系統学的に深部地下水や陸域の温泉水において観察される種であり、この地域の土着の微生物種と考えられた。
6
Preparation and evaluation of an astatine-211-labeled sigma receptor ligand for $$alpha$$ radionuclide therapy
小川 数馬*; 水野 覚瑛*; 鷲山 幸信*; 柴 和弘*; 高橋 成人*; 小阪 孝史*; 渡辺 茂樹; 篠原 厚*; 小谷 明*
Nuclear Medicine and Biology, 42(11), p.875 - 879, 2015/11
 被引用回数:3 パーセンタイル:53.74(Radiology, Nuclear Medicine & Medical Imaging)
Sigma receptors are overexpressed in a variety of human tumors, making them potential targets for radionuclide receptor therapy. We have previously synthesized and evaluated $$^{131}$$I-labeled (+)-2-[4-(4-iodophenyl)piperidino]cyclohexanol [(+)-[$$^{131}$$I]pIV], which has a high affinity for sigma receptors. Therefore, (+)-[$$^{131}$$I]pIV significantly inhibited tumor cell proliferation in tumor-bearing mice. In the present study, we report the synthesis and the in vitro and in vivo characterization of (+)-[$$^{211}$$At]pAtV, an $$^{211}$$At-labeled sigma receptor ligand, that has potential use in $$alpha$$-radionuclide receptor therapy. The lipophilicity of (+)-[$$^{211}$$At]pAtV was similar to that of (+)-[$$^{125}$$I]-pIV. Uptake of DU-145, prostate cancer cell lines, and the biodistribution patterns in DU-145 tumor-bearing mice at 1 h post-injection were also similar between (+)-[$$^{211}$$At]pAtV and (+)-[$$^{125}$$I]-pIV. Namely, (+)-[$$^{211}$$At]pAtV demonstrated high uptake and retention in tumor via binding to sigma receptors.
7
第2期中期計画期間における研究成果取りまとめ報告書; 深地層の研究施設計画および地質環境の長期安定性に関する研究
濱 克宏; 水野 崇; 笹尾 英嗣; 岩月 輝希; 三枝 博光; 佐藤 稔紀; 藤田 朝雄; 笹本 広; 松岡 稔幸; 横田 秀晴; et al.
JAEA-Research 2015-007, 269 Pages, 2015/08
日本原子力研究開発機構の第2期中期計画期間(平成22$$sim$$26年度)における、超深地層研究所計画および幌延深地層研究計画、地質環境の長期安定性に関する研究の成果を取りまとめた。研究成果については、地層処分事業におけるサイト選定から処分開始に関する意思決定ポイントまでに必要な技術情報を、事業者・規制機関が活用可能な形式で体系化し、所期の目標としていた精密調査(前半)の段階に必要となる技術基盤として整備した。
8
Proton order-disorder phenomena in a hydrogen-bonded rhodium-$$eta$$$$^{5}$$-semiquinone complex; A Possible dielectric response mechanism
満身 稔*; 江崎 一成*; 小松 裕貴*; 鳥海 幸四郎*; 宮東 達也*; 水野 元裕*; 東 信晃*; 宮崎 裕司*; 中野 元裕*; 北河 康隆*; et al.
Chemistry; A European Journal, 21(27), p.9682 - 9696, 2015/06
 被引用回数:2 パーセンタイル:76.89(Chemistry, Multidisciplinary)
A newly synthesized one-dimensional (1D) hydrogen-bonded (H-bonded) rhodium(II)-$$eta$$$$^{5}$$-semiquinone complex, [Cp$$^{*}$$Rh($$eta$$$$^{5}$$-$$p$$-HSQ-Me$$_{4}$$)]PF$$_{6}$$ exhibits a paraelectric-;antiferroelectric second-order phase transition at 237.1 K. Neutron and X-ray crystal structure analyses reveal that the H-bonded proton is disordered over two sites in the room-temperature (RT) phase. The phase transition would arise from this proton disorder together with rotation or libration of the Cp$$^{*}$$ ring and PF$$_{6}$$ ion. The relative permittivity $$varepsilon$$$$_{b}$$' along the H-bonded chains reaches relatively high values (ca., 130) in the RT phase.
