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報告書

高温ガス炉導入検討のための需要調査及び熱バランスの検討

深谷 裕司; 笠原 清司; 水田 直紀; 稲葉 良知; 柴田 大受; 西原 哲夫

JAEA-Research 2018-004, 38 Pages, 2018/06

高温ガス炉導入検討のための需要調査及び熱バランスの検討を行った。はじめに、先行研究の需要調査に対する整理を行った。次に、高温ガス炉の商用炉設計であるGTHTR300の熱バランスとその特徴について調べ整理した。これらの情報を踏まえ、現在の日本の需要に見合う高温ガス炉導入基数を算出した。また、今後の研究の発展に備え、熱バランス評価コードの整備も行った。

論文

Optimization of disposal method and scenario to reduce high level waste volume and repository footprint for HTGR

深谷 裕司; 後藤 実; 大橋 弘史; 西原 哲夫; 津幡 靖宏; 松村 達郎

Annals of Nuclear Energy, 116, p.224 - 234, 2018/06

高温ガス炉の高レベル廃棄物減容及び処分場専有面積低減のための処分法及び処分シナリオの最適化を行った。高温ガス炉は廃棄物発生体積及び処分場専有面積低減に対し、軽水炉と比較し有利な特徴(高燃焼度、高熱効率、ピンインブロック型燃料)を持つこと、およびこれらの減容が可能であることが先行研究で分かっている。本研究では、シナリオの最適化、地層処分場のレイアウトをKBS-3H概念に基づいた横置きに基づき(先行研究では、KBS-3Vに基づいた竪置き)評価した。その結果、直接処分において、横置きを採用しただけで専有面積の20%減を確認した。40年冷却期間を延長することにより、専有面積の50%が低減できる。再処理時は燃料取り出しから再処理までの冷却期間を1.5年延長するだけで廃棄体発生体数の20%削減ができる。専有面積については、処分までの冷却期間を40年延長することにより80%の低減が可能である。さらに、核変換を行わずに4群分離技術のみを導入した場合、150年冷却の冷却を想定すると専有面積は90%削減できることが分かった。

論文

Proposal of a neutron transmutation doping facility for n-type spherical silicon solar cell at high-temperature engineering test reactor

Ho, H. Q.; 本多 友貴; 元山 瑞樹*; 濱本 真平; 石井 俊晃; 石塚 悦男

Applied Radiation and Isotopes, 135, p.12 - 18, 2018/05

The p-type spherical silicon solar cell is a candidate for future solar energy with low fabrication cost, however, its conversion efficiency is only about 10%. The conversion efficiency of a silicon solar cell can be increased by using n-type silicon semiconductor as a substrate. This study proposed a new method of neutron transmutation doping silicon (NTD-Si) for producing the n-type spherical solar cell, in which the Si-particles are irradiated directly instead of the cylinder Si-ingot as in the conventional NTD-Si. By using a screw, an identical resistivity could be achieved for the Si-particles without a complicated procedure as in the NTD with Si-ingot. Also, the reactivity and neutron flux swing could be kept to a minimum because of the continuous irradiation of the Si-particles. A high temperature engineering test reactor (HTTR), which is located in Japan, was used as a reference reactor in this study. Neutronic calculations showed that the HTTR has a capability to produce about 40 ton of 10 $$Omega$$ cm resistivity Si-particles for fabrication of the n-type spherical solar cell.

論文

Safety and economics of uranium utilization for nuclear power generation

深谷 裕司

Uranium; Safety, Resources, Separation and Thermodynamic Calculation, p.22 - 48, 2018/05

原子力発電に関する安全で経済的なウラン利用について調査及び議論をした。持続的な原子力発電を行うには、ウラン資源は豊富である必要がある。ウラン資源枯渇の観点からはプルトニウムを増殖する高速増殖炉が開発されているが、商用炉として普及するまでには至っていない。増殖により無尽蔵なプルトニウム資源を得る代わりに、その高速スペクトルにより固有の安全性が弱まるといわれている。具体的な高速増殖炉設計に関する調査の結果、固有の安全性と増殖性能はトレードオフの関係にあることが分かった。ウラン資源の量と発電原価について調査した。その結果、海水ウランを用いれば半永久的なエネルギー供給が合理的な発電原価で可能であるとの結論に至った。それに加えて、放射性廃棄物による環境負荷の観点から、高速増殖炉の利点といわれる分離・変換の意義について議論した。

