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1
Benchmark study of DFT with Eu and Np M$"o$ssbauer isomer shifts using second-order Douglas-Kroll-Hess Hamiltonian
金子 政志; 渡邉 雅之; 宮下 直*; 中島 覚*
Hyperfine Interactions, 239(1), p.20_1 - 20_10, 2018/12
fブロック化合物に対する密度汎関数計算の精度向上を目指し、$$^{151}$$Eu, $$^{237}$$Npメスバウアー異性体シフトを指標として、二次Douglas-Kroll-Hess(DKH2)ハミルトニアンを用いて相対論密度汎関数法のベンチマーク研究を行った。純粋な密度汎関数法による電子交換相互作用とHartree-Fockによる厳密な電子交換相互作用の混合パラメータを変えて、メスバウアー異性体シフトの実験値に対する平均二乗誤差を比較した。その結果、$$^{151}$$Eu, $$^{237}$$Npメスバウアー異性体シフトに対して、厳密な交換相互作用の割合が、それぞれ30, 60%のときに、平均二乗誤差が最小になることが明らかになった。
2
Shielding performance of newly developed boron-loaded concrete for DT neutrons
佐藤 聡*; 今野 力; 中島 宏; 塩永 亮介*; 野瀬 裕之*; 伊藤 祐二*; 橋本 博英*
Journal of Nuclear Science and Technology, 55(4), p.410 - 417, 2018/04
中性子遮蔽性能の向上を目的に、ホウ素を重量濃度で10%以上含有するボロンコンクリートを新たに開発した。原子力機構FNSのDT中性子源と新たに開発したボロン含有コンクリートを用いて中性子遮蔽実験を実施し、$$^{93}$$Nb(n,2n)$$^{92m}$$Nb及び$$^{197}$$Au(n,$$gamma$$)$$^{198}$$Au反応の反応率を測定した。この実験の解析をMCNP及びFENDL-2.1を用いて行った。計算値は実験値とよく一致し、ボロン含有コンクリートの原子組成データとその核データの精度は非常に良いことを確認した。加えて、ボロン含有コンクリート及びその他のコンクリート中の実効線量率及び$$^{59}$$Co(n,$$gamma$$)$$^{60}$$Co及び$$^{151}$$Eu(n,$$gamma$$)$$^{152}$$Eu反応の反応率を計算した。今回開発したボロン含有コンクリートは、他のコンクリートと比べ、DT中性子に対し非常に良い遮蔽性能を有していることがわかった。
3
Nuclear quantum effects of light and heavy water studied by all-electron first principles path integral simulations
町田 昌彦; 加藤 孝一郎*; 志賀 基之
Journal of Chemical Physics, 148(10), p.102324_1 - 102324_11, 2018/03
水,重水,トリチウム水の液体状態における構造を第一原理経路積分分子動力学法を用いて研究した。用いた計算手法は、電子と原子核のすべてを量子力学的に取り扱うものであり、現時点で最も正確な計算手法の一つである。シミュレーションした結果は、実験とおおよそ一致しており、核量子効果により、同位体間の構造上の違いが明らかにされた。特に特筆すべき結果は、水分子内のOH共有結合中のHが隣接水分子との水素結合上の中点まで移動できる一方、重水素,トリチウムの順に中点まで行ける確率が減少するという傾向を得たことである。しかしながら、実験との完全な一致は未だ得られておらず、密度汎関数法の改良が必須であることが示唆された。また、最近の研究成果である密度汎関数に対するvan der Waals補正は液体状態における同位体効果を研究する上で必須であることが分かった。
4
Dimension-reduced cross-section adjustment method based on minimum variance unbiased estimation