9
Comparative study of granitic and sedimentary groundwater colloids by flow-field flow fractionation coupled with ICP-MS
斉藤 拓巳; 浜本 貴史*; 水野 崇; 岩月 輝希; 田中 知*
Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 30(6), p.1229 - 1236, 2015/06
 被引用回数:6 パーセンタイル:38.5(Chemistry, Analytical)
流動場分画法とICP-MSを組み合わせることで、花崗岩系地下水および堆積岩系地下水に含まれるコロイドの連続的なサイズ分布と元素組成を評価した。花崗岩系地下水には、10nm以下と140nm以上の領域に、有機物コロイドや無機元素が存在していた。10nm以下に存在する有機物コロイドは発色団と蛍光団の分布の点で異なる複数の成分からなり、蛍光団に富む有機物コロイドと大部分の無機元素のサイズ分布が対応していた。堆積岩系地下水では、5nm以下のサイズ領域に、有機物コロイドと無機コロイドが存在し、より大きなサイズ領域に、無機コロイドが存在した。有機物コロイドはサイズと発色団と蛍光団の分布の点で均質であった。無機微量元素のサイズ分布は、元素によって異なり、異なるホスト相の存在が示唆された。
10
幌延深地層研究計画で得られた地下水の水質データ; 2011年度$$sim$$2013年度
笹本 広; 山本 信幸; 宮川 和也; 水野 崇
JAEA-Data/Code 2014-033, 43 Pages, 2015/03
幌延深地層研究計画における深地層の科学的研究では、実際の地下の地質環境特性(条件)を調査するための技術開発や、得られた地質環境特性に基づく地質環境モデルの構築が進められている。地質環境モデルの1つに、地下水の地球化学モデルがあるが、モデルの構築にあたっては、地下施設周辺における地下水の水質データが必要である。本報告では、平成23年度$$sim$$平成25年度(2011年度$$sim$$2013年度)までの3年間に、幌延深地層研究計画で得られた地下水の水質データとして、物理化学パラメータおよび水質の測定・分析結果を取りまとめたものである。
11
Biogeochemical signals from deep microbial life in terrestrial crust
鈴木 庸平*; 今野 祐大*; 福田 朱里*; 小松 大介*; 廣田 明成*; 渡邊 勝明*; 東郷 洋子*; 森川 徳敏*; 萩原 大樹; 青才 大介*; et al.
PLoS ONE (Internet), 9(12), p.e113063_1 - e113063_20, 2014/12
 被引用回数:5 パーセンタイル:62.44(Multidisciplinary Sciences)
土岐花崗岩が対象として掘削された深層ボーリング孔において、深部地下水中の微生物特性の調査を行った。その結果、低硫酸濃度環境下において、微生物的硫酸還元に伴う硫黄同位体分別が認められた。また、硫黄同位体分別の大きな同位体比および炭素同位体比は、メタン生成菌の活性が低いことを示唆した。これらの特徴は、低栄養環境である深部火成岩中の微生物生態系の特徴と考えられた。
12
Size and composition analyses of colloids in deep granitic groundwater using microfiltration/ultrafiltration while maintaining in situ hydrochemical conditions
青才 大介*; 山本 祐平*; 水野 崇; 石神 徹*; 松山 秀人*
Colloids and Surfaces A; Physicochemical and Engineering Aspects, 461, p.279 - 286, 2014/11
 被引用回数:6 パーセンタイル:75.32(Chemistry, Physical)
地下水中のコロイドを対象とした研究では、サンプリングの過程における大気への暴露や圧力解放よりコロイドの特性が変化することが問題となっている。本研究では、原位置の環境を維持した状態で地下水を限外ろ過しつつ、コロイドをサンプリングする手法を開発した。また、開発した手法を瑞浪深地層研究所の地下施設から得られる地下水に適用した。その結果、地下水中のコロイドは主にFe, Al, Mg, Siから成る無機コロイドおよび有機コロイドからなり、様々なサイズに分布していることがわかった。また、これらのコロイドが希土類元素と錯体を形成し、特に10kDaから0.2$$mu$$mの画分に存在するコロイドと軽希土類元素が錯形成していることが明らかとなった。