論文

Comprehensive seismic evaluation of HTTR against the 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake

小野 正人; 飯垣 和彦; 澤畑 洋明; 島崎 洋祐; 清水 厚志; 猪井 宏幸; 近藤 俊成; 小嶋 慶大; 高田 昌二; 沢 和弘

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 4(2), p.020906_1 - 020906_8, 2018/04

2011年3月11日、地震の規模を示すマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震が発生した。地震発生時、HTTRは定期点検及び機器の保守管理のため停止していた。HTTRで観測された最大加速度は設計基準地震を超えていたため、総合的な健全性評価を実施した。総合的な健全性評価の考えは2つに分けられる。1つは機器の目視点検であり、1つは観測波を用いた耐震解析である。運転に関わる全ての機器は目視点検を実施した。設備の健全性は点検結果や解析結果により確認した。機器の耐震解析や目視点検の結果、損傷や機能低下は無く、原子炉の運転に関わる問題は無かった。HTTRの健全性は2011年, 2013年, 2015年のコールド状態の運転によっても裏付けられた。さらに、2015年に中性子源を交換するために3つの制御棒案内ブロックと6つの可動反射体ブロックを原子炉から取り出したとき、制御棒案内ブロックの健全性を目視により確認した。

論文

Conceptual design of the iodine-sulfur process flowsheet with more than 50% thermal efficiency for hydrogen production

笠原 清司; 今井 良行; 鈴木 孝一*; 岩月 仁; 寺田 敦彦; Yan, X.

Nuclear Engineering and Design, 329, p.213 - 222, 2018/04

原子力機構が開発を行っている商用高温ガス炉GTHTR300C(Gas Turbine High Temperature Reactor Cogeneration)を熱源とした、熱化学水素製造IS(iodine-sulfur)プロセスのフロー計算による概念設計を行った。水素製造効率を向上させる以下の革新的技術を提案し、プロセスに組み込んだ:ブンゼン反応排熱の硫酸フラッシュ濃縮への回収、硫酸濃縮塔頂からの硫酸溶液投入による硫酸留出の抑制、ヨウ化水素蒸留塔内でのヨウ素凝縮熱回収。熱物質収支計算により、GTHTR300Cからの170MWの熱によって約31,900Nm$$^{3}$$/hの水素製造が見積もられた。革新的技術と、将来の研究開発により期待される高性能HI濃縮、分解器、熱交換器の採用によって、50.2%の水素製造効率の達成が見込まれた。

論文

HTTR-GT/H$$_{2}$$ test plant; System performance evaluation for HTTR gas turbine cogeneration plant

佐藤 博之; 野本 恭信*; 堀井 翔一*; 角田 淳弥; Yan, X.

Nuclear Engineering and Design, 329, p.247 - 254, 2018/04

本報告では、HTTRガスタービンコジェネレーションプラント(HTTR-GT/H$$_{2}$$ plant)のシステム性能評価を行った。具体的には、起動停止及び負荷追従運転時の運転制御性について検討を行った。また、負荷喪失時や水素製造施設異常時の制御特性評価を行った。性能評価結果から、HTTR-GT/H$$_{2}$$プラントにより実用高温ガス炉の運転制御法の確証する試験の実施が可能であることを示した。

論文

Design of HTTR-GT/H$$_{2}$$ test plant

Yan, X.; 佐藤 博之; 角田 淳弥; 野本 恭信*; 堀井 翔一*; 今井 良行; 笠原 清司; 鈴木 孝一*; 岩月 仁; 寺田 敦彦; et al.

Nuclear Engineering and Design, 329, p.223 - 233, 2018/04

原子力機構では、高温ガス炉から取り出される熱を用いた発電や水素製造等の実現に向けて、ヘリウムガスタービン及び水素製造施設の原子炉への接続にあたっての安全基準確立や経済的で信頼性を有する運転制御方式の確立を目的とした、HTTRに熱利用施設を接続したHTTR-GT/H$$_{2}$$プラントの建設を計画している。本報告では、HTTR-GT/H$$_{2}$$プラントの基本設計として、システム設計の成果を報告する。

論文

Corrosion resistance of nickel-based alloy to gaseous hydrogen iodide decomposition environment in thermochemical water-splitting iodine-sulfur process

上地 優; 小貫 薫; 久保 真治

Proceedings of 5th International Conference on Chemical and Biological Sciences (ICCBS 2018) (USB Flash Drive), p.51 - 54, 2018/03