横山 賢治; 山本 章夫*; 北田 孝典*
Journal of Nuclear Science and Technology, 55(3), p.319 - 334, 2018/03
次元削減に関する技術を応用して炉定数調整法の新しい理論式を導出した。この新しい理論式を次元削減炉定数調整法(DRCA)として提案する。DRCAの導出は最小分散不偏推定(MVUE)に基づいており、正規分布の仮定を必要としない。DRCAの結果は、ユーザが定義する行列で指定する次元削減後の特徴空間に依存する。このため、DRCA1, DRCA2, DRCA3という3種類の次元削減炉定数調整法を提案する。数式による検討及び数値計算による検証を行ったところ、DRCA2は、現在広く使われている炉定数調整法と等価になることが分かった。更に、DRCA3は、以前の研究で提案した最小分散不偏推定に基づく炉定数調整法と等価になることが分かった。
5
Behavior of cesium molybdate, Cs$$_{2}$$MoO$$_{4}$$, in severe accident conditions, 1; Partitioning of Cs and Mo among gaseous species
Do, Thi Mai Dung*; Sujatanond, S.*; 小川 徹
Journal of Nuclear Science and Technology, 55(3), p.348 - 355, 2018/03
シビアアクシデント時のセシウム挙動理解のために、水素-水蒸気環境におけるCs$$_{2}$$MoO$$_{4}$$の高温化学を調べた。Cs$$_{2}$$MoO$$_{4}$$-MoO$$_{3}$$疑似二元系をRedlich-Kister型の熱化学モデルで記述した。モデルの検証のために、Cs$$_{2}$$MoO$$_{4}$$の蒸発損失速度を熱天秤で乾燥及び湿潤アルゴン雰囲気下で測定し、解析により正確に予測評価できることを示した。同モデルを用いて、全電源喪失によるBWR炉心損傷時のCs及びMoの気相化学種間での分配を評価した。
6
光学部品の$$gamma$$線照射劣化挙動(受託研究)
武内 伴照; 柴田 裕司; 花川 裕規; 上原 聡明*; 上野 俊二*; 土谷 邦彦; 熊原 肇*; 柴垣 太郎*; 駒野目 裕久*
JAEA-Technology 2017-026, 26 Pages, 2018/02
原子力施設でシビアアクシデントが発生した際に、プラント状態を監視し、緊急時対応を円滑に実施するためには、信頼性の高い伝送技術が必要である。本研究では、水中で伝送可能な可視光無線伝送システムの構築を目指して、LEDやフォトダイオード等の光学部品に対して10$$^{6}$$Gyまでの$$gamma$$線の照射による影響を調べた。その結果、LEDは全光束が減少するとともに樹脂レンズ部が着色した。フォトダイオードの電流-電圧特性にはほとんど変化は無かった。フォトダイオードは、受光感度が減少するとともに窓材の樹脂が着色したが、暗電流は伝送に悪影響を与えるほどの大きさにはならなかった。これらの結果から、両素子を無線伝送システムに適用する場合に考慮すべき特性劣化の主因は、半導体部分の劣化ではなく、樹脂の着色によって発光及び受光量が減少することによるものであることが示唆された。また、発光・受光回路部を環境から隔離するための窓材や、外乱ノイズ光を軽減するための光学フィルタとして、各種ガラスについても$$gamma$$線照射による透過率の減少を評価し、伝送システムの構築に向けた基礎データを取得した。
7
Rational evaluation of the therapeutic effect and dosimetry of auger electrons for radionuclide therapy in a cell culture model
篠原 彩花*; 花岡 宏史*; 坂下 哲哉*; 佐藤 達彦; 山口 藍子*; 石岡 典子*; 対馬 義人*
Annals of Nuclear Medicine, 32(2), p.114 - 122, 2018/02