13
超深地層研究所計画(岩盤の水理に関する調査研究); 研究坑道掘削に伴う地下水流動場及び地下水水質の変化を考慮した地下水流動のモデル化・解析; 2011年度
尾上 博則; 前村 庸之*; 木村 仁*; 菱谷 智幸*; 水野 崇; 竹内 竜史; 岩月 輝希
JAEA-Research 2014-010, 35 Pages, 2014/06
本研究では、超深地層研究所計画の第2段階における調査研究で構築された瑞浪超深地層研究所周辺の水理地質構造概念を考慮した水理地質構造モデルを用いて、研究坑道掘削を模擬した地下水流動解析や移流分散解析を実施し、深度500mまでの研究坑道の掘削に伴う地下水流動や地下水水質の変化の再現性の確認を行った。その結果、研究坑道からの湧水量やそれに伴う地下水圧および塩化物イオン濃度の変化傾向を概括的に再現することができ、水理地質構造概念の妥当性を示すことができた。
14
超深地層研究所計画(岩盤の水理に関する調査研究); 研究坑道掘削に伴う地下水流動場及び地下水水質の変化を考慮した地下水流動のモデル化・解析; 2010年度
菱谷 智幸*; 前村 庸之*; 木村 仁*; 尾上 博則; 三枝 博光; 水野 崇
JAEA-Research 2013-023, 84 Pages, 2013/11
本研究では、深度約460mまでの研究坑道の掘削に伴う地下水圧や地下水水質の変化に関する情報に基づき、地質環境モデルを構築するとともに、それらの妥当性を確認するために数値解析的な検討を実施した。さらに、それらの結果を反映した地下水流動解析による水理地質構造モデルのキャリブレーションを実施し、これまでに取得されているデータを統合的に説明できる水理地質構造モデルの構築を試みた。その結果、水理地質構造や坑道近傍の透水性及び有効間隙率が、研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺の地下水圧分布並びに地下水水質の変化に与える影響を把握することができた。また、研究坑道からの湧水量、それに伴う地下水圧や塩化物イオン濃度の変化傾向を概括的に再現することができた。
15
Sorption of Eu(III) on granite; EPMA, LA-ICP-MS, batch and modeling studies
福士 圭介*; 長谷川 優介*; 前田 耕志*; 青井 裕介*; 田村 明弘*; 荒井 章司*; 山本 祐平*; 青才 大介*; 水野 崇
Environmental Science & Technology, 47(22), p.12811 - 12818, 2013/11
 被引用回数:7 パーセンタイル:58.35(Engineering, Environmental)
特願 2012-075589   公報
Eu(III)の花崗岩への収着について、巨視的、微視的な手法を組み合わせた研究を行った。花崗岩の薄片と10$$mu$$MのEu(III)溶液とを反応させ、EPMAおよびLA-ICP-MSにより分析した。その結果、多くの黒雲母粒子では、最大で6wt.%までEuが増加した。黒雲母中でEuが付加された部分ではKが減少しており、黒雲母へのEuの収着様式は層間の陽イオン交換反応であることが示唆される。また、花崗岩および黒雲母の紛体を利用したEu(III)のバッチ収着試験を実施した。この試験により得られた黒雲母に対するEu(III)の巨視的な収着挙動は、花崗岩に対する収着挙動と一致した。得られた収着エッジはシングルサイトの陽イオン交換反応を考慮したモデルにより、合理的に再現することが可能である。以上ことから、花崗岩は複雑な鉱物の集合体であるが、巨視的および微視的な手法を組み合わせることによって、複雑な鉱物集合体全体を代表する一つの基本となる収着反応を明らかにすることができた。
16
超深地層研究所計画(岩盤の水理に関する調査研究); 研究坑道掘削に伴う地下水流動場及び地下水水質の変化を考慮した地下水流動のモデル化・解析; 2009年度
下茂 道人*; 熊本 創*; 露口 耕治; 尾上 博則; 三枝 博光; 水野 崇; 大山 卓也
JAEA-Research 2012-043, 98 Pages, 2013/03