熱化学法ISプロセスのHI分解反応環境における装置構造材料の耐食性を評価するため、実腐食環境を提供し内部に腐食試験片を設置できるHI分解反応器を製作し、候補耐食材料であるニッケル基合金(ハステロイC-276)製試験片を用いた腐食試験を実施した。HI分解反応が生じる実腐食環境はHIガスに水蒸気が同伴しないことが想定されるため、本研究では、ドライHIガスを用いてHI分解温度500$$^{circ}$$Cにおける材料腐食速度データを取得した。腐食環境への暴露前後の試験片重量変化から腐食速度を算出したところ、HI分解触媒層内(0.75mm/y)では、触媒層外(0.52mm/y)に比して、腐食速度は増加することを明らかにした。この結果は、HI分解反応器の耐久性評価に反映できるものである。

論文

3D crash calculation of stack and reactor building of HTTR

小野 正人; 藤原 佑輔; 飯垣 和彦; 松本 哲郎*; 瀧 宣博*

Proceedings of European Research Reactor Conference 2018 (RRFM 2018) (Internet), 7 Pages, 2018/03

従来、飛来物の衝突に対する建物の健全性確認は、棒状等の単純な形状の飛来物と壁との衝突を評価する経験式で行われている。しかしながら、現実的には排気筒のような複雑な形状の構築物も建物に衝突する可能性があるものの、複雑な形状を有する構築物と建家が衝突した場合の検討は行われてなかった。このため、車や航空機等の衝突現象に対して使用されている3次元解析コードを用いて、排気筒と原子炉建家の実形状モデルを作成し、衝突解析を行った。解析に当たっては、米国のガイドラインで推奨され原子力規制庁の審査で用いられている経験式以上の保守性を有するように解析コードの物性値を設定した。解析の結果、排気筒と原子炉建家の衝突により、原子炉建家の天井は破損せず、原子炉建家内部には影響を与えないことを確認した。

論文

Investigation of uncertainty caused by random arrangement of coated fuel particles in HTTR criticality calculations

Ho, H. Q.; 本多 友貴; 後藤 実; 高田 昌二

Annals of Nuclear Energy, 112, p.42 - 47, 2018/02

Coated fuel particle (CFP) is one of important factors attributing to the inherent safety feature of high temperature engineering test reactor (HTTR). However, the random arrangement of CFPs makes the simulation more complicated, becoming one of the factors affects the accuracy of the HTTR criticality calculations. In this study, an explicit random model for CFPs arrangement, namely realized random packing (RRP), was developed for the whole core of HTTR using a Monte-Carlo MCNP6 code. The effect of random placement of CFPs was investigated by making a comparison between the RRP and conventional uniform models. The results showed that the RRP model gave a lower excess reactivity than that of the uniform model, and the more number of fuel columns loading into the core, the greater the difference in excess reactivity between the RRP and uniform models. For example, the difference in excess reactivity increased from 0.07 to 0.17%$$Delta$$k/k when the number of fuel column increased from 9 to 30. Regarding the control rods position prediction, the RRP showed the results, which were closer to experiment than the uniform model. In addition, the difference in control rods position between the RRP and uniform models also increases from 12 to 17 mm as increasing number of fuel columns from 19 to 30.

報告書

HTTR(高温工学試験研究炉)の試験・運転と技術開発; 2016年度

高温工学試験研究炉部

JAEA-Review 2017-029, 102 Pages, 2018/01

JAEA-Review-2017-029.pdf:9.62MB

日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターのHTTRは、2001年12月に熱出力30MWを達成、2004年6月には原子炉出口冷却材温度950$$^{circ}$$Cに到達した我が国初の高温ガス炉である。本報告書は、2016年度のHTTRの運転と保守及び各種技術開発の状況等についてまとめたものである。

論文

Burn-up characteristics and criticality effect of impurities in the graphite structure of a commercial-scale prismatic HTGR