オージェ放出核種を用いた放射線治療は、高い治療効果と低い正常組織反応を期待できる。本研究では、オージェ放出核種$$^{125}$$Iと$$beta$$線放出核種$$^{131}$$Iを2次元と3次元の培養細胞に取り込ませて、その細胞致死率を測定した。また、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSを用いて、各条件に対する細胞の吸収線量分布を精度よく計算し、細胞生存率と吸収線量の関係について評価した。その結果、$$^{125}$$I治療は$$^{131}$$I治療と比較して、2次元培養細胞の場合はほぼ同程度の効果が得られるが、3次元培養細胞の場合は治療効果が低いことが分かった。これは、クロスファイア効果と呼ばれる一本の$$beta$$線が複数の細胞をヒットする効果と、薬剤が培養細胞内に均一に分布しない効果に起因すると考えられる。
8
Analysis of used BWR fuel assay data with the integrated burnup code system SWAT4.0
多田 健一; 菊地 丈夫*; 崎野 孝夫; 須山 賢也
Journal of Nuclear Science and Technology, 55(2), p.138 - 150, 2018/02
東京電力福島第一原子力発電所の燃料デブリの臨界安全は、最も重要な研究課題の一つである。合理的な燃料デブリの臨界安全のためには、燃焼度クレジットを適用することが求められている。燃焼度クレジットを適用するためには、燃焼計算コードの妥当性検証が必要となる。そこで、日本原子力研究所が1990年代に取得した東京電力福島第二原子力発電所二号機の使用済み燃料のPIEデータを統合化燃焼計算コードシステムSWAT4.0の検証に用いた。実験値との比較結果を見ると、多くの核種で実験値とよく一致したが、$$^{235}$$U, $$^{237}$$Np, $$^{238}$$Pu、及びSmで実験値との差異が大きくなることが分かった。これらの差異は燃料中の初期原子数密度及びボイド率の仮定と、$$^{237}$$Npの捕獲断面積の過大評価が要因であると考えられる。これらの差異はウラン燃料かGd入り燃料かによって変化せず、またPWR燃料の場合とほぼ同程度であった。このことから、SWAT4.0はBWR使用済燃料組成を適切に評価でき、かつ燃焼度クレジットを適用するために十分な解析精度を有していることが分かった。
9
Reaction rate analyses of accelerator-driven system experiments with 100 MeV protons at Kyoto University Critical Assembly
Pyeon, C. H.*; Vu, T. M.*; 山中 正朗*; 菅原 隆徳; 岩元 大樹; 西原 健司; Kim, S. H.*; 高橋 佳之*; 中島 健*; 辻本 和文
Journal of Nuclear Science and Technology, 55(2), p.190 - 198, 2018/02
京都大学臨界集合体において、100MeV陽子と鉛ビスマスを組み合わせた核破砕中性子による加速器駆動システム(ADS)の反応率測定実験を行っている。反応率測定は、箔放射化法を用いた。解析にはMCNP6.1を用い、核データとして高エネルギー粒子輸送にはJENDL/HE-2007、中性子輸送にはJENDL-4.0、反応率にはJENDL/D-99を用いた。実験と解析の結果から、未臨界度に依存した反応率が明らかとなった。一方で、固定源計算における高エネルギー領域の反応率の精度については課題が残ることがわかった。
10
陽電子消滅測定手法と高分子などの材料研究への応用
平出 哲也
科学と工業, 92(2), p.44 - 54, 2018/02
陽電子は電子の反粒子であり電子と対消滅し質量に相当するエネルギーを$$gamma$$線として放出する。この$$gamma$$線を計測する手法を陽電子消滅法と呼ぶ。その時刻情報、エネルギー情報、放出角度の情報はいろいろな材料研究に用いられてきた。ここでは、陽電子消滅法の中でも、消滅寿命、消滅$$gamma$$線ドップラー拡がり、消滅寿命-運動量相関を主に取り上げ、金属材料や高分子材料に関する研究例を挙げながら解説する。
11
もう一つの重要なピース; キラーソフトとしての国産一点炉燃焼計算コード
須山 賢也; 横山 賢治
核データニュース(インターネット), (119), p.38 - 47, 2018/02