本研究では、超深地層研究所計画における地下水流動場の把握を目的とした水理地質構造のモデル化及び地下水流動解析技術の高度化に関する研究開発の一環として、サイトスケール(研究所用地周辺を含む2km四方の領域)に着目し、それを包含するローカルスケール(研究所用地周辺を含む約9km四方の領域)を対象とした水理地質構造モデルの構築及び地下水流動解析を実施した。モデル化・解析の結果、研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺の地下水流動場に影響を与える水理地質構造の推定及び深度1,000mまでの研究坑道の掘削に伴う湧水量や周辺地下水位の低下量を予測することができた。また、研究坑道掘削時のグラウトが周辺の地下水流動場の変化に与える影響の程度を解析的に把握することができた。さらに、研究坑道掘削が地下水の水質分布に与える影響の程度を把握することができた。
17
瑞浪超深地層研究所の建設に伴う地下水水質の変化
水野 崇; 青才 大介; 新宮 信也; 萩原 大樹; 山本 祐平; 福田 朱里
日本原子力学会和文論文誌, 12(1), p.89 - 102, 2013/03
本研究では瑞浪超深地層研究所の地下施設である研究坑道の建設に伴う地下水水質の変化を把握するため、研究坑道内において水質モニタリングを実施した。その結果、研究坑道掘削に伴う地下水の流動状態の変化により、水質分布が変化していることがわかった。特に立坑の坑底付近においては、溶存成分濃度が高い深部地下水の上昇による"upconing"現象が生じている。また、地下水のpHは立坑壁面に打設されたセメント等と接触することにより最大で12程度まで上昇し、研究坑道内に流入している。酸化還元電位については、研究坑道掘削前の状態からの変化が推定できるものの、還元環境を維持している。これらの結果は地下施設建設時における地下水水質の変化を把握するための技術基盤が整備されつつあることを示しており、地層処分事業における精密調査を進めるための知見として活用できると考えられる。
18
地層処分におけるグラウト技術の高度化開発,7; 結晶質岩における地震前後のプレグラウト領域の地下水流動及び水質変化
松井 裕哉; 水野 崇; 笹本 広; 佐藤 稔紀
第13回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(CD-ROM), p.365 - 370, 2013/01
日本原子力研究開発機構は、経済産業省資源エネルギー庁からの受託研究「地下坑道施工技術高度化開発」の中で、既存のグラウチング技術の有効性や、その化学的影響に関する調査研究を、平成19年度から実施してきた。本調査研究では、グラウト材が浸透・固化した領域に、水圧・水質連続モニタリングシステムを設置して、物理化学パラメータの連続観測と採水・分析を行い、モニタリング期間中に生じた地震前後のデータの比較から、地震に伴う水圧・水質変化の有無を検討した。その結果、震度3以上の地震では岩盤中の水圧変動は観測されるものの、同一領域内での地下水水質の変化は生じないことが確認された。
19
北海道幌延地域に分布する堆積岩中のU, Thおよび微量元素の存在形態
小瀬村 隆*; 本多 照幸*; 水野 崇; 村上 裕晃; 野村 雅夫*
フィッション・トラックニュースレター, (26), p.16 - 20, 2013/00
北海道幌延町において掘削したボーリング孔(HDB-6孔)から得られた岩石試料を用いて、断層部における希土類元素の存在形態を推測した。その結果、UやThは主に硫酸塩態として、希土類元素は主に珪酸塩態として断層部に存在していることが確認された。
20
地層処分事業にかかわる地球化学分野の技術者が継承すべき知見のエキスパート化; 文献調査から精密調査段階における地球化学解析手順について
岩月 輝希; 水野 崇; 國丸 貴紀; 天野 由記; 松崎 達二; 仙波 毅
原子力バックエンド研究(インターネット), 19(2), p.51 - 63, 2012/12
高レベル放射性廃棄物の地層処分は長期に渡って世代の異なるさまざまな技術者がかかわる事業であり、その技術にかかわる知見の継承やプロジェクト監理にかかわる意思決定過程の追跡性を担保するための情報管理の仕組みが必要となる。筆者らは、地層処分にかかわる地下深部の地質環境特性調査の手順,ノウハウ,留意点などの情報管理技術としてウェブ上で情報を利用(保管・閲覧)可能なエキスパートシステムを構築した。なお、本報告では、その概要とエキスパートシステムに収録した知見の一例として、文献調査から精密調査段階における地球化学解析の手順などについて述べる。