深谷 裕司; 後藤 実; 西原 哲夫

Nuclear Engineering and Design, 326, p.108 - 113, 2018/01

商用ブロック型高温ガス炉のための黒鉛中の不純物の燃焼特性と臨界性に関する研究を行った。高温ガス炉では、炉内が黒鉛構造で満たされるため、黒鉛中の不純物による臨界性に対する毒作用が無視できない。そこで、商用高温ガス炉であるGTHTR300は高純度黒鉛材料であるIG-110を臨界性の観点から、燃料ブロックに隣接する反射体に用いている。燃料ブロックでもIG-110が用いられるべきであるが、経済性の観点から低純度黒鉛材料であるIG-11を用いている。本研究では、高純度黒鉛材料の商用高温ガス炉に対する必要性を不純物の燃焼特性と臨界性を評価することにより再検討する。不純物の毒作用はホウ素等量であらわされるが、この値は$$^{10}$$Bの燃焼のように、指数的に減少し、初期値の1%程度のレベルで飽和する。一方で、IG-11のホウ素等量の1%に相当する0.03ppmの臨界性は燃料ブロック及び反射体ブロックに装荷した場合の両方において、0.01%$$Delta$$k/kk'以下であり無視できる。不純物は天然ホウ素で代表しても問題はない。そこで、不純物の毒作用を全炉心燃焼計算で行った。その結果、商用高温ガス炉に対しては、不純物の臨界性に対する影響は問題にならないことが分かった。なぜなら、IG-11を用いた場合でもサイクル末期までに十分に燃焼するためである。この結果により、IG-110を排除することにより、より経済的な発電が期待できる。

報告書

工業プロセスで生じる硫酸及びHI流体環境下における耐食性向上を目指したオーステナイト系Fe基合金及びNi基合金の開発方針

広田 憲亮; 岩月 仁; 今井 良行; Yan, X.

JAEA-Technology 2017-027, 19 Pages, 2017/12

JAEA-Technology-2017-027.pdf:2.08MB

本研究では、オーステナイト系Fe基合金およびNi基合金を、熱化学水素製造プロセス及び地熱発電プロセス等を含む様々な工業プロセスで存在する硫酸及びヨウ化水素を扱う環境での実用構造材料の候補材を開発する。本研究の目的は、これらのプロセス環境下で十分な耐食性能を達成するとともに、セラミックスの製造上のサイズ制限により、現在検討されている材料(SiC)のスケールアップが困難となっていることに対する克服である。オーステナイト系Fe基合金の化学成分開発方針は、Cu, Ta添加によるマトリックス強化、Si, Ti添加による表面被覆強化、希土類元素添加による表面酸化物の剥離の防止である。特にCu, Siの添加は、材料の靭性を低下させ、構造物の加工性を低下させることがわかっているため、各添加元素の許容量を見極めることが重要である。一方、Ni基合金の化学成分開発方針は、Mo, W, Ta添加によるマトリックス強化、Ti添加による表面被覆強化、希土類添加による表面酸化物の剥離の防止である。特にNi基合金へのMo, W添加は、各種プロセス機器の加熱冷却時に生じる構造物の寸法逸脱防止に効果がある。今後は、上記の化学成分開発方針に基づいて様々な材料試験片を作製し、これら試験片を用いた試験として、各工業プロセスを模擬した流体環境下での耐食性能評価を行う予定である。

論文

R&D status in thermochemical water-splitting hydrogen production iodine-sulfur process at JAEA

野口 弘喜; 竹上 弘彰; 笠原 清司; 田中 伸幸; 上地 優; 岩月 仁; 会田 秀樹; 久保 真治

Energy Procedia, 131, p.113 - 118, 2017/12

 被引用回数:1

ISプロセスは最も研究された熱化学水素製造プロセスである。現在、原子力機構は実用材料機器を用いた設備による試験の段階にある。主な課題は、プロセス全体の成立性と過酷な環境下での安定した水素製造の確証である。そのために、耐食材料を用いた水素製造能力100L/hの試験設備を作製した。初めに、工程ごとの試験により反応器や分離器の基礎的な性能を確認した。その後、全工程を接続して運転を行い、8時間連続での10L/hの水素製造に成功した。

論文

高温ガス炉での炭素・黒鉛材料の利用、原子炉用炭素・黒鉛材料の構造設計上の課題、C/C複合材料の原子力分野への応用

石原 正博

原子力用炭素・黒鉛材料; 基礎と応用, p.10  - 18, 2017/12

原子力用炭素・黒鉛に関する全貌を記述したものとして、基礎的な内容をまとめた成書が海外で見受けられるが、国内では皆無である。そこで、基礎から応用までの広範囲について、黒鉛減速高温ヘリウムガス冷却炉に使用される炭素・黒鉛材料の構造設計と構造健全性評価に必要な技術情報を含めて、炭素・黒鉛材料に関する基礎的事項を記述した。登録者は応用を中心に分担執筆した。本書では、専門課程の大学生, 大学院学生, 研究者, 技術者及び高温ガス炉用炭素・黒鉛に関する諸課題の全容を知りたい人にも役立つよう配慮した。