我が国は数多くの核計算コードを開発してきたが、未だに広く使用されるORIGEN2コードを置き換える一点炉燃焼計算コードの開発には至っていない。一点炉燃焼計算コードは我が国で増大する使用済燃料の特性評価に欠かせず、また断面積だけでは無く核分裂収率や崩壊データまでを含むあらゆる評価済核データを使用するために、核データや核計算コード分野においてキラーソフトと成り得るものである。本稿では、このような一点炉燃焼計算コードを我が国で開発する必要性や、筆者の考えるコードの機能及び性能を論じる。
12
Benchmark of neutron production cross sections with Monte Carlo codes
Tsai, P.-E.; Lai, B.-L.*; Heilbronn, L. H.*; Sheu, R.-J.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 416, p.16 - 29, 2018/02
薄膜ターゲットを用いた15種類の照射条件について、中性子生成断面積のベンチマークを実施した。条件は、核子当たり135$$sim$$600MeVの$$^{12}$$C, $$^{20}$$Ne, $$^{40}$$Ar, $$^{84}$$Kr, $$^{132}$$Xeイオン照射、$$^{nat}$$Li, $$^{nat}$$C, $$^{nat}$$Al, $$^{nat}$$Cu, $$^{nat}$$Pbターゲットを組み合わせたものである。実験値を4つのシミュレーション法(1)PHITS 2.73 (JQMDとGEMモデル)、(2)PHITS 2.82 (JQMD 2.0とGEMモデル)、(3)FLUKA 2011.2c (RQMD 2.4とFLUKA脱励起モデル)、及び(4)MCNP6-1.0 (LAQGSM 03.03とGEM2モデル)による結果と比較した。本研究は計算コードユーザーだけでなく、PHITS-JQMDモデル開発者にとっても有益な情報をもたらすものであり、加速器施設安全や重粒子線治療、宇宙放射線科学の発展に資する将来の重イオン核反応物理モデルの改良へも寄与するものである。
13
J-PARC核変換実験施設・ADSターゲット試験施設における鉛ビスマス漏洩事象時の影響評価
岩元 大樹; 前川 藤夫; 松田 洋樹; 明午 伸一郎
JAEA-Technology 2017-029, 39 Pages, 2018/01
J-PARC核変換実験施設のADSターゲット試験施設において、250kW出力ビーム運転時に ターゲットとして使用される鉛ビスマスが鉛ビスマス循環系から漏洩し、放射性物質が排気筒か ら外部へ放出された場合の事業所境界における公衆が受ける被ばく線量について、様々な保守的 仮定を想定しながら評価した。その結果、事業所境界における被ばく量は約660$$mu$$Svであり、その大部分は鉛ビスマスから核破砕生成物として発生する水銀, 希ガスおよびヨウ素による寄与であることがわかった。保守的な事象想定にもかかわらず、被ばく量の合計は一般公衆が受ける年間被ばく量よりも低い値であり、本施設が放射性物質の漏洩に対して十分な安全裕度を持つことが示された。
14
過去解析から短期予報まで任意の期間及び放出源情報に対する大気拡散計算結果を即座に提供可能な大気拡散データベース計算手法の開発(共同研究)
寺田 宏明; 都築 克紀; 門脇 正尚; 永井 晴康; 田中 孝典*
JAEA-Data/Code 2017-013, 31 Pages, 2018/01
原子力緊急時の様々な大気拡散予測のニーズに対応するとともに、事前の環境モニタリング等の事故対応計画の策定に有効な情報をデータベースとして整備することが可能な大気拡散計算手法の開発を行った。本手法では、放出源情報のうち放出点以外の放射性核種、放出率、及び放出期間を特定することなく拡散計算を実施してデータベース化しておき、放出源情報を与えた際にその条件に基づく予測結果を即座に得ることが可能である。この計算を気象解析・予報データの更新に合わせて定常的に実行し、過去から数日先までの連続的なデータベースを整備することで、過去解析から短期の将来予測まで任意の期間及び放出源情報に対する計算結果を即座に作成可能である。この機能は、過去の様々な気象条件に対する拡散解析結果の分析により、モニタリング計画の最適化等の事前計画の立案に利用できる。また、様々な仮想放出源情報を用いた拡散解析により、緊急時対策を検討する上で想定すべき事象の把握が可能である。さらに、本手法に基づきモニタリング結果から放出源情報を逆推定して放射性物質の時空間分布を再現することで、モニタリングの補完として活用可能である。
15
Proceedings of the 2016 Symposium on Nuclear Data; November 17-18, 2016, High Energy Accelerator Research Organization, Tsukuba, Ibaraki, Japan
佐波 俊哉*; 西尾 勝久; 萩原 雅之*; 岩瀬 広*; 国枝 賢; 中村 詔司
JAEA-Conf 2017-001, 222 Pages, 2018/01
2016年度核データ研究会は、2016年11月17-18日に、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構にて開催された。本研究会は、日本原子力学会核データ部会が主催、高エネルギー加速器研究機構、日本原子力研究開発機構原子力基礎工学研究センターと原子力学会北関東支部が共催した。今回、チュートリアルとして「加速器の進化」を、講演・議論のセッションとして「ImPACTプログラム 核変換による高レベル放射性廃棄物の大幅な減容・資源化の概要」、「核データ測定を行う施設と実験」、「核データの測定から応用まで」、「中性子核データの測定と基礎・利用研究の進展」の4件を企画し実施した。さらに、ポスターセッションでは、実験、評価、ベンチマーク、応用など、幅広い研究内容について発表が行われた。参加者総数は65名で、それぞれの口頭発表及びポスター発表では活発な質疑応答が行われた。本報告集は、本研究会における口頭発表10件、ポスター21件の論文をまとめている。
16
Impact of impurity in transmutation cycle on neutronics design of revised accelerator-driven system
菅原 隆徳; 方野 量太; 辻本 和文
Annals of Nuclear Energy, 111, p.449 - 459, 2018/01
 パーセンタイル:100(Nuclear Science & Technology)
本研究では、分離変換サイクル中の各プロセスにおける不純物の加速器駆動核変換システム(ADS)核特性に対する影響を評価した。また、不純物影響評価とあわせて、ADSの未臨界度設定や燃料集合体仕様等の見直しを行った。不純物の影響評価については、高レベル廃液からのアクチノイド回収プロセスでプルトニウムに付随するウランと、マイナーアクチノイド(MA)に付随するレアアース(RE)、ADS用MA燃料の乾式再処理工程におけるREの影響を解析し、各プロセスで許容される不純物の上限を評価した。その結果、アクチノイド回収プロセスにおいては、プルトニウム重量に対して最大20wt.%のウラン、およびMA重量に対して5wt.%のREの随伴が許容されることを示した。また乾式再処理におけるREについては、除染係数DF=10程度であれば、核設計に対して大きな影響がないことを示した。さらに燃料組成の精度の影響についても検討を行った結果、陽子ビーム出力を最小化するためには、MA燃料中のZrN量の不確かさを0.2%以下にする必要があることを示した。これらの評価結果により、ADS核設計の観点から分離変換サイクルを構成する各プロセスにおける不純物除去に関する条件を明示した。
17
FENDL-3.1b test
今野 力; 権 セロム*; 太田 雅之*; 佐藤 聡*
JAEA-Conf 2017-001, p.117 - 122, 2018/01
FENDL-3の修正版FENDL-3.1bが2015年10月に公開された。そこで、以前IAEAに報告したFENDL-3の問題に対し、FENDL-3.1bの中性子入射データのテストを行った。20MeV以上のMATXSファイルの問題はFENDL-3をNJOY2012.50で処理することにより修正された。KERMA係数とDPA断面積については、IAEAは$$^{15}$$Nの捕獲反応の間違っているQ値を修正し、NJOY2012.50でKERMA係数とDPA断面積を再計算した。異常に大きいガス生成断面積を除いて、多くのKERMA係数とDPA断面積は良くなっていることを確認した。しかし、ガス生成データのNJOYでの処理に新たな問題が見つかり、その原因がNJOYのバグにあることを指摘した。また、IAEAでの$$^{116}$$Snと$$^{117}$$SnのNJOYでの処理トラブルについても調べ、NJOYの修正ファイルの一つがこのトラブルを引き起こしていることを特定した。