論文

Hydrogen production tests by hydrogen iodide decomposition membrane reactor equipped with silica-based ceramics membrane

Odtsetseg M.; 田中 伸幸; 野村 幹弘*; 久保 真治

International Journal of Hydrogen Energy, 42(49), p.29091 - 29100, 2017/12

熱化学水素製造法ISプロセスにおいて水素生成する反応であるHI分解反応の分解率を向上させるため、水素分離膜を用いた膜反応器の適用を検討している。本研究では、高性能な水素分離膜を開発するため、HTMOSをシリカ源に用い$$alpha$$-アルミナ基材上に対向拡散CVD法を用いて製膜したシリカ膜の性能を調べた。$$alpha$$-アルミナに直接製膜した膜よりも$$gamma$$-アルミナをコーティングした$$alpha$$-アルミナ基材上に製膜した膜の方が、高い水素透過性を示すこと、および、450$$^{circ}$$Cの製膜条件で高い水素選択性ならびに水素透過性が得られることを見い出した。さらに、製膜した膜を適用した膜反応器において、HI分解反応を行い、平衡分解率(20%)を超える0.48の水素転化率を得ることができた。

論文

高温工学試験研究炉HTTRにおける溶融ワイヤを用いた制御棒の温度計測

濱本 真平; 栃尾 大輔; 石井 俊晃; 澤畑 洋明

日本原子力学会和文論文誌, 16(4), p.169 - 172, 2017/12

高温工学試験研究炉(HTTR)の制御棒温度を測定するために、制御棒の先端に溶融ワイヤを設置した。原子炉出力100%の状態から原子炉をスクラムさせた後、溶融ワイヤを制御棒から取り出し、外観を目視で観察した。その結果、融点が505$$^{circ}$$C以下の溶融ワイヤは溶融しており、融点が651$$^{circ}$$C以上の溶融ワイヤが溶融していないことが確認できた。よって制御棒先端の最高到達温度は、溶融ワイヤが設置されている位置で505$$^{circ}$$Cから651$$^{circ}$$Cの範囲にあることが分かった。また運転中の制御棒の最高到達温度は、制御棒被覆管材Alloy800Hの使用制限値900$$^{circ}$$Cを超えていないことを確認した。

論文

Loss of core cooling test with one cooling line inactive in Vessel Cooling System of High-Temperature Engineering Test Reactor

藤原 佑輔; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 篠原 正憲; 小野 正人; 高田 昌二

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 3(4), p.041013_1 - 041013_8, 2017/10

HTTRにおいて、原子炉出力が9MWの状態かつ炉心流量の喪失を模擬した状態において炉心冷却喪失状態を模擬するためにVCS1系統を停止させた。試験の結果、炉内構造物の温度変化は緩慢であった。また、RPV温度は数度下降し、遮蔽体コンクリートの温度上昇は1度以下であった。VCS冷却管を詳細にモデル化した解析ではVCS冷却管の温度上昇はおよそ15度であり、遮蔽体コンクリートの影響が小さいことを明らかにした。これらの結果から、VCS1系統停止状態であっても冷却能力は保たれることを明らかにした。

報告書

実用高温ガス炉の安全要件を達成するための燃料・炉心の設計事項

中川 繁昭; 佐藤 博之; 深谷 裕司; 徳原 一実; 大橋 弘史

JAEA-Technology 2017-022, 32 Pages, 2017/09

JAEA-Technology-2017-022.pdf:3.59MB

実用高温ガス炉の設計において、燃料設計、炉心設計、原子炉冷却材系設計、2次冷却材系設計、崩壊熱除去系設計、格納施設設計については、重要性が高く、かつ、その安全要件が軽水炉のそれと大きく異なる。実用高温ガス炉の安全基準の策定に資するため、これらの設計項目の中から、燃料及び炉心の安全要件を達成するための設計事項を検討した。検討にあたっては、受動的な安全性や固有の安全性に基づく高温ガス炉の特長を十分に反映させた。また、炉心設計に関し、キセノン135の生成と消滅による空間出力振動に対する安定性を検討した。検討の結果得られた燃料及び炉心の具体的な設計事項は、今後の実用高温ガス炉の設計に適用可能であり、また、IAEAや国内規制当局における高温ガス炉の安全指針の策定に資することが期待される。

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