18
ENDF/B-VIII$$beta$$2 benchmark test with shielding experiments at QST/TIARA
権 セロム*; 今野 力; 太田 雅之*; 佐藤 聡*; 落合 謙太郎*
JAEA-Conf 2017-001, p.123 - 128, 2018/01
ENDF/B-VIIIの$$beta$$版, ENDF/B-VIII$$beta$$2、が2016年8月に公開された。そこで、量子科学技術研究開発機構TIARAでの40及び65MeV中性子入射鉄、コンクリート遮蔽実験でのENDF/B-VII.1の$$^{16}$$Oと$$^{56}$$Feに起因する過大評価の問題がENDF/B-VIII$$beta$$2で改善したかどうかを調べた。ENDF/B-VIII$$beta$$2のACEファイルをNJOY2012.50コードで作り、MCNP-5コードで解析を行った。比較のため、ENDF/B-VII.1, FENDL-3.1bとJENDL-4.0/HEを用いた解析も行った。その結果、以下のことがわかった; (1)$$^{56}$$Feに起因する約40MeVの中性子の大幅な過大評価は改善された、(2)$$^{56}$$Feに起因する約65MeVの中性子の過大評価も若干改善されたが、FENDL-3.1bよりは悪かった、(3)$$^{16}$$Oに起因する中性子の大幅な過大評価は改善されなかった。これらの結果を考慮して、ENDF/B-VIIIの最終版は作られるべきである。
19
Validation of the physical and RBE-weighted dose estimator based on PHITS coupled with a microdosimetric kinetic model for proton therapy
高田 健太*; 佐藤 達彦; 熊田 博明*; 纐纈 純一*; 武居 秀行*; 櫻井 英幸*; 榮 武二*
Journal of Radiation Research, 59(1), p.91 - 99, 2018/01
陽子線や炭素線治療などの治療計画では、物理線量のみならず生物学的効果比(RBE)を考慮したRBE加重線量を評価する必要がある。本研究では、粒子・重イオン輸送計算コードPHITSとマイクロドジメトリ運動学モデル(MKM)を組み合わせたRBE加重線量計算手法の精度検証を陽子線治療に対して実施した。その目的のため、筑波大学陽子線治療センターのビームラインを詳細に模擬した幾何形状をPHITS内で構築し、155MeV陽子の単色ビームと拡大ブラッグピーク(SOBP)ビームに対する物理線量及びRBE加重線量を計算した。計算値と過去における測定値を比較した結果、物理線量及びRBE加重線量に対して最大でそれぞれ3.2%及び15%程度の過大評価が見られるものの、両者は概ねよく一致することが分かった。この成果により、PHITSとMKMを組み合わせたRBE加重線量計算手法が陽子線治療に対しても十分な精度を有することが実証され、様々な放射線治療法の治療計画において本手法が有用となることが示された。
20
材料挙動と計算機シミュレーションの接点,3; 粒界破壊における破壊力学試験と第一原理計算
山口 正剛
日本原子力学会誌, 60(1), p.30 - 34, 2018/01
原子炉圧力容器鋼における照射誘起リン偏析による粒界脆化、炉内構造物の(照射誘起)応力腐食割れ、高速炉及び核融合炉材料におけるヘリウム脆化など、原子力材料では粒界破壊がしばしば問題となる。粒界破壊の原因を探るための電子論計算が多数行われ、粒界における原子間結合(凝集)エネルギーの低下はその有力な原因の一つであるが、マクロな破壊現象へとつながる原子論的メカニズムについては、未知の部分が多い。本稿では粒界の原子間結合とマクロな粒界破壊との関係を、第一原理計算結果と破壊試験データを交えながら考察する。